みらい(新人医療事務)
先輩、レセプトの手術欄に「レーザー使用加算」って書いてあるページを見つけたんですけど、これってどんな加算なんですか?名前から想像すると、レーザーを使う手術ならなんでも対象になりそうな気もするんですが。
あおい(元・医療事務)
そこは要注意です。レーザー使用加算は、K259角膜移植術に付随する加算の一つで、眼科用レーザー角膜手術装置を使って角膜切片を作成し、角膜移植術を行った場合に算定候補になるものです。令和8年度(2026年度)の点数表に基づく内容なので、まずそこを押さえておきましょう。
みらい(新人医療事務)
「角膜切片を作成し、角膜移植術を行った場合」というのがポイントなんですね。単にレーザー機器がある手術室で行われた、というだけでは対象にならなさそうです。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。この加算はあくまでK259角膜移植術という手術区分に紐づいた技術加算で、対象となる手技・条件が公式資料にはっきり定められています。今日はその条件を順番に確認していきましょう。
対象医療機関・対象患者・場面
みらい(新人医療事務)
この加算は大きな病院じゃないと算定候補にならないんですか?
あおい(元・医療事務)
施設の規模による制限は確認されていません。診療所・病院のどちらでも、外来・入院のいずれの場面でも算定候補になり得ます。ただし在宅の場面は対象になりません。前提として、K259角膜移植術という手術そのものを実施していることが必要です。
みらい(新人医療事務)
手術をしていることがまず必須条件で、そのうえで「レーザーによる角膜切片作成」という手技要件が加わる、という理解でいいですか?
あおい(元・医療事務)
はい、その理解で合っています。留意事項通知にはこう記載されています。「眼科用レーザー角膜手術装置により角膜切片を作成し、角膜移植術を行った場合は、『注1』に規定するレーザー使用加算を併せて算定する。」つまり、手術の術式としてレーザーによる切片作成を行ったかどうかが判断のポイントです。
みらい(新人医療事務)
対象患者について、疾患名などの限定はあるんですか?
あおい(元・医療事務)
角膜移植術そのものの対象患者(角膜疾患で移植が必要な患者)が前提になりますが、レーザー使用加算固有の疾患名による絞り込みは、当サイトが確認した告示・留意事項の範囲では見当たりませんでした。手技(レーザーによる角膜切片作成)が条件であって、疾患名での限定ではない、という整理です。
点数・コード

みらい(新人医療事務)
点数を教えてください。
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)の医科点数表では、K259角膜移植術の所定点数が52,600点で、そこにレーザー使用加算として5,500点が加算される構成です。
| 項目 | 内容 | 年度 |
|---|---|---|
| 基になる手術 | K259 角膜移植術(所定点数52,600点) | 令和8年度 |
| 加算名 | レーザー使用加算(注1) | 令和8年度 |
| 点数 | 5,500点(所定点数に加算) | 令和8年度 |
| マスターコード | 150350150(医科診療行為マスター登録コード) | 令和8年度 |
みらい(新人医療事務)
告示の原文はどうなっていますか?
あおい(元・医療事務)
診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)にはこうあります。「注1 レーザーによる場合は、レーザー使用加算として、所定点数に5,500点を加算する。」これが点数の根拠です。
みらい(新人医療事務)
図を見ると、同じK259には「内皮移植加算」や「羊膜移植加算」もありますね。これらも一緒に算定候補になるんですか?
あおい(元・医療事務)
それぞれ注2・注3として定められている別区分の加算です。内皮移植加算は「内皮移植による角膜移植を実施した場合」に8,000点、羊膜移植加算は「羊膜移植術を併せて行った場合」に5,000点を加算する、とされています。ただし、レーザー使用加算と同時に算定できるかどうかについて、当サイトが確認した一次資料の範囲では明記が見当たりませんでした。手技が重なるケースがあるかどうかも含めて、断定せず個別に確認することをおすすめします。
みらい(新人医療事務)
マスターコードが分かればレセプトソフト側の設定確認もしやすいですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。ただしマスターコードの実在確認は必ず医科診療行為マスターの現物データで行ってください。当サイトの記載だけで入力するのではなく、自院のレセプトシステムに登録されているコードと必ず照合しましょう。
施設基準・届出
みらい(新人医療事務)
この加算を取るには、施設基準の届出が必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
正直にお伝えすると、当サイトが確認した告示・留意事項通知の範囲では、レーザー使用加算固有の施設基準や届出手続きに関する明示的な記載は見当たりませんでした。これは「届出が不要と保証されている」という意味ではなく、「確認できていない」という状態です。
みらい(新人医療事務)
じゃあ、届出は出さなくてもいいと考えていいんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは断定できません。角膜移植術そのものを実施するための体制(眼科の診療体制、眼科用レーザー角膜手術装置の設置、関連学会のガイドライン遵守など)は別途必要です。届出の要否については、必ず地方厚生局や自院が加入する審査支払機関に確認してください。
届出の思い込みに注意
「記載が見当たらない=届出不要が確定」ではありません。レーザー使用加算固有の届出規定を当サイトの一次資料範囲では確認できていないだけで、角膜移植術本体の実施体制・関連ガイドラインの遵守状況は別途確認が必要です。
算定タイミング・回数制限・併算定の注意
みらい(新人医療事務)
1回の手術で何度も算定できるものなんですか?
あおい(元・医療事務)
レーザー使用加算はK259角膜移植術という手術区分に対する加算なので、手術1件(1眼に対する角膜移植術の実施)に対して算定候補になる、という位置づけです。ただし明確な回数の上限規定について、当サイトが確認した一次資料の範囲では見当たりませんでした。念のため自院でも確認しておくと安心です。
みらい(新人医療事務)
算定するうえで、他に気をつけることはありますか?
あおい(元・医療事務)
留意事項通知には、角膜移植術全体に関わる条件も定められています。「角膜を移植する場合においては、『眼球提供者(ドナー)適応基準について』、『眼球のあっせん技術指針について』を遵守している場合に限り算定する」こと、そして「日本組織移植学会が作成したガイドライン等関連学会から示されている基準等を遵守している場合に限り算定する」ことです。これらはレーザー使用加算だけでなく、角膜移植術本体にかかる前提条件なので、あわせて確認しておく必要があります。
みらい(新人医療事務)
つまり、レーザーを使ったかどうかだけでなく、角膜移植術自体がドナー基準や関連学会のガイドラインに沿って行われているかも、確認するべきポイントということですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。手技面(レーザーによる角膜切片作成)と、手続き・遵守事項の両方がそろって、はじめて算定候補として整理できます。
混同しやすいポイント
加算の対象手技: 眼科用レーザー角膜手術装置による角膜切片作成を伴う角膜移植術であることを確認する 関連加算との違い: 内皮移植加算(注2)・羊膜移植加算(注3)は別区分の加算で、同時算定の可否は個別確認が必要 前提条件: ドナー適応基準・あっせん技術指針・関連学会ガイドラインの遵守が角膜移植術全体の算定条件になっている
令和8年度改定での変更点
みらい(新人医療事務)
前回の改定と比べて、この加算に変更はあったんですか?
あおい(元・医療事務)
正直にお伝えすると、当サイトが保有する一次資料の範囲では、前回改定(令和6年度)からの変更点は確認されていません(確認日: 2026年7月)。過去の改定資料まで遡っての比較データが手元にないため、「変更なし」と断定するのではなく、「確認できていない」という状態だと理解してください。
みらい(新人医療事務)
そういうときはどうすればいいんですか?
あおい(元・医療事務)
疑義解釈資料や、令和8年度の告示・留意事項通知の原文を直接確認するのが確実です。過去の改定内容と比較したい場合は、自院で不明点があれば地方厚生局や審査支払機関に直接問い合わせることをおすすめします。
自院チェックリスト

みらい(新人医療事務)
実際にうちの医院やクリニックで確認する場合、どんな順番で見ていけばいいですか?
あおい(元・医療事務)
次の順番で確認していくと整理しやすいですよ。
自院で確認する順番
- K259角膜移植術を実施しているか
- 眼科用レーザー角膜手術装置により角膜切片を作成しているか
- ドナー適応基準・あっせん技術指針・関連学会のガイドラインを遵守しているか
- カルテ・手術記録にレーザーによる角膜切片作成を実施した旨が記載されているか
- 施設基準・届出の要否を自院として地方厚生局等に確認したか
みらい(新人医療事務)
カルテへの記載も大事なポイントなんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。算定の可否を最終的に判断するのは審査支払機関ですが、こちら側で示せる記録がないと、そもそも算定候補として成立しません。レーザーを使った手技であることを、手術記録に明確に残しておくことを意識してください。
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
現場でありがちな見落としって、どんなパターンがありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつか典型的なケースがあります。
よくある取り漏れ
手技記載の漏れ: レーザーによる角膜切片作成を実施していても、手術記録に「レーザーによる」という記載が抜けている 関連加算との取り違え: 内皮移植加算(注2)や羊膜移植加算(注3)と混同し、レーザー使用加算として誤って算定候補にしてしまう 前提条件の未確認: ドナー適応基準・あっせん技術指針・関連学会ガイドラインの遵守状況を確認せずに算定候補として扱ってしまう
みらい(新人医療事務)
手技記載の漏れは、手術直後の忙しいタイミングだと起きそうですね。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。手術記録のテンプレートに「レーザーによる角膜切片作成の有無」を明記する欄をあらかじめ用意しておくと、記載漏れを防ぎやすくなりますよ。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後にいくつか質問してもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです。順番に答えていきますね。
みらい(新人医療事務)
レーザー使用加算は、内皮移植加算や羊膜移植加算と一緒に算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
内皮移植加算(注2)・羊膜移植加算(注3)はそれぞれ別区分の加算で、当サイトが確認した一次資料の範囲では、レーザー使用加算との同時算定の可否について明記が見当たりませんでした。断定せず、個別のケースごとに確認してください。
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は本当に不要なんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが確認した告示・留意事項の範囲では、レーザー使用加算固有の届出規定は見当たりませんでした。ただしこれは「不要と確定している」という意味ではなく「確認できていない」状態です。角膜移植術本体の実施体制とあわせて、地方厚生局への確認をおすすめします。
みらい(新人医療事務)
眼科用レーザー角膜手術装置がないクリニックでは、算定候補にならないんですか?
あおい(元・医療事務)
レーザー使用加算は眼科用レーザー角膜手術装置による角膜切片作成が条件なので、装置がなければこの手技自体を実施できず、算定候補にはなりません。装置の保有状況・実施体制については、自院の設備台帳等で確認してください。
参考にした公式資料
| 資料名 | 発行 | URL |
|---|---|---|
| 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号) | 厚生労働省 | https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf |
| 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日 保医発0305第7号)関連情報 | 厚生労働省 | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html |
| 令和8年度診療報酬改定に係る医科診療行為マスターの変更等について | 社会保険診療報酬支払基金 | https://www.ssk.or.jp/seikyushiharai/tensuhyo/kihonmasta/kihonmasta_01.files/r08kaitei_20260401_s.pdf |
みらい(新人医療事務)
ほかにも似たような手術加算のページはありますか?
あおい(元・医療事務)
同じ手術加算のカテゴリには狭帯域光強調加算もあります。対象となる手術・手技はまったく異なりますが、いずれも特定の手技条件を満たした場合にはじめて算定候補になる術中加算という点は共通しています。混同しないよう、それぞれのコード定義を個別に確認してください。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。