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令和8年度最終更新 2026-08-06T14:04:01+00:00出典あり

時間外対応体制加算、自院は算定候補?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

地域の身近な診療所が休日・夜間等の問い合わせ・受診に対応する体制を評価する加算(再診料注10、区分1=7点/2=5点/3=4点/4=2点)。診療所限定・要届出。令和6年度の「時間外対応加算」から名称変更。

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  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

院長から「うちも時間外対応体制加算、取れるんじゃないか」って言われたんですけど、正直よく分かっていません…。これってどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

時間外対応体制加算ですね。留意事項通知では、この加算の趣旨がこう説明されています。「時間外対応体制加算は、地域の身近な診療所において、患者からの休日・夜間等の問い合わせや受診に対応することにより、休日・夜間に病院を受診する軽症患者の減少、ひいては病院勤務医の負担軽減につながるような取組を評価するものである」。つまり、標榜時間外の電話問い合わせに応じる体制を作っている診療所を評価する仕組みです。

みらい

みらい新人医療事務

病院勤務医の負担軽減、というのが目的なんですね。うちは診療所なんですけど、対象になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

この加算は再診料の注10として規定されていて、対象は「診療所に限る」と告示に明記されています。病院は対象外です。令和8年度の告示では「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所に限る。)において再診を行った場合には、当該基準に係る区分に従い、次に掲げる点数をそれぞれ所定点数に加算する」とされています。まずは自院が診療所(病院ではない)であることが出発点です。

時間外対応体制加算はどんな場面で使う加算?

みらい

みらい新人医療事務

具体的には、どんな場面で算定候補になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

標榜時間外に患者さんから電話等で問い合わせがあったとき、それに対応する体制を整えている場合です。留意事項通知には「当該加算を算定するに当たっては、当該保険医療機関において、算定する区分に応じた対応を行うとともに、緊急時の対応体制や連絡先等について、院内掲示、連絡先を記載した文書の交付、診察券への記載等の方法により患者に対して周知すること」とあります。対応体制を整えるだけでなく、患者さんへの周知も要件になっています。

みらい

みらい新人医療事務

電話で相談を受けて、それが緊急っぽかったらどうするんですか?

あおい

あおい元・医療事務

同じ通知に「電話等による相談の結果、緊急の対応が必要と判断された場合には、外来診療、往診、他の医療機関との連携又は緊急搬送等の医学的に必要と思われる対応を行うこと」と定められています。相談を受けっぱなしにするのではなく、必要に応じて外来診療や往診、連携先医療機関への案内、緊急搬送などにつなげることが前提です。

みらい

みらい新人医療事務

電話だけで再診として対応した場合も、この加算は算定できるんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

できます。留意事項通知に「なお、電話等による再診の場合であっても、時間外対応体制加算の算定が可能であること」と明記されています。ただし対象になるかどうかは、あくまで届出済みの区分と実際の対応体制次第なので、算定候補として整理した上で個別に確認していく形になります。

点数はいくら?区分1〜4の違いは?

みらい

みらい新人医療事務

点数はどうなっているんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表(告示)では、再診料の注10として次の4区分が示されています。

区分点数(令和8年度)概要
時間外対応体制加算17点原則、常勤の医師・看護職員・事務職員等が常時対応
時間外対応体制加算25点非常勤の医師・看護職員・事務職員等が常時対応
時間外対応体制加算34点夜間の数時間は原則常勤等が対応、休日深夜は留守番電話等で案内
時間外対応体制加算42点複数診療所(最大3施設)の連携(輪番)で対応
あおい

あおい元・医療事務

告示の原文では「イ 時間外対応体制加算1 7点」「ロ 時間外対応体制加算2 5点」「ハ 時間外対応体制加算3 4点」「ニ 時間外対応体制加算4 2点」という書き方になっています。区分が上がる(1に近づく)ほど自院での対応が手厚くなり、点数も高く設定されている構造です。

時間外対応体制加算 点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

どの区分が自院に当てはまるかは、どうやって決まるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

それぞれの区分ごとに施設基準が細かく決まっています。次の章で区分ごとに確認していきましょう。

施設基準を区分ごとに確認しよう

みらい

みらい新人医療事務

まず、どの区分にも共通して必要なことってあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

あります。施設基準の通則として「(1) 診療所であること」「(2) 標榜時間外において、患者からの電話等による問い合わせに応じる体制を整備するとともに、対応者、緊急時の対応体制、連絡先等について、院内掲示、連絡先を記載した文書の配布、診察券への記載等の方法により患者に対し周知していること」の2点が定められています。この2つが土台で、その上に区分ごとの基準が乗る形です。

区分1・区分2の施設基準

区分1: 「診療所を継続的に受診している患者からの電話等による問い合わせに対し、原則として当該診療所において、当該診療所の常勤の医師、看護職員又は事務職員等により、常時対応できる体制がとられていること」。週3日以上・週22時間以上勤務の非常勤職員等による体制でも基準を満たすとみなされる場合があります。 区分2: 「当該診療所の非常勤の医師、看護職員又は事務職員等が、常時、電話等により対応できる体制がとられていること」。この場合、必要に応じて診療録を閲覧できる体制も求められます。

区分3・区分4の施設基準

区分3: 「標榜時間外の夜間の数時間は、原則として当該診療所において、当該診療所の常勤の医師、看護職員又は事務職員等により、対応できる体制がとられていること」。休診日・深夜・休日等は「留守番電話等により、地域の救急医療機関等の連絡先の案内を行うなど、対応に配慮すること」とされています。 区分4: 「複数の診療所による連携により対応する体制がとられていること」。連携する診療所の数は「当該診療所を含め最大で3つまでとすること」と定められています。

みらい

みらい新人医療事務

「常時対応できる体制」って、具体的にどういう職員でもいいんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

これは令和6年度の疑義解釈で、当時の名称「時間外対応加算」について確認されています。「医師、看護職員(看護師及び准看護師)等の医療従事者又は事務職員であって、当該診療所に勤務している者が該当する」という回答が示されていました。名称は令和8年度に「時間外対応体制加算」へ変わっていますが、対応者の範囲についての考え方が変わったという記載は、当サイトが確認できた一次資料の範囲では見当たりません。実際の運用は自院の届出内容と最新の通知で確認してください。

届出はどうすればいい?

みらい

みらい新人医療事務

施設基準を満たしていそうだったら、あとは届出すればいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。届出に関する事項として「時間外対応体制加算に係る届出は、別添7の様式2を用いること。なお、当該加算の届出については実績を要しない」と定められています。実績(過去の対応実績)を積んでから届け出る必要はなく、体制が整っていれば届出できる、という位置づけです。

届出は自己申告。体制の裏付けが前提です

届出をすれば自動的に体制が整っているとみなされるわけではありません。標榜時間外の問い合わせに応じる体制、対応者・緊急時対応・連絡先の周知(院内掲示・文書交付・診察券記載等)が実際に整っていることが前提です。届出内容と実態にズレがないか、院内で確認してから届け出ることをおすすめします。

みらい

みらい新人医療事務

届出が終わったら、もう安心してよいですか?

あおい

あおい元・医療事務

届出は算定候補になるための入口です。最終的な算定可否は、実際の対応体制が基準どおりに維持されているか、審査支払機関の確認等も含めて判断されます。届出後も「対応者が変わっていないか」「周知内容が古くなっていないか」を定期的に見直すとよいでしょう。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

この加算、名前が変わったって聞いたんですけど本当ですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。令和6年度の疑義解釈では「時間外対応加算」という名称で扱われていましたが、令和8年度の告示・通知では「時間外対応体制加算」という名称になっています。「基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて」の該当箇所も、見出しが「第2 時間外対応体制加算」に改められています。

前回改定(令和6年度)→今回(令和8年度)の対比

令和6年度: 「時間外対応加算」という名称で、区分1〜4・7点/5点/4点/2点の構成。 令和8年度: 「時間外対応体制加算」に名称が変更。区分の数(4区分)と点数(7点/5点/4点/2点)は、当サイトが確認できた一次資料の範囲では同じ水準です。

みらい

みらい新人医療事務

点数や施設基準の中身自体は、変わっていないということですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲で確認する限り、点数区分(7点/5点/4点/2点)や施設基準の骨格(区分1〜4の対応体制の考え方)に大きな変更は見当たりませんでした。ただし、名称変更に伴う届出上の取り扱い(すでに旧名称で届出済みの診療所が改めて届出し直す必要があるかどうか)について、この加算に特化した経過措置の記載までは確認できていません。自院がいつから届出をしているかで取り扱いが異なる可能性があるため、詳細は地方厚生局に確認することをおすすめします。

自院で確認する順番

自院で確認する順番

  1. 自院が診療所かどうかを確認する(病院は対象外です)
  2. 標榜時間外の電話等問い合わせに応じる体制が実際に整っているか確認する
  3. 対応者・緊急時対応体制・連絡先を院内掲示や文書、診察券記載などで周知しているか確認する
  4. 常勤対応・非常勤対応・夜間のみ対応・複数診療所連携のどの区分に当てはまるか整理する
  5. 別添7様式2を用いて地方厚生局へ届出を検討する(実績は不要です)

自院で確認する順番(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

この順番で見ていくと、自院がどの区分の候補になりそうか整理しやすいですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。特に区分の見極めは「誰が」「いつ」対応しているかで変わるので、実際のシフト表や対応フローと照らし合わせながら確認するのがおすすめです。

よくある取り漏れ・注意ポイント

院内掲示・周知の更新忘れ

対応者や連絡先が変わったのに、院内掲示や診察券の記載を更新していないケースがあります。施設基準の通則は「周知していること」を求めているので、体制が変わったタイミングで掲示内容も見直しましょう。

区分の実態とのズレ

届出上は区分1(常勤が常時対応)のはずが、実際には非常勤スタッフが対応する日が増えている、といったズレが起きやすいポイントです。実態が変わった場合は、区分の見直しや届出内容の確認が必要になる可能性があります。

関連する加算も要件に影響することがあります

地域包括診療加算では、施設基準の一つとして「時間外対応体制加算1、2、3又は4の届出を行っていること」が選択肢に挙げられています。時間外対応体制加算の届出状況は、他の加算の要件確認にも関わることがあるため、あわせて確認しておくと見落としを防げます。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

参考資料

資料名発行年度
医科点数表(A001 再診料 注10)厚生労働省告示令和8年度
診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(保医発0305第6号)厚生労働省令和8年度
基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(保医発0305第7号)厚生労働省令和8年度
疑義解釈資料の送付について(その1・その3)厚生労働省令和6年度
あおい

あおい元・医療事務

いずれも厚生労働省が公表している一次資料です。最新版は改定内容が更新されることがあるため、判断に迷ったときは発行元の一次資料や地方厚生局への確認もあわせて行ってください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    時間外対応体制加算は、地域の身近な診療所において、患者からの休日・夜間等の問い合わせや受診に対応することにより、休日・夜間に病院を受診する軽症患者の減少、ひいては病院勤務医の負担軽減につながるような取組を評価するものである。算定に当たっては算定する区分に応じた対応を行うとともに、緊急時の対応体制や連絡先等について院内掲示・文書交付・診察券記載等により患者に周知する。電話等による相談で緊急対応が必要と判断された場合は外来診療・往診・他医療機関との連携・緊急搬送等の必要な対応を行う。電話等による再診の場合でも算定可能。

  • 対象医療機関

    診療所(再診料の注10の加算。病院は対象外)。

  • 施設基準

    通則:

    (1)診療所であること。

    (2)標榜時間外の電話等の問い合わせに応じる体制を整備し、対応者・緊急時対応体制・連絡先等を周知。区分1=原則当該診療所の常勤職員等が常時対応、区分2=非常勤職員等が常時対応、区分3=夜間の数時間は原則常勤職員等が対応・休日深夜は留守番電話で救急医療機関等を案内、区分4=複数診療所(当該診療所を含め最大3つ)の連携(輪番)で対応。届出は別添7の様式2を用いる(実績を要しない)。

  • 注意点

    令和8年度改定で「時間外対応加算」から「時間外対応体制加算」へ名称変更(基本診療料の施設基準等通知 表4)。令和8年5月31日において現に旧加算を算定していた保険医療機関であれば新たに届出は不要。区分は1=7点・2=5点・3=4点・4=2点の4区分。

よくある質問

ビデオ通話での問い合わせ対応は認められますか?

令和6年度の疑義解釈(当時の名称は時間外対応加算)では、ビデオ通話による問い合わせ対応でよいと回答されています。名称は令和8年度に時間外対応体制加算へ変わっていますが、考え方の変更は当サイトで確認できた範囲では見当たりません。

明細書発行体制等加算との関係は?

どちらも再診料に上乗せされる診療所限定の加算ですが、要件はそれぞれ独立しています。両方の施設基準を満たしていれば、それぞれ別に算定候補になり得ます。

区分を変更したい場合はどうすればいいですか?

実際の対応体制の変更に応じて区分の見直しが必要になる可能性があります。具体的な手続きは地方厚生局に確認することをおすすめします。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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