疑義解釈その11のポイント — コンタクトレンズ再受診の初診料・救急外来緊急検査対応加算ほか【令和8年度】
出典: 疑義解釈資料の送付について(その11)(令和8年7月30日保険局医療課事務連絡)
この記事の案内役

みらい(新人医療事務)
医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

あおい(元・医療事務(10年))
レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。
みらい(新人医療事務)
「疑義解釈資料の送付について(その11)」が出たと聞きました。今回はどんな内容が整理されたんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年7月30日付の厚生労働省保険局医療課事務連絡です。コンタクトレンズ再受診時の初診料、看護配置の一時的な変動の取扱い、救急外来緊急検査対応加算1の医師要件、療養・就労両立支援指導料の起点の考え方など、判断に迷いやすい論点が示されています。4つのポイントを見ていきましょう。
問1: コンタクトレンズ処方期間終了後、再受診したら初診料を算定できる?
みらい(新人医療事務)
コンタクトレンズを処方していた患者さんがしばらく来院せず、また来た場合はどう扱えばいいんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
装用を継続している場合や短期間中止した場合は屈折異常自体が続いているとみなされ、「中止」や「治ゆ」として扱うのは適当でないとされています。一方、処方期間終了後に患者が任意に受診を中断し、1月以上経過してから再受診した場合など、診療経過等から屈折異常に係る診療が継続しているとは考えられない場合には、初診料を算定することが可能と示されています。ただし、当該医療機関または特別の関係にある医療機関で過去3年間にコンタクトレンズを処方したことがある場合は、直近の処方年月日と処方期間を摘要欄に記載することとされています。
確認したいポイント
受診間隔: 任意の中断から1月以上経過しているか 過去の処方歴: 自院・特別の関係にある医療機関での過去3年以内の処方歴を摘要欄に記載したか
あおい(元・医療事務)
以上が問1で示された整理です(出典: 疑義解釈その11 問1、令和8年度・厚生労働省 令和8年7月30日事務連絡)。

問2: 看護・多職種協働加算などの人員配置、一時的な変動はどこまで許容される?
みらい(新人医療事務)
施設基準の人員配置は月によって数字が動くこともありますが、そのたびに届出し直しが必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
施設基準通知の「第3 届出受理後の措置等」では、1日当たり勤務する看護要員の数、看護要員の数と入院患者の比率、看護職員の数に対する看護師の比率について、歴月で1か月を超えない期間の1割以内の一時的な変動であれば都度の届出は不要と規定されています。問2では、「A215」看護・多職種協働加算、精神病棟入院基本料の注7、特定機能病院入院基本料の注11、精神科急性期治療病棟入院料の注4に規定する精神病棟看護・多職種協働加算の施設基準における「看護職員を含む多職種の数」についても同様の取扱いでよいかが問われ、「よい」と回答されています。1割以内・1か月以内という考え方が、これらの加算の多職種の人員配置にも及ぶ整理です(出典: 疑義解釈その11 問2、令和8年度・厚生労働省 令和8年7月30日事務連絡)。

問5: 救急外来緊急検査対応加算1の「経験5年以上の医師2名以上」はどう満たす?
みらい(新人医療事務)
救急外来緊急検査対応加算1の専任医師の要件、少し複雑に見えるんですが。
あおい(元・医療事務)
施設基準では、専任の医師(宿日直を行っている専任の医師を含む)が常時、速やかに救急外来診療を開始できる場所に勤務していること、加えて当該専任の医師を交代で担う複数の医師に、救急外来診療の経験を5年以上有する医師が2名以上含まれていることが求められています。問5では常時5年以上の医師2名以上の配置が必要かが問われ、回答は「不要」です。専任の医師は日や時間帯によって交代してもよく、常時少なくとも1名が配置されていれば足ります。また、交代を担う複数医師のうち5年以上経験者が2名以上含まれていれば、残りの医師に5年未満の医師が含まれていても「可」とされています。
読み違えに注意
「常時2名以上の配置」ではなく「交代制の医師群の中に5年以上経験者が2名以上含まれること」が要件です。当番表・勤務実績で経験年数の内訳を確認しておく必要があります。
あおい(元・医療事務)
これが問5で示された整理です(出典: 疑義解釈その11 問5、令和8年度・厚生労働省 令和8年7月30日事務連絡)。

問6: 療養・就労両立支援指導料、事業者への問い合わせが先行したら?
みらい(新人医療事務)
患者さんと会社が作った文書を医療機関が受け取ることが要件でしたが、医療機関側から先に会社へ問い合わせてしまったらどうなるんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
留意事項通知では、就業の継続に配慮が必要な患者の求めを受けて、患者の同意を得て所定の医学管理を実施した場合に月1回算定するとされ、治療担当医師が患者と雇用事業者が共同して作成した勤務情報を記載した文書を患者から受け取ることが要件の一つです。問6では、患者の同意を得たうえで医療機関から事業者に問い合わせ、事業者が文書で回答した場合にこの要件を満たすかが問われ、「満たさない」と回答されています。事業者が医療機関の問い合わせに答えたことをもって端緒とすることはできず、患者と事業者が自発的に共同作成した文書(患者作成・事業者確認のものを含む)を医療機関が患者から受け取った時点が支援の端緒になるという整理です(出典: 疑義解釈その11 問6、令和8年度・厚生労働省 令和8年7月30日事務連絡)。

自院で関係しそうな施設の例
みらい(新人医療事務)
今回の4つのポイント、どんな医療機関が特に確認しておいた方がいいですか?
あおい(元・医療事務)
問1は眼科でコンタクトレンズ処方を行うクリニック、問2は看護・多職種協働加算等を届出済みの病院、問5は救急外来緊急検査対応加算1の届出を検討している医療機関、問6は療養・就労両立支援指導料の算定実績がある医療機関です。自院の運用が今回の整理と合っているか、実際の記録やフローで確認しておくと安心です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちの場合、今回の内容が実際に関係するのか、自分でも確認してみたいです。
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や運用のフローを踏まえて、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。本記事は「疑義解釈資料の送付について(その11)」(令和8年7月30日厚生労働省保険局医療課事務連絡)の内容を令和8年度の一次情報として整理したものです。
本記事は厚生労働省の一次資料に基づく事実の整理です。算定の可否は施設基準・ 届出状況等により異なるため、最終判断は審査支払機関・地方厚生局へご確認ください。
原文(厚生労働省): 疑義解釈資料の送付について(その11)(令和8年7月30日保険局医療課事務連絡)