みらい(新人医療事務)
「一般病棟入院期間加算」っていう名前を初めて見たんですけど、これって何か特別な届出が必要な加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
名前だけ見るとそう思いますよね。でも実はこれ、一般病棟入院基本料(区分番号A100)を算定している病棟なら、入院患者さんの入院日数に応じて自動的に計算される点数なんです。令和8年度の医科点数表、A100の注3に規定されています。
みらい(新人医療事務)
自動的に計算される、というのはどういうことですか?
あおい(元・医療事務)
一般病棟入院基本料を算定している患者さんについて、入院してからの日数が14日以内か、15日以上30日以内かによって、1日につき上乗せされる点数が変わる仕組みなんです。届出そのものは「一般病棟入院基本料」側(急性期一般入院料などの区分)でされていて、その区分に応じてこの期間加算が自動的についてくる、というイメージですね。
一般病棟入院期間加算とは
みらい(新人医療事務)
そもそも、この加算は何のためにあるんですか?
あおい(元・医療事務)
入院初期は検査や治療が集中しやすく、医療資源の投入量が多い時期です。そうした入院早期の医療資源投入を評価するために、入院期間に応じて基本料に上乗せする仕組みが設けられています。当サイトが収録している一次資料の範囲では、令和8年度の医科点数表においてもこの考え方は維持されています。
みらい(新人医療事務)
「一般病棟入院期間加算」という名前の加算を単独で算定する、というよりは、一般病棟入院基本料の一部という感じなんですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。レセプト上は一般病棟入院基本料の所定点数に、この期間加算を合算した点数で算定される形になります。単独の届出書式があるわけではなく、一般病棟入院基本料(A100)を算定できる病棟であれば、入院日数に応じて自動的に適用される点数区分と理解しておくとよいと思います。
対象医療機関・対象患者
みらい(新人医療事務)
どんな病院の、どんな患者さんが対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
対象は、一般病棟入院基本料(A100)を算定している病棟に入院している患者さんです。急性期病院一般入院基本料、急性期一般入院基本料、地域一般入院基本料のいずれの区分を届け出ている病棟も含まれます。ただし、救命救急入院料などの特定入院料を算定している患者さんは対象から除かれます。
みらい(新人医療事務)
療養病棟とか精神病棟は対象外なんですか?
あおい(元・医療事務)
はい、この点数区分は一般病棟入院基本料(A100)に関するものなので、療養病棟入院基本料や精神病棟入院基本料などは対象外です。それぞれの入院基本料には、別の区分番号で同じ考え方の入院期間加算が定められていることがありますが、点数や日数の区切りは区分ごとに異なりますので、混同しないよう確認が必要です。
対象になりやすいケース
急性期一般入院料1〜6、急性期病院A・B一般入院料、地域一般入院料1〜3のいずれかを届け出ている一般病棟に、特定入院料を算定しない形で入院している患者さんが対象候補です。
点数区分(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
具体的な点数はどうなっているんですか?
あおい(元・医療事務)
入院してからの日数によって、1日につき次の点数が一般病棟入院基本料の所定点数に加算されます。
| 入院期間 | 一般病棟入院基本料を算定する病棟 | 特別入院基本料等を算定する病棟 |
|---|---|---|
| 入院日から14日以内の期間 | 450点 | 300点 |
| 15日以上30日以内の期間 | 192点 | 155点 |
| 31日以上の期間 | 加算なし(基本料のみ) | 加算なし(基本料のみ) |

みらい(新人医療事務)
「特別入院基本料等」っていうのは何ですか?
あおい(元・医療事務)
一般病棟入院基本料の施設基準(看護配置や平均在院日数などの基準)に適合しない病棟でも、当分の間、地方厚生局長等への届出により算定できる基本料のことです。令和8年度時点で704点という所定点数が定められています。この特別入院基本料を算定している病棟の場合、期間加算の点数もそれぞれ300点・155点と、通常区分より低めに設定されています。
みらい(新人医療事務)
つまり、施設基準を満たしている病棟の方が、期間加算も高くなるということですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。一般病棟入院基本料の区分(急性期一般入院料か特別入院基本料か)によって加算額が変わる、という構造は覚えておくとよいと思います。31日を超えた期間については、この期間加算自体は算定されなくなります。
算定日数の数え方に注意
「14日以内」「15日以上30日以内」の区切りは、入院日を初日として数える起算日ベースで判断します。転棟・転科などがあった場合の起算日の扱いは個別の確認が必要です。
特別入院基本料の場合との違い
みらい(新人医療事務)
うちの病院がどちらに当てはまるか、どうやって確認すればいいんですか?
あおい(元・医療事務)
まず、自院が地方厚生局に届け出ている一般病棟入院基本料の区分を確認してください。急性期一般入院料や地域一般入院料などの通常区分を届け出ていれば450点・192点の区分、看護配置基準などに適合せず特別入院基本料(704点)を届け出ている場合は300点・155点の区分になります。
みらい(新人医療事務)
施設基準を満たさなくなった場合はどうなるんですか?
あおい(元・医療事務)
施設基準の一部に適合しなくなった病棟について、地方厚生局長等への届出により経過的な取扱いが定められている場合があります。この点は病棟の状況によって取扱いが変わる部分なので、自院の届出状況を踏まえて個別に確認することをおすすめします。
届出・算定にあたっての確認ポイント
みらい(新人医療事務)
この加算そのものを算定するために、追加の届出は必要なんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、この期間加算自体について単独の届出様式は確認されていません。一般病棟入院基本料(急性期一般入院料などの各区分、または特別入院基本料)の届出が前提となり、その区分に応じて入院日数ごとの点数が自動的に決まる仕組みと理解できます。
みらい(新人医療事務)
じゃあ、届出さえしていれば自動でレセプトに反映されるんですね。
あおい(元・医療事務)
基本的な考え方としてはそうですが、レセプトコンピューターの設定や入院日の起算方法など、実務上の運用は医療機関ごとに異なります。「届出済みだから必ず正しく算定される」と決めつけず、実際のレセプト作成時に入院期間の区分が正しく反映されているか確認することが大切です。
自院で確認する順番
- 自院が届け出ている一般病棟入院基本料の区分(急性期一般入院料か、特別入院基本料か)を確認する
- 対象患者が特定入院料を算定していないか確認する
- 入院日を起算日として、14日以内・15日以上30日以内・31日以上のどの区分に当たるかを確認する
- レセプトコンピューターの設定で該当区分の点数が正しく反映されているか確認する
- 不明点は審査支払機関または公式資料で確認する

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
前回の改定から、この加算に変更はあったんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、令和8年度の医科点数表におけるA100一般病棟入院基本料の入院期間加算(14日以内450点・特別入院基本料等300点、15日以上30日以内192点・特別入院基本料等155点)について、前回改定(令和6年度)からの変更点は確認されていません(確認日: 2026-08)。
みらい(新人医療事務)
変更がないという情報も、ちゃんと確認できているということですね。
あおい(元・医療事務)
はい。ただし、一般病棟入院基本料自体の施設基準や区分(急性期一般入院料の要件など)は改定のたびに見直されることがあるため、期間加算の前提となる区分については別途、最新の施設基準を確認しておくと安心です。
関連する入院基本料等加算もあわせて確認
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
現場でよくある間違いってありますか?
あおい(元・医療事務)
多いのは、入院期間の起算日を間違えて数えてしまうケースです。転棟や病棟種別の変更があった場合に、いつを起算日とするかで14日以内か15日以上かの区分が変わってしまうことがあります。また、特別入院基本料を届け出ている病棟なのに、通常区分の450点・192点で計算してしまう入力ミスも見られます。
みらい(新人医療事務)
特定入院料を算定している患者さんを含めて計算してしまう、みたいなこともありそうですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。救命救急入院料などの特定入院料を算定している患者さんは、この期間加算の対象から除かれます。病棟内に一般病棟入院基本料の患者さんと特定入院料の患者さんが混在している場合は、対象患者の切り分けを丁寧に行う必要があります。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
31日以上入院している患者さんには、この加算はまったくつかないんですか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度の医科点数表では、14日以内と15日以上30日以内の2区分についてのみ期間加算が定められており、31日以上の期間についてはこの期間加算は算定されません。一般病棟入院基本料自体の所定点数は引き続き算定されます。
みらい(新人医療事務)
地域一般入院料を届け出ている病棟でも、同じ点数区分が使われるんですか?
あおい(元・医療事務)
はい、急性期一般入院料・急性期病院一般入院料・地域一般入院料のいずれの区分でも、一般病棟入院基本料(A100)を算定する病棟であれば同じ入院期間加算の点数区分(450点・192点、特別入院基本料等の場合は300点・155点)が適用されます。区分ごとに期間加算の点数自体が変わるわけではない、という点は誤解しやすいところなので確認しておくとよいと思います。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。