疑義解釈その13のポイント — 一般不妊治療管理料の施設基準・包括型訪問看護療養費の算定可否【令和8年度】
出典: 疑義解釈資料の送付について(その13)(令和8年9月25日保険局医療課事務連絡)
この記事の案内役

みらい(新人医療事務)
医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

あおい(元・医療事務(10年))
レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。
みらい(新人医療事務)
あおいさん、「疑義解釈資料の送付について(その13)」が出たと聞きました。今回はどんなことが整理されたんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年9月25日付の厚生労働省保険局医療課の事務連絡ですね。令和8年度改定(令和8年6月1日実施)の取扱いに関する追加のQ&Aです。今回は「別添1 医科診療報酬点数表関係」と「別添2 訪問看護療養費関係」の2つで、それぞれ1問ずつ示されました。順番に見ていきましょう。
問1(別添1): 一般不妊治療管理料の施設基準「情報提供事業への協力」とは何を指す?
みらい(新人医療事務)
一般不妊治療管理料の施設基準に「国が示す不妊症に係る医療機関の情報提供に関する事業に協力すること」という要件があると聞きました。この「事業」って、具体的には何なんですか?
あおい(元・医療事務)
そこが今回の問1で明確化されたところです。その13 問1では、この要件でいう事業とは「現時点では、令和8年9月3日にこども家庭庁成育局母子保健課より発出された事務連絡『不妊症に係る医療機関の情報提供に関する協力依頼について』が示す事業に協力することを指す」とされています。この要件は一般不妊治療管理料だけでなく、生殖補助医療管理料、精巣内精子採取術(K838-2)の施設基準にも共通して置かれているものです。
みらい(新人医療事務)
なるほど。じゃあ自院が対象になりそうなときは、そのこども家庭庁の事務連絡を確認すればいいんですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。あわせて、この明確化に伴って旧「疑義解釈資料の送付について(その29)」(令和7年9月16日事務連絡)の別添 問4は廃止するとされています。過去のQ&Aを参照するときは、この点に注意してください。施設基準を満たすかどうかの最終的な判断は届出先の地方厚生局の確認が前提になりますので、詳細は施設所在の地方厚生(支)局にご確認いただくのが確実です。
出典: 疑義解釈その13 問1(別添1・令和8年度)

問1(別添2): 特別の関係にある訪問看護ステーションで包括型訪問看護療養費は算定できる?
みらい(新人医療事務)
もう1つは訪問看護療養費の話ですよね。少し複雑そうです。
あおい(元・医療事務)
前提から整理しますね。留意事項通知では、「訪問看護ステーションと特別の関係にあり、かつ、当該訪問看護ステーションに対して訪問看護指示書を交付した医師が所属する保険医療機関等」において、往診料、在宅患者訪問診療料(Ⅰ)・(Ⅱ)、在宅がん医療総合診療料、在宅患者訪問リハビリテーション指導管理料、在宅患者訪問薬剤管理指導料、在宅患者訪問栄養食事指導料などのいずれかを算定した日については、当該訪問看護ステーションは訪問看護療養費を算定できない、とされています。
みらい(新人医療事務)
では、そういう「特別の関係」にある訪問看護ステーションで、包括型訪問看護療養費なら算定できるのか、という質問なんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。その13 問1(別添2)の答えは「算定不可」です。つまり、上記の日については、包括型訪問看護療養費についても同様に算定できないという整理になります。これは訪問看護ステーション側の療養費の取扱いに関する解釈で、在宅医療の各加算そのものの点数や算定要件を変えるものではありませんが、医療機関と訪問看護ステーションが特別の関係にある場合の日々の算定管理に関わる大切なポイントです。
出典: 疑義解釈その13 問1(別添2・令和8年度)

自院で関係しそうな施設の例
- 一般不妊治療管理料・生殖補助医療管理料・精巣内精子採取術の届出を検討している、または届け出ている医療機関(問1・別添1)
- 訪問看護ステーションと特別の関係にあり、在宅患者訪問診療料や在宅がん医療総合診療料などを算定している在宅医療機関(問1・別添2)
いずれも、実際に算定できるかどうかは施設基準の充足状況や届出の有無、その日の他の算定状況によって変わります。ここでの内容は資料に示された範囲の目安であり、個別の可否は要確認と考えてください。
自院が算定候補か確認したい方へ
今回の疑義解釈で触れられた加算が自院に関係しそうか、まずは条件を入れて確認してみたい方は、加算チェッカー・AIに質問(/ask)から質問できます。年度や施設基準の読み方など、迷いやすいポイントも一次情報に沿ってお答えします。
本記事は厚生労働省の一次資料に基づく事実の整理です。算定の可否は施設基準・ 届出状況等により異なるため、最終判断は審査支払機関・地方厚生局へご確認ください。
原文(厚生労働省): 疑義解釈資料の送付について(その13)(令和8年9月25日保険局医療課事務連絡)