真菌培養加算とは?まず基本を教えてください
みらい(新人医療事務)
あおいさん、レセプトに「真菌培養加算」という項目を見かけたんですけど、これって何の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)現在の診療報酬では、真菌培養加算は検体検査の「D018細菌培養同定検査」に付く注加算のひとつです。単独の検査ではなく、D018の実施に対して追加で評価される仕組みになっています。
みらい(新人医療事務)
D018細菌培養同定検査というのは、普段の細菌培養検査のことですよね?
あおい(元・医療事務)
そうです。D018は部位ごとに区分が分かれていて、口腔・気道・呼吸器からの検体、消化管からの検体、血液・穿刺液、泌尿器・生殖器からの検体、その他の部位、簡易培養の6区分があります。真菌培養加算は、この一般培養と併せて真菌培養を行った場合に、所定点数へ追加で加算するものです。
みらい(新人医療事務)
「併せて」というのがポイントなんですね。
あおい(元・医療事務)
はい、そこが一番大事なところです。一般培養とは別に真菌培養だけを単独で行った場合は、この加算の対象にはなりません。詳しくは後の章で確認しますね。
対象医療機関・対象患者はどこまで広いですか?
みらい(新人医療事務)
この加算、うちのような診療所でも対象になりますか?
あおい(元・医療事務)
はい、対象は診療所・病院の両方です。外来・入院のどちらでも算定の対象になります。在宅医療の場面は対象に含まれていません。
みらい(新人医療事務)
病床数の制限とか、特別な医療機関区分は関係ないんですか?
あおい(元・医療事務)
データベース上の記録では、200床以上・未満といった病床数の区分や、特定の医療機関区分による制限は設けられていません。D018細菌培養同定検査を実施している医療機関であれば、診療所でも病院でも算定候補になり得ます。
みらい(新人医療事務)
対象患者にも条件があるんですか?
あおい(元・医療事務)
対象患者という観点では、D018細菌培養同定検査を必要とする患者さんが対象です。特定の疾患名で限定されているわけではなく、検体から一般培養と真菌培養を併せて行う医学的な必要性がある場合に検討される加算です。
点数・算定コードの確認(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
具体的な点数を教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)時点の点数表をまとめると、こちらの表になります。
| 区分 | 内容 | 点数 |
|---|---|---|
| D018「1」 | 口腔、気道又は呼吸器からの検体 | 180点 |
| D018「2」 | 消化管からの検体 | 200点 |
| D018「3」 | 血液又は穿刺液 | 240点 |
| D018「4」 | 泌尿器又は生殖器からの検体 | 190点 |
| D018「5」 | その他の部位からの検体 | 180点 |
| D018「6」 | 簡易培養 | 60点 |
| 注1 | 嫌気性培養加算(一般培養と併せて嫌気性培養を実施) | 137点 |
| 注2 | 真菌培養加算(一般培養と併せて真菌培養を実施) | 122点 |

みらい(新人医療事務)
真菌培養加算は122点なんですね。嫌気性培養加算は137点で少し違うんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。似たような名前の加算ですが、点数が異なりますので混同しないよう注意してください。公式資料には「1から6までについては、同一検体について一般培養と併せて真菌培養を行った場合は、真菌培養加算として、122点を所定点数に加算する。」と明記されています。
みらい(新人医療事務)
「所定点数に加算する」というのは、D018の「1」〜「6」の点数に122点を足す、ということですか?
あおい(元・医療事務)
その理解で合っています。D018のどの区分(1〜6のいずれか)を算定した場合でも、その区分の点数に真菌培養加算122点を上乗せする形になります。月何回まで、といった回数の上限は、確認できた資料の範囲では明記されていません。検体ごとに一般培養と真菌培養を併せて実施した都度、算定を検討する加算という位置づけです。
みらい(新人医療事務)
なるほど、月1回の縛りがあるわけではないんですね。
あおい(元・医療事務)
検体ごとの算定という前提です。ただし実際の運用では、検査の実施頻度やレセプトの記載方法によって解釈が分かれる場合もありますので、疑わしい場合は審査支払機関に確認することをおすすめします。
施設基準・届出は必要ですか?
みらい(新人医療事務)
この加算を算定するには、施設基準の届出が必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは今回の一次資料の確認範囲では明確にできていない点です。真菌培養加算はD018細菌培養同定検査の注加算にあたりますが、施設基準の届出が必要かどうかは、当サイトが参照した告示・点数表の記載だけでは判断できません。届出の要否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関への確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
届出が必要かどうかわからないと、どう進めればいいですか?
あおい(元・医療事務)
まずは自院がD018細菌培養同定検査に関してどのような届出を行っているか、届出状況を確認してください。そのうえで、D018細菌培養同定検査を実際に実施している体制、検査の依頼から結果確認までのプロセス、レセプトへの記載方法も併せて確認が必要です。最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断で確認するのが安全です。
施設基準・届出は自院で必ず確認
真菌培養加算の施設基準・届出要否は、当サイトが参照した資料の範囲では確認しきれていません。次の点を自院で確認してください。
- D018細菌培養同定検査および真菌培養加算に関する自院の届出状況
- D018細菌培養同定検査を院内または委託でどのように実施しているか
- 一般培養と真菌培養を「同一検体について併せて」実施した記録が残っているか
- レセプト上、D018の所定点数と注2(真菌培養加算)が正しく組み合わされているか
算定のタイミング・注意点(併算定・回数)
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングで気をつけることはありますか?
あおい(元・医療事務)
一番注意していただきたいのは、真菌培養加算は「一般培養と併せて」実施した場合にのみ算定できる、という点です。真菌培養だけを単独で行った場合や、嫌気性培養だけを単独で行った場合は、この加算の対象にはなりません。
みらい(新人医療事務)
単独で行った場合はどうなるんですか?
あおい(元・医療事務)
公式資料には「嫌気性培養又は真菌培養のみを行った場合は、『1』から『6』までの所定点数のみ算定し、『注1』又は『注2』の加算は算定できない。」と定められています。つまり、D018本体の点数だけを算定し、加算部分(137点・122点)は算定できないという扱いです。
みらい(新人医療事務)
一般培養をやらずに真菌培養だけ依頼するケースって実際にあるんですか?
あおい(元・医療事務)
臨床上、真菌感染が強く疑われる場合などに真菌培養のみを依頼するケースはあり得ます。そうした場合はこの加算の対象外になりますので、検査依頼の内容と実施記録を照らし合わせて確認する必要があります。
みらい(新人医療事務)
嫌気性培養加算と真菌培養加算を同時に算定することはできるんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは確認できた資料の範囲では明記されていません。一般培養に加えて嫌気性培養・真菌培養の両方を実施したケースについての取り扱いは、個別に審査支払機関へ確認していただくのが確実です。断定はできませんので、迷った場合は必ず確認してください。
よくある取り漏れ
- 真菌培養を単独で依頼したケースを、うっかり真菌培養加算込みで算定してしまう
- D018のどの区分(1〜6)で算定したか記録を残しておらず、後から加算の妥当性を説明しづらくなる
- 嫌気性培養加算(137点)と真菌培養加算(122点)を取り違えて算定してしまう
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、前回の改定から何か変わったことはあるんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)の公式資料では、真菌培養加算は122点、嫌気性培養加算は137点と確認できています。前回改定(令和6年度)時点の点数や算定要件との比較については、当サイトが今回参照できた一次資料の範囲では確認できていません。
みらい(新人医療事務)
「確認できていない」というのは、変わっていないということではないんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは区別して考える必要があります。変更が無いと断定するのではなく、「今回参照した令和8年度の告示・点数表の範囲では、令和6年度からの変更点を示す記述は見当たらなかった」という状態です。点数や算定要件の正確な経年比較が必要な場合は、厚生労働省の改定関連資料や、地方厚生局への確認をおすすめします。
改定差分の確認状況(令和8年度時点)
- 令和8年度の公式点数表で確認できた点数: 真菌培養加算122点/嫌気性培養加算137点
- 前回改定(令和6年度)との比較: 当サイトが参照した資料の範囲では変更を示す記述を確認できず
- 正確な経年比較が必要な場合は、厚生労働省の一次資料での確認を推奨
自院で確認する順番
みらい(新人医療事務)
実際にうちの医院で確認するとしたら、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次のステップで確認していくとスムーズです。
自院で確認する順番
- D018細菌培養同定検査を実施しているか(院内実施・外部委託を含む)を確認する
- 対象の検体で、一般培養と真菌培養を「同一検体について併せて」実施したかを確認する
- 真菌培養のみを単独で依頼したケースではないかを検査依頼記録で確認する
- D018のどの区分(1〜6)で算定したかを確認し、その所定点数に122点を加算する
- レセプトの記載内容を確認し、疑問点があれば審査支払機関に確認する

みらい(新人医療事務)
この順番で見ていけば、算定候補かどうか整理できそうですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。特に2番目と3番目のステップ、「同一検体について併せて実施したか」の確認が抜けやすいポイントですので、丁寧に見ていただくのがおすすめです。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
いくつか気になっていることを聞いてもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです。どうぞ。
みらい(新人医療事務)
真菌培養加算は、診療所と病院で点数が違ったりしますか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、確認できた資料の範囲では、診療所・病院による点数の違いは設けられていません。どちらも122点です。
みらい(新人医療事務)
在宅医療の患者さんの検体でも算定できますか?
あおい(元・医療事務)
データベース上の記録では、在宅医療の場面は対象に含まれていません。外来・入院での実施が対象になります。
みらい(新人医療事務)
届出の要否がわからないと、うちの医院ではどう進めればいいですか?
あおい(元・医療事務)
まず自院の届出状況を確認したうえで、D018細菌培養同定検査を実施していること、一般培養と真菌培養を併せて行った実施記録が残っていることも確認が必要です。届出の要否も含めて、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関で確認してください。
みらい(新人医療事務)
嫌気性培養加算とは別々に確認したほうがいいんですか?
あおい(元・医療事務)
はい。嫌気性培養加算は点数も要件の書きぶりも似ていますが、対象になる培養の種類が異なる別の加算です。混同しないよう、それぞれ個別に確認することをおすすめします。
参考にした公式資料
みらい(新人医療事務)
この記事の内容は、どんな資料をもとにしているんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省が公表している令和8年度の医科診療報酬点数表と、令和8年度診療報酬改定の関連ページを確認しています。点数表本体は医科診療報酬点数表(D018 細菌培養同定検査を含む告示PDF)、改定の全体像は令和8年度診療報酬改定について(厚生労働省)で公開されています。より詳しい要件や疑義解釈は、これらの一次資料と自院の審査支払機関への確認を合わせて行ってください。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。検査の実施体制や検体の取り扱いを入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。