みらい(新人医療事務)
先輩、「持続皮下注入シリンジポンプ加算」ってレセプトで見かけたんですけど、これって何の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
在宅で自己注射を行っている患者さんが、持続皮下注入シリンジポンプという機器を使っている場合に、月々の使用個数に応じて加算する点数ですよ。区分番号はC152-4です。令和8年度の医科点数表に定められています。
みらい(新人医療事務)
「持続皮下注入」ということは、ずっと薬を入れ続けるポンプってことですか?
あおい(元・医療事務)
そうですね。間歇的に注入する「間歇注入シリンジポンプ加算」(C152)とは別の区分として設けられています。名称のとおり持続的に皮下注入するタイプのシリンジポンプが対象、という位置づけです。
対象になる医療機関・患者は?
みらい(新人医療事務)
うちみたいな診療所でも対象になりますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、診療所・病院どちらも対象、かつ在宅医療の枠組みで算定される加算として整理されています。入院中の患者は対象外です。告示の注釈にはこう書かれています。
告示の算定条件(原文)
対象患者: 別に厚生労働大臣が定める注射薬の自己注射を行っている入院中の患者以外の患者に対して、持続皮下注入シリンジポンプを使用した場合に、第1款の所定点数に加算する。(令和8年度医科点数表 C152-4 注)
みらい(新人医療事務)
「別に厚生労働大臣が定める注射薬」というのが気になります。何でもいいわけじゃないんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。対象になる注射薬は厚生労働大臣が個別に定めるものに限られます。自院で使っている注射薬がその対象に含まれているかどうかは、告示の該当告示番号や公式資料で確認が必要な項目になります。ここは当サイトの一次資料の範囲だけでは断定できないので、確認が必要な項目として押さえておいてください。
みらい(新人医療事務)
「第1款の所定点数に加算する」ともありますが、これはどういう意味ですか?
あおい(元・医療事務)
告示の区分番号上は、在宅療養指導管理料(第1款)の所定点数に上乗せする形の加算、という書き方になっています。代表的な第1款の指導管理料が在宅自己注射指導管理料です。
第1款との算定関係は要確認
留意事項通知の第2款(在宅療養指導管理材料加算)の通則には「在宅療養指導管理材料加算は、要件を満たせば、第1款在宅療養指導管理料を算定するか否かにかかわらず、別に算定できる」という規定があります。告示の注は第1款への加算として規定されていますが、この通則の規定では第1款の算定有無にかかわらず別算定できるとも読めるため、実際の取扱いは自院での確認が必要です。
点数はいくら?使用個数で4段階
みらい(新人医療事務)
点数はどうやって決まるんですか?
あおい(元・医療事務)
1か月あたりに使用したシリンジの個数によって、4段階に分かれています。個数が多いほど点数も上がる仕組みです。

| 区分 | 月あたりの使用個数 | 点数(令和8年度) |
|---|---|---|
| 1 | 月5個以上10個未満の場合 | 2,330点 |
| 2 | 月10個以上15個未満の場合 | 3,160点 |
| 3 | 月15個以上20個未満の場合 | 3,990点 |
| 4 | 月20個以上の場合 | 4,820点 |
みらい(新人医療事務)
使用個数って、誰が数えるんですか?
あおい(元・医療事務)
実際に患者さんが1か月に使用したシリンジの個数を確認して、該当する区分に当てはめる形になります。個数の集計や確認の実務フローは自院の在宅医療担当と相談して決めるのが確実です。
みらい(新人医療事務)
シリンジそのものの費用は別に請求できるんですか?
あおい(元・医療事務)
それはできません。留意事項通知にこう明記されています。
留意事項通知(材料費の扱い)
使用したシリンジ、輸液セット等の材料の費用は、これらの点数に含まれるものとする。(令和8年度 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて C152-4 持続皮下注入シリンジポンプ加算)
みらい(新人医療事務)
なるほど、材料費込みの点数なんですね。
届出・施設基準は必要?
みらい(新人医療事務)
この加算を算定するのに、地方厚生局への届出とか施設基準は必要ですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算そのものについて個別の施設基準・届出は定められていません。届出不要で算定候補になり得る加算として整理されています。
届出不要でも自院確認は必須
届出・施設基準が不要とされていても、対象患者の要件(自己注射を行う入院中の患者以外であること、対象注射薬に該当すること)や、上乗せ元となる指導管理料(第1款)の算定状況は自院で個別に確認が必要です。届出不要=誰でも自動的に算定できる、という意味ではありません。
算定タイミング・回数制限・併算定の注意
みらい(新人医療事務)
月に何回まで算定できるとか、他の加算と一緒に取れないとか、そういう決まりはありますか?
あおい(元・医療事務)
ここは正直にお伝えしますね。当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算の算定回数の上限や、間歇注入シリンジポンプ加算(C152)・経腸投薬用ポンプ加算(C152-3)など近い区分との併算定可否について、明記した記載を確認できていません。
併算定・回数制限は要確認
持続皮下注入シリンジポンプ加算と他の在宅療養指導管理材料加算(間歇注入シリンジポンプ加算など)を同一月に併せて算定できるかどうかは、当サイトの一次資料の範囲では確認できていません。実際の算定にあたっては、告示・留意事項通知の該当箇所や審査支払機関への確認を必ず行ってください。推測でお答えできる項目ではないため、未確認として扱っています。
みらい(新人医療事務)
わかりました。ここは自己判断せずに確認するようにします。
前回改定(令和6年度)からの変更点
みらい(新人医療事務)
前の改定のときから、この加算って変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
前回改定(令和6年度)からの変更点について、当サイトが収録している一次資料の範囲では比較できるデータが見当たりませんでした。そのため、確認できた範囲では「変更は確認されていません」とお伝えするに留めます(確認日: 2026年7月)。区分番号や点数構成に変更があった場合は、改めて厚生労働省の告示・留意事項通知で確認するようにしてください。
自院で確認する順番
みらい(新人医療事務)
結局、うちで算定候補になるか確かめるには、どこから見ればいいですか?
あおい(元・医療事務)
順番に見ていくと分かりやすいですよ。

自院で確認する順番
- 患者さんが使っている注射薬が、厚生労働大臣が定める対象注射薬に含まれているかを確認する
- 患者さんが入院中でないこと(在宅・外来での自己注射指導管理を受けていること)を確認する
- 在宅自己注射指導管理料など、上乗せ元となる第1款の指導管理料を算定しているか確認する
- 1か月あたりに使用した持続皮下注入シリンジポンプ用シリンジの個数を集計し、該当する点数区分を確認する
- 併算定の可否や回数制限に不明点があれば、告示・留意事項通知の原文または審査支払機関に確認する
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
見落としがちなポイントってありますか?
あおい(元・医療事務)
よくあるのは、シリンジの使用個数の集計が漏れて、本来より低い区分で算定してしまうケースです。
よくある取り漏れ
- 使用個数の集計漏れ: 月をまたいだ処方分を含め忘れると、実際より低い区分で算定してしまうことがあります
- 材料費の重複請求: シリンジ・輸液セット等は加算の点数に含まれるため、別途の材料費請求と重複させないよう注意が必要です
- 対象注射薬の未確認: 使用している注射薬が「別に厚生労働大臣が定める注射薬」に該当するかを確認しないまま算定してしまうケース
みらい(新人医療事務)
個数の集計、うちでもちゃんと確認してみます。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後にいくつか質問してもいいですか?間歇注入シリンジポンプ加算(C152)との違いがまだ少し曖昧です。
あおい(元・医療事務)
間歇注入シリンジポンプ加算は間歇的(一定間隔で断続的)に注入するタイプのポンプが対象で、点数区分も「プログラム付き」「それ以外」という機器の違いによる2区分です。一方、持続皮下注入シリンジポンプ加算は持続的に注入するタイプが対象で、点数区分は月あたりの使用個数による4区分という違いがあります。対象となる機器の種類が異なるため、自院で使っている機器がどちらに該当するかをまず確認するのが第一歩です。
みらい(新人医療事務)
在宅自己注射指導管理料を算定していない患者さんにも、この加算は使えますか?
あおい(元・医療事務)
告示の注釈は「第1款の所定点数に加算する」という書き方になっています。一方で、留意事項通知の第2款(在宅療養指導管理材料加算)の通則には「要件を満たせば、第1款在宅療養指導管理料を算定するか否かにかかわらず、別に算定できる」とも読める規定があります。告示の文言と通則の規定のどちらの扱いになるかはこの場で断定できないため、実際の算定は自院で確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
使用個数がちょうど境目(たとえば月10個)のときはどちらの区分になりますか?
あおい(元・医療事務)
告示の表記では「月10個以上15個未満」となっているので、10個ちょうどであれば2番目の区分(3,160点)に該当すると読めます。ただし実際の算定にあたっては、レセプトの記載ルールや自院の集計方法も含めて確認しておくと安心です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。