みらい(新人医療事務)
「急性期リハビリテーション加算」って書類で見かけたんですけど、これって何の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
これは、心大血管疾患リハビリテーション料や呼吸器リハビリテーション料など、疾患別リハビリテーション料の「注4」として規定されている加算です。令和8年度(2026年度)の点数表では、対象となる患者にリハビリテーションを行った場合、1単位につき50点を所定点数に上乗せできる仕組みになっています。
みらい(新人医療事務)
「上乗せ」ということは、リハビリの基本の点数にプラスされるということですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。厚生労働省の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)では、心大血管疾患リハビリテーション料の「注4」で次のように定められています。
告示 原文(心大血管疾患リハビリテーション料 注4)
別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、注1本文に規定する別に厚生労働大臣が定める患者(入院中のものに限る。)であって、リハビリテーションを実施する日に別に厚生労働大臣が定める患者であるものに対してリハビリテーションを行った場合は、発症、手術若しくは急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早いものから起算して14日を限度として、急性期リハビリテーション加算として、1単位につき50点を更に所定点数に加算する。
みらい(新人医療事務)
なるほど、対象になる疾患別リハビリテーション料は1つだけじゃないんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。当サイトが確認できている一次資料の範囲では、呼吸器リハビリテーション料の「注4」にも、ほぼ同じ内容で急性期リハビリテーション加算(1単位につき50点)が規定されています。ただし、脳血管疾患等リハビリテーション料や運動器リハビリテーション料についても同様の規定があるかどうかは、当サイトが確認できている資料の中では確定できていません。実際に算定を検討する際は、該当する疾患別リハビリテーション料それぞれの条文を個別に確認してください。
対象医療機関・対象患者
みらい(新人医療事務)
どんな医療機関が対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
疾患別リハビリテーション料(心大血管疾患リハビリテーション料・呼吸器リハビリテーション料など)を算定している入院患者がいる医療機関が前提です。診療所か病院かという区分そのものではなく、疾患別リハビリテーション料を算定する入院患者が対象になる仕組みです。診療所・外来だけで完結する場合は、当サイトが確認できた資料の範囲では対象になりにくい可能性がありますが、対象外と言い切ることはできませんので、自院の届出・算定状況で確認が必要です。
みらい(新人医療事務)
対象になる患者さんについても、条件があるんですよね?
あおい(元・医療事務)
はい。留意事項通知には、次のような説明があります。
留意事項通知 原文(H000 心大血管疾患リハビリテーション料)
「注4」に規定する急性期リハビリテーション加算は、当該施設における心大血管疾患に対する治療開始後、重症患者に対するより早期からの急性期リハビリテーションの実施について評価したものであり、入院中の患者に対して「注2」及び「注3」に規定する加算と別に算定することができる。特掲診療料の施設基準等別表第九の四第二号に掲げる患者については、手術を実施したもの及び急性増悪したものを除き、「注4」に規定する加算は算定できない。
みらい(新人医療事務)
「別表第九の四第二号に掲げる患者は除く」というのが少し難しいです…
あおい(元・医療事務)
ここは条文の言い回しがそのまま重要な部分なので、要約せずお伝えしますね。特掲診療料の施設基準等の別表第九の四第二号に該当する患者については、手術を実施した場合や急性増悪した場合を除き、この加算は算定できないとされています。この患者区分の詳細な内容は、当サイトが確認できている一次資料の範囲には含まれていませんでした。対象患者に該当するかどうかは、告示の別表と自院のカルテ・診療内容を突き合わせて確認する必要があります。
みらい(新人医療事務)
対象患者の具体的な基準についても教えてください。
あおい(元・医療事務)
留意事項通知の該当箇所には、次のような記載があります。
留意事項通知 原文(対象患者の定義・一部)
「注4」に規定する急性期リハビリテーション加算の対象となる患者は、特掲診療料の施設基準等別表九の十に掲げる対象患者であって、以下のいずれかに該当するものをいう。ア相当程度以上の日常生活能力の低下を来している患者とは、ADLの評価であるBIが
みらい(新人医療事務)
あれ、この引用、文章が途中で切れていませんか?
あおい(元・医療事務)
よく気づきましたね。正直にお伝えすると、当サイトが収録している一次資料の範囲では、この続き(具体的なBIのスコア基準など)を確認できていません。ここは推測で補わず「要確認」として扱います。実際の該当判断は、告示・留意事項通知の原文、または自院で保管している届出関連資料でご確認ください。
点数・算定単位

みらい(新人医療事務)
点数は50点だと最初に聞きましたが、まとめて教えてもらえますか?
あおい(元・医療事務)
表にしますね。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 加算名 | 急性期リハビリテーション加算(令和8年度) |
| 点数 | 1単位につき50点(所定点数に加算) |
| 起算日 | 発症・手術・急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早いもの |
| 限度日数 | 起算日から14日を限度 |
| 確認できた対象区分 | 心大血管疾患リハビリテーション料・呼吸器リハビリテーション料の「注4」(当サイトが確認できた範囲) |
みらい(新人医療事務)
似たような名前の加算も一緒に整理してもらえると助かります。
あおい(元・医療事務)
同じ疾患別リハビリテーション料の中で隣り合う「注」として規定されている加算をまとめますね。混同しやすい組み合わせです。
| 加算名 | 規定箇所 | 点数 | 限度日数の考え方 |
|---|---|---|---|
| 初期加算 | 注3 | 1単位につき45点 | 発症・手術・急性増悪から14日を限度 |
| 急性期リハビリテーション加算 | 注4 | 1単位につき50点 | 発症・手術・急性増悪から14日を限度(重症患者向け) |
| 休日リハビリテーション加算 | 注5 | 1単位につき25点 | 発症・手術・急性増悪から30日目までを限度(休日に行った場合) |
みらい(新人医療事務)
この表、どの疾患別リハビリテーション料でも同じ数え方なんですか?
あおい(元・医療事務)
そこは注意が必要です。当サイトが確認できた範囲では、心大血管疾患リハビリテーション料・呼吸器リハビリテーション料の条文では「発症・手術・急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早いもの」を起算日とする書き方になっている一方、脳血管疾患等リハビリテーション料・運動器リハビリテーション料の条文では、この7日目・治療開始日の分岐を伴わずに「発症、手術又は急性増悪から」直接数える書き方になっています。上の表は代表的な限度日数を示したものなので、実際に算定を検討する際は、自院が算定している疾患別リハビリテーション料の区分の条文で起算日の定義を確認してください。
みらい(新人医療事務)
診療行為コードみたいな数字も一緒に確認できますか?
あおい(元・医療事務)
コードについては、当サイトのデータベースにまだ診療行為マスター上のコードが登録されていない項目です。誤った数字をお伝えするわけにはいかないので、実際のレセプト入力の際は医科診療行為マスターで該当コードをご確認いただくのが確実です。
施設基準
みらい(新人医療事務)
施設基準はどうなっていますか?
あおい(元・医療事務)
初期加算と急性期リハビリテーション加算に共通する施設基準として、次のように定められています。
施設基準 原文(初期加算及び急性期リハビリテーション加算に関する施設基準)
当該保険医療機関にリハビリテーション科の常勤の医師が1名以上配置されていること。なお、週3日以上常態として勤務しており、かつ、所定労働時間が週22時間以上の勤務を行っているリハビリテーション科の非常勤医師を2名以上組み合わせることにより、常勤医師の勤務時間帯と同じ時間帯にこれらの非常勤医師が配置されている場合には、当該基準を満たしていることとみなすことができる。
みらい(新人医療事務)
常勤医師が1人いれば、それだけでOKなんですか?
あおい(元・医療事務)
常勤医師1名以上の配置が基本の考え方ですが、非常勤医師を組み合わせることで基準を満たしたとみなせる規定もあります。ただし「週3日以上・週22時間以上」といった細かい条件がありますので、自院の勤務体制がこの条件に当てはまるかどうかは、勤務記録と突き合わせて確認する必要があります。届出様式にも、リハビリテーション科の医師の氏名や常勤換算の該非を記入する欄が設けられています。
届出の要否
みらい(新人医療事務)
施設基準を満たしていれば、それだけで算定候補になるんですか?
あおい(元・医療事務)
施設基準を満たしていることに加えて、地方厚生局長等への届出が必要です。当サイトが確認できた届出様式には「初期加算及び急性期リハビリテーション加算の届出 有・無」というチェック欄と、リハビリテーション科の医師の氏名・常勤換算の該非を記入する欄が用意されています。届出が受理されていない状態での算定は避け、必ず届出状況を確認してください。
届出は「有無」だけでなく受理状況まで確認
届出様式上のチェック欄に印を付けただけでは足りません。地方厚生局への届出が実際に受理されているかどうかまで、控えの記録で確認してください。
算定タイミング・回数制限・併算定の注意
みらい(新人医療事務)
いつからいつまで算定できるんですか?
あおい(元・医療事務)
「発症、手術若しくは急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早いものから起算して14日を限度」という起算方法が条文に定められています。つまり、発症・手術・急性増悪の7日目と治療開始日を比べて早い方が起算日になり、そこから14日間が上限ということです。
みらい(新人医療事務)
ほかの加算と一緒に算定できるんでしょうか?
あおい(元・医療事務)
留意事項通知では「入院中の患者に対して『注2』及び『注3』に規定する加算と別に算定することができる」とされています。つまり初期加算(注3)と急性期リハビリテーション加算(注4)は、別々に算定できる関係にあるということです。ただし、対象患者から除外される区分(特掲診療料の施設基準等別表第九の四第二号に掲げる患者のうち、手術を実施したもの及び急性増悪したものを除く部分)がありますので、併算定を検討する際は除外規定も必ず確認してください。
断定を避けるための確認ポイント
急性期リハビリテーション加算は、施設基準・届出・対象患者の要件をすべて満たしている場合に算定候補になる仕組みです。いずれか1つでも未確認の要件があれば、算定候補ではなく「要確認」として扱ってください。
令和8年度改定での変更点
みらい(新人医療事務)
前回の改定から何か変わった点はあるんですか?
あおい(元・医療事務)
急性期リハビリテーション加算という枠組み自体は、前回改定(令和6年度)の時点で公表されている疑義解釈でもすでに扱われており、令和8年度に新設された加算ではありません。今回当サイトが確認した一次資料(令和8年厚生労働省告示第69号・関連の留意事項通知)の範囲では、点数(1単位につき50点)や算定要件について、変更点は確認されていません(確認日: 2026年7月時点)。
みらい(新人医療事務)
「確認されていません」というのは、変わっていないと言い切れるわけじゃないんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。当サイトが収録している資料の範囲での確認結果であり、告示・通知の全文突合までは行っていません。正確な改定履歴については、厚生労働省が公表する個別改定項目の資料もあわせて確認いただくと安心です。
前回改定との比較(令和6年度→令和8年度)
- 加算の枠組み: 前回改定(令和6年度)時点で既に運用されていた仕組みで、令和8年度も継続しています。
- 点数: 一次資料で確認できた範囲では、1単位につき50点のまま変更は確認されていません。
- 施設基準・算定要件: 今回確認した資料の範囲では、変更点は確認されていません。
自院で確認する順番

みらい(新人医療事務)
自院がこの加算の候補になるかどうか、どう確認したらいいですか?
あおい(元・医療事務)
順番に整理しますね。
自院で確認する順番
- 疾患別リハビリテーション料(心大血管疾患リハビリテーション料・呼吸器リハビリテーション料など)を算定する入院患者がいるか確認する
- リハビリテーション科の常勤医師の配置状況(または非常勤医師の組み合わせ)が施設基準を満たしているか確認する
- 「初期加算及び急性期リハビリテーション加算」の届出が地方厚生局等に受理されているか確認する
- 対象患者が、発症・手術・急性増悪から7日目又は治療開始日のいずれか早い日から14日以内に該当するか確認する
- 特掲診療料の施設基準等別表第九の四第二号に掲げる除外患者に該当しないか(該当する場合は手術実施・急性増悪の有無)を確認する
よくある取り漏れ
見落としやすいポイント
- 初期加算(注3・45点)と急性期リハビリテーション加算(注4・50点)を混同してしまう。両者は規定される「注」も点数も別物です。
- 休日リハビリテーション加算(注5・25点)も似た起算方法を使うため、条文を読み違えやすい加算です。
- 「重症患者」という表現があるため、対象患者の定義(特掲診療料の施設基準等別表九の十)を確認せずに、感覚的に重症度を判断してしまう。
みらい(新人医療事務)
加算の名前が似ているものが多くて、確かに混同しそうです。
あおい(元・医療事務)
そうなんです。特に初期加算と急性期リハビリテーション加算は、同じ疾患別リハビリテーション料の中で隣り合う「注」として規定されているので、レセプト担当者の間でも混同が起きやすい組み合わせです。名前だけで判断せず、条文の「注」番号まで確認する習慣をつけておくと安心です。同じ疾患別リハビリテーション料に関連する加算として、休日リハビリテーション加算やリハビリテーションデータ提出加算もあわせて確認しておくと、届出漏れの防止につながります。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
この加算は診療所でも算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが確認している一次資料の範囲では、この加算は疾患別リハビリテーション料を算定する入院患者を対象とした規定です。外来や診療所での算定に関する記載は、確認できた資料の中には含まれていませんでした。入院医療機関を中心とした加算である可能性が高いですが、対象外と言い切ることはできませんので、自院の届出・算定状況で確認してください。
みらい(新人医療事務)
対象患者の状態が途中で変わった場合、その日は算定できないんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の疑義解釈では、対象患者としての状態を日ごとに評価し、要件に該当しなくなった日は算定の対象にならない、という考え方が示されています。日々の状態変化に応じて、算定可否も変わりうる点に注意してください。
みらい(新人医療事務)
施設基準を満たしていても、届出を出し忘れていたらどうなりますか?
あおい(元・医療事務)
施設基準を満たしていても、届出が受理されていなければ算定候補にはなりません。届出の受理状況は、地方厚生局への提出記録で必ず確認してください。
公式情報・参考資料
あおい(元・医療事務)
この記事の内容は、以下の厚生労働省公式資料を根拠としています。詳細な施設基準・届出手続き・対象患者の定義は、必ず一次資料でご確認ください。
参考資料(厚労省公式・令和8年度)
- 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号): https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
- 特掲診療料の施設基準等の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第71号): https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001675855.pdf
- 疾患別リハビリテーション料に係る届出書添付書類等(様式): https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001698334.pdf
- 疑義解釈資料の送付について 医科(急性期リハビリテーション加算の対象患者の評価に関する質疑を含む一覧ページ): https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/iryouhoken/newpage_21053.html
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。