退院時リハビリテーション指導料とはどんな指導料ですか?
みらい(新人医療事務)
退院時リハビリテーション指導料(B006-3)って、名前は聞いたことがあるんですが、どういうときに算定できる指導料なんですか?
あおい(元・医療事務)
入院中にリハビリを受けた患者さんが退院するとき、退院後の在宅でのリハビリや生活動作について指導した場合に算定候補になる指導料です。区分番号はB006-3、令和8年度(2026年度)の点数は300点です。
みらい(新人医療事務)
退院のときに、「これからこういう動きを練習してください」って説明する感じですか?
あおい(元・医療事務)
そうです。告示の文言では「退院後の在宅での基本的動作能力若しくは応用的動作能力又は社会的適応能力の回復を図るための訓練等について必要な指導を行った場合に算定する」とされています。歩く・立ち上がるといった基本動作から、調理・入浴・外出といった応用動作、さらに社会的な活動への復帰まで、幅広いリハビリの指導が対象になりえます。
みらい(新人医療事務)
なるほど。患者さんだけじゃなくて、ご家族にも説明していいんですか?
あおい(元・医療事務)
はい。告示では「当該患者又はその家族等に対して」と明記されています。ご本人が病状等で十分に内容を受け取れない場合でも、ご家族への指導で算定候補になる場面があります。ただし具体的な要件は、自院の状況や留意事項通知で確認することをお勧めします。

点数と区分番号の整理
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分番号 | B006-3 |
| 正式名称 | 退院時リハビリテーション指導料 |
| 点数 | 300点(令和8年度) |
| 算定タイミング | 患者の退院時(退院後の在宅でのリハビリ等について指導を行った場合) |
| 届出要否 | 不要(施設基準の届出は不要) |
| 施設基準 | なし |
| 対象医療機関 | 診療所・病院(外来での算定は対象外) |
みらい(新人医療事務)
300点って、入院の点数としては多いですか少ないですか?
あおい(元・医療事務)
リハビリ指導料の中では、退院時に1回の算定候補となる指導料として位置づけられています。届出や施設基準が不要な点が特徴で、要件を満たせば算定候補になりやすい指導料といえます。ただし算定可否の最終確認には、自院の個別状況の確認が必要です。
対象患者の条件(誰が算定候補になるか)
みらい(新人医療事務)
どんな患者さんが対象になるんですか?入院していた患者さんなら誰でもいいんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
全員ではありません。告示の原文では、入院中に次のいずれかを算定した患者さんに限る、と規定されています。
B006-3の対象となりうる患者の条件(告示第69号)
入院中に次のいずれかを算定した患者が対象の候補です:
- A233: リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算(令和8年度)
- A301注4: 早期離床・リハビリテーション加算(ハイケアユニット)
- A301-2注3: 早期離床・リハビリテーション加算(小児特定集中治療室)
- A301-3注3: 早期離床・リハビリテーション加算(新生児特定集中治療室)
- A301-4注3: 早期離床・リハビリテーション加算(総合周産期特定集中治療室)
- A304注11: リハビリテーション・栄養・口腔連携加算
- 第7部リハビリテーション第1節の各区分のいずれか(H001・H002・H003等のリハビリテーション料)
みらい(新人医療事務)
第7部リハビリテーションを算定した患者さんなら、幅広く対象候補になるんですね。
あおい(元・医療事務)
そうです。入院中に疾患別リハビリテーション料(運動器・脳血管・心大血管・呼吸器・廃用症候群等)を算定していれば、その患者さんは候補になりえます。ただし、実際に算定できるかどうかは指導の内容・方法・記録等の要件が整っているかの確認が必要です。留意事項通知(保医発0305第6号等)での詳細の確認をお勧めします。
みらい(新人医療事務)
外来や在宅は対象外なんですよね?
あおい(元・医療事務)
はい。B006-3は入院患者の退院時を対象としています。外来患者やもともと在宅の方への指導には算定できない点に注意が必要です。
指導の内容と算定のタイミング
みらい(新人医療事務)
指導は誰がすればいいんですか?医師じゃないとダメですか?
あおい(元・医療事務)
告示の条文上は、指導を行う職種が「医師」「理学療法士」「作業療法士」「言語聴覚士」等と具体的に限定されていません。ただし、指導料の性質上、対象分野の専門職が関与する体制が実務上は求められます。具体的な職種要件は留意事項通知で確認することを強くお勧めします。私の確認できている範囲では断言できない部分です。
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングは退院の日、ということでいいですか?
あおい(元・医療事務)
告示では「患者の退院時に」という表現で、退院するその時点に指導を行った場合に算定する、とされています。留意事項通知では退院日の算定について詳細が規定されている可能性が高いので、実務では必ず通知を確認してください。「退院した後で後日算定できる」というものではありません。
算定タイミングの注意
B006-3は患者の退院時に指導を行った場合に算定候補となります。入院期間中の任意の日や退院後に算定するものではない点に注意が必要です。具体的な算定日については留意事項通知をご確認ください。
届出・施設基準の確認
みらい(新人医療事務)
この指導料は届出が必要ですか?
あおい(元・医療事務)
届出は不要です。告示の条文に「地方厚生局長等に届け出た保険医療機関」という典型的な届出要件の文言はなく、当サイトのデータ整理上も届出不要・施設基準なしと確認されています。
みらい(新人医療事務)
届出なしで算定候補になれるのは、医療事務としてはありがたいですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。ただし「届出が不要だから自動的に算定できる」ではなく、患者の対象要件・指導の実施・記録等の算定要件が整っていることが前提です。この点は自院でしっかり確認してください。
併算定の注意(B005退院時共同指導料2との関係)
みらい(新人医療事務)
他の指導料と同時に算定できない場合はありますか?
あおい(元・医療事務)
重要な点があります。告示の原文に「この場合において、同一日に、区分番号B005に掲げる退院時共同指導料2(注1の規定により、入院中の保険医療機関の理学療法士、作業療法士又は言語聴覚士が指導等を行った場合に限る。)は、別に算定できない。」と規定されています。
みらい(新人医療事務)
退院時共同指導料2と一緒には算定できないんですね。
あおい(元・医療事務)
退院時共同指導料2のうち、入院中の保険医療機関のPT・OT・STが指導等を行った場合に限り、B006-3との同日算定は不可です。どちらを算定するかの判断が必要になります。
B005退院時共同指導料2との同日算定不可
B006-3を算定する同一日には、B005退院時共同指導料2のうち「入院中の保険医療機関のPT・OT・STが指導等を行った場合」は別に算定できません。告示第69号原文(令和8年度)に明記されています。
みらい(新人医療事務)
なんで両方算定できないんですか?
あおい(元・医療事務)
退院時共同指導料2(PT・OT・ST分)とB006-3は、どちらも退院時のリハビリ・生活動作に関する指導を評価するものです。同じ行為について二重に算定することを防ぐ趣旨と理解されています。詳細は留意事項通知と審査支払機関にご確認ください。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
令和8年度の改定でB006-3は何か変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
告示第69号を確認すると、B006-3自体の点数(300点)に変更は確認されていません。また施設基準・届出要件についても、告示条文の範囲では変更は確認されていません(2026年6月確認・厚労省告示第69号ベース)。
みらい(新人医療事務)
じゃあ前と同じ、ということですか?
あおい(元・医療事務)
注意が必要なのは、B006-3の算定対象患者の条件に含まれる「A233リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算」が令和8年度の告示で確認されている点です。A233自体が令和8年度の改定で新設または改変されていれば、B006-3の対象患者の範囲にも間接的な影響が生じる可能性があります。
令和8年度告示で確認した事項
- B006-3の点数: 300点(変更確認されず)
- 算定要件の骨子: 変更確認されず(告示条文の範囲)
- 留意すべき関連変更: A233(リハビリテーション・栄養・口腔連携体制加算)が令和8年度告示に掲載。A233の新設・改変内容は個別改定項目で確認することを推奨
- B006-2: 「削除」と明記(令和8年度告示第69号)
みらい(新人医療事務)
B006-2が削除になったのはどういうことですか?
あおい(元・医療事務)
告示上「B006-2 削除」と明記されています。これはB006-2の区分が廃止になったことを意味します。B006-3は引き続き存続していますので、その点は変更ありません。

自院で確認する手順
みらい(新人医療事務)
実際に算定を検討するとき、どういう順番で確認すればいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順序で確認することをお勧めします。
自院で確認する順番
1. 患者の入院中算定履歴の確認: 第7部リハビリテーション各区分・A233・A301系の早期離床リハビリ加算・A304注11のいずれかを算定したか確認する
2. 退院時の指導実施の確認: 退院日に患者またはその家族等に対して、在宅でのリハビリ・生活動作に関する指導を実際に行ったかを確認する
3. B005退院時共同指導料2との重複確認: 同日にB005-2(PT・OT・ST分)を算定していないか確認する
4. 留意事項通知(保医発0305第6号)でB006-3の詳細確認: 指導を行う職種、文書交付の要否、記録の要件等を確認する
5. 自院のレセプト記載要件の確認: 審査支払機関・支払基金への問い合わせも活用する
みらい(新人医療事務)
留意事項通知が大事なんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。告示(点数・基本要件)と留意事項通知(細かい算定要件・職種・記録)はセットで確認することが重要です。告示だけ見て算定すると、通知で細かく規定された要件を見落とす可能性があります。
よくある取り漏れポイント
みらい(新人医療事務)
取り漏れやすいポイントはありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつかあります。
B006-3の取り漏れ・間違いやすいポイント
- リハビリを算定していない患者に誤って算定しない: 入院中に第7部リハビリ等を算定していない患者には対象外の可能性があります
- 退院後に算定しない: 指導は「退院時」が要件候補です。退院後の外来受診時にまとめて算定するのは原則として対象外と考えられます
- B005-2(PT・OT・ST分)との重複チェック: 同日算定が認められていない場合があります
- 外来・在宅患者への誤算定: B006-3は入院患者の退院時が対象です
- A233等の関連加算の算定記録の管理: 対象患者の条件(入院中の算定履歴)を確認できる記録を残しておくことが重要です
よくある質問
みらい(新人医療事務)
診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
診療所の入院患者も対象候補です。告示のB006-3には「特定の施設規模(病床数等)の限定」は見当たりません。ただし診療所での入院リハビリの算定実績(第7部リハビリ等)がある場合に限られます。届出も不要なので、要件を満たす場合は算定候補として確認する価値があります。
みらい(新人医療事務)
何回も算定できますか?例えば同じ患者が再入院したら?
あおい(元・医療事務)
告示の条文上、回数の明示的な制限は見当たりませんが、「退院時」という性質から、同一入院に対して1回が基本と考えられます。再入院した場合の取り扱いは、留意事項通知と審査支払機関にご確認ください。私の確認できている範囲では断言できません。
みらい(新人医療事務)
B005退院時共同指導料2以外に、注意すべき併算定の制限はありますか?
あおい(元・医療事務)
告示の条文に明記されているのはB005退院時共同指導料2(PT・OT・ST分)との同日算定不可です。その他の併算定制限については、留意事項通知での確認をお勧めします。医療機関が算定する他の退院関連指導料との関係についても、個別に確認することが安全です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
自院でB006-3が算定候補になるか、もう少し詳しく確認したいです。
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。入院中の算定履歴や指導の実施状況を整理しながら確認すると、算定候補になるポイントが明確になります。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(告示・留意事項通知)・審査支払機関の判断でご確認ください。本記事は令和8年厚生労働省告示第69号等の一次情報をもとに整理したものですが、個別の算定可否を保証するものではありません。