みらい(新人医療事務)
あおいさん、レセプトのチェックをしていたら「経腸投薬用ポンプ加算」っていう名前を見つけたんですけど、これってどんな加算なんですか? うちでも算定候補になったりします?
あおい(元・医療事務)
良いところに気づきましたね。経腸投薬用ポンプ加算は、区分番号C152-3の加算で、令和8年度時点で2,500点です。ただし対象になる患者さんがかなり限定されているので、まずは中身を一緒に確認していきましょう。
みらい(新人医療事務)
お願いします! 名前だけだと「経管栄養とかで使うポンプ関連かな」くらいのイメージしかなくて…。
この加算はどんな加算ですか
みらい(新人医療事務)
そもそも、経腸投薬用ポンプ加算って何のための加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)では、区分C152-3についてこう書かれています。「C152-3 経腸投薬用ポンプ加算 2,500点 注 別に厚生労働大臣が定める内服薬の経腸投薬を行っている入院中の患者以外の患者に対して、経腸投薬用ポンプを使用した場合に、第1款の所定点数に加算する。」
あおい(元・医療事務)
ポイントは「単独では算定できない加算」ということです。「第1款の所定点数に加算する」とある通り、在宅療養指導管理料(第1款)を算定している患者さんに対して、経腸投薬用ポンプを使用した場合に上乗せする加算なんですね。
みらい(新人医療事務)
単独では取れない、上乗せ専用の加算なんですね。じゃあ、どの指導管理料に乗せるものなんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは次のセクションで詳しく見ていきましょう。
| 区分番号 | 加算名 | 点数 | 年度 |
|---|---|---|---|
| C152-3 | 経腸投薬用ポンプ加算 | 2,500点 | 令和8年度 |
対象になる患者・医療機関は
みらい(新人医療事務)
「入院中の患者以外」というのはわかったんですが、もっと具体的にどんな患者さんが対象なんですか?
あおい(元・医療事務)
診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日保医発0305第6号)には、こう書かれています。「経腸投薬用ポンプ加算は、レボドパ・カルビドパ水和物製剤を経胃瘻空腸投与することを目的とした場合に限り算定できる。」
あおい(元・医療事務)
つまり対象は「レボドパ・カルビドパ水和物製剤という薬を、胃瘻を通じて空腸に投与している患者さん」に限定されます。これはパーキンソン病の治療で使われる薬剤・投与方法です。
みらい(新人医療事務)
かなり限定的ですね…。これって、在宅経腸投薬指導管理料(C117)と関係あるんですか?
あおい(元・医療事務)
良い視点です。同じ通知の中で、在宅経腸投薬指導管理料(C117)についてはこう説明されています。「パーキンソン病の患者に対し、レボドパ・カルビドパ水和物製剤を経胃瘻空腸投与する場合に、医師が患者又は患者の看護に当たる者に対して、当該療法の方法、注意点及び緊急時の措置等に関する指導を行い、当該患者の医学管理を行った場合に算定する。」
あおい(元・医療事務)
薬剤も投与経路も、経腸投薬用ポンプ加算の対象患者とまったく同じ内容が書かれています。実務上は、在宅経腸投薬指導管理料を算定している患者さんに対して経腸投薬用ポンプを使用した場合に、この加算を検討することになる、というイメージを持っておくとわかりやすいです。

取り漏れになりやすいポイント
ポンプ使用の記録漏れ: 経腸投薬用ポンプを使用していても、診療録やレセプトの摘要欄にポンプ使用の事実が明記されていないと、算定候補として拾いにくくなります。 指導管理料とのセット確認漏れ: この加算は在宅療養指導管理料(第1款)に上乗せする形の加算のため、ベースになる指導管理料側の算定状況とあわせて確認しないと見落としやすくなります。
施設基準・届出は必要ですか
みらい(新人医療事務)
施設基準とか届出って必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
区分C152-3の告示の注書きを見てみると、他の届出が必要な加算でよく見られる「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において」という文言は含まれていません。当サイトが収録している一次資料の範囲では、届出不要・施設基準なしとして扱っています。
みらい(新人医療事務)
なるほど、届出がいらないタイプの加算なんですね。
あおい(元・医療事務)
そう考えて差し支えないと思いますが、告示の注書きに「届出不要」と直接書かれているわけではなく、届出を求める文言が無いことから判断している形です。念のため、自院の届出状況や地方厚生局の案内、審査支払機関にも確認しておくと安心です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 届出 | 告示の注書きに届出を求める文言なし(当サイトの記録では不要扱い) |
| 施設基準 | 告示の注書きに施設基準の記載なし(当サイトの記録ではなし扱い) |
| 対象医療機関 | 診療所・病院(在宅療養を行っている患者が対象) |
算定単位と第2款材料加算という位置づけ
みらい(新人医療事務)
さっき「第1款の所定点数に加算する」って出てきましたけど、この「第1款」ってどういう意味なんですか?
あおい(元・医療事務)
医科点数表の目次を確認すると、在宅医療のところはこういう構造になっています。「第2部 在宅医療 第2節 在宅療養指導管理料 第1款 在宅療養指導管理料 第2款 在宅療養指導管理材料加算」
あおい(元・医療事務)
つまり、在宅経腸投薬指導管理料(C117)のような指導管理料そのものが「第1款」、そこに使う材料・器具に対する上乗せ加算が「第2款」という位置づけです。経腸投薬用ポンプ加算は第2款の材料加算にあたり、第1款の指導管理料の点数に上乗せする形で算定する、という構造になります。
みらい(新人医療事務)
単体の加算というより、指導管理料とセットで考える加算、ということですね。
あおい(元・医療事務)
そのイメージで合っています。ただし、告示の条文自体は「第1款の所定点数に加算する」という表現にとどまっていて、「在宅経腸投薬指導管理料に限る」と名指しされているわけではありません。実際にどの指導管理料との組み合わせで算定できるかは、対象患者の要件(レボドパ・カルビドパ水和物製剤の経胃瘻空腸投与)から実質的に絞られている、という理解になります。

自院で確認する順番
在宅療養指導管理料(第1款、代表例として在宅経腸投薬指導管理料)を算定している患者さんかどうかを確認する レボドパ・カルビドパ水和物製剤を経胃瘻空腸投与しているかどうかをカルテで確認する 実際に経腸投薬用ポンプを使用しているかどうかを確認し、診療録に記録する レセプトの摘要欄にポンプ使用の事実を記載し、第2款材料加算として計上する
併算定・回数制限について
みらい(新人医療事務)
月に何回まで算定できるとか、他の加算と一緒に取れないとか、そういう制限はあるんですか?
あおい(元・医療事務)
正直にお伝えすると、当サイトが収録している告示・留意事項通知の範囲では、経腸投薬用ポンプ加算そのものの回数制限(月○回まで、など)や、他の在宅療養指導管理材料加算との併算定可否について明記した記述は確認できていません。
みらい(新人医療事務)
そうなんですね…。じゃあ、どう考えればいいですか?
あおい(元・医療事務)
「制限がない」と決めつけるのではなく「資料の範囲では確認できていない=要確認」という扱いにしておくのが安全です。実際にレセプトに計上する前に、自院の届出状況とあわせて公式資料や審査支払機関に確認することをおすすめします。
回数制限・併算定は未確認
経腸投薬用ポンプ加算の回数制限や他加算との併算定可否について、当サイトが収録している一次資料の範囲では明記した記述が確認できていません。算定の可否は自院の届出状況・診療内容とあわせて、公式資料や審査支払機関でご確認ください。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、令和6年度から令和8年度にかけて何か変わったところってあるんですか?
あおい(元・医療事務)
前回改定(令和6年度)からの変更点について、当サイトが収録している一次資料の範囲では確認されていません(確認日: 2026年7月)。点数・算定要件とも、令和8年度時点の内容として本文でご紹介した2,500点・対象患者の要件をもとに確認していただくのが確実です。
改定差分の確認について
改定の度に点数や施設基準が変わる加算もあれば、据え置かれる加算もあります。経腸投薬用ポンプ加算については、当サイトの一次資料の範囲では前回改定(令和6年度)からの変更点は確認されていません。最新の取り扱いは必ず年度を確認した上で公式資料に当たってください。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
いくつか気になったことを質問してもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです、どうぞ。
みらい(新人医療事務)
Q.経腸投薬用ポンプ加算だけを単独で算定できますか?
あおい(元・医療事務)
A.単独では算定できません。告示の条文にある通り「第1款の所定点数に加算する」加算なので、在宅療養指導管理料(第1款)を算定している患者さんに対して、経腸投薬用ポンプを使用した場合に上乗せする形になります。
みらい(新人医療事務)
Q.レボドパ・カルビドパ水和物製剤以外の薬剤でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
A.留意事項通知には「レボドパ・カルビドパ水和物製剤を経胃瘻空腸投与することを目的とした場合に限り算定できる」と明記されています。それ以外の薬剤・投与経路については、当サイトが収録している資料の範囲では対象と確認できていません。
みらい(新人医療事務)
Q.届出をしていない診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
A.告示の注書きには届出を求める文言が含まれていないため、当サイトの記録では届出不要として扱っています。ただし最終的な判断は、自院の届出状況を公式資料や審査支払機関で確認した上で行ってください。
あおい(元・医療事務)
関連する在宅療養指導管理料としては、在宅成分栄養経管栄養法指導管理料 や 在宅半固形栄養経管栄養法指導管理料 も、経管・経腸ルートでの投与に関わる指導管理料として近い分類にあります。あわせて確認しておくと制度の全体像がつかみやすいと思います。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。