みらい(新人医療事務)
先輩、「尿管形成加算」って加算をカルテで見かけたんですけど、これって何の加算なんですか? 聞いたことがなくて。
あおい(元・医療事務)
泌尿器科の手術に関わる加算ですよ。正式には「K786 尿管膀胱吻合術」という手術に対する注加算で、令和8年度(2026年度)の診療報酬点数表では9,400点と定められています。巨大尿管に対して、尿管膀胱吻合術とあわせて尿管形成術も行った場合に、所定点数へ上乗せする加算です。
みらい(新人医療事務)
「注加算」ってことは、単独では算定できない加算なんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。あくまでK786 尿管膀胱吻合術の注に定められた加算なので、基本の手術が算定されている前提で、条件を満たしたときに上乗せする形になります。まずは対象になる医療機関・患者から確認していきましょう。
尿管形成加算の対象になる医療機関・患者は?
みらい(新人医療事務)
うちみたいな診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
そこは断定しないほうがいいところです。当サイトが収録している一次資料の整理では、この加算は入院での手術が前提になっており、病院・入院以外での実施は想定しにくいところです。ただし告示本文には対象医療機関を明記した記載はなく、診療所(クリニック)・外来・在宅が対象外と断定できる記載もありません。自院の届出状況・手術の実施体制とあわせて確認していただくのが確実です。
みらい(新人医療事務)
対象の患者さんはどんな方なんですか?
あおい(元・医療事務)
「巨大尿管」の患者さんで、K786 尿管膀胱吻合術を実施する際に、あわせて尿管形成術も行った場合が対象です。尿管膀胱吻合術だけを行い、尿管形成術を併施していない場合は、この加算の対象にはなりません。手術記録に両方の術式が明記されているかが、確認のポイントになります。
対象の整理(令和8年度)
対象医療機関(当サイト整理・要確認): 病院・入院での手術が想定されます。診療所・外来・在宅は対象外の可能性があります(告示本文には対象医療機関を明記した記載はなく、自院での確認を推奨します)。 対象患者: 巨大尿管に対してK786 尿管膀胱吻合術を実施し、あわせて尿管形成術も行った患者さんです。 併施の確認: 尿管膀胱吻合術のみで尿管形成術を行っていない場合は対象外です。
点数を確認しましょう(令和8年度)

みらい(新人医療事務)
具体的な点数も教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年厚生労働省告示第69号「診療報酬の算定方法の一部を改正する件」に基づく医科点数表では、次のように定められています。
| 区分 | 内容 | 点数(令和8年度) |
|---|---|---|
| K786 | 尿管膀胱吻合術(基本手術料) | 25,570点 |
| 注(尿管形成加算) | 巨大尿管に対して尿管形成術を併せて実施した場合 | 9,400点 |
| 合計(併施した場合の目安) | 基本手術料+尿管形成加算 | 34,970点 |
みらい(新人医療事務)
基本の手術料に加算がそのまま上乗せされるイメージですね。
あおい(元・医療事務)
はい。告示の原文では「注 巨大尿管に対して尿管形成術を併せて実施した場合は、尿管形成加算として、9,400点を所定点数に加算する。」と定められています。この「巨大尿管に対して」「尿管形成術を併せて実施した場合」という2つの条件がそろっているかが、算定候補になるかの起点です。
似た名前の加算との違いに注意
医科点数表には、K809-2 膀胱尿管逆流手術(25,570点)の注にも同名の「尿管形成加算(9,400点)」が定められています。当ページが扱っているのは、K786 尿管膀胱吻合術に付随する尿管形成加算です。どちらの手術と組み合わせた加算なのか、カルテ・手術記録の術式名で確認してください。
施設基準・届出は必要?
みらい(新人医療事務)
この加算、届出とか施設基準はいるんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の整理では、尿管形成加算そのものについて、施設基準の適合や届出を条件とする記載は確認できていません。告示の注書きも、点数と算定条件(巨大尿管への尿管形成術併施)だけを定めていて、届出を求める文言は含まれていません。
みらい(新人医療事務)
じゃあ届出なしで大丈夫ってことですか?
あおい(元・医療事務)
そこは言い切らないほうがいいです。「届出が明記されていない」というのは、当サイトが確認できた一次資料の範囲での話であって、貴院が届け出ている施設基準や、手術そのものの実施体制(人員配置・麻酔管理体制など)が別途問われる可能性はあります。最終的には、自院の届出状況と厚生労働省・地方厚生局の公式資料で確認していただくのが確実です。
届出不要と断定しない
届出条件が確認できないことは「届出不要が確定した」という意味ではありません。手術そのものの施設基準(人員体制など)が別に問われる場合もあるため、自院の届出状況を必ず確認してください。
算定のタイミングと注意点
みらい(新人医療事務)
算定するタイミングって、いつも同じ手術の日になるんですか?
あおい(元・医療事務)
そうですね。この加算は月1回などの周期的な加算ではなく、K786 尿管膀胱吻合術を実施した手術当日に、条件を満たしていれば所定点数へ上乗せする形で算定する加算です。手術記録に「尿管膀胱吻合術」と「尿管形成術」の両方の術式名が明記されているか、レセプト作成前に確認しておくと安心です。
みらい(新人医療事務)
手術記録の書き方も大事なんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。術式名の記載があいまいだと、審査の段階で確認を求められることもあります。手術記録・カルテの記載と、レセプトの摘要欄の記載が一致しているかは、事務側でもチェックしておきたいポイントです。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の令和6年度改定から、何か変わったところはあるんですか?
あおい(元・医療事務)
正直にお伝えすると、当サイトが確認できた一次資料は令和8年度の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)が中心で、前回改定にあたる令和6年度時点の点数表そのものとの逐一の比較照合はできていません。そのため、尿管形成加算の新設・点数変更の有無について、確認済みの変更点としてお伝えできる情報は今のところありません(確認日: 2026年7月時点)。
みらい(新人医療事務)
「変わったかどうかわからない」というのも、正直な情報ですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。わからないことを断定しないのも、正確な情報発信では大事なところです。前回改定(令和6年度)からの変更を正確に知りたい場合は、厚生労働省が公表している改定関連資料や、貴院が契約しているレセプトコンピュータのベンダー情報もあわせて確認していただくのがおすすめです。
| 項目 | 令和6年度(2024年度) | 令和8年度(2026年度) |
|---|---|---|
| 尿管形成加算の点数 | 当サイトの一次資料の範囲では確認できていません | 9,400点(令和8年厚生労働省告示第69号) |
| 対象手術 | 同上 | K786 尿管膀胱吻合術(注加算) |
| 施設基準・届出 | 同上 | 告示の注書きには明記なし(自院確認推奨) |
自院で確認する順番

みらい(新人医療事務)
自院で確認するとしたら、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認していくと整理しやすいですよ。
自院で確認する順番
- 患者さんが「巨大尿管」と診断されているかをカルテで確認する
- K786 尿管膀胱吻合術とあわせて、尿管形成術も実施しているかを手術記録で確認する
- 手術記録・カルテの術式名とレセプトの記載が一致しているかを確認する
- 自院の届出状況・施設基準を院内の担当者や公式資料で確認し、算定候補として整理する
あおい(元・医療事務)
この順番で確認して条件がそろっていれば、尿管形成加算の算定候補として扱える可能性があります。
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
取り漏れやすいポイントってあるんですか?
あおい(元・医療事務)
いくつかありますよ。
取り漏れやすいポイント
術式名の記載漏れ: 手術記録に「尿管形成術」の実施が明記されていないと、加算の条件を満たしているか判断しづらくなります。 類似加算との混同: K809-2 膀胱尿管逆流手術の注にも同名の加算があるため、どちらの手術に付随する加算か、コードを取り違えないよう注意が必要です。 外来・在宅での誤算定: この加算は病院・入院での手術が想定されており(当サイト整理・要確認)、外来や在宅の場面では対象外の可能性があります(告示本文には明記なし。自院での確認を推奨します)。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
よく聞かれそうな質問も整理しておきたいです。
あおい(元・医療事務)
いくつかまとめますね。
みらい(新人医療事務)
クリニックでも算定できますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の整理では、病院・入院での手術が想定されます。ただし告示本文には対象医療機関を明記した記載はなく、診療所・外来・在宅は対象外の可能性があるという整理にとどまります。自院の届出状況とあわせてご確認いただくのが確実です。
みらい(新人医療事務)
尿管膀胱吻合術さえ行えば、自動的についてくる加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、確認が必要です。尿管膀胱吻合術に加えて、巨大尿管に対する尿管形成術も併せて実施していることが条件です。片方だけでは算定候補になりません。
みらい(新人医療事務)
前回改定(令和6年度)から点数は変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
令和6年度改定時点の点数表との照合は、当サイトが確認できた一次資料の範囲では完了していません。令和8年度(2026年度)時点の点数は9,400点であることは告示で確認できていますが、前回改定からの変化については確認が必要な状態です。
みらい(新人医療事務)
届出をしていないと算定候補になりませんか?
あおい(元・医療事務)
告示の注書きそのものには届出を条件とする記載は見当たりませんが、断定はできません。自院の届出状況や手術の実施体制とあわせて確認することをおすすめします。
参考にした一次資料
あおい(元・医療事務)
今回の記事は、次の一次資料をもとに整理しています。
みらい(新人医療事務)
厚生労働省の告示ですね。
あおい(元・医療事務)
はい。「診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)」の医科点数表部分で、K786 尿管膀胱吻合術の注として、尿管形成加算9,400点の記載を確認しています。あわせて、当サイトが収録している一次資料の整理内容とも突き合わせています。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。