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令和8年度最終更新 2026-08-05T05:54:13+00:00出典あり

麻酔管理料(Ⅰ)、自院は算定候補? 施設基準を確認【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

麻酔管理料(Ⅰ)。麻酔科標榜医による麻酔管理(要届出・施設基準)。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

あおいさん、「麻酔管理料(Ⅰ)」ってレセプトでたまに見るんですけど、これってどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

麻酔管理料(Ⅰ)は、麻酔科を標榜しているお医者さん(麻酔科標榜医)が、きちんと麻酔前後の診察をして麻酔を管理した場合に評価される点数ですよ。令和8年度(2026年度)の診療報酬でも設けられています。

みらい

みらい新人医療事務

「質の高い麻酔」ってことですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。当サイトが収集している一次資料の範囲では、「当該点数は、麻酔科標榜医により、質の高い麻酔が提供されることを評価するものである」とされています。麻酔科の専門医が関わることを評価する点数、というイメージです。

対象医療機関・対象患者

みらい

みらい新人医療事務

どんな病院やクリニックが対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

病院・診療所どちらも対象になり得ますし、入院・外来のどちらの場面でも算定される点数区分です。ただし誰でも算定できるわけではなく、麻酔科を標榜していて施設基準に適合し届出をしている保険医療機関が対象、という前提があります。

みらい

みらい新人医療事務

在宅の患者さんは対象になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

この加算は手術時の麻酔管理を評価するものなので、在宅医療の場面は想定されていません。対象になるかどうかは、自院で行っている麻酔の場面と照らして確認するのが安全です。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準に適合していない病院だと、どうなるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

その場合は麻酔管理料(Ⅰ)の対象外の可能性があります。断定はできませんが、届出をしていない医療機関では算定候補にならない、というのが基本の考え方ですね。

点数・区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数はいくらなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

麻酔の内容によって区分が分かれていますよ。当サイトが収集している一次資料の範囲では、次のとおりです。

区分内容点数(令和8年度)
1硬膜外麻酔又は脊椎麻酔を行った場合250点
2声門上器具又は気管挿管による気道確保を伴う閉鎖循環式全身麻酔を行った場合1,050点
注2加算帝王切開術の麻酔を行った場合(帝王切開術時麻酔加算・区分1が対象)+700点
注4加算特定の手術+区分2の全身麻酔が8時間を超えた場合(長時間麻酔管理加算)+7,500点
注5加算病棟薬剤師等と連携した周術期薬剤管理を行った場合(周術期薬剤管理加算)+75点

麻酔管理料(Ⅰ)点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

加算がいくつも付いているんですね。全部同時に算定できるものなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは要件がそれぞれ違います。帝王切開術時麻酔加算は区分1(硬膜外麻酔又は脊椎麻酔)を行った場合の加算、長時間麻酔管理加算は特定の手術で区分2の全身麻酔が8時間を超えた場合の加算、周術期薬剤管理加算は病棟薬剤師等との連携という別の要件が必要です。それぞれの要件を満たしているかを個別に確認する必要がありますね。

加算ごとに要件が異なります

帝王切開術時麻酔加算・長時間麻酔管理加算・周術期薬剤管理加算は、それぞれ独立した算定要件を持つ別区分の加算です。麻酔管理料(Ⅰ)を算定できることが、これらの加算の算定候補になることを自動的に意味するわけではありません。要件は加算ごとに確認が必要です。

施設基準・届出

みらい

みらい新人医療事務

施設基準って具体的にどんな内容なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している一次資料の範囲では、麻酔管理料(Ⅰ)は「厚生労働大臣が定める施設基準に適合している麻酔科を標榜する保険医療機関」で、「当該保険医療機関の常勤の麻酔科標榜医(地方厚生(支)局長に届け出ている医師に限る)が麻酔前後の診察を行い」、かつ原則としてその常勤の麻酔科標榜医自身が硬膜外麻酔・脊椎麻酔・閉鎖循環式全身麻酔を行った場合に算定するとされています。

みらい

みらい新人医療事務

麻酔科標榜医じゃない先生と一緒に麻酔をする場合はどうなるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

その点も定めがあります。「麻酔科標榜医が、麻酔科標榜医以外の医師と共同して麻酔を実施する場合においては、麻酔科標榜医が、当該麻酔を通じ、麻酔中の患者と同室内で麻酔管理に当たり、主要な麻酔手技を自ら実施した場合に算定する」とされていますよ。同室で管理し、主要な手技は麻酔科標榜医自身が行う、という条件です。

みらい

みらい新人医療事務

届出は必ず必要なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。施設基準に適合しているだけでは足りず、地方厚生局長等への届出が前提になります。届出済みであれば算定候補になりますが、届出をしていない場合は算定候補になりません。この点は自院の届出状況を必ず確認してください。

常勤要件の確認は忘れずに

麻酔前後の診察と主要な麻酔手技を担うのは「当該保険医療機関の常勤の麻酔科標榜医」とされています。非常勤の麻酔科医が担当する体制の場合、要件を満たすかどうかは慎重な確認が必要です。

算定タイミング・記録

みらい

みらい新人医療事務

診察のタイミングって決まっているんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。「緊急の場合を除き、麻酔前後の診察は、当該麻酔を実施した日以外に行われなければならない」とされています。麻酔当日だけでなく、前後の別日に診察を行うのが原則です。

みらい

みらい新人医療事務

カルテには何を書けばいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

「麻酔管理料(Ⅰ)を算定する場合には、麻酔前後の診察及び麻酔の内容を診療録に記載すること」とされていますよ。ただし、「麻酔前後の診察について記載された麻酔記録又は麻酔中の麻酔記録の診療録への添付により診療録への記載に代えることができる」ともされているので、麻酔記録を診療録に添付する形でも対応できます。

併算定の注意点

みらい

みらい新人医療事務

他の加算と一緒に算定できないケースってあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いくつか注意点が一次資料に明記されています。まず、麻酔管理料(Ⅰ)は「通則2」及び「通則3」の加算は適用しない、とされています。また、同じ患者について麻酔管理料(Ⅱ)(区分番号L010)を算定している場合は、麻酔管理料(Ⅰ)は算定できないとされています。

みらい

みらい新人医療事務

同じ病院の中で麻酔管理料(Ⅰ)と(Ⅱ)を両方使うことはできないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

麻酔管理料(Ⅱ)側の留意事項では、「同一の患者について、麻酔管理料(Ⅰ)及び麻酔管理料(Ⅱ)を併算定することはできないが、同一保険医療機関において麻酔管理料(Ⅰ)及び麻酔管理料(Ⅱ)の双方を異なる患者に算定することは可能であること」と整理されています。つまり、同じ患者では併算定できませんが、同じ医療機関の中で患者ごとに(Ⅰ)と(Ⅱ)を使い分けること自体は可能、という整理です。

みらい

みらい新人医療事務

短期滞在手術のときはどうなるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

短期滞在手術等基本料に関する一次資料では、短期滞在手術等基本料3に含まれるものとして「麻酔管理料(Ⅰ) 区分番号L009に掲げるもの」が挙げられています。短期滞在手術等基本料3を算定する場合、麻酔管理料(Ⅰ)は基本料に含まれる扱いとなり、別建てでの算定候補にはならない可能性があります。自院がどちらの算定パターンに該当するか、確認が必要です。

麻酔管理料(Ⅱ)との違いに注意

麻酔管理料(Ⅰ)と麻酔管理料(Ⅱ)は名前が似ていますが、要件が異なる別の区分です。麻酔管理料(Ⅱ)は、常勤の麻酔科標榜医の指導のもとで週3日以上・週22時間以上勤務する担当医師が麻酔を行う体制などを評価するもので、麻酔管理料(Ⅰ)とは施設基準・人員体制の要件が異なります。取り違えないよう、区分番号(L009かL010か)を必ず確認してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の改定(令和6年度)から何か変わったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは正直にお伝えしますね。当サイトが収集している一次資料の範囲では、麻酔管理料(Ⅰ)について前回改定(令和6年度)からの点数・施設基準・算定要件の変更点は確認されていません(確認日: 2026年8月)。ただし改定は多岐にわたるため、自院で算定する際は最新の告示・通知を直接確認することをおすすめします。

変更なしでも定期確認を

点数や要件に変更がない場合でも、疑義解釈の追加や関連加算(周術期薬剤管理加算など)側の改定は別途行われることがあります。麻酔管理料(Ⅰ)単体だけでなく、関連する加算の動きも合わせて確認しておくと安心です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

自院がこの加算の算定候補になるか、どういう順番で確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

こんな流れで確認するとわかりやすいですよ。

自院で確認する順番

  1. 麻酔科を標榜し、常勤の麻酔科標榜医(地方厚生(支)局長に届出済み)が在籍しているかを確認する
  2. 麻酔管理料(Ⅰ)の施設基準に適合し、地方厚生局長等に届出をしているかを確認する
  3. 麻酔前後の診察を、麻酔実施日以外に常勤の麻酔科標榜医が行っているかを確認する
  4. 麻酔科標榜医以外の医師と共同で麻酔を行う場合、麻酔科標榜医が同室内で主要な麻酔手技を自ら実施しているかを確認する
  5. 同一患者について麻酔管理料(Ⅱ)を算定していないか、短期滞在手術等基本料3に該当しないかを確認する
  6. 帝王切開術時麻酔加算・長時間麻酔管理加算・周術期薬剤管理加算など、追加で算定候補になる加算がないかを確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

現場でうっかり見落としやすいポイントってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

よくあるのは次のようなケースですね。

よくある取り漏れ

麻酔前後の診察日: 緊急時を除き、麻酔実施日とは別日に診察が必要という条件を見落とすケースがあります。 共同実施時の同室要件: 麻酔科標榜医以外の医師と麻酔を行う際、麻酔科標榜医が同室内にいなかった場合は算定候補にならない可能性があります。 周術期薬剤管理加算の連携要件: 病棟薬剤師等との連携が前提の加算のため、薬剤師との連携体制が整っていないと算定候補にならない可能性があります。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。関連する 帝王切開術時麻酔加算長時間麻酔管理加算周術期薬剤管理加算 も合わせて確認しておくと、算定候補の見落としを防ぎやすくなります。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    注1別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、当該保険医療機関の麻酔に従事する医師が行った場合に算定する。 2 1について、帝王切開術の麻酔を行った場合は、帝王切開術時麻酔加算として、700点を所定点数に加算する。 3区分番号L010に掲げる麻酔管理料(Ⅱ)を算定している場合は算定できない。 4区分番号K017、K020、K136-2、K142-2の1、K151- 2、K154-2、K169の1、K172、K175の2、K177、K31 4の2、K379-2の2、K394の2、K395、K403の2、K415の2、K514の9、K514-4、K519、K529の1、K529-2の 1、K529-2の2、K552、K553の3、K553-2の2、K553

よくある質問

麻酔管理料(Ⅰ)は診療所でも算定候補になりますか?

麻酔科を標榜し施設基準に適合して届出をしていれば、病院・診療所のいずれでも算定候補になり得ます。ただし届出をしていない場合は算定候補になりません。自院の届出状況の確認が必要です。

麻酔管理料(Ⅰ)と(Ⅱ)は同時に算定できますか?

同一の患者については麻酔管理料(Ⅰ)と(Ⅱ)を併算定することはできないとされています。ただし同一の医療機関内で、異なる患者にそれぞれ(Ⅰ)と(Ⅱ)を算定すること自体は可能とされています。

帝王切開術時麻酔加算は誰でも算定候補になりますか?

帝王切開術時麻酔加算は、麻酔管理料(Ⅰ)の区分1(硬膜外麻酔又は脊椎麻酔)を算定した上で帝王切開術の麻酔を行った場合の加算とされています。麻酔管理料(Ⅰ)自体の施設基準・届出を満たしていることが前提です。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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