みらい(新人医療事務)
「栄養サポートチーム加算」って名前は聞いたことがあるんですけど、うちの病院でも算定候補になるのか、正直まだよくわかっていなくて…。
あおい(元・医療事務)
令和8年度の区分番号A233-2ですね。多職種で患者さんの栄養管理をチームで行った場合に算定できる、入院基本料等加算の一つです。まずは「どんな加算か」から一緒に確認していきましょう。
栄養サポートチーム加算とはどんな加算か
みらい(新人医療事務)
そもそも、何のための加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
栄養障害の状態にある患者さん、またはこのままでは栄養障害になりそうな患者さんに対して、医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等が共同で診療にあたった場合に、令和8年度(2026年度)の医科診療報酬点数表で評価される加算です。栄養管理を要する患者さんへのチーム医療を後押しする位置づけになっています。
みらい(新人医療事務)
チームで診るから「栄養サポートチーム」なんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。1人の担当者だけでなく、複数の職種が共同して必要な診療を行うことが算定候補になるための前提です。この点は後で施設基準のところでもう一度確認しますね。
対象医療機関・対象患者
みらい(新人医療事務)
うちのクリニックでも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、これは入院基本料等加算(第1章第2部第2節)に位置づけられており、対象は病院の入院患者さんです。外来や在宅では算定候補になりません。当サイトの整理でも、対象医療機関は病院、対象は入院患者に限定しています。
みらい(新人医療事務)
病院ならどこでも良いんですか?
あおい(元・医療事務)
施設基準に適合し、地方厚生局長等に届け出た保険医療機関であることが前提です。届出のない病院では算定候補になりません。さらに対象患者にも条件があり、「栄養障害の状態にある患者、または栄養管理を行わなければ栄養障害の状態になることが見込まれる患者であって、栄養管理計画が策定されているもの」に限られます(厚生労働省の施設基準告示による)。
対象患者の考え方
「なんとなく栄養状態が心配」という漠然とした理由ではなく、栄養管理計画が策定されている患者であることが前提です。院内の栄養管理計画の運用状況もあわせて確認が必要です。
点数区分(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
点数はいくらなんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)では、区分A233-2「栄養サポートチーム加算(週1回)」として、次のように整理されています。
| 区分 | 点数 | 算定頻度 | 根拠(令和8年度) |
|---|---|---|---|
| 栄養サポートチーム加算(通常) | 200点 | 週1回(一部例外あり) | 告示第69号 区分A233-2本体 |
| 栄養サポートチーム加算(特定地域) | 100点 | 週1回(一部例外あり) | 告示第69号 区分A233-2 注2 |
| 歯科医師連携加算(上乗せ) | 50点 | 注1の診療に歯科医師が共同参加した場合 | 告示第69号 区分A233-2 注3 |
みらい(新人医療事務)
100点と200点、2つあるのはなぜですか?
あおい(元・医療事務)
「特定地域」の医療機関向けの区分があるためです。医療提供体制の確保の状況に鑑みて厚生労働大臣が定める地域(別表第六の二に掲げる地域)に所在し、注2で定める施設基準に適合して届け出た医療機関は、通常の届出(注1)の有無にかかわらず、「栄養サポートチーム加算(特定地域)」として100点を算定候補にできます。自院がこの特定地域に該当するかどうかは、告示の別表第六の二で確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
歯科医師連携加算というのもあるんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。注1の必要な診療に歯科医師が保険医等と共同で参加した場合、歯科医師連携加算として50点が上乗せできる整理です。歯科の関わりがあるかどうかで確認するポイントが変わります。

施設基準の確認
みらい(新人医療事務)
施設基準は具体的に何を見ればいいですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の施設基準告示(令和8年厚生労働省告示第70号)「二十八 栄養サポートチーム加算の施設基準等」に整理されています。まず(1)栄養サポートチーム加算の施設基準として、次の3点が挙げられています。
栄養サポートチーム加算の施設基準(告示・原文ベース)
イ 栄養管理に係る診療を行うにつき十分な体制が整備されていること。 ロ 当該加算の対象患者について栄養治療実施計画を作成するとともに、当該患者に対して当該計画が文書により交付され、説明がなされるものであること。 ハ 当該患者の栄養管理に係る診療の終了時に栄養治療実施報告書を作成するとともに、当該患者に対して当該報告書が文書により交付され、説明がなされるものであること。
みらい(新人医療事務)
「十分な体制」というのは、具体的にはどんな体制なんですか?
あおい(元・医療事務)
告示の本文では「十分な体制が整備されていること」という書き方にとどまっており、専任の医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等の具体的な資格要件や研修要件は、留意事項通知など別の一次資料で確認する必要があります。当サイトが今回確認できた告示の範囲では、この体制要件は「確認が必要」な項目として扱ってください。
みらい(新人医療事務)
特定地域の100点のほうにも別の施設基準があるんですか?
あおい(元・医療事務)
はい。注2の特定地域区分については、告示に(4)として次のような施設基準が示されています。
栄養サポートチーム加算(特定地域)の施設基準(告示・原文ベース)
イ 一般病棟入院基本料(急性期病院A一般入院料、急性期病院B一般入院料(看護・多職種協働加算に係る届出を行っているものに限る。)、急性期一般入院料1及び急性期一般入院料4(看護・多職種協働加算に係る届出を行っているものに限る。)を除く。)を算定する病棟(特定機能病院及び許可病床数が四百床以上の病院の病棟並びに診療報酬の算定方法第一号ただし書に規定する別に厚生労働大臣が指定する病院の病棟を除く。)であること。 ロ 栄養管理に係る診療を行うにつき必要な体制が整備されていること。 ハ・ニ 栄養治療実施計画・栄養治療実施報告書の文書交付・説明((1)ロ・ハと同様)
みらい(新人医療事務)
特定機能病院とか400床以上の病院は特定地域枠の対象外になるんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。病床規模や病棟種別によって除外される条件があるので、自院がどの区分に当てはまるか、告示の文言と照らして確認することが大切です。
届出の要否
みらい(新人医療事務)
届出は必要ですか?
あおい(元・医療事務)
はい、必要です。栄養サポートチーム加算は、施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関であることが算定候補の前提になっています。届出済みであれば候補になりますが、未届出の場合はそもそも算定候補になりません。
みらい(新人医療事務)
特定地域の100点の方は届出がいらないという話もあった気がするんですが…。
あおい(元・医療事務)
そこは少し誤解しやすいところです。特定地域区分(注2)は「注1に規定する届出の有無にかかわらず」算定できる、という位置づけであって、届出自体が不要という意味ではありません。注2で定める別の施設基準に適合し、これを地方厚生局長等に届け出ていることが前提です。「通常の届出」と「特定地域用の届出」のどちらの区分で届け出ているかを、自院の届出書類で確認する必要があります。
算定タイミング・回数制限・併算定の注意
みらい(新人医療事務)
週1回算定できるという理解でいいですか?
あおい(元・医療事務)
基本は週1回ですが、入院基本料の種類によって頻度が変わります。ここは告示の注1に具体的に定められています。
算定頻度の例外に注意
療養病棟入院基本料・結核病棟入院基本料・精神病棟入院基本料・特定機能病院入院基本料(結核病棟又は精神病棟に限る)を算定している患者については、入院した日から起算して1月以内の期間は週1回、1月を超え6月以内の期間は月1回に限られます。障害者施設等入院基本料を算定している患者については、月1回に限られます。自院の入院基本料の種類によって回数の考え方が異なるため、確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
他に注意しておくことはありますか?
あおい(元・医療事務)
併算定の制限があります。告示の注1では、栄養サポートチーム加算を算定する場合、入院栄養食事指導料(区分番号B001の10)、集団栄養食事指導料(区分番号B001の11)、乳幼児育児栄養指導料(区分番号B001-2-3)は別に算定できないとされています。レセプト作成の際に重複算定していないか確認が必要です。
対象入院料の確認も必要
栄養サポートチーム加算の対象となるのは、入院基本料(特別入院基本料等を除く)または特定入院料のうち、栄養サポートチーム加算を算定できるものを現に算定している患者に限られます。自院で算定している入院基本料・特定入院料が対象に含まれるかどうかも、あわせて確認してください。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前の改定から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
今回、当サイトが確認できたのは令和8年度(2026年度)の告示本文(区分A233-2および施設基準告示 二十八)の範囲までです。この一次資料の中には新旧対照の記載がなく、前回改定(令和6年度)との比較文書は今回のファクトチェックでは参照できていません。そのため、当サイトが確認した令和8年度の告示の範囲では、前回改定(令和6年度)からの点数・施設基準・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月・厚生労働省の令和8年度告示ベース)。
みらい(新人医療事務)
「変わっていない」と決めつけているわけではないんですね。
あおい(元・医療事務)
そうです。新旧対照表や個別改定項目の資料まで確認できれば、より確度の高い比較ができます。現時点では「今回確認した資料の範囲では変更点は見当たらない」という整理にとどめています。今後、比較資料が確認でき次第、このセクションを更新する方針です。
令和6年度と令和8年度の混同に注意
本記事の点数・施設基準・算定要件は、すべて令和8年度(2026年度)の告示に基づいています。過去の資料やWebページを参照する際は、令和6年度の情報が混ざっていないか、年度表記を必ず確認してください。

自院で確認する順番
みらい(新人医療事務)
結局、自院ではどの順番で確認すればいいんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認していくとわかりやすいです。
自院で確認する順番
- 施設基準(栄養管理に係る診療体制、栄養治療実施計画・報告書の文書交付)に適合し、地方厚生局長等への届出が済んでいるか確認する
- 対象患者(栄養障害の状態にある、またはそのおそれがあり栄養管理計画が策定されている患者)に該当するかを確認する
- 医師・看護師・薬剤師・管理栄養士等が共同して必要な診療を行っているか、記録が残っているかを確認する
- 自院が算定している入院基本料・特定入院料が、栄養サポートチーム加算の対象に含まれるかを確認する
- 週1回(または該当する入院基本料の例外頻度)の算定タイミングと、併算定できない指導料と重複していないかを確認する
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
現場でありがちな見落としってありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつかあります。
よくある取り漏れ
入院栄養食事指導料など併算定できない項目と同時に算定してしまい、レセプト返戻の原因になるケース。特定地域区分(100点)の施設基準を、通常区分(200点)の施設基準と混同してしまうケース。療養病棟・精神病棟などで算定頻度の例外(月1回等)を見落として週1回のまま算定してしまうケース。栄養治療実施計画・報告書の文書交付が形式的になり、説明の記録が残っていないケースなどが挙げられます。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後に、みんなが疑問に思いそうなことを聞いてもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです。順番に確認しましょう。
みらい(新人医療事務)
診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
いいえ。栄養サポートチーム加算は入院基本料等加算であり、対象は病院の入院患者さんです。診療所・外来・在宅では算定候補になりません。
みらい(新人医療事務)
特定地域の100点は、通常の届出をしていなくても算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
注2の特定地域区分は、注1の届出の有無にかかわらず算定できるとされていますが、注2で定める別の施設基準に適合し、それを地方厚生局長等に届け出ていることが前提です。届出そのものが不要というわけではないので、確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
歯科医師連携加算は誰でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
注1の必要な診療を、歯科医師が保険医等と共同で行った場合に限られます。歯科医師の関与がない場合は、歯科医師連携加算の算定候補にはなりません。
みらい(新人医療事務)
前回改定(令和6年度)と比べて点数は変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
今回当サイトが確認した令和8年度の告示本文の範囲では、前回改定(令和6年度)からの点数の変更は確認されていません。新旧対照表など、より詳細な比較資料が確認でき次第、内容を更新する方針です。
公式資料の根拠
みらい(新人医療事務)
今日の話の元になっている資料も教えてください。
あおい(元・医療事務)
主に次の2つです。
今回参照した公式資料(令和8年度)
厚生労働省「診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)」区分A233-2 栄養サポートチーム加算。厚生労働省「基本診療料の施設基準等の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第70号)」二十八 栄養サポートチーム加算の施設基準等。いずれも令和8年度(2026年度)の一次資料です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。