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令和8年度最終更新 2026-08-12T22:09:09+00:00出典あり

選択的脳灌流加算は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の選択的脳灌流加算。7,000点。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、心臓血管外科の手術記録を確認していたら「選択的脳灌流加算」っていう項目が出てきたんですけど、これはどういう加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

それはK601人工心肺という手術区分に付く加算の一つですよ。人工心肺、つまり体外循環を使う心臓や大血管の手術で、脳を保護するための処置を初日に併せて行った場合に算定候補になる加算です。

みらい

みらい新人医療事務

「脳を保護するための処置」というのは、具体的にどんな内容なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表では、「初日に選択的脳灌流を併せて行った場合は、7,000点を所定点数に加算する」と定められています。ただ、正直に言うと、当サイトが収録している一次資料の範囲では、選択的脳灌流という技術そのものの具体的な手技内容(どの血管に、どのようにカニューレを入れて灌流させるか等)を詳しく説明した留意事項の記載までは確認できていません。まずは条文の言葉どおりに理解しておくのが安全です。

みらい

みらい新人医療事務

なるほど、点数の名前と条文の文言をそのまま押さえておくということですね。うちのクリニックでも算定候補になるんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

この加算はK601人工心肺という手術区分の加算なので、人工心肺を用いた心臓・大血管の手術を実施している医療機関が対象になります。人工心肺自体、専門的な体制を持つ医療機関で行われる手術ですから、まずは自院で人工心肺を用いた手術と選択的脳灌流の実施記録があるかどうかから確認するのが順番です。

選択的脳灌流加算の点数と算定単位(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数の全体像を教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表では、K601人工心肺(1日につき)の「注2」に加算として位置づけられています。まずは人工心肺自体の点数から見てみましょう。

区分点数(令和8年度)
K601 人工心肺(1日につき)1 初日30,150点
K601 人工心肺(1日につき)2 2日目以降3,000点
注1加算(補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流のいずれか、主たるもののみ)4,800点
注2加算(選択的脳灌流)7,000点

選択的脳灌流加算 点数の整理(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

選択的脳灌流加算は7,000点なんですね。人工心肺の点数に上乗せするイメージですか?

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。医科点数表の条文には「注2 初日に選択的脳灌流を併せて行った場合は、7,000点を所定点数に加算する」と書かれています。K601人工心肺の初日の点数に、7,000点を加算する形です。

みらい

みらい新人医療事務

「注1」の補助循環や選択的冠灌流、逆行性冠灌流とは別枠ということですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、条文上は別の注として立てられています。注1は「初日に、補助循環、選択的冠灌流又は逆行性冠灌流を併せて行った場合には、4,800点を所定点数に加算する(主たるもののみを算定する。)」という規定で、注2の選択的脳灌流(7,000点)とは加算の根拠となる注番号も点数も異なります。

注1加算と注2加算は別枠だが、実施した技術は記録で確認

医科点数表では、注1(補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流、主たるもの1つのみ)と注2(選択的脳灌流)は別の条文として書かれています。両方を同じ手術日に併せて行った場合の算定関係について、当サイトが収録している一次資料の範囲では明確な記載を確認できていません。弓部大動脈手術のように脳と冠動脈の両方の保護が問題になる術式もあり得るため、該当する場合は算定候補として即断せず、手術記録の内容とあわせて公式資料・審査支払機関に個別に確認してください。

選択的脳灌流加算の対象手術・対象患者(要確認)

みらい

みらい新人医療事務

対象になる患者さんは、どんな手術を受ける人なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

条文上は「K601人工心肺を用いた手術で、初日に選択的脳灌流を併せて行った場合」が対象、という記載にとどまります。人工心肺を使う心臓・大血管の手術のうち、脳への血流を選択的に確保する処置を行ったケースが想定されますが、対象となる具体的な術式名(たとえば弓部大動脈の手術など)を条文自体が限定して列挙しているわけではありません。

みらい

みらい新人医療事務

つまり、どの手術で算定候補になるかは、条文だけでは決められないということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。K601人工心肺の留意事項通知には、注1の補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流についてはそれぞれ「(3)〜(5)」として具体的な手技要件が書かれていますが、注2の選択的脳灌流については、同じような個別の技術説明が当サイトが収録している範囲では見当たりません。実際に選択的脳灌流に該当する処置を行ったかどうかは、手術記録・麻酔記録・体外循環記録の記載内容から個別に確認する必要があります。

算定候補になるかの確認ポイント

手術内容: K601人工心肺を用いた心臓・大血管手術を実施しているか。 実施記録: 手術記録・体外循環記録に「選択的脳灌流」を実施した旨が具体的に記載されているか。 算定日: 人工心肺実施の初日に行っているか(注2の加算は「初日に」の扱いとして記載されています)。 他の加算との関係: 同じK601の注1加算(補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流)と重複して算定していないか。

施設基準・届出(要確認)

みらい

みらい新人医療事務

施設基準や届出は必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

正直に言うと、当サイトが収録している一次資料の範囲では、選択的脳灌流加算そのものに個別の施設基準や届出様式が定められているという記載は確認できていません。K601人工心肺は手術の部の点数区分であり、実施した術式や手技の内容に応じて算定するタイプの加算です。

みらい

みらい新人医療事務

それだと、届出なしでもいつでも算定できるということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは断定できません。「確認できていない」というのは、あくまで当サイトが収録している範囲での話です。人工心肺を用いた心臓外科手術自体は高度に専門的な体制(心臓血管外科の常勤医師配置、集中治療の体制など)を前提に実施されるのが一般的ですから、自院の手術の部全体に関わる施設基準・人員体制を含めて、医科点数表の該当箇所や地方厚生局への確認を必ず行ってください。

届出要否は個別に確認を

選択的脳灌流加算そのものを対象にした単独の届出様式は、当サイトが収録している一次資料の範囲では確認できていません。ただし、K601人工心肺を含む手術の実施体制については、医療機関ごとに施設基準・人員配置の確認が必要になる場合があります。届出の要否や記載内容は、必ず自院の地方厚生局への届出状況と最新の告示・通知で確認してください。

算定タイミング・回数・併算定の注意

みらい

みらい新人医療事務

算定するタイミングで、気をつけることはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

まず、注2の加算は「初日に」選択的脳灌流を併せて行った場合の加算とされているので、人工心肺実施日の中でも初日が対象という点です。2日目以降も人工心肺を継続する場合は、K601の「2 2日目以降 3,000点」の区分で算定しますが、注2の7,000点加算がそのまま繰り返し算定できるかどうかは、条文上「初日に」と限定されているため、慎重に確認する必要があります。

みらい

みらい新人医療事務

カニューレを挿入する手技自体の料金は別に請求できるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いいえ。K601人工心肺の留意事項には「人工心肺実施のために血管を露出し、カニューレ、カテーテル等を挿入した場合の手技料は、所定点数に含まれ、別に算定できない」とあります。選択的脳灌流のためのカニューレ挿入手技も、この所定点数に含まれる扱いになると考えられます。

みらい

みらい新人医療事務

注1加算(補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流)と一緒に算定できるケースもあるんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

注1と注2は条文上、別立てで書かれています。ただし、両方を同時に行った場合の算定関係について、当サイトが収録している一次資料の範囲では明確な記載を確認できていません。このケースに該当する場合は、算定候補として即断せず、必ず公式資料や審査支払機関に個別に確認してください。

紛らわしい加算に注意(術中脳灌流モニタリング加算との違い)

みらい

みらい新人医療事務

「脳灌流」という名前がつく加算、他にもある気がするんですけど……。

あおい

あおい元・医療事務

よく似た名前で「術中脳灌流モニタリング加算」という加算があります。これは全く別の点数区分の加算なので、混同しないよう注意してください。

みらい

みらい新人医療事務

何が違うんですか?

あおい

あおい元・医療事務

医科点数表では、L008(声門上器具又は気管挿管による気道確保を伴う閉鎖循環式全身麻酔)の注として、「区分番号K561に掲げるステントグラフト内挿術(血管損傷以外の場合において、胸部大動脈に限る。)、K609に掲げる動脈血栓内膜摘出術(内頸動脈に限る。)、K609-2に掲げる経皮的頸動脈ステント留置術又は人工心肺を用いる心臓血管手術において、術中に非侵襲的に脳灌流のモニタリングを実施した場合に、術中脳灌流モニタリング加算として、1,000点を所定点数に加算する」と定められています。麻酔の部の加算で1,000点、モニタリングを非侵襲的に実施した場合の加算です。

選択的脳灌流加算と術中脳灌流モニタリング加算は別の加算

選択的脳灌流加算はK601人工心肺(手術の部)の注2加算で7,000点、実際に脳への選択的な灌流処置を行った場合の加算です。一方、術中脳灌流モニタリング加算はL008閉鎖循環式全身麻酔(麻酔の部)の注加算で1,000点、脳灌流の状態を非侵襲的にモニタリング(監視)した場合の加算です。名前が似ていますが、区分番号・点数・対象となる行為が異なるため、どちらの条文に当てはまるかを手術記録・麻酔記録で確認してから算定候補を判断してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から、この加算に変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、選択的脳灌流加算について令和6年度からの点数・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026-08・厚労省一次情報ベース)。今回の記事は令和8年度時点の医科点数表・留意事項通知に基づいて整理しています。

改定確認の考え方

点数が変わっていなくても、対象となる技術の定義や算定要件が改定で見直されることもあります。自院で算定を検討する際は、必ずその年度の最新の医科点数表・留意事項通知を確認してください。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

自院がこの加算の算定候補になるか、どんな順番で確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

次のような順番で確認するとよいと思います。

自院で確認する順番

  1. K601人工心肺を用いた心臓・大血管手術を実施しているか(人工心肺を算定する体制があるか)
  2. 手術記録・体外循環記録に「選択的脳灌流」を実施した旨の記載があるか
  3. 実施日が人工心肺の初日にあたるか(注2の加算は初日の扱いとして記載されています)
  4. 同じ人工心肺実施日の中で、注1加算(補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流)と重複算定していないか
  5. 「術中脳灌流モニタリング加算」など名称の似た別の加算と取り違えていないか
  6. 自院の届出状況や地方厚生局の案内で、人工心肺・心臓血管外科手術に関わる施設基準を満たしているか

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

現場で見落としやすいポイントってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

よくあるのは、「脳灌流」という名前だけを見て、K601人工心肺の注2加算(選択的脳灌流加算、7,000点)とL008の術中脳灌流モニタリング加算(1,000点)を混同してしまうケースです。区分番号も点数も対象行為も違うので、条文と手術記録・麻酔記録を照らし合わせて確認する必要があります。

よくある取り漏れ・誤り

加算の取り違え: 選択的脳灌流加算(K601注2、7,000点)と術中脳灌流モニタリング加算(L008、1,000点)は別の加算。名前の一部だけで判断しない。 注1加算との混同: 選択的脳灌流加算(注2)は、補助循環・選択的冠灌流・逆行性冠灌流の注1加算とは別枠。ただし同時算定の可否は要確認。 初日以外の算定: 注2の加算は初日に併せて行った場合の加算。2日目以降も同様に算定できるかは条文上明確でないため、要確認として扱う。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。手術内容や体外循環の記録を整理しながら入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

公式資料の根拠

みらい

みらい新人医療事務

この記事の内容って、どの資料をもとにしているんですか?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省が公開している令和8年度の医科点数表と関連資料に基づいて整理しています。参照した資料は次のとおりです。

資料リンク
医科点数表 別表第一(K601 人工心肺(1日につき)令和8年度)mhlw.go.jp
医科点数表の解釈(留意事項通知)K601 人工心肺 令和8年度mhlw.go.jp
令和8年度診療報酬改定説明資料等について(留意事項通知等の所在ページ)mhlw.go.jp

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

よくある質問

人工心肺を使わない手術でも選択的脳灌流加算の対象になりますか?

いいえ。選択的脳灌流加算はK601人工心肺の注2加算のため、人工心肺(体外循環)を使わない手術では対象になりません。

術中脳灌流モニタリング加算を算定していれば選択的脳灌流加算も自動的に算定候補になりますか?

いいえ、別の加算です。術中脳灌流モニタリング加算はL008麻酔の注加算(1,000点)で脳灌流の状態を非侵襲的にモニタリングした場合の加算、選択的脳灌流加算はK601人工心肺の注2加算(7,000点)で選択的脳灌流という処置そのものを行った場合の加算です。

選択的脳灌流加算専用の届出様式はありますか?

当サイトが収録している一次資料の範囲では、選択的脳灌流加算だけを対象にした単独の届出様式は確認できていません。人工心肺を含む手術実施体制全体の中で、自院の届出状況を地方厚生局に確認してください。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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