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令和8年度最終更新 2026-08-09T05:19:01+00:00出典あり

救急体制充実加算、自院は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の救急体制充実加算。500点〜1,500点(12区分)。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

院長から「うちの救命救急センター、評価が上がったから救急体制充実加算を見直してほしい」って言われたんですけど、そもそも救急体制充実加算ってどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

救急体制充実加算は、救命救急入院料(A300)を算定している保険医療機関が対象の加算ですよ。重篤な患者さんに救命救急医療を行った場合に、施設基準の区分に応じて1日につき点数が上乗せされる仕組みです。令和8年度(2026年度)の告示でも、救命救急入院料の「注3」として位置づけられています。

みらい

みらい新人医療事務

「注3」ということは、救命救急入院料そのものとは別に届出が必要な加算なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。単独では算定できず、まず救命救急入院料の届出があることが前提になります。そのうえで、救急体制充実加算独自の施設基準を満たして届け出た医療機関だけが、算定候補になります。

救急体制充実加算とはどんな加算か

みらい

みらい新人医療事務

具体的にどんな場面で算定するものなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省の告示では、救命救急入院料の算定対象患者(意識障害や急性心不全、ショック状態など重篤な救急患者)に対して救命救急医療が行われた場合に、施設基準の区分に従って1日につき加算するとされています。対象は救命救急センターを持つ病院で、外来だけの医療機関は対象になりません。

みらい

みらい新人医療事務

患者さん一人ひとりというより、病院の救急体制そのものを評価する加算ということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。個々の処置内容というより、救命救急センターとしての体制の充実度が評価軸になっています。だからこそ、後で説明する「評価段階」がポイントになるんです。

対象医療機関のイメージ

救命救急入院料(A300)の届出を行っている病院が前提です。救急体制充実加算はこの入院料に対する「注3」の加算であり、入院料の届出がない医療機関では算定候補になりません。

点数区分(令和8年度)救急体制充実加算1・2・3

みらい

みらい新人医療事務

気になる点数を教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表では、救急体制充実加算は3段階に分かれていて、それぞれ次のように定められています。

区分点数算定単位
救急体制充実加算11,500点1日につき
救急体制充実加算21,000点1日につき
救急体制充実加算3500点1日につき
みらい

みらい新人医療事務

500点から1,500点まで、けっこう幅がありますね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。この差は救急医療の提供体制がどれだけ充実しているかで決まります。厚生労働省の告示では「当該基準に係る区分に従い、1日につき次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する」とされていて、区分ごとに金額が固定されている形です。

救急体制充実加算の点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

医科診療行為マスターを見ると、この加算に紐づくコードがいくつもあるみたいなんですが、これはなぜですか?

あおい

あおい元・医療事務

算定している救命救急入院料の区分(入院料1なのか2なのか等)によって、レセプト上のコードが枝分かれしているためです。当サイトでは、こうした複数のコードを「救急体制充実加算」という一つの加算概念にまとめて掲載しています。個別のコード番号は医科診療行為マスターで確認するのが確実です。

施設基準(令和8年度)救急体制充実加算1/2/3の評価段階S・A・B

みらい

みらい新人医療事務

施設基準がいちばん知りたいところです。1500点の区分と500点の区分、何が違うんですか?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省の施設基準の告示・通知では、それぞれ次のように定められています。

施設基準の一次情報(令和8年度)

救急体制充実加算1の施設基準は、「救命救急センターの新しい充実段階評価について」(令和8年1月26日医政地発0126第1号。新評価基準)による救命救急センターの評価が充実段階Sであること、とされています。救急体制充実加算2は評価が充実段階A、救急体制充実加算3は評価が充実段階Bであることが施設基準です。

みらい

みらい新人医療事務

つまり、点数区分は「点数」で決まるんじゃなくて、救命救急センターの評価結果そのもので決まるんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうなんです。院長先生が「評価が上がった」とおっしゃっていたのは、この充実段階評価(S・A・B)のことだと思います。評価がSなら救急体制充実加算1、Aなら2、Bなら3が施設基準の対象になります。逆に、評価区分に該当しない場合は、この加算の対象外になる可能性があります。

みらい

みらい新人医療事務

評価はどこが決めるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

「救命救急センターの新しい充実段階評価について」という通知に基づいて、都道府県や地方厚生局が関わる評価の枠組みで決まります。自院がどの評価段階に位置づけられているかは、まずこの評価結果を確認することが出発点になります。

届出は必要か

みらい

みらい新人医療事務

届出をしていないと算定候補にならないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。救急体制充実加算は「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関」であることが算定の条件です。評価段階がSやAに該当していても、届出が済んでいなければ算定候補にはなりません。届出済みであれば候補になる、という順序で考えてください。

評価段階と届出はセットで確認

充実段階評価の結果が上がった・下がったタイミングでは、届出内容の見直しが必要になることがあります。評価結果だけで自動的に点数区分が切り替わるわけではなく、地方厚生局への届出手続きが前提になる点に注意が必要です。

レセプトへの記載

みらい

みらい新人医療事務

レセプトを書くとき、何か特別な記号とかあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。厚生労働省の通知では、救急体制充実加算1を算定した場合は「救充1」、加算2は「救充2」、加算3は「救充3」という略号を、レセプトの「特定入院料・その他」の項の「入院」欄に記載することとされています。事務担当者としては、この略号がどの区分に対応しているかを覚えておくと、確認作業がスムーズになります。

併算定・算定単位の注意点

みらい

みらい新人医療事務

他の加算と一緒に算定できないケースはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

救急体制充実加算そのものについて、告示の注3には他の加算との併算定制限は明記されていません。ただし、同じ救命救急入院料の注に定められた精神疾患診断治療初回加算などは、それぞれ算定要件が個別に決まっているので、混同しないよう注意してください。

よくある取り漏れ

救命救急センターの充実段階評価が上がったのに、届出の変更手続きをしていないために、実際の評価段階より低い区分でしか算定できていないケースがあります。評価結果の通知を受け取ったら、届出内容の見直しを検討することをおすすめします。

みらい

みらい新人医療事務

算定できる日数に上限はあるんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

救急体制充実加算は「1日につき」の加算として告示に定められています。救命救急入院料本体には14日や60日などの算定日数の限度が別途定められていますが、加算部分の算定可能日数の扱いについては、自院の届出内容や運用と合わせて、公式資料や審査支払機関で個別に確認することをおすすめします。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

今回の改定で何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが確認できる一次資料の範囲では、救急体制充実加算1・2・3の点数区分(1,500点・1,000点・500点)そのものについて、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません。一方で、施設基準が参照する評価基準の通知は、令和8年1月26日付で「救命救急センターの新しい充実段階評価について」として更新されており、令和8年度の施設基準はこの新しい通知に基づく評価結果を用いる、とされています。

みらい

みらい新人医療事務

点数は変わっていないけど、評価の物差しになる通知そのものは新しくなっている、ということですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。評価基準の通知が更新されるタイミングでは、過去にも経過措置が設けられた例があります。自院の評価結果がどの通知に基づくものか、届出の際に確認しておくと安心です。

自院で確認する順番

  1. 自院が救命救急入院料(A300)の届出医療機関であるかを確認する
  2. 「救命救急センターの新しい充実段階評価について」(令和8年1月26日医政地発0126第1号)に基づく自院の評価段階(S・A・B)を確認する
  3. 評価段階に対応する区分(救急体制充実加算1・2・3)で、地方厚生局への届出内容が最新かを確認する
  4. レセプト記載の略号(救充1・救充2・救充3)が届出区分と一致しているかを確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。関連する 救命救急入院料 のページとあわせて確認してみてください。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    注1別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、重篤な患者に対して救命救急医療が行われた場合に、当該基準に係る区分に従い、14日(広範囲熱傷特定集中治療管理が必要な状態の患者(注12に規定する加算を算定する患者に限る。)にあっては60日、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者であって、急性血液浄化(腹膜透析を除く。)又は体外式心肺補助(ECMO)を必要とするものにあっては25日、臓器移植を行ったものにあっては30日)を限度として、それぞれ所定点数を算定する。

    全文を読む ▾

    2当該保険医療機関において、自殺企図等による重篤な患者であって精神疾患を有するもの又はその家族等からの情報等に基づいて、当該保険医療機関の精神保健指定医又は精神科の医師が、当該患者の精神疾患にかかわる診断治療等を行った場合は、精神疾患診断治療初回加算として、当該精神保健指定医等による最初の診療時に限り、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

    この場合において、区分番号A248に掲げる精神疾患診療体制加算は別に算定できない。

    イ別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において行った場合 7,000点ロイ以外の場合 3,000点3別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において救命救急医療が行われた場合には、当該基準に係る区分に従い、1日につき次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

    イ救急体制充実加算1 1,500点ロ救急体制充実加算2 1,000点ハ救急体制充実加算3 500点4別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において救命救急医療が行われた場合には、1日につき100点を所定点数に加算する。

    5当該保険医療機関において、急性薬毒物中毒の患者に対して救命救急医療が行われた場合には、入院初日に限り、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する。

    イ急性薬毒物中毒加算1(機器分析) 5,000点ロ急性薬毒物中毒加算2(その他のもの) 350点6別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、15歳未満の重篤な患者に対して救命救急医療が行われた場合には、小児加算として、入院初日に限り5,000点を所定点数に加算する。

    7第1章基本診療料並びに第2章第3部検査、第6部注射、第9部処置及び第13部病理診断のうち次に掲げるものは、救命救急入院料に含まれるものとする。

    イ入院基本料ロ入院基本料等加算(臨床研修病院入院診療加算、超急性期脳卒中加算、妊産婦緊急搬送入院加算、医師事務作業補助体制加算、特定感染症入院医療管理加算、難病等特別入院診療加算(二類感染症患者入院診療加算に限る。)、くう地域加算、離島加算、口腔管理連携加算、医療安全対策加算、感染対策向上加算、患者サポート体制充実加算、重症患者初期支援充実加算、報告書管理じよくそうとう体制加算、褥瘡ハイリスク患者ケア加算、術後疼痛管理チーム加算、病棟薬剤業務実施加算3、データ提出加算、入退院支援加算(1のイ及び3に限る。)、認知症…(以下略・原文参照)

よくある質問

救急体制充実加算はどんな病院が対象ですか?

救命救急入院料(A300)の届出を行っている病院が前提です。そのうえで救急体制充実加算独自の施設基準(救命救急センターの充実段階評価)を満たして届け出た医療機関が算定候補になります。

救急体制充実加算1・2・3の点数はいくらですか?

令和8年度の告示では、救急体制充実加算1が1,500点、2が1,000点、3が500点で、いずれも1日につきの加算です。

施設基準はどう決まりますか?

「救命救急センターの新しい充実段階評価について」(令和8年1月26日医政地発0126第1号)に基づく評価が、Sなら加算1、Aなら加算2、Bなら加算3の施設基準に対応するとされています。

評価段階が上がったらすぐ点数区分も変わりますか?

評価結果だけで自動的に切り替わるわけではなく、地方厚生局への届出手続きが必要です。届出済みであれば新しい区分の算定候補になります。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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