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令和8年度最終更新 2026-08-11T18:01:43+00:00出典あり

精神病棟入院期間加算、自院は算定候補?確認ポイント【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

令和8年度の精神病棟入院期間加算。3点〜465点(10区分)。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

精神病棟入院期間加算とは?まず基本を教えてください

みらい

みらい新人医療事務

あおいさん、レセプト点検をしていたら「精神病棟入院期間加算」という区分をよく見かけるんですが、これはどんな加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)の医科点数表では、精神病棟入院基本料(区分番号A103)に組み込まれた仕組みで、入院患者さんの入院期間の長さに応じて1日ごとに加算される点数のことを指します。告示には「当該病棟の入院患者の入院期間に応じ、次に掲げる点数をそれぞれ1日につき所定点数に加算する」と定められています。

みらい

みらい新人医療事務

「所定点数に加算する」ということは、病院側が別途申請しないと算定できないものなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

いいえ、そこがポイントです。これは精神病棟入院基本料(A103)の届出が受理されている病棟であれば、入院患者ごとの在院日数に応じて自動的に計算される仕組みです。加算そのものに対する個別の届出は不要ですが、前提となるA103の施設基準・届出が有効であることが条件になります。

みらい

みらい新人医療事務

なるほど、A103の届出が土台になっているんですね。対象になるのは精神病棟がある病院ならどこでもいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

「病院(特定機能病院を除く。)の精神病棟」が対象です。告示の注1には「病院(特定機能病院を除く。)の精神病棟(医療法第7条第2項第1号に規定する精神病床に係る病棟として地方厚生局長等に届出のあったものをいう。)であって、看護配置、看護師比率、平均在院日数その他の事項につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして保険医療機関が地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当該基準に係る区分に従い、それぞれ所定点数を算定する」と記載されています。特定機能病院の精神病棟は別区分(区分番号A104 特定機能病院入院基本料)で扱われるため、対象外です。

点数区分の確認(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

具体的に何点になるのか、入院期間ごとに整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度時点の告示(区分番号A103 注3)では、入院期間の区分ごとに次の点数が定められています。

入院期間加算点数(通常の病棟)
14日以内の期間465点
15日以上30日以内の期間250点
31日以上90日以内の期間125点
91日以上180日以内の期間10点
181日以上1年以内の期間3点

精神病棟入院期間加算 点数区分(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

最大465点から最小3点まで、かなり幅がありますね。入院が長引くほど点数が下がっていくんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。入院初期(14日以内)が最も高く、入院が長期化するほど段階的に低くなっていく設計です。告示原文でも「イ 14日以内の期間 465点」「ロ 15日以上30日以内の期間 250点」「ハ 31日以上90日以内の期間 125点」「ニ 91日以上180日以内の期間 10点」「ホ 181日以上1年以内の期間 3点」と、入院期間の区分がそのまま点数区分に対応する形で明記されています。

みらい

みらい新人医療事務

医科診療行為マスターを見ると、この加算に対応するコードが複数登録されているみたいなんですが、これは何が違うんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトの整理では、通常の病棟区分と、この後お話しする「特別入院基本料等」の区分とで、同じ入院期間でも別のコードが割り当てられているためです。点数自体は次の章で説明する区分ごとに異なりますので、まずは「入院期間が長くなるほど加算点数は下がる」という全体の構造を押さえておくとレセプト点検がしやすくなります。

「特別入院基本料等」の場合は点数が変わります

みらい

みらい新人医療事務

さっき点数のところで「通常の病棟」と書いてありましたが、それ以外のケースもあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、あります。告示では14日以内・15日以上30日以内・31日以上90日以内の3区分について、「特別入院基本料等」に該当する場合は異なる点数が定められています。原文には「イ 14日以内の期間 465点(特別入院基本料等については、300点)」「ロ 15日以上30日以内の期間 250点(特別入院基本料等については、155点)」「ハ 31日以上90日以内の期間 125点(特別入院基本料等については、100点)」と括弧書きで明記されています。

通常区分と特別入院基本料等の点数比較(令和8年度)

  • 14日以内: 通常465点 / 特別入院基本料等300点
  • 15日以上30日以内: 通常250点 / 特別入院基本料等155点
  • 31日以上90日以内: 通常125点 / 特別入院基本料等100点
  • 91日以上180日以内・181日以上1年以内: 告示に特別区分の別点数は明記されておらず、通常と同じ10点・3点です
みらい

みらい新人医療事務

「特別入院基本料等」というのは、どんな病棟が該当するんですか?

あおい

あおい元・医療事務

告示の注2に定義があります。「注1に規定する病棟以外の精神病棟については、当分の間、別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た場合に限り、当該病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、特別入院基本料として、618点を算定できる」とされています。つまり、注1の本来の施設基準を満たせない病棟が、当分の間の経過措置として算定できる区分です。

みらい

みらい新人医療事務

618点というのは、さっきの表とは別の基本料の点数ですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。特別入院基本料618点は、入院基本料そのものの点数(14日以内でも15対1でも変わらない一律の点数)です。今回ご説明している入院期間加算は、この特別入院基本料に上乗せされる形で、期間区分ごとの点数(300点・155点・100点・10点・3点)が加わります。

みらい

みらい新人医療事務

「等」というのがついているのが気になります。特別入院基本料以外にも何かあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、もう一つ「夜勤時間特別入院基本料」という区分があります。告示の注10には「注1に規定する別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合するものとして地方厚生局長等に届け出ていた病棟であって、当該基準のうち別に厚生労働大臣が定めるもののみに適合しなくなったものとして地方厚生局長等に届け出た病棟については、注2の規定にかかわらず、当該病棟に入院している患者(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)について、当分の間、夜勤時間特別入院基本料として、それぞれの所定点数の100分の70に相当する点数を算定できる」と定められています。この「特別入院基本料」と「夜勤時間特別入院基本料」の両方をあわせて「特別入院基本料等」と呼ぶ整理になっています。

区分の見極めが必要です

自院の病棟がどの区分(通常・特別入院基本料・夜勤時間特別入院基本料)に該当するかで、同じ入院期間でも加算点数が異なります。届出内容と直近の施設基準充足状況を確認しないと、どちらの区分で算定すべきかは判断できません。

施設基準・届出はどう確認すればいいですか?

みらい

みらい新人医療事務

この加算を算定候補にするために、事務としてまず何を確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

大前提として、精神病棟入院基本料(A103)そのものの届出が地方厚生局長等に受理されているかどうかです。この加算は独立した届出ではなく、A103の届出区分に連動する仕組みなので、まずはA103の施設基準(看護配置・看護師比率・平均在院日数など)の届出状況を確認する必要があります。

みらい

みらい新人医療事務

届出が受理されていれば、あとは入院期間を数えるだけでいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

基本的な考え方はそうですが、確認が必要な点が2つあります。1つ目は、病棟が「通常」「特別入院基本料」「夜勤時間特別入院基本料」のどの区分で届け出られているか。2つ目は、対象患者が「第3節の特定入院料を算定する患者」に該当しないかどうかです。告示では繰り返し「(第3節の特定入院料を算定する患者を除く。)」という除外規定が明記されており、精神科救急入院料などの特定入院料を算定している患者にはこの入院期間加算とは異なる算定ルールが適用されます。

みらい

みらい新人医療事務

特定入院料を算定している患者かどうかは、どこで確認できますか?

あおい

あおい元・医療事務

レセプトコンピュータの入院基本料区分の設定と、実際に算定している入院料の種類を突き合わせて確認するのが確実です。特定入院料(精神科救急入院料、精神科急性期治療病棟入院料など)を算定している病棟・患者は、今回ご説明した区分番号A103の入院期間加算とは別の算定体系になりますので、混同しないよう注意が必要です。

施設基準確認の3ポイント(令和8年度)

① A103(精神病棟入院基本料)の届出状況

  • 看護配置・看護師比率・平均在院日数等の施設基準に適合した届出が地方厚生局長等に受理されているか

② 病棟区分の確認

  • 通常区分か、特別入院基本料(618点)か、夜勤時間特別入院基本料(100分の70)かを、直近の届出内容で確認

③ 対象患者の確認

  • 第3節の特定入院料(精神科救急入院料等)を算定している患者ではないかを確認

改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から、この加算の点数や仕組みは変わったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

前回改定(令和6年度)からの変更点について、当サイトが収録している一次資料の範囲では確認されていません(確認日: 2026年8月)。令和8年度(2026年度)の告示に基づく点数区分は、本記事でご紹介した「14日以内465点、15日以上30日以内250点、31日以上90日以内125点、91日以上180日以内10点、181日以上1年以内3点」(特別入院基本料等は300点・155点・100点・10点・3点)のとおりです。

みらい

みらい新人医療事務

変更がないなら、去年までの資料を見ても問題ないということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは注意が必要です。当サイトが収録している一次資料の範囲で差分が確認できていないだけで、施設基準や算定要件の細部まで完全に照合できているわけではありません。レセプト作成の際は、必ず最新(令和8年度)の告示・留意事項通知でご確認ください。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

実際にうちの病院で算定候補になるか確認するには、どういう順番で見ていけばいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

こんな順番で確認するとスムーズです。

自院で確認する順番

  1. 精神病棟入院基本料(A103)の届出状況を確認 — 看護配置・看護師比率・平均在院日数の施設基準を満たした届出が地方厚生局長等に受理されているか

  2. 病棟区分を確認 — 通常区分か、特別入院基本料(618点)か、夜勤時間特別入院基本料(100分の70)か

  3. 対象患者を確認 — 第3節の特定入院料(精神科救急入院料等)を算定している患者ではないか

  4. 入院期間を確認 — 入院日から起算して何日目かを日単位で数える(14日以内/15〜30日/31〜90日/91〜180日/181日〜1年以内)

  5. 区分に対応する点数を確認 — 病棟区分(通常/特別入院基本料等)と入院期間の組み合わせで点数を突き合わせる

  6. レセプトコンピュータの設定を確認 — 入院期間の起算日・区分の切り替えが自動計算されているか、手動確認が必要な項目はないか

精神病棟入院期間加算 自院確認フロー(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

入院期間の起算日って、入院した日そのものでいいんですか?

あおい

あおい元・医療事務

実務上は入院日を1日目として数えるのが一般的ですが、転棟や退院・再入院を挟むケースなど個別の状況によって扱いが変わる場合があります。判断に迷うケースは、審査支払機関または地方厚生局に確認することをおすすめします。

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

レセプト点検でよく見落とされがちなポイントはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

いくつか代表的なケースがあります。

よくある取り漏れポイント

  • 入院が長期化した際に、期間区分の切り替え(14日超・30日超・90日超・180日超)を反映し忘れているケース
  • 病棟区分が「特別入院基本料等」に該当するのに、通常区分の点数で算定してしまっているケース
  • 特定入院料(精神科救急入院料等)を算定している患者を、誤って本加算の対象に含めてしまっているケース
  • 精神病棟入院基本料(A103)の施設基準届出が更新・変更されているのに、区分の見直しが反映されていないケース
  • 転棟・転院で入院期間の起算日がリセットされる場合に、期間の数え直しを忘れているケース

関連加算: あわせて確認したい加算

みらい

みらい新人医療事務

この加算とセットで確認しておくべき関連の加算はありますか?

あおい

あおい元・医療事務

精神病棟入院基本料(A103)の届出病棟では、注6の規定で第2節の入院基本料等加算のうち一定のものが、算定要件を満たす場合に組み合わせの候補になります。その一つが精神科隔離室管理加算です。隔離室での治療が必要な患者に対する加算で、こちらも精神病棟の届出区分と算定要件の確認が別途必要です。

みらい

みらい新人医療事務

一般病棟の場合はどうなるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

一般病棟の場合は区分番号A100(一般病棟入院基本料)が該当し、そちらにも入院期間に応じた加算の仕組みがありますが、点数区分は精神病棟とは異なります。病棟の種類によって適用される区分番号が変わりますので、混同しないようご注意ください。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちの病院が算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や病棟区分を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

公式情報・参考資料

あおい

あおい元・医療事務

この記事の内容は以下の厚労省公式資料を根拠としています。詳細な施設基準・届出手続きは必ず一次資料でご確認ください。

参考資料(厚労省公式・令和8年度)

よくある質問

精神病棟入院期間加算は個別に届出が必要ですか?

独立した届出は不要ですが、前提となる精神病棟入院基本料(区分番号A103)の施設基準届出が地方厚生局長等に受理されていることが条件です。

特別入院基本料等に該当すると点数はどう変わりますか?

告示では14日以内・15〜30日・31〜90日の3区分について、特別入院基本料等の場合はそれぞれ300点・155点・100点となり、通常区分(465点・250点・125点)より低い点数が定められています。91日以上180日以内・181日以上1年以内の2区分は、告示に特別区分の別点数の明記がなく通常と同じ10点・3点です。

特定機能病院の精神病棟にもこの加算は適用されますか?

適用されません。区分番号A103は特定機能病院を除く病院の精神病棟が対象で、特定機能病院の精神病棟は区分番号A104(特定機能病院入院基本料)の別区分で扱われます。

入院期間はいつから数えますか?

実務上は入院日を起算日として数えるのが一般的ですが、転棟・退院・再入院を挟むケースなど個別の扱いは判断が分かれる場合があるため、審査支払機関または地方厚生局に確認することをおすすめします。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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