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令和8年度最終更新 2026-07-03T18:03:18+00:00出典あり

在宅移行早期加算は算定候補?3か月ルール【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

在宅時医学総合管理料(C002)等の加算。在宅医療に移行後、当該点数を算定した日の属する月から起算して3月以内の期間、月1回に限り100点を所定点数に加算する。在宅医療に移行後1年を経過した患者には算定しない。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、「在宅移行早期加算」って初めて聞いたんですけど、これは何のための加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

在宅時医学総合管理料(C002)などに上乗せする加算ですよ。入院していた患者さんが退院して在宅療養に移った直後の時期は、医学管理の手間がかかりやすいので、その分を評価する仕組みなんです。

みらい

みらい新人医療事務

「移行」ってつくくらいだから、ずっと算定できるわけじゃなさそうですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。令和8年度の告示では、こう定められています。

告示の該当条文(令和8年度)

在宅時医学総合管理料の注4「在宅医療に移行後、当該点数を算定した日の属する月から起算して3月以内の期間、月1回に限り、在宅移行早期加算として、100点を所定点数に加算する。」(診療報酬の算定方法の一部を改正する件・令和8年厚生労働省告示第69号)

みらい

みらい新人医療事務

つまり、在宅時医学総合管理料を算定し始めた月から数えて3か月以内、月1回100点なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。そしてもう一つ大事な制限があります。「在宅医療に移行後、1年を経過した患者については算定しない」という条件です。3か月という短い算定期間に加えて、退院・在宅移行から1年を超えた患者にはそもそも対象外になる、という二段構えの制限がある加算です。

対象になる医療機関・患者

みらい

みらい新人医療事務

うちみたいな普通の診療所でも算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

対象医療機関は限定されています。要件を確認してみましょう。

対象医療機関(令和8年度・要届出)

別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所、在宅療養支援病院及び許可病床数が200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く。)に限る。)

あおい

あおい元・医療事務

つまり「診療所」「在宅療養支援病院」「許可病床数200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く)」のいずれかであることが前提です。200床以上の一般病院は対象になりません。加えて、この加算自体は在宅時医学総合管理料(C002)または施設入居時等医学総合管理料(C002-2)の届出・算定が前提になるので、単独で届け出るものではありません。

みらい

みらい新人医療事務

患者さん側の条件もあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

あります。「在宅での療養を行っている患者であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療を行っている場合」が条件です。さらに、在宅移行早期加算の趣旨としては、留意事項通知(令和8年3月5日 保医発0305第6号)で「退院後に在宅において療養を始めた患者であって、訪問診療を行うもの」に対する加算と位置づけられています。つまり、退院直後の在宅移行患者が主な対象になります。

みらい

みらい新人医療事務

施設に入居している患者さんはどうなるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

特別養護老人ホームや軽費老人ホーム、有料老人ホームなど施設に入居している患者さん(施設入居者等)は在宅時医学総合管理料ではなく施設入居時等医学総合管理料(C002-2)の対象になります。ただし在宅移行早期加算は、施設入居時等医学総合管理料の「注5」でも準用されるので、施設入居者等の患者さんでも算定候補になり得ます。この点は自院がどちらの管理料を算定しているかで確認が必要です。

在宅移行早期加算のしくみ(令和8年度)

算定タイミングと回数制限の注意点

みらい

みらい新人医療事務

「3か月以内、月1回」というのはよくわかったんですが、この3か月ってどこから数えるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

「当該点数(在宅時医学総合管理料等)を算定した日の属する月」が起点です。つまり在宅移行後、初めて在宅時医学総合管理料を算定した月を1か月目として、そこから3か月間、月1回に限り算定候補になる、という数え方です。

算定タイミングの確認ポイント

「退院日」ではなく「在宅時医学総合管理料等を算定した月」が起算点です。退院と在宅医療の開始にタイムラグがある場合は特に、起算月を自院のレセプトで確認してください。

みらい

みらい新人医療事務

1年を超えた患者さんは絶対にダメなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

原則そうですが、例外があります。留意事項通知(令和8年3月5日 保医発0305第6号)には次のような記載があります。

再入院・再退院時の取扱い(留意事項通知)

「在宅移行早期加算は、退院から1年を経過した患者に対しては算定できない。ただし、在宅移行早期加算を既に算定した患者が再度入院し、その後退院した場合にあっては、新たに3月を限度として、月1回に限り所定点数に加算できるものとする。」

あおい

あおい元・医療事務

つまり、一度3か月分を算定し終えた患者さんでも、再入院してから改めて退院した場合は、そこからまた新たに3か月分の算定候補になり得る、という考え方です。ただし「入退院を繰り返せば無制限に算定できる」という意味ではなく、あくまで実際に入院・退院という事実があった場合の話ですので、レセプト上の記録と合わせて確認が必要です。

みらい

みらい新人医療事務

検査入院とか、1日だけの入院でもリセットされるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは注意が必要です。過去の疑義解釈では、次のように整理されています。

検査入院・短期入院の取扱い(疑義解釈)

質問: 在宅移行早期加算は、在宅医療に移行後、3月以内の期間に限り算定できることとなっているが、検査入院や1日入院の場合でも算定できるのか。 回答: 入院治療後、在宅において療養を継続する場合に算定するものであり、検査入院や1日入院の場合には算定できない。(疑義解釈資料の送付について(その5)医科 問14)

あおい

あおい元・医療事務

検査目的の短期入院や1日入院は「入院治療」とは扱われず、算定候補にはならない、という整理です。純粋な治療目的の入院・退院かどうかが判断の分かれ目になります。

みらい

みらい新人医療事務

途中で訪問診療する医療機関が変わった場合はどうですか?

あおい

あおい元・医療事務

これも疑義解釈で明確にされています。

医療機関変更時の取扱い(疑義解釈)

質問: 退院後から1年以内に、A医療機関が在宅移行早期加算を3か月間算定した後、在宅時医学総合管理料を算定する医療機関がB医療機関に変更となった場合、A医療機関に加え、B医療機関も本加算を3か月間算定することは可能か。 回答: 算定できない。(疑義解釈資料の送付について(その1)医科 問120)

あおい

あおい元・医療事務

つまり、同じ在宅移行のタイミングでA医療機関がすでに算定した3か月分を、患者さんが途中でB医療機関に変わったからといってB医療機関がもう一度3か月分を算定することはできません。前医療機関での算定状況の確認が重要になります。

自院で確認する順番(令和8年度)

併算定の考え方

みらい

みらい新人医療事務

この加算とセットで気をつけることってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

在宅移行早期加算はあくまで在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料の「上乗せ」の加算なので、単独では算定できません。まずベースになる管理料の届出・算定要件を満たしていることが前提です。たとえば在宅酸素療法指導管理料(在宅酸素療法指導管理料)や在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料(在宅持続陽圧呼吸療法指導管理料)のような在宅療養の指導管理料を別途算定している患者さんでも、在宅移行早期加算そのものはC002・C002-2の算定に紐づく点は変わりません。

単独算定はできない加算

在宅移行早期加算は在宅時医学総合管理料・施設入居時等医学総合管理料への加算です。これらの管理料を算定していない月は、在宅移行早期加算の算定候補にもなりません。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の改定、つまり令和6年度から何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

今回確認できた一次資料(令和8年厚生労働省告示第69号、および留意事項通知)の範囲では、在宅移行早期加算の点数(100点)・算定期間(3か月以内、月1回)・1年経過後の算定不可という基本的な仕組みに変更は確認されていません(確認日: 2026年7月)。この加算は平成の改定から続く枠組みが基本的に維持されている加算です。ただし、改定のたびに細かい運用が見直される場合もあるため、最終的には自院が届け出ている告示・通知の最新版で確認することをお勧めします。

今回の確認範囲(令和8年度)

一次資料で確認できたのは、点数・算定期間・1年経過後の取扱いの3点です。施設基準や届出様式そのものに変更があったかどうかは、今回参照した資料の範囲では確認されていません。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

結局、うちの場合はどう確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

順を追って確認していきましょう。

自院で確認する順番

  1. 医療機関の種別を確認 — 診療所、在宅療養支援病院、または許可病床数200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く)に該当するか
  2. ベースとなる管理料の届出を確認 — 在宅時医学総合管理料または施設入居時等医学総合管理料の施設基準を届け出ているか
  3. 対象患者かを確認 — 通院困難で、同意を得て計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療を行っている患者か(退院後に在宅療養を始めた患者かどうか)
  4. 算定の起算月を確認 — 在宅時医学総合管理料等を初めて算定した月から数えて3か月以内か
  5. 過去1年の算定歴を確認 — 在宅移行から1年を経過していないか、または再入院・再退院により新たな3か月がスタートしているか
  6. 入院の性質を確認 — 直前の入院が検査入院や1日入院ではなく、治療目的の入院・退院だったか

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や在宅移行のタイミングを入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

この記事は令和8年度(2026年度)の診療報酬に基づいた解説です。最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。算定の際は、起算月・1年経過の有無・入院の性質を必ず自院のレセプトで確認してください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    在宅医療に移行後、当該点数を算定した日の属する月から起算して3月以内の期間、月1回に限り、在宅移行早期加算として、100点を所定点数に加算する。ただし、在宅医療に移行後、1年を経過した患者については算定しない。

  • 対象医療機関

    別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関(診療所、在宅療養支援病院及び許可病床数が200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く。)に限る。)において、在宅での療養を行っている患者(中略)であって通院が困難なものに対して、当該患者の同意を得て、計画的な医学管理の下に定期的な訪問診療を行っている場合に、訪問回数及び単一建物診療患者(中略)の人数に従い、所定点数を月1回に限り算定する。

よくある質問

在宅移行早期加算は在宅時医学総合管理料と別に単独で届け出る加算ですか?

いいえ。在宅時医学総合管理料または施設入居時等医学総合管理料の注加算であり、これらの管理料の届出・算定が前提になります。単独での届出はありません。

200床以上の病院は在宅移行早期加算の対象になりますか?

対象医療機関は診療所、在宅療養支援病院、許可病床数200床未満の病院(在宅療養支援病院を除く)に限られており、200床以上の一般病院は対象外です。

検査入院から退院した患者にも在宅移行早期加算を算定できますか?

疑義解釈では、検査入院や1日入院の場合には算定できないとされています。治療目的の入院・退院であることが前提です。

1年を経過した患者は絶対に算定できませんか?

原則算定できませんが、在宅移行早期加算を既に算定した患者が再度入院し、その後退院した場合は、新たに3か月を限度として月1回算定できるとされています。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

疾患・テーマから確認する

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