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令和8年度最終更新 2026-08-07T06:06:22+00:00出典あり

乳幼児局所陰圧閉鎖加算とは?算定候補の確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の乳幼児局所陰圧閉鎖加算。100点。初回の貼付に限り、1にあっては1,690点を、2にあっては2,650点を、3にあっては3,300点を、初回加算として、それぞれ所定点数に加算する。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、レセプトのチェックをしていたら「乳幼児局所陰圧閉鎖加算」という行を見つけたんですけど、これってどんな加算なんですか? 「乳幼児」って付いているので、子どもの患者さんに関係あるのかな、とは思うんですが。

あおい

あおい元・医療事務

いいところに気づきましたね。この加算は、区分番号J003「局所陰圧閉鎖処置(入院)」という処置に付く注3の加算です。入院中の患者さんに局所陰圧閉鎖処置を行うとき、患者さんの年齢によって上乗せする加算が変わる仕組みになっていて、そのうち「3歳未満の乳幼児(新生児を除く)」に対応するのが乳幼児局所陰圧閉鎖加算です。

みらい

みらい新人医療事務

「新生児を除く」ってことは、生まれたばかりの赤ちゃんは別扱いなんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。同じ注3の中に、新生児向けの新生児局所陰圧閉鎖加算、3歳以上6歳未満向けの幼児局所陰圧閉鎖加算という、名前がよく似た加算も並んでいます。今日はこの3つの違いも含めて、乳幼児局所陰圧閉鎖加算の点数・対象・算定のタイミング・注意点を整理していきましょう。令和8年度(2026年度)の医科点数表がベースになります。

この加算は何のための加算?

みらい

みらい新人医療事務

そもそも、なんで年齢によって加算の名前や点数が変わるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

局所陰圧閉鎖処置は、専用の材料と陰圧維持管理装置を使って創傷を陰圧で吸引しながら治していく処置です。新生児や乳幼児は体格が小さく、処置に伴う手技的な負担やケアの手間が成人よりも大きいと考えられます。厚生労働省の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)では、区分番号J003局所陰圧閉鎖処置(入院)の注3として、「注3 新生児、3歳未満の乳幼児(新生児を除く。)又は3歳以上6歳未満の幼児に対して行った場合は、新生児局所陰圧閉鎖加算、乳幼児局所陰圧閉鎖加算又は幼児局所陰圧閉鎖加算として、それぞれ所定点数の100分の300、100分の100又は100分の50に相当する点数を所定点数に加算する。」と定められています。

みらい

みらい新人医療事務

つまり、乳幼児局所陰圧閉鎖加算は「所定点数の100分の100」、ということは所定点数と同じ額が上乗せされるってことですか?

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。新生児は100分の300(3倍)、乳幼児(3歳未満・新生児を除く)は100分の100(同額)、幼児(3歳以上6歳未満)は100分の50(半額)と、年齢が下がるほど加算率が高くなる整理になっています。

対象になるのはどんな場面?

みらい

みらい新人医療事務

具体的にどんな患者さん・どんな処置が対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

まず大前提として、留意事項通知では区分番号J003局所陰圧閉鎖処置(入院)について「(1) 入院中の患者に対して処置を行った場合に限り算定できる。」と整理されています。乳幼児局所陰圧閉鎖加算はこのJ003の注3にあたる加算なので、対象は入院中の患者さんへの処置に限られます。

みらい

みらい新人医療事務

外来で局所陰圧閉鎖処置をした場合は対象外なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

確認したところ、外来で行う局所陰圧閉鎖処置は区分番号J003-2「局所陰圧閉鎖処置(入院外)」という別の区分になります。J003-2の留意事項通知を確認すると、「(1) 入院中の患者以外の患者に対して陰圧創傷治療用カートリッジを用いて処置を行った場合に限り算定できる。」とあり、注についても「注 初回の貼付に限り、1にあっては1,690点を、2にあっては2,650点を、3にあっては3,300点を、初回加算として、それぞれ所定点数に加算する。」という初回加算のみが定められています。当サイトが収集した一次資料の範囲では、J003-2の注に新生児・乳幼児・幼児の年齢加算に相当する規定は確認できていません。そのため、乳幼児局所陰圧閉鎖加算は入院中の処置(J003)が前提になる加算候補、という整理で考えるのが安全です。

みらい

みらい新人医療事務

3歳未満の乳幼児なら、誰でも対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

断定はできません。あくまで「区分番号J003局所陰圧閉鎖処置(入院)を、新生児を除く3歳未満の乳幼児に対して行った場合」が算定候補になる、という位置づけです。実際に算定できるかどうかは、処置の内容や算定要件を満たしているかを自院で確認する必要があります。

似た名前の加算との混同に注意

同じ注3の中には、新生児局所陰圧閉鎖加算(100分の300)と幼児局所陰圧閉鎖加算(100分の50)という、名前がよく似た加算があります。対象年齢と加算率がそれぞれ異なるため、レセプト作成時には患者さんの年齢区分(新生児/3歳未満の乳幼児/3歳以上6歳未満の幼児)をまず確定してから、どの加算にあたるかを確認してください。

点数はいくら? 区分ごとの一覧

みらい

みらい新人医療事務

点数の計算方法、ちょっと複雑そうです。整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

まず、局所陰圧閉鎖処置(入院)の基本点数は、局所陰圧閉鎖処置用材料で被覆する創傷面の広さによって3区分に分かれています。点数表の原文では「1 100平方センチメートル未満 1,040点 2 100平方センチメートル以上200平方センチメートル未満 1,060点 3 200平方センチメートル以上 1,375点」となっています。乳幼児局所陰圧閉鎖加算は、この基本点数の100分の100に相当する点数を加算する、という計算です。

区分創傷面の広さ基本点数(1日につき)乳幼児局所陰圧閉鎖加算(100分の100相当)
1100平方センチメートル未満1,040点1,040点相当
2100平方センチメートル以上200平方センチメートル未満1,060点1,060点相当
3200平方センチメートル以上1,375点1,375点相当

乳幼児局所陰圧閉鎖加算 点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

区分1の場合だと、1,040点に、さらに1,040点相当が乳幼児局所陰圧閉鎖加算として上乗せされる候補になる、ということですね?

あおい

あおい元・医療事務

整理としてはそうなりますが、ここで注意したいのが「所定点数」の定義です。留意事項通知には「(12) 「注3」の加算における所定点数とは、「注1」及び「注2」の加算を含まない点数である。」と明記されています。つまり、注3(乳幼児局所陰圧閉鎖加算などの年齢加算)を計算するときの「所定点数」は、注1の初回加算や注2の持続洗浄加算を含まない、基本点数(1,040点/1,060点/1,375点)そのものが基準になります。初回加算と重ねて算定する場合でも、乳幼児局所陰圧閉鎖加算の金額は基本点数だけをもとに計算する、という点を取り違えないようにしてください。

施設基準・届出は必要?

みらい

みらい新人医療事務

この加算、施設基準の届出が必要な種類の加算ですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収集している一次資料の範囲では、乳幼児局所陰圧閉鎖加算そのものに特有の施設基準や個別の届出は確認されていません。区分番号J003局所陰圧閉鎖処置(入院)を算定できる保険医療機関で、対象年齢の患者さんに処置を行った場合に、算定候補になり得るという位置づけです。

みらい

みらい新人医療事務

じゃあ、届出のことは何も気にしなくていいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは慎重にお願いします。「特有の届出は確認されていない」というのは、あくまで当サイトが収集している資料の範囲での整理であり、届出そのものが一切不要と保証するものではありません。局所陰圧閉鎖処置用材料(特定保険医療材料)の使用要件など、周辺の算定要件は別に定められていますので、最終的には自院の届出状況と公式資料で確認してください。

算定のタイミング・回数・併算定の注意

みらい

みらい新人医療事務

他にも気をつけたほうがいいポイントはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

まず、局所陰圧閉鎖処置(入院)自体の併算定制限があります。留意事項通知には「(4) 局所陰圧閉鎖処置(入院)を算定する場合は、「J001-4」重度褥瘡処置及び「J053」皮膚科軟膏処置は併せて算定できない。「J000」創傷処置、「J000-2」下肢創傷処置又は「J001」熱傷処置は併せて算定できるが、当該処置が対象とする創傷を重複して算定できない。」とあります。乳幼児局所陰圧閉鎖加算はJ003に付く加算なので、この併算定の整理が土台になります。

みらい

みらい新人医療事務

局所陰圧閉鎖処置用材料についても、何か決まりがあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。「(9) 局所陰圧閉鎖処置(入院)を算定する場合は、特定保険医療材料の局所陰圧閉鎖処置用材料を併せて使用した場合に限り算定できる。ただし、切開創手術部位感染のリスクを低減する目的で使用した場合は算定できない。」という規定があります。材料の使用目的も含めて確認が必要です。

みらい

みらい新人医療事務

新生児局所陰圧閉鎖加算や幼児局所陰圧閉鎖加算と、同時に算定することはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

注3の規定は「新生児、3歳未満の乳幼児(新生児を除く。)又は3歳以上6歳未満の幼児に対して行った場合は」と、対象年齢ごとに1つの加算名を対応づける書き方になっています。1人の患者さんの年齢区分は1つに定まるため、同じ処置に対して乳幼児局所陰圧閉鎖加算・新生児局所陰圧閉鎖加算・幼児局所陰圧閉鎖加算を重ねて算定する場面は想定しにくい整理です。ただし個別のレセプト処理は自院での確認をお願いします。

持続洗浄加算(注2)との関係

局所陰圧閉鎖処置(入院)には、乳幼児局所陰圧閉鎖加算(注3)とは別に、持続洗浄を行った場合の持続洗浄加算(注2・500点)もあります。どちらも同じJ003に付く加算ですが、算定要件(年齢か、持続洗浄の実施か)が異なるため混同しないよう注意してください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

この乳幼児局所陰圧閉鎖加算、前回の改定から何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

前回改定(令和6年度)からの本加算の点数・算定要件に関する変更点は、当サイトが収集している一次資料の範囲では確認されていません(確認日: 2026年8月)。今回ご紹介した「所定点数の100分の100」という加算率、および算定要件は、令和8年度(2026年度)の告示・留意事項通知に基づく内容です。

みらい

みらい新人医療事務

「変更なし」と言い切らずに、「確認できていない」と書くようにしているんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。一次資料で確認できた範囲だけを正確にお伝えするようにしています。前回改定からの経緯が気になる場合は、自院で厚生労働省の告示・通知の原文を確認していただくのが確実です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

結局、自院で乳幼児局所陰圧閉鎖加算が算定候補になるか確認するには、どんな順番で見ていけばいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

だいたいこんな流れで確認するとわかりやすいですよ。

自院で確認する順番

  1. 入院中の患者さんに対する処置かどうかを確認する(外来の局所陰圧閉鎖処置(入院外)は対象外の可能性)
  2. 患者さんの年齢が3歳未満(新生児を除く)かどうかを確認する(新生児・3歳以上6歳未満は別の加算候補)
  3. 創傷面の広さで区分1〜3のどれに該当するかを確認し、基本点数(1,040点/1,060点/1,375点)を確認する
  4. 初回加算(注1)や持続洗浄加算(注2)を算定する場合は、それらを含まない基本点数をもとに乳幼児局所陰圧閉鎖加算を計算する
  5. 診療報酬明細書の摘要欄への記載事項に不足がないかを確認する

乳幼児局所陰圧閉鎖加算 自院で確認する順番(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

この順番で見ていけば、年齢区分の取り違えも防げそうですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。特に2番目の「年齢区分の確認」と、4番目の「所定点数に何を含めるか」は取り違えやすいポイントなので、忘れずにチェックしてください。

よくある取り漏れ・注意ポイント

新生児局所陰圧閉鎖加算・幼児局所陰圧閉鎖加算との混同

乳幼児局所陰圧閉鎖加算(100分の100・3歳未満で新生児を除く)、新生児局所陰圧閉鎖加算(100分の300)、幼児局所陰圧閉鎖加算(100分の50・3歳以上6歳未満)は、いずれも区分番号J003の注3に定められた加算ですが、対象年齢と加算率が異なります。患者さんの年齢を先に確定してから、どの加算に該当するかを確認してください。

所定点数の計算範囲の取り違え

乳幼児局所陰圧閉鎖加算の計算に使う「所定点数」は、初回加算(注1)や持続洗浄加算(注2)を含まない基本点数です。初回加算と同時に算定する場合、加算後の合計額をもとに計算しないよう注意してください。

紛らわしい加算に注意

みらい

みらい新人医療事務

同じJ003に付く加算で、他に確認しておいたほうがいいものはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、初回加算持続洗浄加算は、どちらも同じ区分番号J003局所陰圧閉鎖処置(入院)に付く加算です。初回加算(注1)は「初回の貼付」であることが要件、持続洗浄加算(注2)は「持続洗浄を実施したこと」が要件、そして乳幼児局所陰圧閉鎖加算(注3)は「患者さんの年齢」が要件と、それぞれ着目する条件が異なります。同じ処置に複数の注が同時に関わることもあるので、どの注に基づく加算なのかを区分番号と条文で確認するのがおすすめです。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。患者さんの年齢や処置の内容を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 算定要件

    注1初回の貼付に限り、1にあっては1,690点を、2にあっては2,650点を、3にあっては3,300点を、初回加算として、それぞれ所定点数に加算する。2初回の貼付に限り、持続洗浄を併せて実施した場合は、持続洗浄加算として、500点を所定点数に加算する。3新生児、3歳未満の乳幼児(新生児を除く。)又は3歳以上6歳未満の幼児に対して行った場合は、新生児局所陰圧閉鎖加算、乳幼児局所陰圧閉鎖加算又は幼児局所陰圧閉鎖加算として、それぞれ所定点数の100分の300、100分の100又は100分の50に相当する点数を所定点数に加算する。

よくある質問

3歳未満の乳幼児でも局所陰圧閉鎖処置(入院外)を受けた場合は乳幼児局所陰圧閉鎖加算の対象になりますか?

当サイトが収集した一次資料の範囲では、局所陰圧閉鎖処置(入院外)の注に年齢加算に相当する規定は確認できていません。入院中の処置が前提になる加算候補と考えられますが、自院での確認が必要です。

3歳の誕生日直後に処置をした場合、乳幼児局所陰圧閉鎖加算と幼児局所陰圧閉鎖加算のどちらが対象になりますか?

注3の規定は3歳未満の乳幼児(新生児を除く)と3歳以上6歳未満の幼児で年齢の境界が分かれているため、処置時点の年齢がどちらにあたるかを診療録などで自院での確認が必要です。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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