診療報酬加算ナビ
令和8年度最終更新 2026-07-11T14:14:30+00:00出典あり

在宅自己疼痛管理指導管理料、対象患者と点数を確認【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

疼痛除去のため植込型脳・脊髄刺激装置を植え込んだ後に、在宅で自己疼痛管理を行っている入院中の患者以外の難治性慢性疼痛の患者に対し、在宅自己疼痛管理に関する指導管理を行った場合に1,300点を算定する。届出・施設基準ともに不要。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

「在宅自己疼痛管理指導管理料」っていう名前を初めて見たんですけど、これってどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

植込型の脳・脊髄刺激装置を植え込んだ後、患者さんがご自宅で送信器を使って自分で疼痛管理を行っている場合に、その指導管理を評価する加算ですよ。令和8年度(2026年度)の医科点数表ではC110として、1,300点が設定されています。

みらい

みらい新人医療事務

植込型脳・脊髄刺激装置というと、ペインクリニックとかで植え込む機械のことですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。難治性慢性疼痛の患者さんに対して、疼痛を和らげるために脳や脊髄に電気刺激を送る装置を植え込むことがあります。手術自体は専門の医療機関で行われますが、植込み後、患者さん自身が在宅で送信器を操作して疼痛管理を続けるケースがあり、その通院時の指導管理をこの加算で評価する形です。

対象医療機関・対象患者を確認する

みらい

みらい新人医療事務

うちのクリニックでも算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

対象医療機関について、当サイトが収集した一次資料の範囲では診療所・病院といった医療機関種別による限定の記載は見当たりませんでした。対象医療機関の詳細は、自院の届出状況・公式資料でご確認ください。対象患者については、当サイトが収録している一次資料の範囲で次のように整理されています。

対象患者の整理(一次資料ベース)

  • 難治性慢性疼痛を有する患者のうち、植込型脳・脊髄電気刺激装置を植え込み、疼痛管理を行っている患者
  • 在宅自己疼痛管理を行うことが必要と医師が認めた患者
  • 在宅において自己疼痛管理を行っている、入院中の患者以外の患者
みらい

みらい新人医療事務

「入院中の患者以外」っていうのがポイントなんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。この加算は在宅療養を対象にした指導管理料の一つなので、入院中の患者さんには算定候補になりません。外来通院や訪問診療の中で、在宅自己疼痛管理を継続している患者さんが対象になる、という位置づけです。

点数と算定の考え方(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数のところ、もう少し詳しく教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省の告示に基づく令和8年度の点数表では、次のように整理されています。

項目内容年度
区分番号C110令和8年度
名称在宅自己疼痛管理指導管理料令和8年度
点数1,300点令和8年度
別建て加算の例疼痛等管理用送信器加算(C167)600点令和8年度

在宅自己疼痛管理指導管理料の点数(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

送信器加算というのは別枠なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。告示の注では「疼痛除去等のため植込型脳・脊髄刺激装置又は植込型迷走神経刺激装置を植え込んだ後に、在宅疼痛管理、在宅振戦管理又は在宅てんかん管理を行っている入院中の患者以外の患者に対して、疼痛等管理用送信器(患者用プログラマを含む。)を使用した場合」に加算するという整理になっています。送信器を使っているかどうかで算定候補になるかが変わるので、実際の運用状況を確認する必要があります。

算定単位・回数の確認について

在宅療養指導管理料は、同一月の算定回数や他の在宅療養指導管理料との併算定の可否について、点数表の通則に定めがあります。この記事の整理だけで判断せず、レセプト作成前に通則も合わせて確認することをおすすめします。

施設基準・届出は必要か

みらい

みらい新人医療事務

施設基準とか届出って必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集した一次資料の中には、在宅自己疼痛管理指導管理料の施設基準・届出に関する記載は見当たりませんでした。植込み手術自体は別の医療機関(多くは専門施設)で行われ、その後の在宅指導管理を評価する加算という位置づけですが、施設基準・届出の要否は資料の記載が見当たらないだけで「不要」と決まったわけではありません。地方厚生局の届出様式一覧・医科点数表の該当項目で必ずご確認ください。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準や届出の記載が見当たらないなら、条件さえ合えばすぐ算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

そう決めつけるのは早いです。資料に記載が見当たらないことと、届出・施設基準が不要であることはイコールではありません。実際に算定候補にする前に、地方厚生局への届出要否・施設基準の該当有無をご自身で確認してください。あわせて対象患者の要件(植込型脳・脊髄電気刺激装置の植込み後であること、難治性慢性疼痛であること、医師が在宅自己疼痛管理の必要性を認めていること)も個別の確認が必要です。対象患者の状態を診療録で確認する流れを整えておくと安心です。

施設基準・届出は要確認

  • 施設基準: 当サイトが収集した一次資料の範囲では記載が見当たらず、要確認
  • 届出: 当サイトが収集した一次資料の範囲では記載が見当たらず、要確認
  • 対象患者の要件確認も必須(植込み後・難治性慢性疼痛・医師の必要性判断)

算定タイミング・注意点

みらい

みらい新人医療事務

算定するタイミングで気をつけることはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

まず、入院中の患者さんには算定候補になりません。外来受診や訪問診療のタイミングで、在宅自己疼痛管理の指導管理を実際に行ったことが前提です。また、植込型脳・脊髄電気刺激装置の植込み自体は別の医療機関で実施されているケースが多いため、自院で指導管理を行う場合は、植込みの経緯や現在の刺激条件の状況を診療情報提供書などで把握しておくとスムーズです。

みらい

みらい新人医療事務

指導管理の中身って、具体的にはどんなことをするんですか?

あおい

あおい元・医療事務

一次資料の記載自体は「在宅自己疼痛管理に関する指導管理を行った場合に算定する」という整理にとどまっていて、指導の細かい実施方法までは当サイトが確認できた範囲には含まれていません。似た構造の在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(C110-2)の留意事項通知では「診察とともに治療効果を踏まえ、装置の状態について確認・調節等を行った上で、当該治療に係る指導管理を行った場合に算定する」という記載があり、装置の状態確認や治療効果の評価が指導管理の中心になっている様子がうかがえます。ただしC110-2とC110は対象疾患が異なるため、この記載をそのまま在宅自己疼痛管理指導管理料の算定根拠にはできません。自院で算定候補にする際は、実際に行った指導内容を診療録に記録しておく体制を整えておくと安心です。

みらい

みらい新人医療事務

他の在宅指導管理料と間違えやすいところってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

似た名称の加算がいくつかあります。たとえばC110-2「在宅振戦等刺激装置治療指導管理料」は、植込型脳・脊髄電気刺激装置を使った振戦(手足の震え)治療に対する指導管理で、対象疾患が異なります。名称が似ているので、対象疾患(難治性慢性疼痛かどうか)を診療録でしっかり確認することが取り違え防止につながります。

対象疾患の取り違えに注意

在宅自己疼痛管理指導管理料(C110)は「難治性慢性疼痛」が対象です。同じC110番台には在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(C110-2)など対象疾患が異なる指導管理料が複数あるため、算定候補にする前に対象疾患の一致を確認してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の改定から何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料(令和8年度の告示・留意事項通知)の範囲では、在宅自己疼痛管理指導管理料の点数・算定要件・対象患者について、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません。点数は1,300点のまま、対象患者の考え方も同様の整理になっています。

みらい

みらい新人医療事務

変わっていないなら、それはそれで安心ですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。ただし「変更なし」というのはあくまで当サイトが確認できた範囲での整理です。実際に算定する際は、最新の告示・通知を医療機関側でも確認しておくと確実です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

実際にうちで算定候補にできるか、どういう順番で確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

次のような順番で確認していくと整理しやすいですよ。

自院で確認する順番

  1. 患者さんが植込型脳・脊髄電気刺激装置を植え込み済みで、難治性慢性疼痛の診断があるか確認する
  2. 入院中ではなく、在宅で自己疼痛管理(送信器の使用)を行っているか確認する
  3. 医師が在宅自己疼痛管理の必要性を認め、指導管理の記録が残せる体制か確認する
  4. 送信器加算(C167)など併せて算定できる項目がないか確認する
  5. 最終的な算定候補かどうかを加算チェッカーや公式資料で確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

取り漏れしやすいポイントってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

よくあるのはこのあたりです。

取り漏れが起きやすい場面

  • 植込型脳・脊髄電気刺激装置の植込み歴を把握しておらず、対象患者かどうかの確認自体が抜けてしまう
  • 対象疾患を確認せず、振戦や迷走神経刺激など別の指導管理料と混同してしまう
  • 送信器を使用しているのに、送信器加算(C167)を別途確認せず算定漏れになる
みらい

みらい新人医療事務

植込み歴の把握が一番の入り口になりそうですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。紹介元の医療機関からの情報提供書や、患者さんご本人からの聞き取りで、植込み時期や刺激装置の種類を早めに把握しておくと、算定候補かどうかの判断がしやすくなります。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。関連する加算として、同じ在宅療養指導管理料の仲間である在宅酸素療法指導管理料や、疼痛管理領域の慢性疼痛疾患管理料もあわせて確認してみると理解が深まります。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    在宅自己疼痛管理指導管理料は、疼痛除去のために植込型脳・脊髄電気刺激装置を植え込んだ後に、在宅において、患者自らが送信器を用いて疼痛管理を実施する場合に算定する。

  • 算定要件

    対象となる患者は難治性慢性疼痛を有するもののうち、植込型脳・脊髄電気刺激装置を植え込み、疼痛管理を行っている患者のうち、在宅自己疼痛管理を行うことが必要と医師が認めたものである。

  • 対象医療機関

    疼痛除去のため植込型脳・脊髄刺激装置を植え込んだ後に、在宅において自己疼痛管理を行っている入院中の患者以外の難治性慢性疼痛の患者に対して、在宅自己疼痛管理に関する指導管理を行った場合に算定する。

よくある質問

在宅自己疼痛管理指導管理料の届出は必要ですか?

当サイトが収集した一次資料の範囲では、届出・施設基準に関する記載は見当たりませんでした。記載が無いことは不要と決まったことを意味しないため、地方厚生局の届出様式一覧・医科点数表の該当項目で必ずご確認ください。あわせて対象患者の要件(植込型脳・脊髄電気刺激装置の植込み後であること、難治性慢性疼痛であることなど)も個別に確認が必要です。

在宅自己疼痛管理指導管理料の点数はいくらですか?

令和8年度(2026年度)の告示に基づく点数表では1,300点です。別建てで疼痛等管理用送信器加算(C167)600点が算定候補になる場合もあります。

入院中の患者にも在宅自己疼痛管理指導管理料は算定できますか?

対象は在宅で自己疼痛管理を行っている入院中の患者以外の患者とされています。入院中の患者は対象外の可能性が高いため、確認が必要です。

前回改定(令和6年度)から在宅自己疼痛管理指導管理料の点数や要件は変わりましたか?

当サイトが収録している一次資料の範囲では、令和6年度(2024年度)改定からの変更は確認されていません。令和8年度(2026年度)時点でも点数は1,300点のまま、対象患者の考え方も同様の整理です。最新の告示・通知は医療機関側でも確認してください。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

関連する加算

在宅指導管理料令和8年度

在宅振戦等刺激装置治療指導管理料(C110-2)、自院は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

植込型脳・脊髄刺激装置を植え込んだ後に、在宅で振戦等管理を行っている入院中の患者以外の患者に対し、在宅振戦等管理に関する指導管理を行った場合に810点を算定する(植込術後3月以内は導入期加算140点)。情報通信機器を用いた指導管理は施設基準に適合し地方厚生局長等に届け出た保険医療機関で705点を算定する。

診療所病院在宅要届出
在宅指導管理料令和8年度

在宅迷走神経電気刺激治療指導管理料は算定候補?【令和8年度】

てんかん治療のため植込型迷走神経電気刺激装置を植え込んだ後に、在宅でてんかん管理を行っている入院中の患者以外の患者に対し、在宅てんかん管理に関する指導管理を行った場合に810点を算定する(植込術後3月以内は導入期加算140点)。届出・施設基準ともに不要。

診療所病院在宅
在宅指導管理料令和8年度

在宅仙骨神経刺激療法指導管理料は算定候補?【令和8年度】

便失禁又は過活動膀胱に対するコントロールのため植込型仙骨神経刺激装置を植え込んだ後に、患者の同意を得て在宅で自己による便失禁管理又は過活動膀胱管理を行っている入院中の患者以外の患者に対し、在宅便失禁管理又は在宅過活動膀胱管理に関する指導管理を行った場合に810点を算定する。届出・施設基準ともに不要。

診療所病院在宅
在宅指導管理料令和8年度

在宅舌下神経電気刺激療法指導管理料は算定候補?【令和8年度】

別に厚生労働大臣が定める施設基準を満たす保険医療機関において、舌下神経電気刺激装置を植え込んだ閉塞性睡眠時無呼吸症候群患者であって入院中の患者以外のものに対し、在宅舌下神経電気刺激療法に関する指導管理を行った場合に810点を算定する。

診療所病院在宅
在宅指導管理料令和8年度

在宅肺高血圧症患者指導管理料、算定候補の確認ポイント【令和8年度】

肺高血圧症の患者であって入院中の患者以外の患者に対して、プロスタグランジンI2製剤の投与等に関する医学管理等を行った場合に1,500点を算定する。届出・施設基準ともに不要。

診療所病院在宅
在宅指導管理料令和8年度

在宅気管切開患者指導管理料、届出不要でも要確認【令和8年度】

在宅気管切開患者指導管理料は900点。気管切開を行っている入院中以外の患者に対し在宅における気管切開に関する指導管理を行った場合に算定する。届出・施設基準は不要。

診療所病院在宅