連携強化加算ってどんな加算ですか?
みらい(新人医療事務)
外来感染対策向上加算は先月ようやく届出できたんですが、「連携強化加算」というのも聞いたことがあって。これって別の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
そうです、連携強化加算は外来感染対策向上加算とセットで確認したい上乗せ加算です。外来感染対策向上加算を算定している診療所が、感染対策向上加算1を算定している医療機関(主に病院)と連携体制を組み、そこに定期的に感染症の発生状況や抗菌薬の使用状況を報告している場合に、月1回3点を所定点数に加算する規定になっています。令和8年度(2026年度)の診療報酬でも引き続き設定されている加算です。
みらい(新人医療事務)
つまり「外来感染対策向上加算を取っている診療所が、さらに病院と連携して情報共有をしていれば取れる」ということですか?
あおい(元・医療事務)
その理解でほぼ合っています。前提条件として外来感染対策向上加算の届出が完了していること、さらに連携先の病院(感染対策向上加算1の届出をしている機関)に対して感染症情報を年4回以上報告していることが求められます。別途、連携強化加算としての届出も必要ですよ。

点数・算定コードの確認(令和8年度)
みらい(新人医療事務)
点数は何点なんですか?
あおい(元・医療事務)
初診料の注12と再診料の注16で、月1回3点です。告示原文では次のように規定されています。
| 区分 | 告示番号 | 点数 | 算定頻度 |
|---|---|---|---|
| 初診料(A000) | 注12 | 3点 | 月1回 |
| 再診料(A001) | 注16 | 3点 | 月1回 |
あおい(元・医療事務)
初診料注12の告示原文はこうなっています。「注11本文に該当する場合であって、感染症対策に関する医療機関間の連携体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において初診を行った場合は、連携強化加算として、月1回に限り3点を更に所定点数に加算する。」
みらい(新人医療事務)
注11というのは外来感染対策向上加算のことですよね?
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。「注11本文に該当する場合であって」が前提で、外来感染対策向上加算(初診料注11)を算定していることが連携強化加算の大前提です。再診料の場合は「注15本文(外来感染対策向上加算)に該当する場合であって」という書き方で、同じ構造です。
算定の前提条件
連携強化加算は、必ず外来感染対策向上加算を算定していることが前提です。外来感染対策向上加算の届出がない場合は、連携強化加算の算定対象になりません。まず届出の有無を確認してください。
対象医療機関・要件の確認
みらい(新人医療事務)
どんな診療所が対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
以下の2つの条件をどちらも満たす診療所が、施設基準の充足・届出を前提に算定候補となります。
連携強化加算の要件(令和8年度)
- 要件(1): 外来感染対策向上加算に係る届出を行っていること
- 要件(2): 当該保険医療機関が連携する感染対策向上加算1に係る届出を行った他の保険医療機関に対し、過去1年間に4回以上、感染症の発生状況・抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること
みらい(新人医療事務)
「過去1年間に4回以上」って、季節ごとに1回ずつ報告するようなイメージですか?
あおい(元・医療事務)
おおよそそういうイメージです。1年間に4回以上の報告実績が求められます。報告先は「感染対策向上加算1」を届出している医療機関(地域の中核的な病院など)になります。報告の内容は、自院での感染症の発生状況、使用した抗菌薬の種類・状況等です。記録として残しておくことが重要になりますね。
みらい(新人医療事務)
病院(感染対策向上加算1)との連携がそもそもないとダメということですよね。自院だけで何かするだけでは取れない加算ですね。
あおい(元・医療事務)
そうです。この加算の趣旨は「診療所と病院の間の感染症情報共有ネットワークを評価する」ものです。連携先の病院がすでに感染対策向上加算1を届出しているかどうかが重要なポイントで、まずそこから確認する必要があります。
届出の手続き
みらい(新人医療事務)
届出はどうすればいいですか?
あおい(元・医療事務)
連携強化加算は、外来感染対策向上加算とは別に届出が必要です。届出書類は「別添7の様式1の5」を使います。地方厚生(支)局に提出します。外来感染対策向上加算の届出時とは別の書類ですので、ご注意ください。
自院で確認する順番
- 外来感染対策向上加算の届出が完了しているか確認する
- 連携先として想定する病院が「感染対策向上加算1」を届出しているか確認する
- 過去1年間(または今後)、その病院に年4回以上の感染症情報報告を行う体制が整っているか確認する
- 別添7の様式1の5(連携強化加算の届出書)を作成する
- 地方厚生(支)局に届出を提出し、受理番号を確認する
みらい(新人医療事務)
様式1の5というのは、どこで入手できますか?
あおい(元・医療事務)
厚労省の「保医発0305第7号」(基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて)の別紙として掲載されています。地方厚生局のウェブサイトでも各種届出書類が公開されていますので、そちらも確認されると手続きがスムーズです。

算定上の注意点
みらい(新人医療事務)
算定するときに気をつけることはありますか?
あおい(元・医療事務)
いくつか確認しておきたいポイントがあります。
算定上の注意点(令和8年度)
- 月1回の算定上限: 連携強化加算は初診料または再診料に対して月1回が上限です
- 外来感染対策向上加算の前提: 外来感染対策向上加算(月1回6点)を算定していることが必須条件です
- 報告実績の記録管理: 連携先病院への報告年4回以上の記録を保管しておく必要があります
- 届出の有効性: 連携強化加算としての届出が受理・有効であることを確認してください
みらい(新人医療事務)
「機能強化加算」と「連携強化加算」は名前が似ていますが、違う加算ですか?
あおい(元・医療事務)
まったく別の体系の加算です。機能強化加算はかかりつけ医機能を評価する加算で、連携強化加算とは対象・要件・届出がすべて異なります。詳細な点数・要件は機能強化加算の公式資料をご確認ください。連携強化加算と同月にそれぞれ算定候補になるかどうかは、双方の届出・施設基準の充足を自院で確認する必要があります。
みらい(新人医療事務)
もう一つ「サーベイランス強化加算」というのも聞きますが、連携強化加算とどう違うんですか?
あおい(元・医療事務)
どちらも外来感染対策向上加算の上乗せ加算ですが、要件が異なります。連携強化加算は感染対策向上加算1の病院への年4回以上の報告が要件です。サーベイランス強化加算は感染症サーベイランス事業への参加が要件で、要件の詳細や点数についてはサーベイランス強化加算の公式資料をご確認ください。複数の上乗せ加算を同時に算定候補にするには、それぞれの届出と要件の充足が必要です。
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
令和8年度改定で連携強化加算の内容は変わりましたか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)改定においては、連携強化加算の基本的な仕組み(点数・算定要件・施設基準の構造)に関して、前回改定(令和6年度)からの主な変更は確認されていません(2026年6月確認・厚労省告示第69号・告示第70号・保医発0305第7号ベース)。
令和6年度→令和8年度 主な変更点(連携強化加算)
- 点数(月1回3点): 変更なし
- 前提加算(外来感染対策向上加算の届出): 変更なし
- 報告要件(連携先病院に年4回以上): 変更なし
- 届出様式(様式1の5): 変更なし
みらい(新人医療事務)
変わっていないんですね。安定した加算ということでしょうか。
あおい(元・医療事務)
令和8年度告示で確認できる範囲では、要件・点数に変更はありませんでした。ただし、今後の疑義解釈や訂正通知で細部が変わる場合もありますので、最新の公式資料は常に確認するようにしてください。
自院チェックリスト
みらい(新人医療事務)
まとめると、自院でどう確認すればいいですか?
あおい(元・医療事務)
こんな順番で確認するといいですよ。
自院で確認する順番
- 外来感染対策向上加算の届出受理番号を確認する(「(外来感染)第○号」)
- 連携先となる感染対策向上加算1の病院があるか確認する(地域医師会・保健所に相談するケースも)
- 過去1年間(今年度から始める場合は今後計画)の報告回数が4回以上になるか確認する
- 連携強化加算の届出書(様式1の5)を準備し、地方厚生局に提出する
- 届出受理後、レセプト請求時に連携強化加算(月1回3点)が算定候補になっているか確認する
みらい(新人医療事務)
報告の記録は何か様式があるんですか?
あおい(元・医療事務)
報告の書式について、保医発0305第7号(施設基準等取扱通知)では「感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること」という要件の規定のみで、報告書の様式は指定されていません。実際に報告した記録(日時・報告内容・報告先)を保管しておくことが大切です。連携先の病院と協議して、双方が分かる形で記録を残すことをお勧めします。
よくある取り漏れポイント
連携強化加算 よくある取り漏れ
- 外来感染対策向上加算の届出が未完了: 外来感染対策向上加算なしには連携強化加算は算定候補になりません。まず前提加算の届出状況から確認してください
- 連携先病院の要件確認が漏れている: 連携先は「感染対策向上加算1」を届出している医療機関に限られます。連携しているからといって、すべての病院が要件を満たすわけではありません
- 報告回数が4回未満で届出している: 過去1年間で4回以上の実績が必要です。届出時点と届出後の継続的な実績管理が求められます
- 連携強化加算の届出を忘れている: 外来感染対策向上加算の届出で自動的に連携強化加算が付くわけではありません。別途届出が必要です
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
自院が算定候補かどうか、もう少し詳しく確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や連携先の状況を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後に、よくある疑問を聞かせてください。連携強化加算と機能強化加算はどちらも「強化加算」という名前ですが、セットで考える加算ですか?
あおい(元・医療事務)
名前は似ていますが、まったく別の体系の加算です。機能強化加算は「かかりつけ医機能(24時間対応・健康管理等)」の評価、連携強化加算は「感染対策に関する医療機関間の情報共有」の評価です。どちらも届出が必要で、それぞれの要件を満たせばそれぞれ算定候補になります。算定の可否については、それぞれの要件と届出の有効性を必ず自院で確認してください。
みらい(新人医療事務)
同じ月に連携強化加算とサーベイランス強化加算を両方算定できますか?
あおい(元・医療事務)
両方の施設基準・届出が整っていれば、同一月に連携強化加算とサーベイランス強化加算のどちらも算定候補となります。外来感染対策向上加算を基礎として複数の上乗せ加算が存在する構造です。ただし、各加算の算定可否は届出の有効性と要件の充足を自院で確認してください。
みらい(新人医療事務)
連携強化加算は病院でも算定できますか?
あおい(元・医療事務)
告示では「外来感染対策向上加算を算定する保険医療機関(診療所に限る)」が前提となっています。外来感染対策向上加算が診療所限定であるため、連携強化加算も実質的に診療所のみが算定候補となります。
公式情報・参考資料
あおい(元・医療事務)
この記事の情報は以下の厚労省公式資料を根拠としています。詳細な施設基準・届出手続きは必ず一次資料でご確認ください。
参考資料(厚労省公式・令和8年度)
- 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf
- 基本診療料の施設基準等の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第70号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001675854.pdf
- 基本診療料の施設基準等及びその届出に関する手続きの取扱いについて(令和8年3月5日 保医発0305第7号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001707254.pdf
- 診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日 保医発0305第6号) https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001707246.pdf
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。