みらい(新人医療事務)
先生、レセプトを見ていたら「大腿骨同時撮影加算」っていう項目が出てきたんですけど、これって何の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
これは骨密度を測る検査、「骨塩定量検査」に関係する加算です。骨塩定量検査で腰椎を測るときに、同じ日に大腿骨側も一緒に測ったら追加でもらえる点数、というイメージですね。令和8年度(2026年度)の医科点数表がベースになります。
みらい(新人医療事務)
腰椎と大腿骨、両方測ることってよくあるんですか?
あおい(元・医療事務)
骨粗鬆症の診断や経過観察では、腰椎だけでなく大腿骨(股関節付近)も一緒に測定するケースがあります。そのときに算定候補になりうる加算、という位置づけです。ただし測定方法によって加算の名前と点数が変わるので、そこは丁寧に確認したいところです。
大腿骨同時撮影加算はどんな場面で算定候補になる?
みらい(新人医療事務)
「同時撮影」ってことは、レントゲンを使う検査に付く加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
そうです。骨塩定量検査には測定方法がいくつかあって、その中の「DEXA法による腰椎撮影」という区分に付く加算が、この大腿骨同時撮影加算です。DEXA法はX線を使って骨密度を測る方法で、腰椎を撮影する日に、同じ日に大腿骨も撮影した場合に加算の候補になります。
みらい(新人医療事務)
逆に、腰椎だけ測って大腿骨は測らなかった日は対象外ってことですね?
あおい(元・医療事務)
はい、そのとおりです。同一日に大腿骨撮影を行ったかどうかが分かれ目になります。別日に大腿骨だけ測った場合は、この加算の対象にはならない可能性が高いです(そのケースの取り扱いは、当サイトが確認した一次資料の範囲では明記が見当たらず、確認が必要です)。

点数とコードの整理【令和8年度】
みらい(新人医療事務)
点数、整理してもらえますか?似た名前の加算もあるって聞きました。
あおい(元・医療事務)
はい、骨塩定量検査の区分ごとにまとめるとこちらの表になります。厚生労働省の告示(医科点数表)の原文がベースです。
| 区分 | 検査方法 | 基本点数 | 同日に大腿骨を追加した場合の加算 |
|---|---|---|---|
| 区分1 | DEXA法による腰椎撮影 | 360点 | 大腿骨同時撮影加算 90点 |
| 区分2 | REMS法(腰椎) | 140点 | 大腿骨同時検査加算 55点 |
| 区分3 | MD法、SEXA法等 | 140点 | (加算の記載は確認できていません) |
| 区分4 | 超音波法 | 80点 | (加算の記載は確認できていません) |
みらい(新人医療事務)
「大腿骨同時撮影加算」と「大腿骨同時検査加算」、名前が似てて紛らわしいです…!
あおい(元・医療事務)
そうなんです、ここは取り違えやすいポイントです。厚生労働省の告示(令和8年厚生労働省告示第69号 別添 医科点数表)の原文には、「D217 骨塩定量検査 1 DEXA法による腰椎撮影 360点 注 同一日にDEXA法により大腿骨撮影を行った場合には、大腿骨同時撮影加算として、90点を所定点数に加算する。」と記載されています。続けて「2 REMS法(腰椎) 140点 注 同一日にREMS法により大腿骨の骨塩定量検査を行った場合には、大腿骨同時検査加算として、55点を所定点数に加算する。」とも記載されており、区分の違いがそのまま加算名の違いになっています。
あおい(元・医療事務)
つまり「DEXA法(X線での撮影)」に付くのが大腿骨同時撮影加算=90点、「REMS法(超音波での検査)」に付くのが大腿骨同時検査加算=55点、という対応関係です。区分3・4(MD法・SEXA法等、超音波法)については、当サイトが確認した告示の原文には、同様の大腿骨加算の記載は見当たりませんでした。
施設基準・届出は必要?
みらい(新人医療事務)
これって届出が必要な加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
正直なところ、そこは慎重に確認したいところです。当サイトが特掲診療料の施設基準に関する告示(令和8年厚生労働省告示第71号)を確認した範囲では、D217骨塩定量検査や本加算について、個別の届出要件の記載は見当たりませんでした。ただし、これは「届出不要と確定した」という意味ではなく、あくまで今回確認できた範囲での話です。
施設基準・届出は自院で必ず確認を
届出の要否は、地方厚生局への確認や自院の顧問・審査支払機関への照会を通じて最終確認することをおすすめします。当サイトの確認範囲だけで「届出不要」と判断しないでください。
みらい(新人医療事務)
なるほど、確認できなかったことは、確認できなかったとはっきり書くんですね。
あおい(元・医療事務)
そこは大事にしたいポイントです。資料に無いことを推測で埋めると、誤った情報になってしまいますから。
算定タイミング・回数制限で気をつけたいこと
みらい(新人医療事務)
何回でも算定できるわけじゃないですよね?
あおい(元・医療事務)
はい、骨塩定量検査そのものに回数の制限があります。同じ告示のD217骨塩定量検査の注には、「検査の種類にかかわらず、患者1人につき1年に1回に限り算定する。ただし、骨粗鬆症の治療を開始した日から起算して1年以内の場合には、患者1人につき4月に1回に限り算定する。」と記載されています。
あおい(元・医療事務)
この回数制限はD217骨塩定量検査全体(区分1〜4のどれを使っても)にかかるものです。大腿骨同時撮影加算・大腿骨同時検査加算は、この骨塩定量検査を算定した日に、同一日に大腿骨側も測定していた場合に上乗せする加算、という位置づけになります。
取り漏れ・混同に注意したいポイント
同日要件の確認: 「同一日に」大腿骨撮影(またはREMS法検査)を行ったかどうかがポイントです。腰椎と大腿骨を別日に測定した場合の扱いは、当サイトが確認した一次資料の範囲では明記が見当たりませんでした。 方式の一致: DEXA法の腰椎撮影に対しては大腿骨"撮影"加算、REMS法の腰椎検査に対しては大腿骨"検査"加算、と方式が対応しています。方式を取り違えて算定すると誤りになりうるため、レセプト入力時に区分番号ごと確認するのが安全です。
みらい(新人医療事務)
併算定の制限とかもあるんですか?
あおい(元・医療事務)
大腿骨同時撮影加算・大腿骨同時検査加算そのものの併算定除外については、当サイトが確認した告示の原文には具体的な記載を見つけられませんでした。骨塩定量検査全体の回数制限(年1回、または骨粗鬆症治療開始1年以内は4月に1回)は明記されているので、まずはそこを起点に確認するのが確実です。個別の併算定の可否は、留意事項通知や地方厚生局への確認も含めて確認することをおすすめします。
大腿骨同時撮影加算と大腿骨同時検査加算の違い
みらい(新人医療事務)
改めて確認すると、この二つの違いって「撮影」か「検査」かってことですよね?
あおい(元・医療事務)
実質的にはそうです。どちらも「腰椎の骨塩定量検査を行った日に、同じ日に大腿骨側も測定した場合」の加算という位置づけは共通していますが、測定方式の呼び方が異なります。
自院で確認する順番
自院で確認する順番はこのように進めるとよいでしょう。
- D217骨塩定量検査のどの区分(1〜4)を実施しているかを確認する
- 区分1(DEXA法・腰椎)または区分2(REMS法・腰椎)を実施している場合、同一日に大腿骨側の測定も行ったかを確認する
- 区分1なら大腿骨同時撮影加算(90点)、区分2なら大腿骨同時検査加算(55点)が算定候補になるかを確認する
- 骨塩定量検査全体の回数制限(年1回、または治療開始1年以内は4月に1回)に抵触していないかを確認する
- 届出・併算定の詳細は、地方厚生局や審査支払機関への確認も含めて最終確認する

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の改定(令和6年度)から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは正直にお伝えすると、今回当サイトが参照できた一次資料は令和8年度の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)のみで、令和6年度(2024年度)改定時点のD217骨塩定量検査・大腿骨同時撮影加算に関する一次資料を突き合わせることができませんでした。そのため、点数や算定要件が前回改定から変更されたかどうかは、今回確認できていません。
改定差分は未確認
大腿骨同時撮影加算・大腿骨同時検査加算について、令和6年度(2024年度)からの変更点は、当サイトが今回参照した一次資料の範囲では確認できていません。正確な経緯を知りたい場合は、厚生労働省の「個別改定項目について」や過去の点数表と合わせて確認することをおすすめします。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
よく聞かれそうな質問、まとめてもいいですか?
あおい(元・医療事務)
いいですね、整理しておきましょう。
みらい(新人医療事務)
腰椎を測らずに大腿骨だけ測った場合はどうなりますか?
あおい(元・医療事務)
大腿骨同時撮影加算・大腿骨同時検査加算は、いずれも「腰椎の骨塩定量検査(区分1または区分2)と同一日に大腿骨側も測定した場合」の加算という位置づけです。大腿骨だけを単独で測定した場合の取り扱いについては、当サイトが確認した一次資料の範囲では明記が見当たらず、確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
区分3(MD法、SEXA法等)や区分4(超音波法)でも大腿骨を一緒に測ったら加算できますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが確認した告示の原文では、大腿骨同時撮影加算・大腿骨同時検査加算はいずれも区分1・区分2に関する注として記載されており、区分3・区分4に対応する同様の加算の記載は見当たりませんでした。区分3・4での取り扱いは対象外の可能性がありますが、断定はできないため、算定前に確認することをおすすめします。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。