診療報酬加算ナビ
令和8年度最終更新 2026-08-07T10:09:22+00:00出典あり

介護障害連携加算、有床診療所の届出区分を確認【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の介護障害連携加算。38点〜192点(2区分)。「注 12」に規定する介護障害連携加算1及び2は、介護保険法施行令(平成 10 年政令第

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

院長から「介護障害連携加算って、うちの診療所は対象になるか調べておいて」と言われたんですけど、正直この名前だけだと何の加算かピンとこなくて…。

あおい

あおい元・医療事務

介護障害連携加算は、令和8年度(2026年度)の点数表で「A108 有床診療所入院基本料」の「注12」に規定されている加算です。介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第2条各号に規定する疾病を有する40歳以上65歳未満の方や、65歳以上の方、重度の肢体不自由児(者)の受け入れについて十分な体制を持つ有床診療所を評価する加算、というのが公式の位置づけです。

みらい

みらい新人医療事務

「有床診療所」って書いてありますけど、うちは無床の診療所です。それでも対象になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

そこはとても重要な確認ポイントです。この加算は「有床診療所入院基本料」の注に規定されているので、まず有床診療所入院基本料を届け出ていること自体が前提になります。無床診療所や病院の入院基本料を算定している医療機関は、対象外の可能性が高いです。ただし最終的には自院の届出区分で確認する必要があるので、ここで断定はできません。

介護障害連携加算とは(制度上の位置づけ)

みらい

みらい新人医療事務

まず、この加算がどういう患者さんを想定しているのか教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

一次資料の留意事項通知には「『注12』に規定する介護障害連携加算1及び2は、介護保険法施行令(平成10年政令第412号)第2条各号に規定する疾病を有する40歳以上65歳未満の者又は65歳以上若しくは重度の肢体不自由児(者)(脳卒中の後遺症又は認知症の患者であって、その発症前は重度の肢体不自由児(者)でなかった患者を除く。以下単に『重度の肢体不自由児(者)』という。)の者の受入について、十分な体制を有している有床診療所を評価したものである。なお、当該加算に係る入院期間の起算日は、第2部通則5に規定する起算日とする」と書かれています。

みらい

みらい新人医療事務

つまり、介護保険の第2号被保険者に該当するような特定疾病を持つ40〜64歳の方や、65歳以上の方、重度の肢体不自由児(者)を受け入れる体制がある有床診療所が対象、ということですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。「介護」と「障害」という名前の通り、介護保険サービスや障害福祉サービスとの連携実績がある有床診療所を評価する加算、という位置づけになっています。個々の患者さんが具体的にどの疾病に該当するかは、介護保険法施行令第2条各号(いわゆる特定疾病)の一覧で個別に確認が必要です。

点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

肝心の点数はどうなっていますか?区分が2つあるんですよね。

あおい

あおい元・医療事務

はい、介護障害連携加算1と2の2区分です。点数表の本文には「のもの又は65歳以上のもの又は重度の肢体不自由児(者)については、当該基準に係る区分に従い、入院日から起算して15日以降30日までの期間に限り、次に掲げる点数をそれぞれ1日につき所定点数に加算する。イ 介護障害連携加算1 192点 ロ 介護障害連携加算2 38点」と書かれています。

区分点数(令和8年度)算定できる期間
介護障害連携加算1192点入院日から起算して15日以降30日までの期間、1日につき
介護障害連携加算238点入院日から起算して15日以降30日までの期間、1日につき
(参考)算定の基礎A108 有床診療所入院基本料注12に規定

介護障害連携加算の点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

入院した日からずっと算定できるわけではなく、15日目から30日目までの期間限定なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。入院初日から14日目までと、31日目以降は、この加算の対象期間には含まれていません。この起算日の数え方は「第2部通則5」に規定する起算日を使う、と留意事項に明記されているので、自院のレセプト担当の方と一緒に起算日の考え方を確認しておくと安心です。

対象患者(算定候補になりうる患者像)

みらい

みらい新人医療事務

対象になる患者さんのイメージが、まだふわっとしています。もう少し具体的に教えてもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

一次資料に書かれている範囲でお伝えすると、対象は次の3つのグループのいずれかに当てはまる方です。

対象患者になりうる3つのグループ

  1. 介護保険法施行令第2条各号に規定する疾病(いわゆる特定疾病)を有する40歳以上65歳未満の方
  2. 65歳以上の方
  3. 重度の肢体不自由児(者)(ただし、脳卒中の後遺症または認知症の患者であって、その発症前は重度の肢体不自由児(者)でなかった患者は除く)
みらい

みらい新人医療事務

3番目の「除く」の部分がちょっとややこしいです。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。脳卒中の後遺症や認知症によって、結果的に肢体不自由の状態になった方は、この加算でいう「重度の肢体不自由児(者)」には含めない、という条文の除外規定です。ここは資料の文言のとおりに理解する必要があり、当サイトで独自に解釈を広げることはしていません。個別の患者さんがどの区分に当てはまるかは、資料の原文と自院の診療録で確認してください。

施設基準(加算1・加算2で異なる)

みらい

みらい新人医療事務

施設基準も1と2で別なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、別に定められています。まず介護障害連携加算1の施設基準は、施設基準通知に「21 有床診療所入院基本料の『注12』に規定する介護障害連携加算1の施設基準 次の施設基準を全て満たしていること。(1)有床診療所入院基本料1又は有床診療所入院基本料2を届け出ている保険医療機関であること。(2)次のいずれかを満たすこと。ア 5の(1)のイの(イ)を満たしていること。イ 過去1年間に、介護保険法第8条第5項に規定する訪問リハビリテーション又は同法第8条の2第4項に規定する介護予防訪問リハビリテーションを提供した実績があること。ウ 過去1年間に、『C009』に掲げる在宅患者訪問栄養食事指導料又は介護保険法第8条第6項に規定する居宅療養管理指導(管理栄養士により行われるものに限る。)若しくは同法第8条の2第5項に規定する介護予防居宅療養管理指導(管理栄養士により行われるものに限る。)を提供した実績があること。エ 過去1年間に、障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律第5条第8項に規定する指定短期入所を提供した実績があること」と書かれています。

みらい

みらい新人医療事務

有床診療所入院基本料1か2を届け出ていて、さらにア〜エのどれか1つを満たす必要がある、ということですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。アの「5の(1)のイの(イ)」は、施設基準通知の別の項目を指す条文上の引用なので、該当箇所を届出資料や施設基準通知の原文で直接確認してください。イ〜エは、訪問リハビリテーション(または介護予防訪問リハビリテーション)、C009在宅患者訪問栄養食事指導料または居宅療養管理指導(管理栄養士によるもの)、指定短期入所のいずれかの提供実績が過去1年間にあるか、という実績要件です。

みらい

みらい新人医療事務

加算2の方はどうですか?

あおい

あおい元・医療事務

加算2の施設基準は、施設基準通知に「22 有床診療所入院基本料の『注12』に規定する介護障害連携加算2の施設基準 次の施設基準を全て満たしていること。(1)有床診療所入院基本料3を届け出ている保険医療機関であること。(2)21の(2)を満たすこと」と書かれています。

あおい

あおい元・医療事務

つまり加算2は、有床診療所入院基本料3を届け出ていて、かつ加算1と同じ(2)の実績要件(ア〜エのいずれか)を満たす必要がある、という構造です。届け出ている入院基本料の区分(1・2なのか、3なのか)によって、算定候補になる加算の番号が変わる、と理解しておくとよいと思います。

よくある取り漏れ

届け出ている有床診療所入院基本料の区分(1・2・3)を確認せずに、名前だけを見て「介護障害連携加算1」を算定してしまうケースには注意が必要です。入院基本料3を届け出ている医療機関が対象になりうるのは、原則として加算2の側です。自院がどの入院基本料区分を届け出ているか、まず届出書類で確認することをおすすめします。

届出について

みらい

みらい新人医療事務

この加算も、事前の届出が必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

施設基準に適合していることの届出が前提になる加算です。届け出ていない状態では、施設基準を満たしていても算定候補にはなりません。「届出済みであれば算定候補」という考え方で、届出の有無・受理日を必ず確認してください。過去1年間の実績要件(訪問リハビリテーションなど)は、届出のタイミングでどこまで遡って確認されるかも含めて、審査支払機関や地方厚生局への確認をおすすめします。

算定にあたっての注意

施設基準を満たしていそうに見えても、届出が受理されていなければ算定候補にはなりません。また、対象患者の3区分(特定疾病を有する40〜64歳・65歳以上・重度の肢体不自由児者)への該当性は、患者ごとの個別確認が必要です。ここでの解説は一次資料の内容を整理したものであり、個々の届出・算定の可否を保証するものではありません。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前の改定から何か変わったところはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

今回、当サイトが参照できた令和8年度の一次資料(点数表本文・留意事項通知・施設基準通知)の範囲では、介護障害連携加算1・2の点数(192点・38点)、算定期間(入院日から15日以降30日まで)、対象患者の範囲、施設基準(ア〜エの実績要件を含む)について、前回改定からの変更を示す記載は確認されていません(確認日: 2026年8月・厚労省一次情報ベース)。

みらい

みらい新人医療事務

「確認されていません」というのは、変わっていないと決めつけているわけではないんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。当サイトが収録している一次資料の範囲での確認結果、という意味です。正式な新旧対照表や個別改定項目の資料が別途公表されている場合は、そちらもあわせてご確認いただくのが確実です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

結局、うちの診療所で確認すべき順番を整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

次のステップで確認していくとスムーズです。

自院で確認する順番

  1. 自院が有床診療所入院基本料(1・2・3のいずれか)を届け出ているかを確認する
  2. 届け出ている区分が1・2なら加算1、3なら加算2が算定候補の対象になる
  3. 過去1年間の訪問リハビリテーション・訪問栄養食事指導(または居宅療養管理指導)・指定短期入所などの提供実績を確認する
  4. 対象になりうる患者(特定疾病を有する40〜64歳・65歳以上・重度の肢体不自由児者)の入院があるかを確認する
  5. 入院日から15日以降30日までの算定期間に該当するかをレセプト担当と確認する
  6. 施設基準の届出を行っているか、届出が受理されているかを確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

こうやって順番で見ていくと、何から手をつければいいか分かりやすいです。

あおい

あおい元・医療事務

特に最初の「届け出ている入院基本料の区分」は、加算1か加算2かを分ける一番の分岐点なので、そこから確認を始めるのがおすすめです。

関連する加算もあわせて確認

みらい

みらい新人医療事務

同じA108有床診療所入院基本料の中に、他にも似たような加算はありますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、同じA108有床診療所入院基本料の注に規定されている加算として、有床診療所在宅復帰機能強化加算(注11)や、有床診療所急性期患者支援病床初期加算(注3)があります。同じ有床診療所入院基本料の届出区分をベースに算定候補が決まる加算なので、あわせて確認しておくと届出の整理がしやすくなります。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式データで見る算定要件・施設基準・届出

  • 注意点

    (14) 「注 12」に規定する介護障害連携加算1及び2は、介護保険法施行令(平成 10 年政令第

よくある質問

病院でも介護障害連携加算は算定候補になりますか?

この加算は有床診療所入院基本料の注に規定されているため、病院は対象外の可能性が高いです。自院の届出区分での確認が必要です。

介護障害連携加算1と2はどう分かれますか?

有床診療所入院基本料1または2を届け出ている場合は加算1、入院基本料3を届け出ている場合は加算2が、それぞれの施設基準の対象になります。

対象になる患者はどのように定義されていますか?

介護保険法施行令第2条各号に規定する疾病を有する40歳以上65歳未満の方、65歳以上の方、重度の肢体不自由児(者)(一定の除外あり)が対象として規定されています。

公式資料の根拠

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

関連する加算