みらい(新人医療事務)
院長から「うちの小児科、在宅小児低血糖症患者指導管理料って算定候補になるの?」って聞かれたんですけど、正直あまり馴染みがなくて…。
あおい(元・医療事務)
名前は長いですが、対象がかなり絞られている加算ですよ。区分はC101-2、令和8年度の点数は820点です。まずは対象患者と算定要件から一緒に確認していきましょう。
みらい(新人医療事務)
お願いします!
この加算はどんな指導管理を評価するものですか
みらい(新人医療事務)
そもそも、この管理料はどんな患者さんに対する指導管理を評価しているんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の告示(区分番号C101-2)では「12歳未満の小児低血糖症であって入院中の患者以外の患者に対して、重篤な低血糖の予防のために適切な指導管理を行った場合に算定する」とされています。さらに留意事項通知では、対象がもう少し具体的に書かれています。
みらい(新人医療事務)
どんなふうにですか?
あおい(元・医療事務)
「在宅小児低血糖症患者指導管理料は、12歳未満の小児低血糖症の患者であって、薬物療法、経管栄養法若しくは手術療法を現に行っているもの又はそれらの終了後6月以内のものに対して、患者及びその家族等に対して適切な療養指導を行った場合に算定する」という文言です。つまり単に「低血糖症の子ども」というだけでなく、薬物療法・経管栄養法・手術療法のいずれかを現に行っている、またはその終了後6か月以内であることが前提になっています。
みらい(新人医療事務)
単に血糖のことで相談に来た、というだけでは対象外になる可能性があるってことですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。そこは自院で診ている患者さんの治療内容と照らして、一件ずつ確認が必要なポイントです。カルテに薬物療法・経管栄養法・手術療法の実施状況が記載されているかどうかも合わせて見ておきましょう。
対象医療機関・点数(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
点数のところ、テーブルでまとめてもらえますか?
あおい(元・医療事務)
どうぞ。令和8年度の内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分番号 | C101-2 |
| 名称 | 在宅小児低血糖症患者指導管理料 |
| 点数(令和8年度) | 820点 |
| 対象医療機関 | 診療所・病院(外来・在宅) |
| 対象患者 | 入院中の患者以外の12歳未満の小児低血糖症患者 |
| 施設基準 | 定めなし |
| 届出 | 不要 |
みらい(新人医療事務)
施設基準なし、届出も不要なんですね。てっきり事前の届出がいるものだと思っていました。
あおい(元・医療事務)
この管理料自体には施設基準の定めがなく、地方厚生局への事前の届出も不要です。ただし届出が不要だからといって誰にでも算定候補になるわけではなく、対象患者の要件(12歳未満・薬物療法等の実施状況)を満たしているかどうかは、算定のたびにカルテで確認する必要があります。

具体的にはどんなケースが算定候補になりますか
みらい(新人医療事務)
「薬物療法、経管栄養法若しくは手術療法を現に行っているもの又はそれらの終了後6月以内のもの」って、具体的にはどんな患者さんをイメージすればいいんですか?
あおい(元・医療事務)
例えば、インスリン療法など薬物療法を続けている12歳未満の低血糖症のお子さんが在宅で治療を継続しているケースは、薬物療法の要件にあたるかどうかを確認する対象になります。経管栄養法を行っているお子さんが低血糖症で在宅療養に移行した場合も同様です。
みらい(新人医療事務)
手術療法というのはどんなイメージですか?
あおい(元・医療事務)
低血糖症の原因になる疾患に対して手術を受けたお子さんが、退院後も引き続き血糖管理の指導が必要な場合が想定されます。留意事項通知の文言どおり「終了後6月以内」であれば、手術そのものが終わっていても対象になり得ます。
みらい(新人医療事務)
逆に、単発の低血糖エピソードで一度受診しただけ、というケースはどうですか?
あおい(元・医療事務)
薬物療法・経管栄養法・手術療法のいずれにも該当しない一時的な受診だけでは、留意事項通知の要件を満たしているかを慎重に確認する必要があります。継続的な治療の実施状況をカルテで確認したうえで判断しましょう。
算定のタイミングと回数制限
みらい(新人医療事務)
月に何回でも算定していいわけじゃないですよね?
あおい(元・医療事務)
そうですね。在宅療養指導管理料は通則で「本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料は、特に規定する場合を除き、月1回に限り算定し、同一の患者に対して1月以内に指導管理を2回以上行った場合においては、第1回の指導管理を行ったときに算定する」と定められています。この管理料にも同じ通則が適用されます。
みらい(新人医療事務)
月の途中で何度か指導しても、算定できるのは1回分ということですか。
あおい(元・医療事務)
はい。加えて、留意事項通知では「同一の患者に対して、本款各区分に掲げる在宅療養指導管理料に規定する在宅療養指導管理のうち2以上の指導管理を行っている場合は、主たる指導管理の所定点数のみにより算定する」という決まりもあります。複数の在宅指導を並行して行っているケースでは、どちらが主たる指導管理にあたるか整理しておくと安心です。
併算定の注意
在宅療養指導管理料は、特に規定する場合を除き月1回限度・同一患者に複数の在宅療養指導管理を行っている場合は主たる指導管理の所定点数のみで算定する扱いです。カルテ・レセプトで重複算定になっていないか、月をまたいだ指導日の記録もあわせて確認しましょう。
血糖自己測定器加算との関係
みらい(新人医療事務)
血糖自己測定器加算っていうのも聞いたことがあるんですが、これとは別物ですか?
あおい(元・医療事務)
別の区分の加算です。留意事項通知では、血糖自己測定器加算は「インスリン製剤又はヒトソマトメジンC製剤の在宅自己注射を毎日行っている患者のうち血糖値の変動が大きい者又は12歳未満の小児低血糖症患者」に対して、医師が血糖のコントロールを目的として測定器を給付し、その記録に基づき指導を行った場合に、「C101」在宅自己注射指導管理料、「C101-2」在宅小児低血糖症患者指導管理料又は「C101-3」在宅妊娠糖尿病患者指導管理料に加算するものとされています。
みらい(新人医療事務)
つまり、この管理料に上乗せできる可能性がある加算ということですね。
あおい(元・医療事務)
対象患者に血糖自己測定器を給付して指導している場合は、確認する価値がある加算です。関連する在宅自己注射指導管理料(C101)も同じ在宅療養指導管理料のグループで、血糖自己測定器加算の対象コードとして名前が並んでいるので、あわせて自院の算定状況を整理しておくと分かりやすいですよ。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
今回の改定で何か変わったところはあるんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収載する一次資料(告示・留意事項通知)の範囲では、前回改定(令和6年度)からの点数・対象患者・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月)。820点という点数、対象患者の考え方(12歳未満・薬物療法等の実施状況)は、これまでの整理と同じ内容で記載されています。
みらい(新人医療事務)
変わっていないなら少し安心ですね。
あおい(元・医療事務)
ただし「変更なし」であっても、自院の届出状況や算定実績は改定のたびに見直しておくのがおすすめです。将来の改定で対象患者の範囲や点数が変わる可能性もありますから、次回の改定情報が出たタイミングで再度確認しましょう。
変更なしでも見直したいポイント
点数・要件に変更がない年こそ、実際のカルテ記載が留意事項通知の文言(薬物療法・経管栄養法・手術療法の実施状況、終了後6か月以内かどうか)に対応しているか、あらためて確認しておくと安心です。
自院で確認する順番
みらい(新人医療事務)
私たちの医院で確認するとしたら、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次のステップで整理してみましょう。
自院で確認する順番
- 対象患者が12歳未満の小児低血糖症で、薬物療法・経管栄養法・手術療法のいずれかを現に行っているか、またはその終了後6か月以内かを確認する
- 患者本人だけでなく家族等への療養指導を実施し、その内容をカルテに記録する
- 同一月に同じ患者への在宅療養指導管理料の算定が重複していないか、レセプト担当と確認する
- 血糖自己測定器加算など併算定候補がないか確認する
- 上記が整理できたら算定候補として実施を進める
よくある取り漏れ
対象年齢の見落とし
「小児低血糖症」という名称から漠然とした年齢層をイメージしがちですが、対象は12歳未満に限定されています。カルテの生年月日と算定日時点の年齢を必ず確認しましょう。
薬物療法等の実施状況の記載漏れ
留意事項通知の要件は「薬物療法、経管栄養法若しくは手術療法を現に行っているもの又はそれらの終了後6月以内のもの」です。この実施状況がカルテに明記されていないと、算定候補かどうかの確認が難しくなります。指導のたびに実施状況を記録しておくと安心です。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後にいくつか質問してもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです。
みらい(新人医療事務)
この管理料は届出が必要ですか?
あおい(元・医療事務)
地方厚生局への事前の届出は不要です。ただし対象患者の要件を満たしているかはカルテで都度確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
入院中の患者にも算定できますか?
あおい(元・医療事務)
告示の注では「入院中の患者以外の患者」が対象とされています。入院中の患者には算定できない扱いです。
みらい(新人医療事務)
血糖自己測定器加算と一緒に算定できますか?
あおい(元・医療事務)
対象患者に血糖自己測定器を給付して指導を行っている場合は、併算定の候補として確認する価値があります。ただし届出状況や実施内容によって変わるため、自院のケースで個別に確認してください。
みらい(新人医療事務)
前回改定(令和6年度)から点数は変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収載する一次資料の範囲では、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません。最新の告示・通知でご確認ください。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。対象患者の状況や算定状況を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。