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令和8年度最終更新 2026-07-28T01:02:57+00:00出典あり

集菌塗抹法加算、自院は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

D017排泄物、滲出物又は分泌物の細菌顕微鏡検査の「1」蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するものについて集菌塗抹法を行った場合の加算。35点を所定点数に加算する。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先生、検体検査のところのレセプトで「集菌塗抹法加算」っていう35点の加算を見つけたんですけど、これって何の検査に付く加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

集菌塗抹法加算は、単独では算定できない加算です。もとになる検査はD017「排泄物、滲出物又は分泌物の細菌顕微鏡検査」の「1 蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するもの」(65点)で、そこで集菌塗抹法という手法を用いて検査を行った場合に、35点を所定点数に加算する仕組みです。厚生労働省の令和8年度医科点数表では、この「1」の項目のすぐ下に「注 集菌塗抹法を行った場合には、集菌塗抹法加算として、35点を所定点数に加算する。」と書かれています。

みらい

みらい新人医療事務

「排泄物、滲出物又は分泌物」っていうのは具体的に何を調べる検査なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

留意事項通知では「尿、糞便、喀痰、穿刺液、胃液、十二指腸液、胆汁、膿、眼分泌液、鼻腔液、咽喉液、口腔液、その他の滲出物等について細菌、原虫等の検査を行った場合に該当する」と定義されています。つまり体から出るさまざまな検体を対象に、細菌や原虫がいないかを顕微鏡で確認する検査で、その中でも「1」の蛍光顕微鏡・位相差顕微鏡・暗視野装置等を使う方法を選んだときに限って、集菌塗抹法加算の対象として確認すべき項目になります。

集菌塗抹法加算の対象医療機関・対象場面

みらい

みらい新人医療事務

この加算はうちみたいな診療所でも算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。当サイトが収録している一次資料の範囲では、対象医療機関を病院だけに限定するような記載は確認できていません。診療所・病院のどちらでも、外来・入院いずれの場面でも算定候補になり得ます。在宅診療の場面については、この加算に固有の規定は見当たらないため、検体を持ち帰って院内で検査するようなケースも含めて、自院の運用に当てはめる際は確認が必要な項目として扱ってください。

みらい

みらい新人医療事務

対象になる患者さんの傷病名みたいな縛りはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

集菌塗抹法加算そのものに、特定の傷病名を条件とする記載は点数表の条文上ありません。あくまで「D017の『1』の方法で、集菌塗抹法という手技を用いたかどうか」で決まる加算です。ですので、対象患者を絞り込むというよりも、検査の実施方法(どの手法を使ったか)が算定候補の判断軸になる加算だとイメージしておくとよいと思います。

みらい

みらい新人医療事務

「集菌塗抹法」自体がどういう手技かは、資料には詳しく書いてあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは正直にお伝えすると、当サイトが収録している一次資料(告示・留意事項通知)の中には、集菌塗抹法という手技そのものの手順や検査室での具体的なやり方までは記載がありません。書かれているのは「集菌塗抹法を行った場合には35点を加算する」という算定上の取り扱いだけです。手技の詳細は院内の検査担当者や臨床検査技師の判断・実施記録に基づく話になりますので、算定できるかどうかを判断する材料としては、まず「実施記録上、集菌塗抹法を行ったと確認できるか」を院内で確認することが出発点になります。

点数・コードの確認(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数の組み立てを整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度の医科点数表では次のようになっています。

集菌塗抹法加算 点数の考え方(令和8年度)

区分内容点数(令和8年度)
D017「1」蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するもの(基本点数)65点
D017「1」注集菌塗抹法加算(集菌塗抹法を行った場合)35点
合計基本点数+加算(集菌塗抹法を行った場合)100点
あおい

あおい元・医療事務

参考までに、同じD017の中でも「2 保温装置使用アメーバ検査」(45点)や「3 その他のもの」(67点)には、この集菌塗抹法加算の規定は付いていません。あくまで「1」の項目に限った加算として確認しておく必要があります。

みらい

みらい新人医療事務

マスターコードの番号までは分からないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

数字の診療行為コードそのものは、当サイトのマスター突合データには現時点で登録が確認できていません。個別のレセプトコードを確認したい場合は、院内のレセプトコンピュータや医科診療行為マスターで、D017「1」の集菌塗抹法加算の項目として検索していただくのが確実です。当サイトでは点数と算定要件を一次資料ベースで整理する形にとどめています。

施設基準・届出の確認

みらい

みらい新人医療事務

この加算を算定するのに、施設基準の届出は必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

ここは慎重にお伝えしたいところです。当サイトが収録している告示・留意事項通知の一次資料の範囲では、集菌塗抹法加算に固有の施設基準や届出を求める規定は見当たりません。当サイトの内部整理でも「届出必須の項目」としては扱っていませんが、これは「届出が明確に不要と書かれている」という意味ではなく、「この加算について届出を求める条文が確認できていない」という状態です。断定はできませんので、自院のレセプト担当者・地方厚生局への届出状況と合わせて、確認が必要な項目として扱ってください。

みらい

みらい新人医療事務

届出済みかどうかで算定できるかどうかが変わってくる加算とは違うんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。仮に届出が不要な整理であっても、後述する併算定のルールや、実際に集菌塗抹法を行った記録があるかどうかのほうが、実務上は確認のポイントになりやすい加算だと考えています。

併算定・回数の考え方(要確認ポイント)

みらい

みらい新人医療事務

さっき点数のところで少し出ましたけど、D002の尿沈渣と一緒に検査したときは注意が必要なんですよね?

あおい

あおい元・医療事務

はい、ここが一番間違えやすいところなので、条文どおりに確認しましょう。医科点数表の注には次のように書かれています。

同一検体での併算定除外(要確認)

「同一検体について当該検査と区分番号D002に掲げる尿沈渣(鏡検法)又は区分番号D002-2に掲げる尿沈渣(フローサイトメトリー法)を併せて行った場合は、主たる検査の所定点数のみ算定する。」(令和8年度医科点数表 D017の注)

同一の検体でD002・D002-2とD017を両方行った場合は、両方の点数を単純に合算せず、主たる検査の所定点数のみを算定する取り扱いになっています。「主たる検査」をどちらと判断するかは、実際の検体・依頼内容によって変わり得るため、レセプト作成時に確認が必要な項目です。

みらい

みらい新人医療事務

同じ日に検査したら、いつも合算できないってことですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは検体が同一かどうかで扱いが変わります。留意事項通知には別のケースについての記載もあります。

同一日・別検体の場合の記載ルール

「当該検査と『D002』の尿沈渣(鏡検法)又は『D002-2』の尿沈渣(フローサイトメトリー法)を同一日に併せて算定する場合は、当該検査に用いた検体の種類を診療報酬明細書の摘要欄に記載すること。」(D017留意事項通知)

つまり「同一検体」であれば主たる検査のみの算定ですが、「同一日でも検体が異なる」場合は、両方を算定する余地があり、その代わりに摘要欄へ検体の種類を記載する必要がある、という整理です。どちらのケースに当たるかは、実際に採取した検体が同一かどうかで確認する必要があります。

みらい

みらい新人医療事務

回数の数え方についても、何か決まりはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、2点あります。1つ目は染色方法についての決まりです。留意事項通知には「染色の有無及び方法の如何にかかわらず、また、これら各種の方法を2以上用いた場合であっても、1回として算定する。」とあります。つまり複数の染色方法を組み合わせて集菌塗抹法を実施しても、算定は1回分としてカウントする取り扱いです。

あおい

あおい元・医療事務

もう1つは、複数の部位・箇所から検体を採取した場合の決まりです。「症状等から同一起因菌によると判断される場合であって、当該起因菌を検索する目的で異なる複数の部位又は同一部位の複数の箇所から検体を採取した場合は、主たる部位又は1箇所のみの所定点数を算定する。」とされています。同じ原因菌を疑って複数箇所から採取しても、算定は主たる部位・1箇所分にとどまる、という考え方です。

みらい

みらい新人医療事務

なるほど、点数を足し算しすぎないように注意が必要なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。集菌塗抹法加算そのものは35点というシンプルな加算ですが、「同一検体でのD002併算定」「同一日・別検体での摘要欄記載」「染色方法違いの重複算定」「複数部位採取の重複算定」の4点は、いずれも一次資料に明記された確認ポイントなので、レセプト提出前にひとつずつ照らし合わせておくと安心です。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

この加算、前回の改定から何か変わったところはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

集菌塗抹法加算について、当サイトが収録している一次資料(令和8年度医科点数表・留意事項通知・改定関連の告示)の確認範囲では、前回改定(令和6年度)からの点数・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月)。35点という加算点数、D017「1」に限られる適用範囲、D002との併算定の取り扱いについて、今回の一次資料で変更を示す記載は見当たりませんでした。

みらい

みらい新人医療事務

「確認されていません」というのは、「今後もずっと変わらない」という意味ではないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうですね、そこは区別が必要です。当サイトが確認できた一次資料の範囲では変更の記載が見当たらない、という状態を示しているだけで、今後の疑義解釈や訂正通知で追加の取り扱いが示される可能性は残ります。最新の状況は、告示・通知の更新状況とあわせて確認していただくのが確実です。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

実際にうちの医院で確認するときは、どんな順番で見ていけばいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

次のような順番で確認すると整理しやすいと思います。

自院で確認する順番(令和8年度)

自院で確認する順番

  1. 対象の検体(尿・糞便・喀痰・穿刺液・胃液・十二指腸液・胆汁・膿・眼分泌液・鼻腔液・咽喉液・口腔液等)について、細菌顕微鏡検査を行ったかを確認する
  2. その検査がD017の「1 蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するもの」に該当するかを確認する(「2」「3」には集菌塗抹法加算は付かない)
  3. 実施記録上、集菌塗抹法という手技を行ったと確認できるかを確認する
  4. 同一検体についてD002尿沈渣(鏡検法)又はD002-2尿沈渣(フローサイトメトリー法)を併せて行っていないかを確認する(併せて行った場合は主たる検査の所定点数のみ)
  5. 同一日・別検体でD002/D002-2を算定する場合は、摘要欄に検体の種類を記載する
  6. 上記を満たしていれば算定候補として院内で最終確認する
みらい

みらい新人医療事務

この順番なら、レセプトチェックのときに迷わずに済みそうです。

あおい

あおい元・医療事務

特に4番目の「同一検体かどうか」の確認を飛ばしてしまうと、点数の重複算定につながりかねないので、そこは毎回チェックする項目として院内のフローに組み込んでおくとよいと思います。

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

取り漏れとして多そうなパターンはありますか?

D017『1』以外での算定漏れチェック

集菌塗抹法加算はD017「1」蛍光顕微鏡等を使用するものに限られた加算です。「2」保温装置使用アメーバ検査や「3」その他のものを算定した回に、誤って集菌塗抹法加算まで加算していないか、レセプト確定前に確認しておきたいポイントです。

同一検体でのD002併算定の見落とし

同一検体でD002尿沈渣(鏡検法)又はD002-2尿沈渣(フローサイトメトリー法)を併せて実施した場合は、主たる検査の所定点数のみの算定になります。両方の点数をそのまま合算してしまっていないか、検体が同一かどうかとあわせて確認する価値があります。

よくある質問

みらい

みらい新人医療事務

最後に、よくある疑問をいくつか確認させてください。診療所でも算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい。一次資料の範囲では対象医療機関を病院に限定する記載は確認できておらず、診療所・病院いずれも算定候補になり得ます。ただし実際に集菌塗抹法を実施した記録があることが前提です。

みらい

みらい新人医療事務

D017の「2」や「3」を算定した場合はどうですか?

あおい

あおい元・医療事務

集菌塗抹法加算は「1」蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するものに限った加算です。「2」保温装置使用アメーバ検査や「3」その他のものには、この加算の規定は確認できません。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準の届出は必要ですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算に固有の届出を求める規定は見当たりません。ただし断定はできないため、自院の届出状況とあわせて確認が必要な項目として扱ってください。

みらい

みらい新人医療事務

前回改定(令和6年度)から点数は変わっていますか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが確認できた一次資料の範囲では、前回改定からの点数・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月)。

公式資料の根拠

みらい

みらい新人医療事務

今日の話の元になっている資料も教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

主な根拠は次のとおりです。

資料名発行URL
診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号)D017該当箇所厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
令和8年度診療報酬改定について(改定関連情報の入口ページ)厚生労働省https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000188411_00042.html
あおい

あおい元・医療事務

D017の留意事項通知(検査の対象範囲・算定回数・摘要欄記載に関する条文)についても当サイトの一次資料データベースで内容を確認していますが、該当PDFのURLは資料の差し替えにより現在アクセスできない状態のため、本文では上記2点を確認用リンクとしてご案内しています。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。同じ検体検査の加算として、染色標本加算(D002尿沈渣(鏡検法)の加算)もあわせて確認しておくと、併算定の考え方が理解しやすくなると思います。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    注 集菌塗抹法を行った場合には、集菌塗抹法加算として、35点を所定点数に加算する。

よくある質問

集菌塗抹法加算は診療所でも算定候補になりますか?

一次資料の範囲では対象医療機関を病院に限定する記載は確認できておらず、診療所・病院いずれも算定候補になり得ます。ただし実際に集菌塗抹法を実施した記録があることが前提です。

D017の『2』や『3』を算定した場合も対象ですか?

集菌塗抹法加算はD017『1』蛍光顕微鏡、位相差顕微鏡、暗視野装置等を使用するものに限った加算です。『2』保温装置使用アメーバ検査や『3』その他のものには、この加算の規定は確認できません。

施設基準の届出は必要ですか?

一次資料の範囲では、この加算に固有の届出を求める規定は見当たりません。ただし断定はできないため、自院の届出状況とあわせて確認が必要な項目として扱ってください。

D002尿沈渣と同時に検査した場合はどうなりますか?

同一検体でD002尿沈渣(鏡検法)又はD002-2尿沈渣(フローサイトメトリー法)を併せて行った場合は、主たる検査の所定点数のみ算定します。同一日でも検体が異なる場合は、摘要欄に検体の種類を記載したうえで算定できる余地があります。

前回改定(令和6年度)から点数は変わっていますか?

当サイトが確認できた一次資料の範囲では、前回改定からの点数・算定要件の変更は確認されていません(確認日: 2026年7月)。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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