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令和8年度最終更新 2026-08-06T07:02:17+00:00出典あり

病理診断管理加算2、算定候補になる条件は?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

病理診断管理加算2。常勤2名等の病理診断管理体制(要届出・施設基準)。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、うちの病院で「病理診断管理加算2」の届出を検討したいって院長から言われたんですけど、これって何の加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

病理診断管理加算2は、病理診断料(区分番号N006)の注4に規定されている加算のひとつです。病理診断を専ら担当する常勤の医師による管理体制が整っている保険医療機関で、病理診断料を算定した場合に上乗せできる加算候補になります。令和8年度(2026年度)の医科点数表でも同じ枠組みで規定されています。

みらい

みらい新人医療事務

「管理加算1」もありますよね? 2との違いは何ですか?

あおい

あおい元・医療事務

どちらも病理診断を専ら担当する常勤医師による管理体制を評価する加算ですが、必要な常勤医師の人数と点数が違います。1は専従の常勤医師が1名以上、2はさらに手厚く2名以上の体制が必要になる、という位置づけです。点数もそれに応じて2の方が高くなっています。

対象医療機関・対象患者

みらい

みらい新人医療事務

どんな医療機関が対象になるんですか? うちみたいな中規模病院でも候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

病理診断料(組織診断料・細胞診断料)を算定する診療所・病院が対象です。当サイトが収集している一次資料の範囲では、外来・入院いずれの場面でも対象になっていて、在宅医療は対象外として整理されています。病床数の大小そのものが直接の条件ではなく、病理診断を専ら担当する常勤の医師を必要人数確保できているかどうかが分かれ目になります。

みらい

みらい新人医療事務

患者さん側の条件はあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

患者側の条件というより、病理診断料(組織診断料または細胞診断料)を算定する患者であれば対象になり得ます。ここは施設側の体制要件が中心の加算、と捉えると分かりやすいと思います。同じように「専ら担当する医師による管理体制」を評価する加算として、画像診断領域には画像診断管理加算2もあります。専従医師体制を評価する加算の考え方を横断的に見ておくと、自院の体制整理にも役立つと思います。

点数・算定単位

みらい

みらい新人医療事務

肝心の点数はどれくらいなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表(N006病理診断料 注4)では、次のように整理されています。まず病理診断管理加算1は、組織診断を行った場合が138点、細胞診断を行った場合が69点です。病理診断管理加算2はより手厚い体制の評価なので、組織診断を行った場合が368点、細胞診断を行った場合が184点になります。

病理診断管理加算1・2 点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

月に何回も算定できるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いいえ、病理診断料と同じ枠組みで、行われた病理標本作製の種類や回数にかかわらず月1回に限り算定するとされています。組織診断・細胞診断のどちらで算定した場合でも、この月1回という上限は共通です。

加算組織診断を行った場合細胞診断を行った場合算定単位
病理診断管理加算1138点69点月1回限度
病理診断管理加算2368点184点月1回限度
みらい

みらい新人医療事務

病理診断管理加算2を算定していると、さらに上乗せできる加算もあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。N006病理診断料の注6には「国際標準病理診断管理加算」という上乗せ加算があり、病理診断管理加算1または2を算定した場合に10点を追加できるとされています。ただしこちらは別の施設基準(国際標準化機構の定める病理診断の国際規格に基づく技術能力の認定)が必要になるので、病理診断管理加算2そのものとは別に確認が必要です。

施設基準(確認が必要なポイント)

みらい

みらい新人医療事務

施設基準はどんな内容が求められるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関で、病理診断を専ら担当する常勤の医師が病理診断を行い、その結果を文書により報告した場合に、当該基準に係る区分に従って加算する、という枠組みです。この「専ら担当する常勤の医師」の人数が、病理診断管理加算2では2名以上求められる点が加算1との大きな違いになります。

専従医師のカウントで見落としやすい点

兼任は不可: 疑義解釈(その1)問184では、病理診断を専ら担当する常勤の医師は、検体検査管理加算(Ⅲ)・(Ⅳ)の「臨床検査を専ら担当する医師」と兼任できないと整理されています。「病理も検査部門も一人で見ている」体制のままでは候補になりにくい点に注意が必要です。

みらい

みらい新人医療事務

「専ら担当する」って、少しでも外来を診たらアウトなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは疑義解釈(その1)問116で確認できます。勤務時間のうち少しでも外来診療を担当している場合に一切認められない、というわけではなく、勤務時間の大部分において病理診断に携わる業務を行っていれば差し支えないとされています。とはいえ「大部分」の実態は施設ごとに確認が必要な部分なので、断定はできません。

みらい

みらい新人医療事務

複数の医師で同じ標本をチェックする体制も必要なんでしたっけ?

あおい

あおい元・医療事務

そこも大事なポイントです。疑義解釈(その1)問183では、保険医療機関間の連携による病理診断や病理診断管理加算2において、同一の病理組織標本について、病理診断を専ら担当する複数の常勤の医師が鏡検し診断を行う体制の整備が求められています。ただし、すべての病理組織標本について複数医師の鏡検・2名以上の署名が必須というわけではなく、臨床上の鑑別が困難な症例や頻度が低い症例など、複数医師による鏡検が必要と考えられる場合に対応する、という整理になっています。

届出の確認

みらい

みらい新人医療事務

施設基準はわかりました。じゃあ届出ってどうすればいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

病理診断管理加算2は届出が必要な加算です。地方厚生局長等へ施設基準の届出を行っていない保険医療機関では、そもそも算定できません。疑義解釈(その8)問46でも、N006病理診断料は施設基準に適合し届け出た保険医療機関間で行うときに限り算定するとされていて、届出を行っていない医療機関は認められないと明記されています。

連携による病理診断でも届出は必須

標本を他院に送って病理診断を依頼する「保険医療機関間の連携による病理診断」でも、加算の対象になるのは届出を行った側の医療機関のみです。自院が届出をしていない場合、連携先が届け出ていても病理診断管理加算は算定候補になりません。届出状況は自院・連携先それぞれで必ず確認してください。

算定タイミング・注意点

みらい

みらい新人医療事務

算定するときに気をつけることはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

まず、月1回という回数制限は必ず確認してください。それから、病理診断管理加算1と2は同時に算定するものではなく、届け出た基準の区分(1か2か)に応じて、どちらか一方の点数で加算されます。また、病理判断料(N007)は病理診断料を算定した場合には算定しないとされているので、病理診断管理加算とあわせて算定する項目の整理も必要です。

点数・算定要件は必ず一次資料で最終確認を

本記事の点数・施設基準は令和8年度の医科点数表・留意事項通知・疑義解釈をもとに整理していますが、告示や通知は改定・訂正が入ることがあります。実際の算定にあたっては、必ず最新の厚生労働省告示・通知・疑義解釈で確認してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

病理診断管理加算2そのものの点数(組織診断368点・細胞診断184点)や、専従常勤医師2名という施設基準の枠組みについては、当サイトが収集している一次資料の範囲では、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません(2026年8月時点)。

みらい

みらい新人医療事務

関連する動きは何かあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。令和8年度診療報酬改定(施行: 令和8年6月1日)に伴う「施設基準届出チェックリスト」では、病理診断管理加算1・2に上乗せする「国際標準病理診断管理加算」(10点)が新設項目として明記されています。この上乗せ加算には、国際標準化機構(ISO)が定める病理診断に関する国際規格に基づく技術能力の認定(ISO15189に基づく臨床検査室の認定・病理学的検査を対象とするもの)という、病理診断管理加算2本体とは別の施設基準が必要になります。

国際標準病理診断管理加算は別枠の届出が必要

病理診断管理加算2の届出をしているからといって、国際標準病理診断管理加算(上乗せ10点)が自動的に候補になるわけではありません。ISO15189の認定取得状況など、追加の要件を別途確認する必要があります。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

自院が候補になるか調べるとき、何から確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

次の順番で確認していくと整理しやすいと思います。

自院で確認する順番

  1. 病理診断料(組織診断料・細胞診断料)を算定する病理診断科・検査部門があるかを確認する
  2. 病理診断を専ら担当する常勤の医師が2名以上いるか、勤務実態(勤務時間の大部分が病理診断業務か)を確認する
  3. 同一標本を複数の常勤医師が鏡検・診断できる体制があるかを確認する
  4. 地方厚生局長等への施設基準の届出を行っているか(連携先も含む)を確認する
  5. 届出済みであれば、病理診断管理加算2の算定候補として自院・審査支払機関に最終確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

現場でありがちな取り漏れってどんなパターンですか?

あおい

あおい元・医療事務

よく見かけるのは、専従の常勤医師を検体検査管理加算の「臨床検査を専ら担当する医師」と兼任させてしまっているケースです。先ほどお話ししたとおり、この兼任は認められていません。もうひとつは、連携(他院への標本送付)による病理診断で、受取側だけが届出済みで自院(送付側)が未届出のまま算定しようとしてしまうケースです。

よくある取り漏れの整理

  • 専従医師の兼任: 検体検査管理加算の専従医師と病理診断管理加算の専従医師は兼任不可
  • 連携先だけ届出済み: 送付側・受取側それぞれの届出状況を個別に確認する必要がある
  • 加算1と2の点数取り違え: 常勤医師の人数(1名以上か2名以上か)で区分が変わるため、届出区分と実際の点数が一致しているか確認する

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、注4に規定する病理診断管理加算1又は病理診断管理加算2を算定した場合は、国際標準病理診断管理加算として、10点を所定点数に加算する

よくある質問

病理診断管理加算2は診療所でも算定候補になりますか?

当サイトが収集している一次資料の範囲では、病院・診療所どちらも対象として整理されています。ただし専ら担当する常勤の医師を2名以上確保できるかが実務上のハードルになりやすいため、自院の体制で確認が必要です。

病理診断管理加算1と2の違いは何ですか?

どちらも病理診断を専ら担当する常勤医師による管理体制を評価する加算ですが、必要な常勤医師の人数(1は1名以上、2は2名以上)と点数(組織診断138点/368点、細胞診断69点/184点)が異なります。

国際標準病理診断管理加算は自動的に算定候補になりますか?

いいえ。国際標準病理診断管理加算は令和8年度改定で新設された上乗せ加算で、ISO15189に基づく臨床検査室の認定という別の施設基準が必要なため、別途確認が必要です。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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