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令和8年度最終更新 2026-08-15T12:29:44+00:00出典あり

調剤技術基本料、自院は算定候補?点数と確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の調剤技術基本料(区分F500)。薬剤師が常時勤務する保険医療機関において投薬を行った場合(処方箋を交付した場合を除く。)に算定する。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先生、「調剤技術基本料」って、処方箋を出さないクリニックだと関係あるんですか? うちは院内投薬もしているので、気になっています。

あおい

あおい元・医療事務

いいところに気づきましたね。調剤技術基本料(区分F500)は、薬剤師が常時勤務している保険医療機関で、院内投薬を行ったときに算定候補になる点数です。処方箋を交付した場合は対象外なので、院外処方が中心のクリニックとは関係が薄い点数ですよ。

みらい

みらい新人医療事務

院内投薬をしていれば、どこの医療機関でも対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いいえ、「薬剤師が常時勤務している」ことが前提です。薬剤師が常時勤務していない医療機関では、院内投薬をしていても調剤技術基本料の対象にはなりません。まずはこの前提条件から確認しましょう。

対象医療機関・対象患者

みらい

みらい新人医療事務

具体的にはどんな場面で算定候補になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)の一次資料をもとにすると、次のような場面が対象になります。

対象になりうる場面

薬剤師が常時勤務する医療機関での院内投薬: 診療所・病院を問わず、薬剤師が常時勤務し、その管理のもとで調剤が行われた場合が対象です 処方箋を交付していないこと: 院外処方箋を交付した場合は、処方箋料(区分F400)の対象になり、調剤技術基本料は対象外になります 入院・外来いずれも対象: 入院中の患者と、その他の患者(主に外来)で点数区分が分かれます

みらい

みらい新人医療事務

処方箋料とは、どちらか一方しか算定できない関係なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。表で対比すると分かりやすいので、まとめておきますね。

点数区分対象になる場面令和8年度点数の目安
F400処方箋料院外処方箋を交付した場合20点・32点・60点(区分による)
F500調剤技術基本料院内投薬を行い、処方箋を交付しなかった場合14点・42点(区分による)

点数(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

調剤技術基本料の点数はどうなっていますか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の点数表では、入院中か外来かで点数が分かれています。表にまとめました。

区分対象点数
1入院中の患者に投薬を行った場合42点
2その他の患者(主に外来)に投薬を行った場合14点
加算院内製剤の上で調剤した場合(院内製剤加算)+10点

調剤技術基本料(F500)点数(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

院内製剤加算というのは何ですか?

あおい

あおい元・医療事務

薬価基準に収載されている医薬品に、溶媒や基剤などの賦形剤を加えて、元の医薬品とは異なる剤形に院内製剤した場合に、10点を所定点数に加算できる仕組みです。ただし、同一規格の医薬品がすでに薬価基準に収載されている場合や、散剤を調剤しただけの場合など、対象外になるケースも細かく定められています。

院内製剤加算は除外要件が多い

院内製剤加算は「剤形を変えて院内製剤した場合」が基本ですが、既収載の同一規格医薬品がある場合や、単に散剤を調剤した場合などは対象外です。個別のケースは一次資料(留意事項通知)で確認が必要です。

算定要件

みらい

みらい新人医療事務

算定するときに気をつける要件はありますか?

あおい

あおい元・医療事務

告示の注に定められている要件は、次の4点です。

自院で確認する順番

  1. 薬剤師が常時勤務する保険医療機関であること — 処方箋を交付した場合を除き、投薬を行ったときに算定候補になります
  2. 月1回限りの算定 — 同一患者に同一月内で調剤技術基本料の対象になる投薬を2回以上行っても、月1回のみの算定候補です
  3. 院内製剤加算は該当時のみ — 院内製剤の上で調剤した場合に限り、10点の加算候補になります
  4. 薬剤管理指導料等との重複不可 — 区分B008の薬剤管理指導料、または区分C008の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者には、調剤技術基本料は算定しません
みらい

みらい新人医療事務

薬剤管理指導料在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者は対象外になるんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。同じ患者に対して薬剤師の関与を評価する点数が重複しないような整理になっています。該当する患者がいないか、月次でのチェックをおすすめします。

ケース扱い
処方箋を交付した場合調剤技術基本料は対象外(処方箋料の対象)
同一医療機関で同一月内に処方箋の交付がある場合その月の調剤技術基本料は算定できないとされています
B008薬剤管理指導料を算定している患者調剤技術基本料は算定しません
C008在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者調剤技術基本料は算定しません

施設基準・届出について

みらい

みらい新人医療事務

施設基準の届出は必要ですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、調剤技術基本料について地方厚生局への個別の届出は規定されていません。薬剤師が常時勤務している体制そのものが算定の前提になっているので、届出の要否よりも「その体制が実際に整っているか」の確認が重要です。

届出書式の有無は自院での確認が必要

届出様式の要否は一次資料の記載内容をもとに判断していますが、最終的な届出要否は自院の状況をふまえ、地方厚生局または審査支払機関に確認することをおすすめします。

算定タイミング・注意点

みらい

みらい新人医療事務

算定するタイミングで注意することはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

同一医療機関で同一月内に処方箋の交付がある場合は、その月の調剤技術基本料は算定できないとされています。院内投薬と院外処方が同じ月に混在するケースでは、月単位での確認が必要です。

同一月内の処方箋交付に注意

同一医療機関において同一月内に処方箋の交付がある場合は、調剤技術基本料は算定できないとされています(留意事項通知)。院内投薬と院外処方が混在する月は、算定の可否を個別に確認してください。

自院で確認する順番(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

フローに沿って確認していけばいいんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。薬剤師の勤務体制から順番に、処方箋交付の有無、同一月内の算定状況、他の点数との重複がないか、という順で見ていくのがおすすめです。

令和8年度改定での変更点

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から、調剤技術基本料は何か変わったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、調剤技術基本料(区分F500)の点数・算定要件そのものについて、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません(2026年8月確認・厚労省一次情報ベース)。ただし、令和6年度改定期間中には、院内製剤加算の適用に関する疑義解釈(医薬品の供給不足時の取り扱い)が示されており、こうした個別の運用解釈は随時更新される可能性があります。

疑義解釈の一例(令和6年度・2025年1月)

特定の医薬品の供給が不足し、通常と異なる剤形で院内製剤せざるを得なかった場合について、院内製剤加算の算定が認められる旨の疑義解釈が示されています。レセプトの摘要欄への記載が前提とされているため、該当するケースがあれば一次資料での確認をおすすめします。

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

取り漏れやすいポイントを教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

実務でよく見られる確認不足のポイントをまとめました。

取り漏れ・確認不足になりやすいポイント

同一月2回目以降の投薬での重複算定: 同一月内に対象の投薬を複数回行っても、調剤技術基本料は月1回までです。レセプトチェックで重複がないか確認しましょう 薬剤管理指導料との併算定チェック漏れ: 同一患者が薬剤管理指導料(B008)や在宅患者訪問薬剤管理指導料(C008)を算定している月は対象外です。算定前に他の点数との重複を確認してください 院内製剤加算の要件確認不足: 単に散剤を調剤しただけのケースなど、院内製剤加算の対象外になる条件が細かく定められています。加算前に要件を個別に確認しましょう

公式資料の根拠

みらい

みらい新人医療事務

今回の内容はどこの資料をもとにしているんですか?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省が公表している令和8年度診療報酬改定の医科点数表と留意事項通知をもとにしています。

参照した公式資料

令和8年度診療報酬改定 医科点数表(令和8年厚生労働省告示第69号): 点数・算定要件(注1〜4)の一次資料です 厚生労働省 令和8年度診療報酬改定について: 留意事項通知を含む改定関連資料の一覧ページです

調剤技術基本料と関係する加算

みらい

みらい新人医療事務

関係する加算も教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

処方箋料(F400)は、調剤技術基本料と対になる点数です。院外処方箋を交付した場合はこちらの対象になり、調剤技術基本料とは同時に算定候補になりません。また、薬剤管理指導料(B008)在宅患者訪問薬剤管理指導料(C008)を算定している患者は、調剤技術基本料の対象から外れる点にも注意してください。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。薬剤師の勤務体制や処方箋交付の状況を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    注1薬剤師が常時勤務する保険医療機関において投薬を行った場合(処方箋を交付した場合を除く。)に算定する。2同一の患者につき同一月内に調剤技術基本料を算定すべき投薬を2回以上行った場合においては、調剤技術基本料は月1回に限り算定する。31において、調剤を院内製剤の上行った場合は、院内製剤加算として10点を所定点数に加算する。4区分番号B008に掲げる薬剤管理指導料又は区分番号C008に掲げる在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、算定しない。

  • 注意点

    F500調剤技術基本料

    全文を読む ▾

    (1) 調剤技術基本料は、重複投薬の防止等保険医療機関内における調剤の管理の充実を図るとともに投薬の適正を確保することを目的としており、薬剤師が常態として勤務する保険医療機関において、薬剤師の管理のもとに調剤が行われた場合に、患者1人につき、月1回に限り算定する。

    (2) 同一医療機関において同一月内に処方箋の交付がある場合は、調剤技術基本料は算定できない。

    (3) 同一月に「B008」薬剤管理指導料又は「C008」在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している場合には、調剤技術基本料は算定しない。

    (4) 院内製剤加算ア「注3」に規定する院内製剤加算は、薬価基準に収載されている医薬品に溶媒、基剤等の賦形剤を加え、当該医薬品とは異なる剤形の医薬品を院内製剤の上調剤した場合に、次の場合を除き算定できる。

    (イ) 調剤した医薬品と同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されている場合(ロ) 散剤を調剤した場合(ハ) 液剤を調剤する場合であって、薬事承認の内容が用時溶解して使用することとなっている医薬品を交付時に溶解した場合(ニ) 1種類のみの医薬品を水に溶解して液剤とする場合(安定剤、溶解補助剤、懸濁剤等製剤技術上必要と認められる添加剤を使用した場合及び調剤技術上、ろ過、加温、滅菌行為をなす必要があって、これらの行為を行った場合を除く。)イ上記アにかかわらず、剤形が変わらない場合であっても、次に該当する場合には、院内製剤加算が算定できる。

    ただし、調剤した医薬品と同一規格を有する医薬品が薬価基準に収載されている場合を除く。

    (イ) 同一剤形の2種類以上の既製剤(賦形剤、矯味矯臭剤等を除く。)を混合した場合(散剤及び顆粒剤を除く。)(ロ) 安定剤、溶解補助剤、懸濁剤等製剤技術上必要と認められる添加剤を加えて調剤した場合(ハ) 調剤技術上、ろ過、加温、滅菌行為をなす必要があって、これらの行為を行った場合ウア、イにかかわらず調剤した医薬品を、原料とした医薬品の承認内容と異なる用法・用量あるいは効能・効果で用いる場合は院内製剤加算は算定できない。

    第6部注射<通則>1注射に係る費用は、第1節注射料、第2節薬剤料及び第3節特定保険医療材料料(別に厚生労働大臣が定める保険医療材料のうち注射に当たり使用したものの費用に限る。)に掲げる所定点数を合算した点数によって算定する。2生物学的製剤注射加算- 480 -

    (1) 「通則3」の生物学的製剤注射加算を算定できる注射薬は、トキソイド、ワクチン及び抗毒素であり、注射の方法にかかわらず、次に掲げる薬剤を注射した場合に算定できる。ア○局乾燥組織培養不活化狂犬病ワクチンイ組換え沈降B型肝炎ワクチン(酵母由来)ウ組換え沈降B型肝炎ワクチン(チャイニーズ・ハムスター卵巣細胞由来)エ肺炎球菌ワクチンオ髄膜炎菌ワクチンカ乾燥ヘモフィルスb型ワクチンキ沈降破傷風トキソイドク○局ガスえそウマ抗毒素ケ乾燥ガスえそウマ抗毒素コ○乾燥ジフテリアウマ抗毒素局サ○局乾燥破傷風ウマ抗毒素

よくある質問

調剤技術基本料(F500)の令和8年度の点数は?

入院中の患者に投薬を行った場合は42点、その他の患者(主に外来)に投薬を行った場合は14点です。院内製剤の上で調剤した場合は院内製剤加算として10点が加算候補になります(令和8年度・厚労省告示より)。

処方箋を交付した場合も調剤技術基本料の対象になりますか?

対象外です。調剤技術基本料は処方箋を交付した場合を除き、院内投薬を行った場合に算定候補になります。処方箋を交付した場合は処方箋料(区分F400)の対象です。

薬剤管理指導料を算定している患者にも調剤技術基本料は算定できますか?

区分B008の薬剤管理指導料、または区分C008の在宅患者訪問薬剤管理指導料を算定している患者については、調剤技術基本料は算定しないとされています。

月に複数回投薬した場合、調剤技術基本料も複数回算定できますか?

同一の患者につき同一月内に対象の投薬を2回以上行った場合でも、調剤技術基本料は月1回に限り算定候補です。

公式資料の根拠

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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