みらい(新人医療事務)
あおいさん、「休日リハビリテーション提供体制加算」っていう名前を初めて見たんですけど、これってどんな加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
回復期リハビリテーション病棟に入院している患者さんに対して、土曜日や休日でも平日と同じようにリハビリテーションを提供できる体制を評価する加算です。令和8年度(2026年度)の医科点数表では、区分番号「A308 回復期リハビリテーション病棟入院料」の注2に規定されています。
みらい(新人医療事務)
「体制」を評価するっていうことは、患者さん1人1人の頑張りを評価するものとは違うんですか?
あおい(元・医療事務)
いいところに気づきましたね。厚生労働省の留意事項通知でも、この加算は「患者が入院当初から集中的なリハビリテーションを継続して受けられるよう、土曜日、休日であっても平日と同様のリハビリテーションの提供が可能な体制をとる保険医療機関を評価したもの」と説明されています。個々の患者の実施回数そのものではなく、病棟としての提供体制を評価する加算という位置づけです。
対象になる医療機関・患者は?
みらい(新人医療事務)
うちは回復期リハビリテーション病棟がある病院なんですが、それだけで算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
そこは要確認です。医科点数表の告示では「回復期リハビリテーション病棟入院料を算定する患者(回復期リハビリテーション病棟入院料5又は回復期リハビリテーション入院医療管理料を現に算定している患者に限る。)が入院する保険医療機関について、別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす場合(注1のただし書に規定する場合を除く。)は、休日リハビリテーション提供体制加算として、患者1人につき1日につき60点を所定点数に加算する。」と規定されています。算定候補になり得るのは、回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料を届け出ている病棟に入院し、実際にその入院料・管理料を算定している患者に限られます。
みらい(新人医療事務)
ということは、同じ回復期リハビリテーション病棟でも、入院料1〜4を算定している患者さんは対象外になる可能性があるんですね。
あおい(元・医療事務)
条文の書きぶりを見る限り、対象は入院料5・入院医療管理料の算定患者に限定されています。入院料1〜4だけを届け出ている病棟の患者については、この加算の対象外である可能性が高いです。ただし、入院料を組み合わせて届け出ている病棟もあるので、自院がどの入院料・管理料を届け出ているかは必ず確認してください。

点数を確認しましょう(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
点数は具体的にいくらなんですか?
あおい(元・医療事務)
表にまとめました。
| 項目 | 内容 | 点数(令和8年度) |
|---|---|---|
| 休日リハビリテーション提供体制加算 | 対象患者1人につき1日につき加算 | 60点 |
| 加算対象の入院料 | 回復期リハビリテーション病棟入院料5 または 回復期リハビリテーション入院医療管理料 | ー |
みらい(新人医療事務)
1日ごとに60点って、意外とシンプルですね。
あおい(元・医療事務)
実施した単位数に比例する加算ではなく、患者1人につき1日単位で加算される点はシンプルです。ただし、これから説明する施設基準を満たしていることが前提になるので、点数だけを見て算定候補と判断しないようにしましょう。
施設基準を確認しましょう
みらい(新人医療事務)
施設基準って具体的に何を満たせばいいんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の施設基準の届出手続きに関する通知に、要件が示されています。まず届出の前提として「回復期リハビリテーション病棟入院料5又は回復期リハビリテーション入院医療管理料の届出を行っていること」が必要です。
みらい(新人医療事務)
体制面ではどんなことが求められるんですか?
あおい(元・医療事務)
「当該保険医療機関において、土曜日、休日を含め全ての日において、リハビリテーションを提供できる体制を備えていること」とされています。さらに「回復期リハビリテーションが提供される患者に対し、土曜日、休日の1日当たりリハビリテーション提供単位数も平均3単位以上であるなど、曜日により著しい提供単位数の差がないような体制とすること」という水準も示されています。
みらい(新人医療事務)
人員配置についても決まりがありますか?
あおい(元・医療事務)
あります。「当該病棟に配置されている専従の常勤理学療法士、(中略)常勤換算対象となる専従の非常勤理学療法士若しくは(中略)専従の常勤作業療法士、(中略)専従の非常勤作業療法士のうち1名以上がいずれの日においても配置されていること」という条件です。つまり、土曜日・休日を含めて毎日、専従の理学療法士か作業療法士が1名以上いる必要があります。
みらい(新人医療事務)
看護体制についても何かありますか?
あおい(元・医療事務)
はい。「当該病棟において看護又は看護補助を行う看護要員の配置が当該保険医療機関の土曜日、休日においてもリハビリテーションを提供する支障とならないよう配慮すること」という要件も示されています。
施設基準の要点(令和8年度)
前提: 回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料の届出があること 体制: 土曜日・休日を含め全ての日にリハビリを提供できる体制(休日の提供単位数が平均3単位以上など曜日差が少ないこと) 人員: 専従の常勤・非常勤理学療法士または作業療法士のうち1名以上を毎日配置 看護: 土曜日・休日のリハビリ提供に支障が出ないよう看護要員配置にも配慮
届出の要否
みらい(新人医療事務)
この加算は届出が必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
必要です。厚生労働省の疑義解釈でも、届出にあたって休日における1日当たりの疾患別リハビリテーションの単位数の実績が必要かどうかが問われていて、回答は「施設基準の届出にあたっては実績が必要である」となっています。つまり、届出前の一定期間、実際に休日リハビリを実施した実績がないと、そもそも届出ができない可能性があります。
みらい(新人医療事務)
実績がまだない病棟は、今すぐには届出できないということですね。
あおい(元・医療事務)
その可能性があります。届出済みであれば算定候補になりますが、実績づくりの段階なのか、届出が完了しているのかは、自院の届出状況を確認してください。
算定タイミング・注意点
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングで気をつけることはありますか?
あおい(元・医療事務)
「休日」の定義に注意してください。疑義解釈では「初・再診料の休日加算に規定される定義と同様」で、「日曜日及び国民の祝日に関する法律第3条に規定される休日、1月2日、3日、12月29日、30日及び31日」を指すとされています。土曜日は原則としてこの「休日」の定義そのものには含まれない点は覚えておくとよいでしょう(施設基準の体制要件自体は「土曜日、休日を含め全ての日」を対象にしています)。
みらい(新人医療事務)
病棟が複数ある場合はどうなるんですか?
あおい(元・医療事務)
疑義解釈で明確に否定されています。「回復期リハビリテーション病棟が2以上あるときは休日リハビリテーション提供体制加算、リハビリテーション充実加算については、算定する病棟とそうでない病棟が混在してもよいか」という質問に対し、回答は「不可」とされています。複数の回復期リハビリテーション病棟がある医療機関では、一部の病棟だけがこの加算を算定し、他の病棟は算定しない、という運用は認められていません。
算定候補と決めつけないための注意点
対象は回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料の算定患者に限られます。入院料1〜4のみの病棟は対象外の可能性があります。複数病棟がある場合、一部病棟のみの届出・算定は認められていません。届出には休日リハビリテーションの実施実績が必要です。
似た名前の加算との違いに注意
みらい(新人医療事務)
「休日リハビリテーション加算」っていう、似た名前の加算も見たことがある気がします。同じものですか?
あおい(元・医療事務)
名前は似ていますが、別の加算です。当サイトが収録している資料の範囲では、「休日リハビリテーション加算」は心大血管疾患リハビリテーション料や脳血管疾患等リハビリテーション料、廃用症候群リハビリテーション料、運動器リハビリテーション料、呼吸器リハビリテーション料といった疾患別リハビリテーション料の注に規定されていて、入院中の患者に対して休日にリハビリテーションを行った場合に、1単位につき25点を加算する仕組みです。届出は不要とされています。
みらい(新人医療事務)
今日の「休日リハビリテーション提供体制加算」とはだいぶ違いますね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。今回の加算は回復期リハビリテーション病棟入院料の注に規定されていて、患者1人につき1日60点、施設基準の届出が必要という点で仕組みが異なります。名前が近いので、自院がどちらの加算を確認しているのか、区分番号(A308か、H000等の疾患別リハビリテーション料か)で確認することをおすすめします。休日リハビリテーション加算 のページも参考にしてください。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の改定から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している厚生労働省の一次資料の範囲では、休日リハビリテーション提供体制加算についての令和8年度改定(前回改定は令和6年度)による変更は確認されていません(2026年8月確認)。この加算自体は疑義解釈が平成22年度・平成26年度から蓄積されている、以前からある加算です。
みらい(新人医療事務)
変更がないなら、今まで届出をしていた病棟は特に対応することはないんですね。
あおい(元・医療事務)
当サイトで確認できた令和8年度の点数表・施設基準通知に基づく限りは、そう考えて差し支えありません。ただし、当サイトで確認できていない改定項目がある可能性はゼロではないので、直近の告示・通知や地方厚生局の情報も併せて確認してください。
自院で確認する順番
みらい(新人医療事務)
結局、うちの病棟はどうやって確認すればいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認すると分かりやすいです。
自院で確認する順番
①入院料の届出を確認: 回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料を届け出ているか ②休日の提供体制を確認: 土曜日・休日を含め全ての日にリハビリを提供できる体制があるか(休日の提供単位数が平日と著しく差がないか) ③人員配置を確認: 専従の常勤・非常勤理学療法士または作業療法士のうち1名以上が毎日配置されているか ④実施実績を確認: 届出前に休日リハビリテーションの実施実績があるか ⑤届出の要否を確認: 未届出であれば地方厚生局への届出が候補になるかを確認

よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
見落としがちなポイントってありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつかあります。
よくある確認漏れ
入院料の区分: 入院料1〜4のみの病棟なのに、入院料5・入院医療管理料の算定患者がいないか確認せずに算定候補と考えてしまう 病棟の混在: 複数の回復期リハビリテーション病棟があるのに、一部病棟だけ届出・算定してしまう 休日の定義: 土曜日を「休日」の定義に含めて算定タイミングを誤解してしまう 加算名の混同: 「休日リハビリテーション加算」(疾患別リハビリテーション料の加算)と混同してしまう
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後に、よくある疑問をまとめてもらえますか?
あおい(元・医療事務)
はい、いくつか整理しますね。
みらい(新人医療事務)
有床診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
対象は回復期リハビリテーション病棟入院料5または回復期リハビリテーション入院医療管理料を届け出ている保険医療機関です。有床診療所でこれらの入院料・管理料を届け出ている場合は算定候補になり得ますが、自院がこれらの入院料・管理料の届出要件を満たしているかどうかは別途確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
回復期リハビリテーション病棟入院料1〜4を算定している患者は必ず対象外なんですか?
あおい(元・医療事務)
条文上は入院料5・入院医療管理料の算定患者に限定されているため、対象外の可能性が高いです。ただし入院料を組み合わせて届け出ている病棟もあるため、自院の届出内容と患者の算定区分を照らし合わせて確認してください。
みらい(新人医療事務)
届出をすればすぐに算定できますか?
あおい(元・医療事務)
届出にあたっては休日リハビリテーションの実施実績が必要とされているため、実績がない状態ではそもそも届出ができない可能性があります。まずは休日の提供体制と実績づくりから確認するのがよいでしょう。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。