みらい(新人医療事務)
入院患者さんに栄養指導をする時、個別じゃなくて何人かまとめて指導することがあるんですけど、これって加算の対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
それは「集団栄養食事指導料」の算定候補になるケースですね。令和8年度の医科点数表では、B001の11に位置づけられている加算です。特別食を必要とする複数の患者さんに対して、医師の指示に基づいて管理栄養士が集団で栄養指導を行った場合に算定候補になる仕組みです。
みらい(新人医療事務)
「特別食」ってどんなものですか?糖尿病の食事とか、そういうのですか?
あおい(元・医療事務)
はい、糖尿病や腎臓病などで医師が「別に厚生労働大臣が定める特別食」を必要と認めた患者さんが対象です。厚生労働省が定める特別食の範囲に該当するかどうかがポイントで、対象患者に当たるかは診療録の記載と照らして確認する必要があります。
対象医療機関・対象患者
みらい(新人医療事務)
うちは診療所なんですけど、対象になりますか?入院がある病院じゃないとダメとか…?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、診療所・病院のどちらでも、外来・入院のいずれの患者さんも対象になり得る整理です。ただし実際に算定候補になるかは、特別食を必要とする複数の患者さんが実際にいるか、医師の指示と管理栄養士の体制が整っているかによって変わるので、要確認の部分が残ります。
みらい(新人医療事務)
在宅の患者さんも対象になりますか?
あおい(元・医療事務)
集団栄養食事指導料は「複数の患者を対象に指導を行った場合」の加算なので、個別に自宅を訪問して行う指導とは仕組みが異なります。在宅の患者さんへの個別指導は在宅患者訪問栄養食事指導料など別の加算で評価される整理になっている可能性があり、集団栄養食事指導料の対象外の可能性も含めて、自院の運用に当てはめて確認したほうがよいでしょう。
点数とコード区分(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
点数はどれくらいなんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度の医科点数表では、患者1人につき月1回80点です。算定単位や算定できる回数の考え方を、いったん表で整理しますね。
| 項目 | 内容(令和8年度) |
|---|---|
| 区分番号 | B001の11 |
| 点数 | 80点 |
| 算定単位 | 患者1人につき月1回 |
| 入院患者の限度 | 入院期間中2回まで(入院期間が2か月を超えても) |

あおい(元・医療事務)
厚生労働省の医科点数表(別表第一)には、「11 集団栄養食事指導料 80点」として、「別に厚生労働大臣が定める特別食を必要とする複数の患者に対して、保険医療機関の医師の指示に基づき当該保険医療機関の管理栄養士が栄養指導を行った場合に、患者1人につき月1回に限り算定する」と記載されています。
みらい(新人医療事務)
「月1回」というのは、指導を何回やっても1回分しかもらえないってことですか?
あおい(元・医療事務)
そうですね、同じ患者さんについては月に1回までの算定候補です。入院中の患者さんについては、入院期間が2か月を超える長期入院でも、入院期間を通じて2回が上限という決まりになっています。長期入院の患者さんを担当している場合は、この上限を超えて請求しないよう注意が必要です。
算定要件(人数・時間・記録)
みらい(新人医療事務)
何人集めて指導すればいいとか、決まりはあるんですか?
あおい(元・医療事務)
はい、厚生労働省の留意事項通知に具体的な基準が示されています。「1回の指導における患者の人数は15人以下を標準とする」「1回の指導時間は40分を超えるものとする」とされていて、少人数・一定時間以上の指導が前提です。
みらい(新人医療事務)
入院中の患者さんと外来の患者さんが同じ回に混ざってもいいんですか?
あおい(元・医療事務)
それも留意事項通知で明記されていて、「入院中の患者と入院中の患者以外の患者が混在して指導が行われた場合であっても算定できる」とされています。混在自体は問題にならない整理ですが、対象患者それぞれが特別食を必要とする条件を満たしているかは個別に確認が必要です。
記録の取り漏れに注意
留意事項通知では「管理栄養士は、患者ごとに栄養指導記録を作成するとともに、指導内容の要点及び指導時間を記載する」とされています。集団で指導していても、記録は患者ごとに個別作成が必要です。指導時間や要点の記載が漏れていないか、算定前に確認しておきたいポイントです。
併算定の注意点
みらい(新人医療事務)
他の栄養関係の加算と一緒に算定してもいいんですか?
あおい(元・医療事務)
加算によって扱いが分かれるので、条文で1つずつ確認する必要があります。まず、外来栄養食事指導料(B001の9)や入院栄養食事指導料(B001の10)とは、留意事項通知に「B001の9外来栄養食事指導料又はB001の10入院栄養食事指導料を同一日に併せて算定することができる」と明記されていて、同一日の併算定が想定されています。
みらい(新人医療事務)
じゃあ、なんでも一緒に取れるわけじゃないんですね?
あおい(元・医療事務)
そうなんです。栄養サポートチーム加算(A233-2)を算定する場合は逆に、条文で「区分番号B001の10に掲げる入院栄養食事指導料、区分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料及び区分番号B001-2-3に掲げる乳幼児育児栄養指導料は別に算定できない」とされていて、同時に別算定はできません。栄養サポートチーム加算 を届け出ている病棟では、この除外規定に該当していないか確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
他にも除外される加算ってあるんですか?
あおい(元・医療事務)
はい、経腸栄養管理加算(療養病棟入院基本料の注加算)も同様です。条文には「区分番号A233-2に掲げる栄養サポートチーム加算、区分番号B001の10に掲げる入院栄養食事指導料又は区分番号B001の11に掲げる集団栄養食事指導料は別に算定できない」と明記されています。経腸栄養管理加算 を算定している患者については、集団栄養食事指導料が別に算定できない期間があることになるので、対象外の可能性を含めて自院のレセプト担当と確認しておくと安心です。
併算定の除外規定は個別に確認
併算定の可否は加算ごとに条文が異なります。「栄養関係だから一律に併算定できない」と決めつけず、算定候補にしたい加算同士の条文を1つずつ突き合わせることが必要です。ここで挙げた以外の加算との関係は、資料の範囲では確認できていないため、要確認として扱ってください。
施設基準・届出
みらい(新人医療事務)
集団栄養食事指導料って、施設基準の届出は必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算自体に個別の届出は求められていない整理です。ただし、届出が不要だからといって要件確認が不要というわけではありません。留意事項通知には「集団栄養食事指導料を算定する医療機関にあっては、集団による指導を行うのに十分なスペースを持つ指導室を備えるものとする。ただし、指導室が専用であることを要しない」とされていて、専用室ではなくても、集団指導に十分なスペースがある部屋を用意しておく必要があります。
みらい(新人医療事務)
届出が不要でも、体制のチェックはいるってことですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。届出の要否は制度改正で変わることもあるので、実際に算定する前に自院の届出状況を地方厚生局への確認や公式資料で確認しておくのが確実です。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、前回の改定から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収集している一次資料の範囲では、集団栄養食事指導料の点数(80点)・算定要件(月1回、入院期間中2回限度、15人以下、40分超)について、前回改定からの変更は確認されていません(2026年7月確認・厚生労働省の医科点数表および留意事項通知ベース)。
改定差分は資料の範囲での確認
「変更が確認されていない」というのは、当サイトが参照した一次資料の範囲での結果です。個別改定項目の告示や通知が別途改正されている可能性もゼロではないため、最終的には最新の官報・厚生労働省告示で確認してください。
自院で確認する順番

みらい(新人医療事務)
結局、うちで算定候補になるか整理するには、何から見ればいいですか?
あおい(元・医療事務)
順番に並べると確認しやすいですよ。
自院で確認する順番
- 特別食を必要とする複数の患者さんが実際にいるかを確認する
- 医師の指示(食事せん等)が明確に示されているかを確認する
- 管理栄養士が15人以下・40分超の条件で集団指導を行っているかを確認する
- 栄養サポートチーム加算・経腸栄養管理加算など、除外規定のある加算と重複していないかを確認する
- 患者ごとの栄養指導記録(要点・指導時間)が作成されているかを確認する
あおい(元・医療事務)
ここまで確認できれば、算定候補かどうか自院で判断しやすくなります。
よくある取り漏れ
医師の指示の記録漏れ
厚生労働省の疑義解釈では、クリティカルパス等で集団栄養食事指導に関する医師の指示が明確に示されていれば、入院時に医師が作成した特別食の食事せんをもって指示を受けたと考えてよいとされています。ただし「明確に示されている」ことが前提なので、指示の根拠になる記録が残っているかどうかを確認しておくと取り漏れを防げます。
入院期間中2回の上限を超えないか
入院期間が2か月を超える長期入院の患者さんについては、集団栄養食事指導料は入院期間中2回が上限です。長期入院の患者さんを継続的に担当している場合、上限を超えて請求していないか、レセプト担当と定期的に確認することをおすすめします。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
外来の患者さんと入院の患者さんを同じ回でまとめて指導した場合、それぞれ算定できますか?
あおい(元・医療事務)
留意事項通知では「入院中の患者と入院中の患者以外の患者が混在して指導が行われた場合であっても算定できる」とされているので、混在自体は問題にならない整理です。ただし、それぞれの患者さんが特別食を必要とする条件や医師の指示など、算定要件を個別に満たしているかは確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
栄養サポートチーム加算を算定している病棟では、集団栄養食事指導料はまったく算定できないんですか?
あおい(元・医療事務)
条文上は、栄養サポートチーム加算を算定する場合、入院栄養食事指導料・集団栄養食事指導料・乳幼児育児栄養指導料は別に算定できないとされています。ただし対象患者や算定タイミングの範囲は個別のケースで変わり得るため、算定候補かどうかは自院のレセプト担当や審査支払機関への確認をおすすめします。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。