みらい(新人医療事務)
先輩、小児科の患者さんのカルテに「小児悪性腫瘍患者指導管理料」って項目があったんですけど、これってどんな時に算定するものなんですか?
あおい(元・医療事務)
小児のがんや白血病の患者さんに、治療計画に基づいた指導管理を行ったときに算定候補になる加算ですよ。今日は令和8年度の資料をもとに、対象患者や点数、注意点を一緒に確認していきましょう。
みらい(新人医療事務)
お願いします!うちの診療所は小児科を標榜しているので、対象になるか気になります。
小児悪性腫瘍患者指導管理料とはどんな加算ですか
みらい(新人医療事務)
そもそもこの管理料は、どういう患者さんが対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
小児科を標榜する保険医療機関において、小児悪性腫瘍、白血病又は悪性リンパ腫の患者であって入院中以外のもの又はその家族等に対し、治療計画に基づき療養上必要な指導管理を行った場合に、月1回に限り算定するとされています。悪性腫瘍を主病とする15歳未満の患者さんが軸になる管理料です。
みらい(新人医療事務)
家族だけに指導した場合はどうなるんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは注意が必要です。家族等に対して指導を行った場合は、患者を伴った場合に限り算定するとされています。患者さん本人が同席していない家族単独への指導だけでは、算定候補にならない可能性があります。
対象患者・対象医療機関を確認する
みらい(新人医療事務)
対象になる医療機関の条件も確認したいです。
あおい(元・医療事務)
小児科を標榜する保険医療機関において、悪性腫瘍を主病とする15歳未満の患者であって入院中の患者以外のものに対して、計画的な治療管理を行った場合に、月1回に限り算定するとされています。小児科の標榜と、15歳未満・入院中でないことが軸になるポイントです。
みらい(新人医療事務)
逆に、算定できない組み合わせもあるんですか?
あおい(元・医療事務)
はい。区分番号B000に掲げる特定疾患療養管理料又は区分番号B001の5に掲げる小児科療養指導料を算定している患者については算定しないとされています。同じ月に別の管理料をすでに算定している患者さんには算定候補になりません。この点は自院のレセプトで重複がないか確認が必要です。
対象になりそうか、まずここを確認
小児科の標榜: 保険医療機関として小児科を標榜していることが前提です。 年齢と病名: 15歳未満で、悪性腫瘍・白血病・悪性リンパ腫を主病とする患者であることを確認します。 入院中でないこと: 入院中の患者は対象外の可能性があります。外来通院の患者が軸になります。
点数を確認する(令和8年度)

みらい(新人医療事務)
点数はいくらになるんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度の資料では、小児悪性腫瘍患者指導管理料は550点とされています。月1回を限度とする管理料です。
| 区分 | 点数 | 算定回数 | 年度 |
|---|---|---|---|
| 通常の医学管理 | 550点 | 月1回 | 令和8年度 |
| 情報通信機器を用いた医学管理 | 479点 | 月1回 | 令和8年度 |
| 小児科療養指導料(併算定不可の関係) | 270点 | 月1回 | 令和8年度 |
みらい(新人医療事務)
情報通信機器を使う場合は点数が変わるんですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、小児悪性腫瘍患者指導管理料を算定すべき医学管理を情報通信機器を用いて行った場合は、所定点数に代えて、479点を算定するとされています。オンラインでの医学管理を行う場合は、通常より低い点数になり、かつ届出が前提になる点は要確認です。
いつから算定できますか(算定タイミング・回数制限)
みらい(新人医療事務)
初診したその月からすぐ算定できるんですか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、そこにはタイムラグがあります。第1回目の小児悪性腫瘍患者指導管理料は、「A000」初診料を算定した初診の日の属する月の翌月の1日以降又は当該保険医療機関から退院した日から起算して1か月を経過した日以降に算定するとされています。初診月そのものでの算定候補にはなりにくい設計です。
みらい(新人医療事務)
初診料や入院基本料との関係も気になります。
あおい(元・医療事務)
区分番号A000に掲げる初診料を算定する初診の日に行った指導又は当該初診の日の同月内に行った指導の費用は、初診料に含まれるものとするとされています。また、入院中の患者に対して行った指導又は退院した患者に対して退院の日から起算して1月以内に行った指導の費用は、第1章第2部第1節に掲げる入院基本料に含まれるものとするとされています。初診月や退院直後の指導は、別枠での算定候補にならない可能性があるということですね。
併算定できない加算に注意
同月の重複算定に注意
区分番号B000に掲げる特定疾患療養管理料又は区分番号B001の5に掲げる小児科療養指導料を算定している患者については算定しないとされています。逆に小児科療養指導料の側の資料でも、区分番号B001の18に掲げる小児悪性腫瘍患者指導管理料を算定している患者については算定しないと、同じ関係が確認できます。どちらの管理料を算定するかは、患者さんの状態に応じて自院で確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
小児科療養指導料の記事も見てみます。似た名前で紛らわしいですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。名前が似ていても対象になる疾患の範囲が異なるので、区分番号(B001の何番か)で主語を確認する癖をつけるといいですよ。
みらい(新人医療事務)
在宅療養指導管理料との関係はどうですか?
あおい(元・医療事務)
第2部第2節第1款在宅療養指導管理料の各区分に掲げる指導管理料又は区分番号B001の8に掲げる皮膚科特定疾患指導管理料を算定すべき指導管理を受けている患者に対して行った指導の費用は、各区分に掲げるそれぞれの指導管理料に含まれるものとするとされています。この場合は「算定しない」というより「他の指導管理料に含まれる」という整理になっている点に注意してください。
情報通信機器を用いた医学管理と施設基準
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
通常の対面での医学管理については、資料の範囲では施設基準の届出を求める記載は確認できていません。一方で、情報通信機器を用いた医学管理を行う場合は別で、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関であることが条件になります。
みらい(新人医療事務)
オンラインで行う場合の運用ルールも決まっているんですか?
あおい(元・医療事務)
はい。「注5」に規定する情報通信機器を用いた医学管理については、オンライン指針に沿って診療を行った場合に算定するとされています。オンライン診療の指針に沿った体制になっているかどうかも、あわせて確認が必要です。
届出の有無は自院で必ず確認
通常算定と情報通信機器を用いた算定とでは、施設基準・届出の要否が異なる可能性があります。「届出なしで問題ない」と決めつけず、地方厚生局への届出状況を自院で必ず確認してください。
診療録記載・学校との連携
みらい(新人医療事務)
カルテにはどこまで書けばいいんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
治療計画及び指導内容の要点を診療録に記載するとされています。治療計画の内容と、指導管理で伝えた内容の要点を診療録に残すことが前提です。
みらい(新人医療事務)
学校との連携も必要って聞いたことがあります。
あおい(元・医療事務)
必要に応じ、患者の通学する学校との情報共有・連携を行うこととされています。すべての患者さんで必須というより、必要に応じた対応として位置づけられています。長期療養が絡む小児悪性腫瘍の患者さんならではの記載ですね。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の改定から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収集した一次資料の範囲では、小児悪性腫瘍患者指導管理料そのものの点数・算定要件について、前回改定(令和6年度)からの主な変更は確認されていません(確認日: 2026年7月・厚労省一次情報ベース)。ただし改定のたびに施設基準通知や留意事項通知が更新されることがあるため、算定前には最新の告示・通知を自院で確認することをおすすめします。
前回改定との比較で見ておきたいポイント
点数: 令和8年度時点で550点(情報通信機器を用いる場合は479点)。 確認方法: 最新の告示・留意事項通知は、地方厚生局や厚生労働省の公表資料で確認します。 変更なしの場合の注意: 「変更がない」ことは、施設基準や様式まで含めて自院で再確認したうえで判断してください。
自院で確認する順番

みらい(新人医療事務)
結局、何からチェックすればいいんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
6つのステップに分けて見ていきましょう。
自院で確認する順番
小児科を標榜しているか: 保険医療機関として小児科を標榜しているか確認します。 対象疾患・年齢か: 15歳未満で、悪性腫瘍・白血病・悪性リンパ腫を主病とする患者であることを確認します。 入院中でないか: 外来通院の患者であることを確認します。 併算定の重複がないか: 特定疾患療養管理料や小児科療養指導料を同月に算定していないか確認します。 算定タイミングを確認: 初診月の翌月以降、または退院日から1か月経過後であることを確認します。 治療計画を作成し診療録に記載: 治療計画と指導内容の要点をカルテに残します。
よくある取り漏れ
初診月にそのまま算定してしまう
第1回目は、初診料を算定した初診の日の属する月の翌月の1日以降又は退院した日から起算して1か月を経過した日以降に算定するとされています。初診したその月に算定してしまうと、要件から外れる可能性があります。
家族だけへの指導で算定してしまう
家族等に対して指導を行った場合は、患者を伴った場合に限り算定するとされています。患者さん本人が同席しない家族単独への指導だけでは、算定候補にならない可能性があるため、同席の記録も残しておくと安心です。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
よく聞かれそうな質問もまとめておきたいです。
あおい(元・医療事務)
いいですね。いくつか整理しておきましょう。
みらい(新人医療事務)
小児科療養指導料と両方算定することはできますか?
あおい(元・医療事務)
資料の範囲では、同月に小児科療養指導料を算定している患者については小児悪性腫瘍患者指導管理料は算定しないとされています。どちらか一方を選ぶ整理になるため、患者さんの状態に応じて自院で確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
家族への説明だけを月1回行っている場合はどうですか?
あおい(元・医療事務)
家族等に対して指導を行った場合は、患者を伴った場合に限り算定するとされているので、患者さんを伴わない家族単独の説明だけでは、算定候補になるかは要確認です。
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は必ず必要ですか?
あおい(元・医療事務)
通常の対面での医学管理については、資料の範囲では届出を求める記載は確認できていません。情報通信機器を用いた医学管理を行う場合は届出が前提になります。自院がどちらの形で行うかによって確認先が変わります。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。