みらい(新人医療事務)
先輩、レセプトの手術欄で「乳頭形成加算」っていうのを見つけたんですけど、これってどんな加算なんですか?聞き慣れなくて。
あおい(元・医療事務)
消化器外科の手術に関わる加算ですよ。正式には、K674 総胆管拡張症手術やK674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術という手術の「注」に定められた加算で、令和8年度(2026年度)の医科点数表では5,000点と定められています。これらの手術とあわせて乳頭形成を行った場合に、所定点数へ上乗せする加算です。
みらい(新人医療事務)
「注」に定められた加算ってことは、単独では算定できないんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。あくまでK674・K674-2の注として定められた加算なので、基本の手術(総胆管拡張症手術)が算定されている前提で、乳頭形成も併せて行った場合に上乗せする形になります。まずは対象になる医療機関・患者から確認していきましょう。
乳頭形成加算の対象になる医療機関・患者は?
みらい(新人医療事務)
うちのようなクリニックでも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
そこは断定しないほうがいいところです。当サイトが収録している一次資料の整理では、K674 総胆管拡張症手術・K674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術はいずれも病院での入院手術が前提になっており、外来や在宅の場面で行われる想定はしにくいところです。ただし告示本文そのものには対象医療機関を明記した記載はなく、診療所(クリニック)・外来・在宅が対象外と断定できる記載もありません。自院の届出状況・手術の実施体制とあわせて確認していただくのが確実です。
みらい(新人医療事務)
対象になる患者さんはどんな方ですか?
あおい(元・医療事務)
K674 総胆管拡張症手術、またはK674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術を受ける患者さんのうち、その手術とあわせて乳頭形成も行った場合が対象です。総胆管拡張症手術だけを行い、乳頭形成を併施していない場合は、この加算の対象にはなりません。手術記録に乳頭形成の実施が明記されているかが、確認のポイントになります。
対象の整理(令和8年度)
対象医療機関(当サイト整理・要確認): 病院・入院での手術が想定されます。診療所・外来・在宅は対象外の可能性があります(告示本文には対象医療機関を明記した記載はなく、自院での確認を推奨します)。 対象手術: K674 総胆管拡張症手術、またはK674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術です。 併施の確認: これらの手術のみを行い、乳頭形成を併せて行っていない場合は対象外です。
点数を確認しましょう(令和8年度)

みらい(新人医療事務)
具体的な点数も教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年厚生労働省告示第69号「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」に基づく医科点数表では、次のように定められています。
| 区分 | 内容 | 点数(令和8年度) |
|---|---|---|
| K674 | 総胆管拡張症手術(基本手術料) | 59,490点 |
| K674-2 | 腹腔鏡下総胆管拡張症手術(基本手術料) | 110,000点 |
| 注(乳頭形成加算) | 乳頭形成を併せて行った場合 | 5,000点 |
みらい(新人医療事務)
どちらの手術でも、同じ加算が上乗せされるんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。告示の原文では、K674について「注 乳頭形成を併せて行った場合は、5,000点を所定点数に加算する。」、K674-2についても同じ文言で「注 乳頭形成を併せて行った場合は、5,000点を所定点数に加算する。」と、それぞれ定められています。「乳頭形成を併せて行った場合」という条件が満たされているかが、算定候補になるかの起点です。
似た名前の手術との違いに注意
医科点数表には、K476-2 陥没乳頭形成術、再建乳房乳頭形成術(7,350点)という、名称が似た別の手術も存在します。これは乳房・乳頭の形成手術そのものであり、当ページが扱っているK674・K674-2(総胆管拡張症手術)の注加算「乳頭形成加算」とは別区分です。カルテ・手術記録の術式名とコード区分で、どちらを指しているのか必ず確認してください。
施設基準・届出は必要?
みらい(新人医療事務)
この加算、届出とか施設基準はいるんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の整理では、乳頭形成加算そのものについて、施設基準の適合や届出を条件とする記載は確認できていません。告示の注書きも、点数と算定条件(総胆管拡張症手術への乳頭形成併施)だけを定めていて、届出を求める文言は含まれていません。
みらい(新人医療事務)
じゃあ届出なしで大丈夫ってことですか?
あおい(元・医療事務)
そこは言い切らないほうがいいです。「届出が明記されていない」というのは、当サイトが確認できた一次資料の範囲での話であって、貴院が届け出ている施設基準や、総胆管拡張症手術そのものの実施体制(人員配置・麻酔管理体制など)が別途問われる可能性はあります。最終的には、自院の届出状況と厚生労働省・地方厚生局の公式資料で確認していただくのが確実です。
届出不要と断定しない
届出条件が確認できないことは「届出不要が確定した」という意味ではありません。手術そのものの施設基準(人員体制など)が別に問われる場合もあるため、自院の届出状況を必ず確認してください。
算定のタイミングと注意点
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングって、いつも同じ手術の日になるんですか?
あおい(元・医療事務)
そうですね。この加算は月1回などの周期的な加算ではなく、K674 総胆管拡張症手術、またはK674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術を実施した手術当日に、乳頭形成を併せて行っていれば所定点数へ上乗せする形で算定する加算です。手術記録に「総胆管拡張症手術」と「乳頭形成」の両方の実施が明記されているか、レセプト作成前に確認しておくと安心です。
みらい(新人医療事務)
手術記録の書き方も大事なんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。術式名の記載があいまいだと、審査の段階で確認を求められることもあります。手術記録・カルテの記載と、レセプトの摘要欄の記載が一致しているかは、事務側でもチェックしておきたいポイントです。なお、当サイトが確認できた一次資料の範囲では、先天性胆管拡張症に対して胃切除等をあわせて行った場合の特例的な算定方法についての留意事項も別途定められていますが、これは乳頭形成加算そのものの算定条件とは別の論点なので、混同しないよう注意してください。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の令和6年度改定から、何か変わったところはあるんですか?
あおい(元・医療事務)
正直にお伝えすると、当サイトが確認できた一次資料は令和8年度の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)が中心で、前回改定にあたる令和6年度時点の点数表そのものとの逐一の比較照合はできていません。そのため、乳頭形成加算の新設・点数変更の有無について、確認済みの変更点としてお伝えできる情報は今のところありません(確認日: 2026年7月時点)。
みらい(新人医療事務)
「変わったかどうかわからない」というのも、正直な情報ですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。わからないことを断定しないのも、正確な情報発信では大事なところです。前回改定(令和6年度)からの変更を正確に知りたい場合は、厚生労働省が公表している改定関連資料や、貴院が契約しているレセプトコンピュータのベンダー情報もあわせて確認していただくのがおすすめです。
| 項目 | 令和6年度(2024年度) | 令和8年度(2026年度) |
|---|---|---|
| 乳頭形成加算の点数 | 当サイトの一次資料の範囲では確認できていません | 5,000点(令和8年厚生労働省告示第69号) |
| 対象手術 | 同上 | K674 総胆管拡張症手術、K674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術(いずれも注加算) |
| 施設基準・届出 | 同上 | 告示の注書きには明記なし(自院確認推奨) |
自院で確認する順番

みらい(新人医療事務)
自院で確認するとしたら、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認していくと整理しやすいですよ。
自院で確認する順番
- K674 総胆管拡張症手術、またはK674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術を実施したかをカルテ・手術記録で確認する
- その手術とあわせて乳頭形成も実施しているかを手術記録で確認する
- 手術記録・カルテの術式名とレセプトの記載が一致しているかを確認する
- 自院の届出状況・施設基準を院内の担当者や公式資料で確認し、算定候補として整理する
あおい(元・医療事務)
この順番で確認して条件がそろっていれば、乳頭形成加算の算定候補として扱える可能性があります。
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
取り漏れやすいポイントってあるんですか?
あおい(元・医療事務)
いくつかありますよ。
取り漏れやすいポイント
術式名の記載漏れ: 手術記録に「乳頭形成」の実施が明記されていないと、加算の条件を満たしているか判断しづらくなります。 類似名の手術との混同: K476-2 陥没乳頭形成術、再建乳房乳頭形成術という名称の似た別の手術があるため、コード区分を取り違えないよう注意が必要です。 外来・在宅での誤算定: この加算は病院・入院での手術が想定されており(当サイト整理・要確認)、外来や在宅の場面では対象外の可能性があります(告示本文には明記なし。自院での確認を推奨します)。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
よく聞かれそうな質問も整理しておきたいです。
あおい(元・医療事務)
いくつかまとめますね。
みらい(新人医療事務)
クリニックでも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の整理では、病院・入院での手術が想定されます。ただし告示本文には対象医療機関を明記した記載はなく、診療所・外来・在宅は対象外の可能性があるという整理にとどまります。自院の届出状況とあわせてご確認ください。
みらい(新人医療事務)
K674 総胆管拡張症手術を行えば、自動的についてくる加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、確認が必要です。総胆管拡張症手術(またはその腹腔鏡下手術)に加えて、乳頭形成もあわせて実施していることが条件です。手術だけを行い、乳頭形成を併施していない場合は算定候補になりません。
みらい(新人医療事務)
K476-2 陥没乳頭形成術と同じ加算ですか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、別の項目です。K476-2 陥没乳頭形成術、再建乳房乳頭形成術は乳房・乳頭の形成手術そのものであり、当ページで扱っている乳頭形成加算(K674・K674-2の注加算)とは異なります。混同しないよう、手術記録のコード区分で確認してください。
みらい(新人医療事務)
前回改定(令和6年度)から点数は変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
令和6年度改定時点の点数表との照合は、当サイトが確認できた一次資料の範囲では完了していません。令和8年度(2026年度)時点の点数は5,000点であることは告示で確認できていますが、前回改定からの変化については確認が必要な状態です。
みらい(新人医療事務)
届出をしていないと算定候補になりませんか?
あおい(元・医療事務)
告示の注書きそのものには届出を条件とする記載は見当たりませんが、断定はできません。自院の届出状況や手術の実施体制とあわせて確認することをおすすめします。
参考にした一次資料
あおい(元・医療事務)
今回の記事は、次の一次資料をもとに整理しています。
みらい(新人医療事務)
厚生労働省の告示ですね。
あおい(元・医療事務)
はい。「診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)」の医科点数表部分で、K674 総胆管拡張症手術・K674-2 腹腔鏡下総胆管拡張症手術の注として、乳頭形成加算5,000点の記載を確認しています。あわせて、当サイトが収録している一次資料の整理内容とも突き合わせています。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。