診療報酬加算ナビ
令和8年度最終更新 2026-07-13T23:23:04+00:00出典あり

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算、算定候補?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

在宅で経肛門的に自己洗腸を行っている入院中の患者以外の患者に対して、自己洗腸用材料を使用した場合に第1款の所定点数に2,400点を加算する。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、レセプトで「在宅経肛門的自己洗腸用材料加算」っていうのを見つけたんですけど、これはどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

在宅で経肛門的自己洗腸を行っている患者さんに、自己洗腸用の材料を使用したときに算定できる材料加算ですよ。区分番号はC172、令和8年度の点数は2,400点です。

みらい

みらい新人医療事務

「材料加算」ということは、単独では算定できないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。この加算は在宅療養指導管理料の第2款に分類される「在宅療養指導管理材料加算」の一つで、第1款の指導管理料の所定点数に上乗せする形で算定します。名称からすると、在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119、800点)が対応する基礎的な指導管理料と考えられますが、まずは対象患者や算定の仕組みから順番に確認していきましょう。

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算とは

みらい

みらい新人医療事務

そもそも、どんな患者さんが対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省の告示では「在宅で経肛門的に自己洗腸を行っている入院中の患者以外の患者に対して、自己洗腸用材料を使用した場合」に算定するとされています。留意事項通知でも「在宅療養において経肛門的自己洗腸が必要な患者に対して、自己洗腸用材料を使用した場合に算定できる」と説明されていて、在宅で自己洗腸を行っている入院中以外の患者さんが対象になります。

みらい

みらい新人医療事務

入院中の患者さんは対象外なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。在宅療養指導管理料そのものが「入院中の患者以外」を対象にした管理料なので、そこに上乗せする材料加算も同じ考え方です。当サイトが収集している一次資料の範囲では、対象医療機関は診療所・病院どちらも含まれ、在宅の場面で使う加算として整理されています。

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算の位置づけ

  • 単独の加算ではなく、在宅療養指導管理料の「第2款 在宅療養指導管理材料加算」に分類される材料加算
  • 名称上、対応する基礎的な指導管理料は在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119、800点)と考えられる
  • 対象は在宅で経肛門的自己洗腸を行っている入院中の患者以外の患者
  • 令和8年度の点数は2,400点

点数と算定単位(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数の全体像を整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の告示に基づく点数は次のとおりです。

区分番号名称点数(令和8年度)分類
C119在宅経肛門的自己洗腸指導管理料800点第1款(指導管理料・要届出)
C172在宅経肛門的自己洗腸用材料加算2,400点第2款(材料加算)
みらい

みらい新人医療事務

C172だけでも2,400点あって、指導管理料より高いんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうなんです。告示では「第1款及び第2款の各区分の所定点数を合算した費用により算定する」という通則があるので、指導管理料本体(C119)と材料加算(C172)を合わせて算定する形になります。加えて、留意事項通知では「在宅療養指導管理材料加算は、要件を満たせば、第1款在宅療養指導管理料を算定するか否かにかかわらず、別に算定できる」と説明されていて、必ずしも同一月にC119を算定していることが条件ではありません。この点は資料の表現がやや込み入っているので、実際の算定にあたっては自院のレセプト担当者や審査支払機関に確認することをおすすめします。

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算 点数の位置づけ(令和8年度)

施設基準・届出の確認ポイント

みらい

みらい新人医療事務

施設基準や届出はどうなっていますか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している一次資料の範囲では、C172の告示・留意事項条文そのものには、材料加算単独の施設基準や届出を求める記載は確認できていません。一方で、基礎となる在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119)は「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関」であることが求められています。

みらい

みらい新人医療事務

つまり、材料加算自体には届出は要らなくても、ベースの指導管理料の届出は必要になる、ということですか?

あおい

あおい元・医療事務

実務上はそう理解しておくのが安全だと思います。ただし、これはC119(指導管理料)に課された届出要件であって、C172(材料加算)自体に届出要件があるという意味ではないので、この記事では区別して伝えています。届出の有無・要否は、必ず自院が地方厚生局に提出している届出書の内容と、直近の告示・通知で確認してください。

届出・施設基準についての確認事項

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算(C172)そのものに個別の施設基準・届出が定められている記載は、当サイトが収集している資料の範囲では確認できていません。ただし、対応する在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119)には施設基準・届出が必要です。届出済みであれば算定候補になりますが、最終的な要否は自院の届出状況で確認してください。

算定回数・併算定の注意点

みらい

みらい新人医療事務

回数の制限はあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

ここは見落とされやすいポイントです。告示の「第2款 在宅療養指導管理材料加算」の通則1には、「本款各区分に掲げる在宅療養指導管理材料加算は、第1款各区分に掲げる在宅療養指導管理料のいずれかの所定点数を算定する場合に、特に規定する場合を除き、3月に3回に限り算定する」と定められています。C172の個別条文には独自の回数制限は書かれていないので、この通則が適用されると考えられます。

みらい

みらい新人医療事務

「3月に3回」というのは、具体的にどういう意味ですか?

あおい

あおい元・医療事務

留意事項通知では『「特に規定する場合」とは、連続する3月の間に、その前後の月(最初の月の前月分若しくは前々月分又は最後の月の翌月分若しくは翌々月分)を対象とする加算を併せて算定する場合を指す。ただし、在宅療養指導管理材料加算の対象となる月が重複してはならない。』と説明されています。つまり基本的には概ね月1回ペースを想定した回数制限で、前後の月にまとめて算定するような重複した扱いはできない、という考え方です。

みらい

みらい新人医療事務

併算定については何か注意点がありますか?

あおい

あおい元・医療事務

在宅療養指導管理料の通則3には「同一の保険医療機関において、2以上の指導管理を行っている場合は、主たる指導管理の所定点数を算定する。この場合にあって、在宅療養指導管理材料加算及び当該2以上の指導管理に使用した薬剤、特定保険医療材料の費用は、それぞれ算定できる」という記載があります。複数の在宅指導管理を行っている患者さんの場合の扱いなので、該当するケースでは条文を確認しながら判断してください。

算定回数についての確認事項

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算そのものの条文には個別の回数制限の記載はありませんが、第2款の通則により「3月に3回」という回数制限が適用されると考えられます。ただし条文の解釈にはニュアンスがあるため、実際の算定回数は自院のレセプト実績や審査支払機関への確認を優先してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から、この加算に変更はあったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している一次資料(告示・留意事項通知)の範囲では、在宅経肛門的自己洗腸用材料加算(C172)について、前回改定(令和6年度)からの点数・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月・厚労省一次情報ベース)。この記事の本文で扱っている点数・要件は、いずれも令和8年度(2026年度)時点のものとして統一しています。

みらい

みらい新人医療事務

変更が無いなら、記載だけ確認しておけば安心ですね。

あおい

あおい元・医療事務

「今回確認できた資料の範囲では変更なし」ということなので、今後の告示・通知の改定で条件が変わる可能性はあります。定期的に最新の告示・留意事項通知を確認する習慣をつけておくと安心です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

結局、自院で確認するときはどんな順番で見ていけばいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

自院で確認する順番は、こうなります。

自院で確認する順番

  1. 対象患者かを確認 — 在宅で経肛門的自己洗腸を行っている入院中の患者以外の患者であるか

  2. ベースの指導管理料の届出を確認 — 在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119)の施設基準届出が済んでいるか

  3. 自己洗腸用材料の使用実態を確認 — 実際に自己洗腸用材料を患者に使用(支給)しているか

  4. 算定回数を確認 — 第2款通則の「3月に3回」の考え方に沿った算定になっているか、前後月との重複がないか

  5. 併算定の状況を確認 — 同一患者が他の在宅指導管理も受けている場合、主たる指導管理の整理ができているか

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

現場でありがちな取り漏れってあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いくつかあります。

よくある取り漏れ

  • ベースとなる在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119)の届出状況を確認せずに材料加算だけを算定してしまう
  • 「3月に3回」という第2款通則の回数制限を見落とし、算定間隔の記録を残していない
  • 自己洗腸用材料を実際に使用(支給)した記録がレセプト・診療録に整理されていない
  • 複数の在宅指導管理を併せて行っている患者について、主たる指導管理の整理が漏れている

よくある質問

みらい

みらい新人医療事務

いくつか気になっていることを聞いてもいいですか? まず、うちは診療所なんですが、病院じゃないと算定できないなんてことはないですよね?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している資料の範囲では、対象医療機関を診療所に限定するような記載は確認できていません。在宅で経肛門的自己洗腸を行う対象患者への材料使用という要件が中心なので、診療所・病院いずれも算定候補になりえます。ただし、ベースとなる在宅経肛門的自己洗腸指導管理料の届出状況は施設ごとに異なるため、自院で確認してください。

みらい

みらい新人医療事務

材料加算だけを、指導管理料を算定していない月に算定することはできますか?

あおい

あおい元・医療事務

留意事項通知には「在宅療養指導管理材料加算は、要件を満たせば、第1款在宅療養指導管理料を算定するか否かにかかわらず、別に算定できる」という記載があります。ただし、これは資料上の一般的な記載であり、実際の運用でどこまで柔軟に扱えるかは、この記事の一次資料だけでは判断しきれない部分もあります。個別のケースは自院の算定実績や審査支払機関への確認を優先してください。

みらい

みらい新人医療事務

「自己洗腸用材料」とは、具体的にどんなものを指すんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している告示・留意事項の条文には、自己洗腸用材料の具体的な品目や範囲についての詳細な定義までは記載されていません。この点は「未確認」として扱い、実際にどの材料が対象になるかは自院で使用している製品の取り扱いを踏まえて確認することをおすすめします。

みらい

みらい新人医療事務

前回改定(令和6年度)と比べて、算定しやすくなったとか、逆に厳しくなったということはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している一次資料の範囲では、前回改定(令和6年度)からの変更点は確認されていません。有利・不利という評価ができるような記載も見当たらないため、点数・要件は令和8年度時点のものとして淡々と確認いただくのがよいと思います。

公式情報・参考資料

あおい

あおい元・医療事務

この記事の内容は、以下の厚生労働省の公式資料を根拠としています。詳細な算定要件は必ず一次資料でご確認ください。

参考資料(厚生労働省公式・令和8年度)

  • 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)別表第一 医科点数表 C172 在宅経肛門的自己洗腸用材料加算・C119 在宅経肛門的自己洗腸指導管理料・第2款通則 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
  • 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日 保医発0305第6号)C172 在宅経肛門的自己洗腸用材料加算・第2款在宅療養指導管理材料加算の通則 https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001713882.pdf

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。対象患者の状況やベースとなる指導管理料の届出状況を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    注 在宅で経肛門的に自己洗腸を行っている入院中の患者以外の患者に対して、自己洗腸用材料を使用した場合に、第1款の所定点数に加算する。

  • 算定要件

    在宅経肛門的自己洗腸用材料加算は、在宅療養において経肛門的自己洗腸が必要な患者に対して、自己洗腸用材料を使用した場合に算定できる。

よくある質問

在宅経肛門的自己洗腸用材料加算は診療所でも算定候補になりますか?

当サイトが収集している資料の範囲では、対象医療機関を診療所に限定する記載は確認できていません。診療所・病院いずれも在宅で経肛門的自己洗腸を行う対象患者への材料使用という要件を満たせば算定候補になりえます。ただし、ベースとなる在宅経肛門的自己洗腸指導管理料の届出状況は自院で確認してください。

材料加算単独に施設基準や届出は必要ですか?

当サイトが収集している資料の範囲では、加算そのものに個別の施設基準・届出の記載は確認できていません。ただし、対応する在宅経肛門的自己洗腸指導管理料(C119)には施設基準・届出が必要です。

算定回数に制限はありますか?

第2款(在宅療養指導管理材料加算)の通則により、特に規定する場合を除き「3月に3回」に限り算定するとされています。C172の個別条文に独自の回数規定はないため、この通則が適用されると考えられます。

令和6年度改定から変更はありましたか?

当サイトが収集している一次資料の範囲では、前回改定(令和6年度)からの点数・算定要件の変更は確認されていません。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

関連する加算

在宅材料加算令和8年度

横隔神経電気刺激装置加算は算定候補?施設基準を確認【令和8年度】

別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、在宅人工呼吸を行っている入院中の患者以外の患者に対して、横隔神経電気刺激装置を使用した場合に第1款の所定点数に600点を加算する。

診療所病院在宅
在宅材料加算令和8年度

在宅ハイフローセラピー装置加算、算定候補?確認点【令和8年度】

在宅ハイフローセラピーを行う入院中の患者以外の患者に在宅ハイフローセラピー装置を使用した場合の在宅療養指導管理材料加算。自動給水加湿チャンバーを用いる場合3,500点、それ以外2,500点。

診療所病院在宅
在宅材料加算令和8年度

在宅抗菌薬吸入療法用ネブライザ加算、自院は算定候補?【令和8年度】

在宅抗菌薬吸入療法を行っている入院中の患者以外の患者に超音波ネブライザを使用した場合に第1款の所定点数に加算する。1月目7,480点、2月目以降1,800点で、MAC(マイコバクテリウム・アビウムコンプレックス)による肺非結核性抗酸菌症患者であって多剤併用療法による前治療で効果不十分な患者へアミカシン硫酸塩吸入用製剤を投与する場合が対象。

診療所病院在宅
評価料令和8年度

リハビリテーション総合計画評価料、自院は算定候補?【令和8年度】

令和8年度のリハビリテーション総合計画評価料(区分H003-2)。150点〜300点(6区分)。対象: 診療所・病院・届出必要・施設基準あり。施設基準に適合し地方厚生局長等に届け出た保険医療機関で算定(要届出・施設基準)。

診療所病院要届出
精神科指導料令和8年度

精神科継続外来支援・指導料は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

入院中の患者以外の患者について、精神科を担当する医師が、患者又はその家族等に対して病状・服薬状況・副作用の有無等の確認を主とした支援を行った場合に、患者1人につき1日1回に限り55点を算定する。

診療所病院
精神科指導料令和8年度

精神科退院指導料、自院は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

320点。入院期間が1月を超える精神障害者である患者又はその家族等に対して、精神科の医師、看護師、作業療法士及び精神保健福祉士が共同して退院後に必要となる保健医療サービス又は福祉サービス等に関する計画を策定し、当該計画に基づき必要な指導を行った場合に当該入院中1回に限り算定する。

診療所病院