疑義解釈その5のポイント — 電子的診療情報連携体制整備加算・生活習慣病管理料(Ⅱ)の連携強化加算・骨塩定量検査ほか【令和8年度】
出典: 疑義解釈資料の送付について(その5)(令和8年5月8日保険局医療課事務連絡)
この記事の案内役

みらい(新人医療事務)
医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

あおい(元・医療事務(10年))
レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。
みらい(新人医療事務)
あおいさん、令和8年度・令和8年5月8日付の疑義解釈「その5」が出たと聞きました。どんな内容ですか?
あおい(元・医療事務)
はい、その5では電子的な体制整備から、生活習慣病、検査、そして賃上げに関わるベースアップ評価料まで、幅広い分野の問答が示されています。今日はその中でも、外来のクリニックから病院まで関係しそうな4つの問答を一緒に見ていきましょう。
問1 電子的診療情報連携体制整備加算の届出
みらい(新人医療事務)
「A000」初診料の注16に規定する電子的診療情報連携体制整備加算の届出をすでに行っている場合、「A001」再診料の注19や「A002」外来診療料の注10に規定する同じ加算について、追加で届出は必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
その5の問1に答えが示されています。初診料の注16に規定する電子的診療情報連携体制整備加算の届出を行っている場合、再診料の注19及び外来診療料の注10に規定する同加算の追加の届出は「不要」とされています。
みらい(新人医療事務)
初診料の分で届け出ていれば、再診料・外来診療料の分をあらためて届け出なくてよいんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。同じ電子的診療情報連携体制整備加算について、初診料側で届出済みであれば追加届出は要らない、という整理です。自院で初診料の注16の届出状況がどうなっているかを確認しておくとよさそうです。

問12 生活習慣病管理料(Ⅱ)の眼科・歯科医療機関連携強化加算
みらい(新人医療事務)
生活習慣病管理料(Ⅱ)に新設された眼科医療機関連携強化加算と歯科医療機関連携強化加算について、対象となる眼科や歯科への紹介にあたって、診療情報提供料(Ⅰ)を併せて算定することはできるんですか? 同じ月でも大丈夫ですか?
あおい(元・医療事務)
問12に整理が示されています。診療情報提供料(Ⅰ)との併算定は「算定可能」で、同月であっても算定可能とされています。ただし、それぞれ算定するタイミングが異なる点が説明されています。診療情報提供料(Ⅰ)は、眼科又は歯科を標榜する他の保険医療機関に対して、診療状況を示す文書を添えて患者の情報提供を行った場合に算定し、連携強化加算のほうは、次回診療時に、当該他の保険医療機関への受診状況について確認した場合に算定することになります。
みらい(新人医療事務)
紹介した時と、次回の受診状況を確認した時で、算定する場面が分かれているんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。さらに、同一患者について眼科への紹介と歯科への紹介の両方を行った場合には、同一月内であっても、それぞれの加算を算定して差し支えないとされています。眼科と歯科が同一の保険医療機関で標榜されている場合であっても、それぞれ算定可能という点も示されています。

問15 骨塩定量検査(D217)の次回算定はいつからか
みらい(新人医療事務)
「D217」骨塩定量検査を令和8年5月に算定した場合、次に算定できるのはいつになるんでしょう? 「4月に1回」の場合と「1年に1回」の場合で違いますよね。
あおい(元・医療事務)
問15に具体的な時期が示されています。令和8年5月に算定した場合、①4月に1回算定する場合は「令和8年9月以降」算定可能となり、②1年に1回算定する場合は「令和9年5月以降」算定可能となる、とされています。
みらい(新人医療事務)
数え方によって、次に算定できる月がはっきり分かれるんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。同じ5月の算定でも、「4月に1回」なのか「1年に1回」なのかで次回算定可能月が変わります。骨塩定量検査を算定する際は、どちらの間隔で算定しているかを踏まえて、次回の時期を確認しておくとよさそうです。

ベースアップ評価料 問7 収入の実績額はどう計算するか
みらい(新人医療事務)
ベースアップ評価料の「賃金改善実績報告書」などに記載する「ベースアップ評価料等による収入の実績額」について、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の注5などに含まれる継続的な賃上げの取組の実施に係る評価分は、収入の実績額に含めるんですか?
あおい(元・医療事務)
別添2のベースアップ評価料の問7に答えがあります。継続的な賃上げの取組の実施に係る評価分は「含めない」とされています。継続的な賃上げの取組の実施に係る評価の点数分を除いた、当該評価料の本体点数のみを算定した場合に置き換えて計算する、と示されています。
みらい(新人医療事務)
具体的にはどう置き換えるんですか?
あおい(元・医療事務)
例として、外来・在宅ベースアップ評価料(Ⅰ)の場合、注5の適用があるかどうかにかかわらず、収入の実績額は、令和8年度においては初診時17点・再診時等4点となる、と示されています。報告書を作成する際は、継続的な賃上げ分を除いた本体点数で計算するという点を押さえておくとよさそうです。

自院で関係しそうな施設の例
みらい(新人医療事務)
今日の4つの問答は、どんな施設に関係しそうですか?
あおい(元・医療事務)
問1は電子的診療情報連携体制整備加算を届け出ている(または届出を検討している)医療機関、問12は生活習慣病管理料(Ⅱ)を算定し眼科・歯科と連携する診療所、問15は骨塩定量検査を算定する医療機関、ベースアップ評価料の問7はベースアップ評価料を算定し賃金改善実績報告書を作成するすべての医療機関に、それぞれ関わってきそうです。いずれも自院の届出状況や算定状況によって当てはまるかが変わるので、確認が必要な点です。
みらい(新人医療事務)
自院が対象になるか、どう確かめればいいですか?
あおい(元・医療事務)
加算チェッカー・AIに質問できるページ(/ask)で、自院の状況に合わせて確認するのがおすすめです。この記事はあくまで厚労省の一次情報を整理したもので、算定できるかどうかの最終的な判断は、施設基準の充足状況などを踏まえて確認していただく必要があります。
まとめ
あおい(元・医療事務)
疑義解釈その5では、電子的診療情報連携体制整備加算の追加届出の要否(問1)、生活習慣病管理料(Ⅱ)の眼科・歯科医療機関連携強化加算と診療情報提供料(Ⅰ)の併算定(問12)、骨塩定量検査の次回算定可能時期(問15)、ベースアップ評価料の収入の実績額の計算方法(ベースアップ評価料 問7)が示されました。いずれも令和8年度の取り扱いで、詳細は自院の状況に照らして確認が必要です。ご不明な点は/askからご相談ください。
本記事は厚生労働省の一次資料に基づく事実の整理です。算定の可否は施設基準・ 届出状況等により異なるため、最終判断は審査支払機関・地方厚生局へご確認ください。
原文(厚生労働省): 疑義解釈資料の送付について(その5)(令和8年5月8日保険局医療課事務連絡)