救急外来緊急検査対応加算ってどんな加算ですか?
みらい(新人医療事務)
先生、「救急外来緊急検査対応加算」という名前の加算を見つけたんですけど、これって何のための加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
これは救急外来医学管理料(区分B001-2-6)に付く加算の一つです。救急で来院した患者さんに対して、診療の結果、緊急の検査や画像診断、処置、注射が必要だと判断して実際に行った場合に、所定点数へ上乗せする形で算定候補になります。
みらい(新人医療事務)
「上乗せ」ということは、単独では算定できないんですね?
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。厚生労働省の告示では、救急外来医学管理料の注3として位置づけられています。「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該患者に対して、診療に基づき検査、画像診断、処置又は注射を実施する必要性を認め〔中略〕を算定する場合は、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する」と定められています。つまり、①救急外来医学管理料をすでに算定していること、②届出済みの施設基準があること、③対象となる検査等を実際に行っていること、の3つがそろって初めて算定候補になります。
みらい(新人医療事務)
なるほど、土台になる管理料があってこその加算なんですね。
対象医療機関・対象患者はどんな場合ですか?
みらい(新人医療事務)
どんな医療機関で、どんな患者さんが対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
土台となる救急外来医学管理料自体が、救急医療を24時間提供できる体制を確保した救急医療機関(医療法に基づく医療計画に記載されている救急医療機関)や、都道府県知事等が指定する精神科救急医療施設で算定するものです。その上で、この救急外来緊急検査対応加算は、救急用の自動車等で緊急搬送された患者(注1・救急搬送医学管理料を算定する場合)、または時間外・休日・深夜に救急外来を受診した患者(注2・夜間休日救急医学管理料を算定する場合)のうち、実際に指定された検査・画像診断・処置・注射を行ったケースが対象になります。
みらい(新人医療事務)
つまり有床・無床問わず、救急外来をやっている病院が中心ということですか?
あおい(元・医療事務)
実務上はそういうケースが多いと考えられますが、対象になるかどうかは医療機関の類型だけで決まるものではなく、救急外来医学管理料の施設基準を満たして届け出ているかどうかが前提になります。自院がこの管理料自体を算定できる体制かどうかは、まず確認が必要です。
点数・区分はどうなっていますか?(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
肝心の点数を教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年度の告示では、施設基準の区分に応じて2段階に分かれています。告示の原文では「イ 救急外来緊急検査対応加算1 300点 ロ 救急外来緊急検査対応加算2 200点」と定められています。
| 区分 | 点数(令和8年度) |
|---|---|
| 救急外来緊急検査対応加算1 | 300点 |
| 救急外来緊急検査対応加算2 | 200点 |

みらい(新人医療事務)
300点と200点、どちらになるかはどうやって決まるんですか?
あおい(元・医療事務)
告示では「当該基準に係る区分に従い」と書かれていて、届け出ている施設基準の区分によって決まる仕組みです。ただし、区分ごとの人員配置など詳細な基準の中身は、当サイトが収録している一次資料の範囲では確認できていません。どちらの区分で届け出ているかは、自院の届出書類か地方厚生局への確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
医科診療行為マスターのコードも気になります。
あおい(元・医療事務)
この加算は医科診療行為マスター上では113710270・113710370の2コードに整理されています。ただし各コードがどちらの区分に対応するかまでは、当サイトが収録している資料の範囲では確認できないため、レセプトコンピューターのマスターや審査支払機関での確認をおすすめします。
対象となる検査・処置は何ですか?
みらい(新人医療事務)
「緊急検査対応」という名前なので、検査だけが対象なのかと思ってました。
あおい(元・医療事務)
実は検査だけではありません。告示の注3には、対象となる項目が具体的に列挙されています。原文では「区分番号D006に掲げる出血・凝固検査、区分番号D007に掲げる血液化学検査、区分番号D011に掲げる免疫血液学的検査、区分番号D018に掲げる細菌培養同定検査、区分番号E200に掲げるコンピューター断層撮影(CT撮影)、区分番号E202に掲げる磁気共鳴コンピューター断層撮影(MRI撮影)、第6部第1節第1款注射実施料(区分番号G000に掲げる皮内、皮下及び筋肉内注射並びに区分番号G001に掲げる静脈内注射を除く。)又は第9部第1節処置料(区分番号J063に掲げる留置カテーテル設置、区分番号J119に掲げる消炎鎮痛等処置及び区分番号J119-2に掲げる腰部又は胸部固定帯固定を除く。)」と定められています。
みらい(新人医療事務)
結構幅広いですね。検査・CT・MRI・注射・処置がまとめて対象になっているんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。ただし注射と処置には除外項目があります。皮内・皮下・筋肉内注射(G000)と静脈内注射(G001)、それから留置カテーテル設置(J063)・消炎鎮痛等処置(J119)・腰部又は胸部固定帯固定(J119-2)は対象外とされています。これらだけを行った場合は、この加算の算定候補にはならない可能性があります。
対象項目の確認は個別に
対象となる検査・画像診断・処置・注射は告示に列挙された項目に限られます。実際に行った診療内容が対象コードに該当するかどうかは、診療行為ごとに確認が必要です。判断に迷う場合は、審査支払機関や地方厚生局にご相談ください。
施設基準・届出はどうなっていますか?
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は必須なんですよね?
あおい(元・医療事務)
はい、必須です。告示では「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において」算定する旨が明記されています。届出をしていない医療機関では、対象となる検査等を実施していても、この加算の算定候補にはなりません。
みらい(新人医療事務)
施設基準の中身はどこで確認すればいいですか?
あおい(元・医療事務)
施設基準の具体的な要件(人員配置や体制など)は、厚生労働省が別途定める施設基準の告示・通知に記載されています。当サイトが収録している一次資料の範囲では、点数と算定条件(対象患者・対象項目)までは確認できていますが、施設基準の詳細な要件文言までは確認できていません。届出済みかどうか、区分1・2のどちらに該当するかは、必ず自院の届出書類か地方厚生局への確認をおすすめします。
届出状況の確認ポイント
土台の管理料: 救急外来医学管理料(救急搬送医学管理料または夜間休日救急医学管理料)の届出があるか、まず確認します。 加算の区分: 救急外来緊急検査対応加算について、区分1・区分2のどちらで届け出ているかを確認します。
算定のタイミング・注意点は?
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングで気をつけることはありますか?
あおい(元・医療事務)
まず前提として、救急外来医学管理料そのものを算定する患者であることが必要です。その上で、診療の結果として対象となる検査・画像診断・処置・注射を実施する必要性を認め、実際に算定する場合に、所定点数に加算する形になります。検査等を実施する予定だっただけでは対象にならず、実際に算定した実績が条件になっている点に注意が必要です。
みらい(新人医療事務)
他の加算と一緒に算定できる場合もあるんですか?
あおい(元・医療事務)
救急外来医学管理料には、この加算のほかにも精神科疾患患者等受入加算・救急時医療情報取得加算・時間外救急搬送加算・院内トリアージ実施体制加算など、複数の加算が注4〜注7として定められています。それぞれ対象となる患者や算定要件が異なるため、同じ受診で複数の加算が候補になることもあります。ただし各加算の要件を個別に満たしているかどうかは別途確認が必要で、この記事の対象である救急外来緊急検査対応加算の要件だけで他の加算の可否まで判断することはできません。
実施記録の重要性
この加算は「実施する必要性を認め、実際に算定する場合」に加算する仕組みのため、どの検査・処置・注射を行い、どのコードで算定したかをカルテ・レセプトで明確にたどれるようにしておくことが、後日の確認や審査対応の観点からも重要です。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、前の改定のときはどうだったんですか?
あおい(元・医療事務)
救急外来緊急検査対応加算は、令和8年度の告示(区分B001-2-6 救急外来医学管理料の注3)に基づいて整理されている加算です。当サイトが収録している一次資料の範囲では、令和6年度時点の同名加算に関する記載は確認できていません。前回改定(令和6年度)からの制度変更の有無について、当サイトが収録している一次資料の範囲では変更は確認されていません。
改定差分の確認範囲
確認済み: 令和8年度時点の点数(300点・200点)と算定条件は、厚生労働省の告示原文で確認しています。 未確認: 令和6年度以前との比較は、当サイトが収録している資料の範囲では行えていません。前回改定からの変更点が気になる方は、厚生労働省の個別改定項目資料など一次資料での確認をおすすめします。
自院で確認する順番は?
みらい(新人医療事務)
自院で算定候補になるか確認するには、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認していくと整理しやすいです。
自院で確認する順番
- 救急外来医学管理料(救急搬送医学管理料または夜間休日救急医学管理料)を算定する患者かどうかを確認する
- 診療の結果、対象となる検査・画像診断・処置・注射(告示に列挙された項目)を実際に実施したかを確認する
- 救急外来緊急検査対応加算の施設基準を届け出ているか、区分1・区分2のどちらかを地方厚生局への届出内容で確認する
- 実施した検査等が除外項目(G000・G001の一部注射、J063・J119・J119-2の一部処置)に該当しないかを確認する

みらい(新人医療事務)
この順番で見ていけば、算定候補になるかどうかの整理がしやすそうですね。
よくある取り漏れは?
みらい(新人医療事務)
現場でよくある取り漏れのパターンってありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつか典型的なパターンがあります。
よくある取り漏れ
土台の管理料自体の未算定: 救急外来医学管理料そのものを算定していないと、この加算だけを単独で算定候補にすることはできません。 除外項目の見落とし: 皮内・皮下・筋肉内注射や静脈内注射、留置カテーテル設置などの除外項目だけを実施したケースを、対象項目と混同してしまうことがあります。 施設基準の届出区分の未確認: 区分1(300点)と区分2(200点)のどちらで届出をしているかを確認しないまま、点数を誤って計上してしまうケースがあります。
公式資料の根拠
みらい(新人医療事務)
今回の内容の元になっている資料も教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年度診療報酬改定の告示(区分B001-2-6 救急外来医学管理料)です。点数表と算定条件の原文は厚生労働省 令和8年度診療報酬改定 医科点数表(告示)に掲載されています。
みらい(新人医療事務)
他の関連する加算も見ておいたほうがよさそうですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。土台となる救急外来医学管理料や、同じ区分B001-2-6に定められている時間外救急搬送加算、救急時医療情報取得加算、院内トリアージ実施体制加算、精神科疾患患者等受入加算もあわせてご確認いただくと、救急外来まわりの加算を整理しやすくなります。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。