大腿骨同時検査加算とは?まず基本を教えてください
みらい(新人医療事務)
あおいさん、「大腿骨同時検査加算」って加算名を見つけたんですけど、これって何の検査に対する加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)現在の医科診療報酬点数表では、D217骨塩定量検査のうち「REMS法(腰椎)140点」を算定した同じ日に、REMS法で大腿骨の骨塩定量検査もあわせて行った場合に、55点を上乗せできる加算です。告示には「同一日にREMS法により大腿骨の骨塩定量検査を行った場合には、大腿骨同時検査加算として、55点を所定点数に加算する」と規定されています。
みらい(新人医療事務)
REMS法というのは、骨密度を測る方法のひとつなんですね。
あおい(元・医療事務)
そうです。D217骨塩定量検査には「1 DEXA法による腰椎撮影」「2 REMS法(腰椎)」「3 MD法、SEXA法等」「4 超音波法」の4つの方法が定められていて、REMS法はそのうちのひとつです。今回の加算は、このREMS法で腰椎を測定した日に、同じくREMS法で大腿骨も測定した場合だけが対象になります。
みらい(新人医療事務)
「大腿骨同時撮影加算」っていう似た名前の加算も聞いたことがあるんですけど、同じものですか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、別物です。混同しやすいので注意してください。告示ではDEXA法とREMS法でそれぞれ別の加算が定められています。
| 加算名 | 対象の検査方法 | 点数 |
|---|---|---|
| 大腿骨同時撮影加算 | DEXA法による腰椎撮影(1)に対する加算 | 90点 |
| 大腿骨同時検査加算 | REMS法(腰椎)(2)に対する加算 | 55点 |
みらい(新人医療事務)
名前も似ていて点数も違う、要注意ですね。今回の記事は「大腿骨同時検査加算」=REMS法のほうを見ていくということですね。
あおい(元・医療事務)
はい。DEXA法をお使いの医療機関では今回の加算は対象外になりますので、その点は最初に確認しておきたいポイントです。
点数・算定コードの確認(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
具体的な点数とコードを整理してもらえますか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)時点でのD217骨塩定量検査とその加算をまとめると、こちらの表になります。
| 区分 | 内容 | 点数 |
|---|---|---|
| D217-1 | DEXA法による腰椎撮影 | 360点 |
| (注) | 大腿骨同時撮影加算(DEXA法・同日に大腿骨撮影を行った場合) | 90点 |
| D217-2 | REMS法(腰椎) | 140点 |
| (注) | 大腿骨同時検査加算(REMS法・同日に大腿骨の骨塩定量検査を行った場合) | 55点 |
| D217-3 | MD法、SEXA法等 | 140点 |
| D217-4 | 超音波法 | 80点 |

みらい(新人医療事務)
つまりREMS法で腰椎と大腿骨を両方測定した日は、140点+55点で195点になるということですか?
あおい(元・医療事務)
条文上はその通りの構成です。ただし実際のレセプト記載や算定可否の最終判断は、自院のレセプトコンピュータの設定や審査機関の取り扱いも含めて確認が必要ですので、195点という数字はあくまで点数を単純に足し合わせた場合の目安として捉えてください。
みらい(新人医療事務)
医科診療行為マスター上のコードはどうなっていますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している医科診療行為マスター(令和8年6月1日適用)では、大腿骨同時検査加算(REMS法)はコード160226170・55点として登録されています。マスター上のコードと点数表の記載が一致していることも、当サイトでの整理段階で確認しています。
どんな場面で対象になりますか?
みらい(新人医療事務)
この加算は、どんな患者さんに対して算定候補になるんですか?
あおい(元・医療事務)
D217骨塩定量検査そのものが、骨粗鬆症の診断や経過観察を目的として行われる検査です。ですので、REMS法による骨塩定量検査を実施している患者さんのうち、同一日に腰椎と大腿骨の両方をREMS法で測定した場合が対象になります。
みらい(新人医療事務)
医療機関の種類(病院・診療所)による制限はあるんですか?
あおい(元・医療事務)
今回確認した点数表の条文の範囲では、「病院に限る」「診療所に限る」といった医療機関種別の限定は記載されていません。ただし、これは条文上に限定の記載が見当たらないという意味であり、実際にREMS法での検査体制(機器の保有・検査の実施体制など)が整っているかどうかは医療機関ごとに異なりますので、算定候補になるかどうかは自院の検査実施体制とあわせて確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は必要なんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
今回確認できた点数表の条文の範囲では、大腿骨同時検査加算そのものに個別の施設基準・届出要件は明記されていません。ただし、これは「届出が不要と断定できる」という意味ではなく、当サイトが確認できた条文の範囲での話です。施設基準・届出の要否については、必ず自院の顧問社会保険労務士や地方厚生局への確認、公式資料での再確認をお願いします。
施設基準・届出は自己判断せず必ず確認
このページで「届出要件の明記が確認できなかった」とお伝えしている内容は、あくまで当サイトが参照した条文の範囲での整理です。施設基準の充足や届出の有効性についてAIやウェブサイトが最終判断することはできません。最終的には地方厚生局への届出状況や自院の検査体制を、必ずご自身で確認してください。
算定回数・注意点
みらい(新人医療事務)
何回でも算定していいわけではないですよね?
あおい(元・医療事務)
その通りです。D217骨塩定量検査には通則があり、「検査の種類にかかわらず、患者1人につき4月に1回に限り算定する」と定められています。これはDEXA法・REMS法・MD法/SEXA法等・超音波法のいずれを選んでも共通のルールで、大腿骨同時検査加算もこのD217の算定回数制限の枠内で扱われます。
みらい(新人医療事務)
つまり、同じ患者さんに4か月以内にもう一度REMS法の検査をしても、加算はつけられないということですか?
あおい(元・医療事務)
条文上の回数制限はそのように読めますが、複数の検査方法を組み合わせた場合の扱いや、他の検査・処置との併算定の可否まで含めた個別のレセプト判断は、当サイトの記事だけでは断定できません。実際のレセプト作成にあたっては、直近の算定履歴と合わせて確認することをおすすめします。
算定候補になるかを確認する際のチェックポイント
検査方法の確認: 腰椎・大腿骨の両方をREMS法で測定しているか(DEXA法との混同に注意) 同一日の確認: 腰椎と大腿骨の測定が同一日に行われているか 算定回数の確認: 当該患者について、直近4か月以内にD217骨塩定量検査を算定していないか マスターコードの確認: レセプトコンピュータ上でコード160226170が正しく登録されているか
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、令和8年度の改定で何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省が公開している医科診療報酬点数表の新旧対照表(改正後=令和8年度・改正前=令和6年度を比較した資料)を確認したところ、D217骨塩定量検査を含む区間(D215~D233)は、改正後欄・改正前欄がいずれも同一の記載(略)になっていました。これは、この区間の点数・注記に変更がなかったことを示しています。
みらい(新人医療事務)
つまり、大腿骨同時検査加算の55点や算定回数のルールは、令和6年度から据え置きということですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが確認できた新旧対照表の範囲では、そのとおりです。前回改定(令和6年度)からの主な変更は確認されていません(2026年8月確認・厚生労働省の新旧対照表ベース)。REMS法による骨塩定量検査自体も、令和6年度時点の点数表にすでに同じ点数構成(140点+大腿骨同時検査加算55点)で存在しており、令和8年度に新設された検査ではありません。整理するとこちらのとおりです。
| 項目 | 令和6年度(前回改定) | 令和8年度(今回) |
|---|---|---|
| REMS法(腰椎) | 140点 | 140点(変更なし) |
| 大腿骨同時検査加算 | 55点 | 55点(変更なし) |
| 算定回数(D217通則) | 検査の種類にかかわらず4月に1回 | 検査の種類にかかわらず4月に1回(変更なし) |
みらい(新人医療事務)
骨塩定量検査の算定間隔について見直しの議論があるという話も聞いたことがあるんですが。
あおい(元・医療事務)
中央社会保険医療協議会の資料では、学会ガイドラインを踏まえた骨塩定量検査の算定間隔の見直しが議論の俎上に上がったことは確認できました。ただし、当サイトが確認した最新の新旧対照表・点数表条文では、D217の算定回数ルール(4月に1回)に変更は反映されていませんでした。制度の運用は今後変わる可能性もありますので、算定回数の最新ルールは必ず公式資料でご確認ください。
自院での確認手順
みらい(新人医療事務)
うちのクリニックで算定候補になるか確認するには、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
こんな順番で確認するとスムーズです。
自院で確認する順番
-
検査方法を確認 — 骨塩定量検査をREMS法で実施しているか(DEXA法・MD法/SEXA法等・超音波法との違いを確認)
-
同一日の測定範囲を確認 — 腰椎の測定に加えて、同じ日に大腿骨の骨塩定量検査もREMS法で行っているか
-
算定回数を確認 — 対象患者について、直近4か月以内にD217骨塩定量検査を算定していないか
-
マスターコードを確認 — レセプトコンピュータ上でコード160226170(大腿骨同時検査加算)が正しく設定されているか
-
施設基準・届出の要否を確認 — 自院の検査体制について、必要に応じて地方厚生局や顧問社労士に確認する
-
関連加算との違いを確認 — DEXA法を用いる場合の「大腿骨同時撮影加算(90点)」と混同していないか

みらい(新人医療事務)
確認する項目が多いですね。もっと手軽に確認できる方法はないんでしょうか。
あおい(元・医療事務)
そんなときは加算チェッカーが便利です。自院の状況を入力すると、確認すべきポイントを整理できます。自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。
よくある取り漏れ
よくある取り漏れ・入力ミスのポイント
- REMS法で大腿骨まで測定しているのに、加算コード(160226170)の入力が漏れているケース
- DEXA法用の「大腿骨同時撮影加算(90点)」とREMS法用の「大腿骨同時検査加算(55点)」を取り違えているケース
- 同一患者に4か月以内で複数回D217骨塩定量検査を算定してしまい、査定の対象になるケース
- 腰椎と大腿骨の測定日がずれているのに同日扱いで加算してしまっているケース
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後に、よくある疑問をいくつか聞いておきたいです。DEXA法とREMS法、両方の検査を同じ日に行った場合はどうなりますか?
あおい(元・医療事務)
その点は当サイトが確認した条文の範囲では明記されておらず、断定できません。D217骨塩定量検査は「検査の種類にかかわらず、患者1人につき4月に1回に限り算定する」とされているため、複数の検査方法を組み合わせた場合の扱いは、レセプトの個別判断が必要になる可能性があります。不明な点は審査支払機関や公式資料でご確認ください。
みらい(新人医療事務)
大腿骨だけを測定して、腰椎を測定しなかった場合はどうなりますか?
あおい(元・医療事務)
今回確認した条文は「同一日にREMS法により大腿骨の骨塩定量検査を行った場合」に加算するという構成で、REMS法(腰椎)140点に対する上乗せという位置づけです。腰椎の測定を行わず大腿骨のみを測定した場合の扱いについては、当サイトが確認した条文だけでは判断できませんので、公式資料や審査支払機関にご確認ください。
みらい(新人医療事務)
この加算は今後も同じ点数が続くんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
点数は改定のたびに見直される可能性があります。今回確認した令和8年度時点の点数(55点)は前回改定(令和6年度)から据え置きでしたが、次回以降の改定で変わる可能性はありますので、常に最新の公式資料をご確認いただくことをおすすめします。
公式情報・参考資料
あおい(元・医療事務)
この記事の内容は、以下の厚生労働省公式資料を根拠としています。詳細な算定要件・施設基準は必ず一次資料でご確認ください。
参考資料(厚労省公式・令和8年度)
- 医科診療報酬点数表 別表第一 第3部検査 第3節生体検査料 D217骨塩定量検査(令和8年度時点条文) https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001251499.pdf
- 医科診療報酬点数表(新旧対照表・令和8年度改定分) https://www.mhlw.go.jp/content/12404000/001209396.pdf
- 令和8年度診療報酬改定について(医科診療報酬点数表・留意事項通知の入口ページ) https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/iryouhoken15/index.html
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。REMS法での検査状況や算定回数を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。