疑義解釈その2のポイント — 実績データ期間・医師事務作業補助の生成AI活用・ベースアップ評価料ほか【令和8年度】
出典: 疑義解釈資料の送付について(その2)(令和8年4月1日保険局医療課事務連絡)
この記事の案内役

みらい(新人医療事務)
医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

あおい(元・医療事務(10年))
レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。
みらい(新人医療事務)
今回の「疑義解釈資料の送付について(その2)」(令和8年度、保険局医療課事務連絡)って、結局どんな内容なんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度診療報酬改定に関する疑義解釈のその2ですね。届出の実績期間の考え方や施設基準の具体的な運用方法など、現場で迷いやすい論点が示されています。今日はその中でも特に確認しておきたい5つの問いを一緒に見ていきましょう。
問2
みらい(新人医療事務)
急性期一般入院基本料の救急搬送や全身麻酔の実績って、届出のときはどの期間のデータを使えばいいんですか?
あおい(元・医療事務)
問2では、前年度の4月から3月までの直近1年間のデータで届出を行うことが示されています。年度単位でまとめる、という整理ですね。

問11
みらい(新人医療事務)
医師事務作業補助体制加算の施設基準にある「生成AIを活用した文書作成補助システム」って、具体的にどこまでやれば満たすんですか?
あおい(元・医療事務)
問11では4つの目安が示されています。生成AI文書作成補助システムと音声入力システムは、医師または医師事務作業補助者の過半数が毎週使用していること。RPAは医師事務作業補助者が担える業務のうち5業務以上に活用され、毎年追加されていること。10種類以上の患者向け説明動画は、1日あたりの使用回数が外来を含めて一般病床数の概ね15%(療養病床・精神病床は5%)以上が目安、とされています。
みらい(新人医療事務)
けっこう細かく数字が決まっているんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。自院の運用実績がこの目安に届いているかは、記録を取って確認しておく必要がありますね。

問32
みらい(新人医療事務)
包括期充実体制加算のところで、新しくできた介護支援等連携指導料2って、令和8年6月から届け出るときの実績はどう数えるんですか?
あおい(元・医療事務)
問32では、令和8年8月以前に届け出る場合、5月以前の期間が実績算出の対象になるときは、改定前の介護支援等連携指導料の算定回数を実績に含めてよいとされています。ただし届出後に毎月実績を算出する際は、6月以降の実績は退院時共同指導料2と介護支援等連携指導料2のみで算出する必要があり、満たさなくなった場合は届出を取り下げることになる、と整理されています。

問40
みらい(新人医療事務)
リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算って、病棟ごとに違う区分で届出できるんですか?
あおい(元・医療事務)
問40では、病棟ごとに異なる区分の届出が可能と示されています。病棟の特性に応じて区分を選べる、という整理ですね。

ベースアップ評価料 問5
みらい(新人医療事務)
ベースアップ評価料の賃金改善って、算定を始めた月からすぐにやらないといけないんですか?
あおい(元・医療事務)
問5では、原則として算定開始月から賃金改善を実施し、算定する月は継続する必要があるとされています。ただし6月から翌年5月に算定した収入を、その年の4月から翌年3月の賃金改善に充てることは差し支えないとも示されています。条例改正など、やむを得ない理由で算定開始月からの実施が難しい場合は、同年度末までに遡って賃金改善を実施すれば、算定開始月から実施したものとみなせる、という取扱いもあります。

自院で関係しそうな施設の例
みらい(新人医療事務)
これ、うちみたいなクリニックにも関係あるんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
急性期一般入院基本料や包括期充実体制加算は病棟を持つ病院、医師事務作業補助体制加算は医師事務作業補助者を配置している病院などが対象になりやすい論点です。一方でベースアップ評価料の賃金改善の考え方は、届出をしている医療機関であれば規模を問わず関係してきます。自院がどの論点に当てはまるかは、届出内容と照らし合わせて確認しておくと安心です。
自院に関係するか確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちの場合はどう当てはめて考えればいいのか、もう少し詳しく知りたいです。
あおい(元・医療事務)
自院の届出や体制がどの論点に関係しそうかは、加算チェッカー で確認できますよ。気になる論点を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な取扱いは、本通知の原文および自院の届出状況・審査支払機関の判断でご確認ください。
本記事は厚生労働省の一次資料に基づく事実の整理です。算定の可否は施設基準・ 届出状況等により異なるため、最終判断は審査支払機関・地方厚生局へご確認ください。
原文(厚生労働省): 疑義解釈資料の送付について(その2)(令和8年4月1日保険局医療課事務連絡)