みらい(新人医療事務)
今日は「在宅患者訪問点滴注射管理指導料」について教えてください。訪問看護の現場でよく名前を聞くんですが、どういう加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
在宅患者訪問点滴注射管理指導料(区分C005-2)は、令和8年度(2026年度)の診療報酬で週1回100点と定められている加算候補です。在宅で療養していて通院が困難な患者さんについて、在宅での療養を担う保険医が「週3日以上の点滴注射が必要」と判断し、訪問する看護師や准看護師に点滴注射に際して留意すべき事項等を記載した文書で指示・管理指導を行った場合に、算定候補になります。
みらい(新人医療事務)
「週3日以上」というキーワードがよく出てきますが、これが算定要件の核心なんですか?
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。厚生労働省の告示・留意事項通知に定められている在宅患者訪問点滴注射管理指導料の算定要件を確認すると、次のような流れになっています。まず、在宅での療養を担う保険医が週3日以上の点滴注射を行う必要を認め、自院の看護師・准看護師に指示を行い診療録に記載するか、指定訪問看護事業者に対して在宅患者訪問点滴注射指示書(別紙様式16・17の2・18を参考に作成)で有効期間7日以内・指示内容を記載して指示を行います。そのうえで、薬剤・回路等の必要十分な保険医療材料・衛生材料を供与し、指示を行った日から7日間のうち3日以上、看護師等が患家を訪問して点滴注射を実施した場合に、その3日目に算定します。
在宅患者訪問点滴注射管理指導料の点数(令和8年度)

みらい(新人医療事務)
点数の内訳を整理してもらえますか?
あおい(元・医療事務)
令和8年度(2026年度)の医科点数表では、以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 区分番号 | C005-2 在宅患者訪問点滴注射管理指導料 |
| 点数 | 100点(1週につき) |
| 算定回数の限度 | 患者1人につき週1回 |
| 算定日 | 指示を行った日から7日間のうち、3日以上点滴注射を実施した日(3日目) |
| 年度 | 令和8年度(2026年度) |
みらい(新人医療事務)
週に何回も点滴をしても、算定できるのは週1回だけなんですね。
あおい(元・医療事務)
はい。告示の注書きに「患者1人につき週1回に限り算定する」と明記されています。何日訪問しても、この管理指導料としては週1回100点が上限の算定候補になります。ただし、点滴注射そのものに使った薬剤料は別に算定できるとされていますので、そこは分けて考える必要があります。
算定要件(週3日以上の点滴注射が前提)
みらい(新人医療事務)
「週3日以上」を満たせなかった週はどうなるんですか?
あおい(元・医療事務)
留意事項通知には「週3日以上実施できなかった場合においても、使用した分の薬剤料は算定できる」と記載されています。つまり、管理指導料(100点)自体は週3日以上の実施が前提の算定候補ですが、実施日数が3日に満たなかった週でも、実際に使用した薬剤の費用は別途算定できる可能性があります。管理指導料と薬剤料は別々に考える必要があるということですね。
みらい(新人医療事務)
点滴注射は医師が行っても対象になりますか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、そこは注意が必要です。留意事項通知に「算定要件となる点滴注射は、看護師等が実施した場合であり、医師が行った点滴注射は含まれない」と明記されています。訪問する看護師または准看護師が点滴注射を実施した場合に限られる算定要件です。
算定要件で見落としやすいポイント
- 「週3日以上」の点滴注射は、看護師・准看護師が実施した場合のみが算定要件の対象です(医師が行った点滴注射は含まれません)。
- 指示書(別紙様式16・17の2・18を参考に作成)の有効期間は7日以内と定められています。
- 算定日は「指示を行った日から7日間のうち3日以上訪問した日」の3日目であり、カンファレンスや訪問した日すべてに算定できるわけではありません。
対象患者・対象医療機関
みらい(新人医療事務)
どんな患者さんが対象になるんですか?
あおい(元・医療事務)
告示の注書きによると、対象は「区分番号C005に掲げる在宅患者訪問看護・指導料又は区分番号C005-1-2に掲げる同一建物居住者訪問看護・指導料を算定すべき訪問看護・指導を受けている患者」、または「指定訪問看護事業者から訪問看護を受けている患者」であって、在宅での療養を行っていて通院が困難な方が対象患者です。すでに在宅患者訪問看護・指導料の対象になっている患者さんが前提になっている点がポイントです。
みらい(新人医療事務)
診療所でも病院でも対象になりますか?
あおい(元・医療事務)
はい、在宅患者訪問点滴注射管理指導料は診療所・病院のどちらでも算定候補になります。在宅で療養する患者さんへの訪問診療・訪問看護の体制があることが前提です。
届出・施設基準
みらい(新人医療事務)
この加算を算定するには、事前の届出が必要ですか?
あおい(元・医療事務)
告示・留意事項通知の範囲を確認したところ、在宅患者訪問点滴注射管理指導料には特定の施設基準届出を求める規定は見当たりません。ただし、これは当サイトが収録している一次資料の範囲での確認であり、自院の届出状況や施設基準の該当有無は、最新の公式資料と地方厚生局の案内で確認することをおすすめします。
届出について確認したいこと
- 在宅患者訪問看護・指導料(C005)を算定する体制が整っているか
- 対象患者に指示を行う保険医が在宅療養を担当していること
- 指定訪問看護事業者を利用する場合は、指示書の様式(別紙様式16・17の2・18)を運用できる体制があるか
算定のタイミングと併算定の注意

みらい(新人医療事務)
ほかの在宅系の指導管理料と一緒に算定できますか?
あおい(元・医療事務)
そこは重要な確認ポイントです。留意事項通知には、「C104」在宅中心静脈栄養法指導管理料、「C108」在宅麻薬等注射指導管理料、「C108-2」在宅腫瘍化学療法注射指導管理料、「C108-3」在宅強心剤持続投与指導管理料、または第2章第6部の通則10に規定する看護師等遠隔診療注射実施料を算定した場合には、在宅患者訪問点滴注射管理指導料は算定できないと明記されています。
みらい(新人医療事務)
回路などの材料費は別に請求できるんですか?
あおい(元・医療事務)
できません。留意事項通知に「在宅患者訪問点滴注射管理指導料には、必要な回路等の費用が含まれており、別に算定できない」とあります。一方で、点滴注射に使った薬剤料そのものは別に算定できるとされていますので、材料費と薬剤料の扱いが違う点は区別して確認する必要があります。
併算定できない指導管理料(要確認)
以下を算定した月は、在宅患者訪問点滴注射管理指導料は算定候補になりません(要確認)。
- 「C104」在宅中心静脈栄養法指導管理料
- 「C108」在宅麻薬等注射指導管理料
- 「C108-2」在宅腫瘍化学療法注射指導管理料
- 「C108-3」在宅強心剤持続投与指導管理料
- 看護師等遠隔診療注射実施料(第2章第6部通則10)
令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
令和8年度(2026年度)の改定で、この加算に変更はあったんですか?
あおい(元・医療事務)
厚生労働省の令和8年厚生労働省告示第69号(医科点数表)と留意事項通知(令和8年3月5日 保医発0305第6号)を一次情報として確認した範囲では、在宅患者訪問点滴注射管理指導料(区分C005-2)の点数(週1回100点)、週3日以上の点滴注射という算定要件、届出不要という扱いについて、前回改定(令和6年度、2024年度)からの主な変更は確認されていません(2026年7月確認・厚労省告示第69号および留意事項通知ベース)。当サイトが収録している一次資料の範囲での確認ですので、施設基準・様式等を含めた最新の公式資料もあわせてご確認ください。
令和8年度改定のポイント(C005-2)
前回改定(令和6年度)からの主な変更: 厚労省一次情報の範囲で変更は確認されていません。
- 点数: 週1回100点(変更なし)
- 算定要件: 週3日以上の点滴注射(変更なし)
- 届出: 不要(変更なし)
自院で確認するステップ
みらい(新人医療事務)
実際に自院で算定候補になるかどうか、どんな順番で確認すればいいですか?
あおい(元・医療事務)
次のステップで確認すると進めやすいです。
自院で確認する順番
- 対象患者が在宅療養中で通院困難であり、在宅患者訪問看護・指導料(C005)等の対象になっているかを確認する
- 在宅での療養を担う保険医が「週3日以上の点滴注射が必要」と判断しているかを確認する
- 自院の看護師・准看護師への指示、または指定訪問看護事業者への在宅患者訪問点滴注射指示書(有効期間7日以内)の交付を確認する
- 指示を行った日から7日間のうち、看護師等が3日以上患家を訪問して点滴注射を実施したかを確認する
- 併算定できない在宅系指導管理料(C104・C108等)を同月に算定していないかを確認する
- 診療録・レセプトへの記載(指示内容、実施日、指導内容)が整っているかを確認する
よくある取り漏れ
みらい(新人医療事務)
現場でよくある取り漏れって、どんなパターンがあるんですか?
あおい(元・医療事務)
いくつか代表的なパターンがあります。
よくある取り漏れ
週3日未満での算定誤り 週3日以上の訪問点滴注射が実施できていないのに、管理指導料(100点)を算定してしまうケースです。3日に満たない週は、管理指導料は算定候補にならず、使用した薬剤料のみが算定候補になります。
併算定できない指導管理料との重複 在宅中心静脈栄養法指導管理料(C104)や在宅麻薬等注射指導管理料(C108)などを同月に算定している場合、在宅患者訪問点滴注射管理指導料は算定候補になりません。レセプトチェックの際に見落としやすいポイントです。
指示書の有効期間切れ 在宅患者訪問点滴注射指示書の有効期間は7日以内です。期間が切れたまま訪問を継続していると、算定要件を満たさなくなる可能性があります。
医師が実施した点滴注射のカウント漏れ 算定要件となる点滴注射は看護師・准看護師が実施した場合に限られます。医師が実施した分を実施日数に含めてしまうと、要件を満たさない可能性があります。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
週に4日以上点滴注射をした場合、点数は増えますか?
あおい(元・医療事務)
いいえ、増えません。告示に「患者1人につき週1回に限り算定する」と明記されているため、訪問回数が3日を超えても、管理指導料としては週1回100点が上限の算定候補です。ただし、実際に使用した薬剤料は別に算定できる可能性があります。
みらい(新人医療事務)
訪問看護ステーションの看護師が点滴注射をした場合も対象ですか?
あおい(元・医療事務)
対象になり得ます。留意事項通知では、指定訪問看護事業者に対して在宅患者訪問点滴注射指示書(有効期間7日以内)を交付して指示を行った場合も算定要件の対象とされています。自院の看護師・准看護師による実施と、指定訪問看護事業者による実施の両方が想定されている算定要件です。
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出がいらないなら、誰でもすぐに算定候補になりますか?
あおい(元・医療事務)
施設基準の届出は不要とされていますが、対象患者の要件(在宅患者訪問看護・指導料等の対象になっていること)、週3日以上の点滴注射の必要性の判断、指示書や診療録の記載など、満たすべき算定要件は複数あります。届出不要=無条件で算定候補、というわけではない点にご注意ください。
公式資料
あおい(元・医療事務)
この加算の根拠となる公式資料は以下のとおりです。
| 資料名 | 発行元 | URL |
|---|---|---|
| 診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号・医科点数表 区分C005-2) | 厚生労働省 | https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf |
| 令和8年度診療報酬改定について(診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について 令和8年3月5日 保医発0305第6号を含む改定関連資料の公開ページ) | 厚生労働省 | https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_67729.html |
みらい(新人医療事務)
留意事項通知の直接のPDFではなく、改定ページのリンクなんですね。
あおい(元・医療事務)
はい、留意事項通知のPDFは訂正等で番号が変わることがあるため、常時リンクが生きている厚生労働省の令和8年度診療報酬改定の公開ページを案内しています。個別の通知本文はこのページから最新版をたどって確認いただけます。
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- 在宅患者訪問診療料(Ⅰ) — 訪問診療の基本となる診療料。訪問点滴注射管理指導料と組み合わせて確認したい項目です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。対象患者の状況や訪問体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。