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令和8年度最終更新 2026-07-30T13:04:38+00:00出典あり

貯血式自己血輸血管理体制加算、自院は算定候補?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

施設基準に適合し届け出た保険医療機関において貯血式自己血輸血を実施した場合に、輸血管理料(K920-2)の所定点数に50点を加算する加算。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先日輸血の伝票を見ていたら「貯血式自己血輸血管理体制加算」という項目があって、これ何なんですか? 輸血管理料とは別物なんでしょうか。

あおい

あおい元・医療事務

いい質問ですね。これは輸血管理料(K920-2)に上乗せする加算なんです。施設基準に適合して届け出た保険医療機関が、貯血式自己血輸血を実施した場合に、輸血管理料の所定点数に50点を加算する仕組みになっています。単独で算定する点数ではなく、必ず輸血管理料とセットで考える加算です。

みらい

みらい新人医療事務

貯血式自己血輸血というのは、手術の前に自分の血液をあらかじめ採っておいて、手術のときに使う方法のことですよね?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。自己血輸血のうち、事前に採血して保存しておく方式を貯血式と呼びます。この加算は、その体制を院内で整えている医療機関を評価する仕組みで、令和8年度の医科点数表でも同じ枠組みで規定されています。まずは「輸血管理料の届出」と「貯血式自己血輸血の実施体制」の2つが揃っているかどうかが出発点になります。

対象になる医療機関・場面

みらい

みらい新人医療事務

うちは診療所なんですが、この加算は病院じゃないと対象外なんでしょうか。

あおい

あおい元・医療事務

一次資料の条文自体には医療機関の種別を限定する記載はなく、「施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関」という書き方になっています。当サイトが収録している範囲では、診療所・病院いずれも対象になり得ますが、実際に貯血式自己血輸血を実施する体制(採血・保存・管理を行う人員や設備)を持っているかどうかが前提になるため、外来中心の診療所では対象外の可能性もあります。入院での手術に伴って実施されるケースが中心と考えられますが、これも自院の実施実態と施設基準の充足状況で確認が必要です。

みらい

みらい新人医療事務

在宅では算定できないんですか?

あおい

あおい元・医療事務

在宅医療の場面はこの加算の対象になりません。あくまで輸血管理料の枠組みの中の加算なので、入院または外来での手術・輸血の実施場面が前提になります。

点数・算定の位置づけ(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数の関係を整理したいです。輸血管理料自体も点数があるんですよね?

あおい

あおい元・医療事務

はい。令和8年度の医科点数表では、輸血管理料はⅠとⅡの2区分があり、それぞれ月1回を限度とする点数です。そこに貯血式自己血輸血管理体制加算として50点が上乗せされる構造です。表にまとめますね。

項目点数算定回数根拠
輸血管理料Ⅰ242点月1回K920-2 注1(令和8年度)
輸血管理料Ⅱ121点月1回K920-2 注1(令和8年度)
貯血式自己血輸血管理体制加算50点(輸血管理料に加算)輸血管理料の算定に伴うK920-2 注3(令和8年度)

貯血式自己血輸血管理体制加算の位置づけ(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

加算だけ独立して算定することはできないんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。条文でも「輸血管理料の所定点数に、貯血式自己血輸血管理体制加算として、50点を所定点数に加算する」という書き方になっていて、輸血管理料の算定が前提になっています。輸血管理料自体の届出や算定要件を満たしていない場合は、この加算も算定候補になりません。

施設基準

みらい

みらい新人医療事務

この加算を取るための施設基準って、具体的に何が必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

条文本体では「別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関」という書き方にとどまっていて、詳細は別の告示・通知に定められています。当サイトが収録している一次資料の中では、疑義解釈で施設基準の中身に触れているものがあります。平成26年度の疑義解釈では、施設基準の一項目として「関係学会から示された指針の要件を満たし、その旨が登録されている常勤の医師が1名以上配置されていること」という条件が示され、これは日本自己血輸血学会の指針と、学会認定・自己血輸血医師看護師制度協議会が発行する認定証を指すとされています。

みらい

みらい新人医療事務

看護師の配置も必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

平成28年度の疑義解釈では、「関係学会から示された指針の要件を満たし、その旨が登録されている常勤の看護師の配置」が施設基準に追加されたという記載があります。ただしこれらはいずれも過去の改定時点の疑義解釈であり、令和8年度時点で同じ内容がそのまま維持されているかどうかは、当サイトが収録している一次資料だけでは確定できません。医師・看護師それぞれの配置要件を含め、現行の詳細な施設基準は、届出時に地方厚生局へ確認いただくのが確実です。

施設基準は自院での確認が必須です

施設基準の充足(医師・看護師の配置状況、学会認定証の有無など)は、資格・体制に関わる個別の判断になるため、当サイトでは判定できません。届出済みであれば算定候補になりますが、最終的な充足状況は地方厚生局への届出内容と自院の体制でご確認ください。

届出

みらい

みらい新人医療事務

届出は必須なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。この加算は届出制です。施設基準に適合していることを地方厚生局長等に届け出ている保険医療機関でなければ算定候補になりません。届出をしていない場合は、実際に貯血式自己血輸血を実施していても算定候補にならない可能性があります。まずは自院がすでに輸血管理料とあわせてこの加算の届出を行っているかどうかを、事務担当者や届出台帳で確認するところから始めるとよいと思います。

みらい

みらい新人医療事務

一度届け出たら、改定のたびに出し直す必要があるんでしょうか。

あおい

あおい元・医療事務

過去の疑義解釈では、施設基準の内容が改定で追加された場合でも、既に届出を行っている医療機関がその新しい施設基準を満たしていれば、再度の届出は不要という考え方が示されたことがあります。ただしこれも当時の疑義解釈に基づく回答であり、令和8年度時点での取り扱いは、自院の届出状況とあわせて審査支払機関や地方厚生局に確認するのが確実です。

算定のタイミング・注意点

みらい

みらい新人医療事務

算定するときに気をつけるポイントはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

いちばん大事なのは、輸血管理料の算定要件を満たした上での加算だという点です。輸血管理料自体は月1回に限り算定できる点数なので、貯血式自己血輸血管理体制加算もその枠組みの中で扱われます。輸血管理料を算定していない月に、この加算だけを単独で算定することは想定されていません。

単独算定はできません

貯血式自己血輸血管理体制加算は、輸血管理料(K920-2)の所定点数に対する加算です。輸血管理料の算定要件(届出・月1回の算定回数など)を満たしていることが前提になるため、輸血管理料を算定していない場合はこの加算も算定候補になりません。

みらい

みらい新人医療事務

輸血適正使用加算というのも見たことがあるんですが、これとは違うものですか?

あおい

あおい元・医療事務

別の加算です。輸血適正使用加算は、輸血製剤が適正に使用されている場合に算定できる加算で、貯血式自己血輸血管理体制加算とは施設基準も算定要件も異なります。どちらも輸血管理料に上乗せする加算という点は共通していますが、対象にしている取り組みが違うので、混同しないよう条文の区分ごとに確認することが大切です。輸血管理料そのものについては輸血管理料、輸血適正使用加算については輸血適正使用加算の記事もあわせてご覧ください。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の改定から何か変わった点はあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、貯血式自己血輸血管理体制加算そのものの点数や算定要件について、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません(2026年7月確認・厚労省一次情報ベース)。施設基準の細部(医師・看護師配置の具体的な運用など)については、当サイトが直接令和8年度時点の告示・通知を収録できていない部分があるため、変更の有無を含めて自院での確認をおすすめします。

前回→今回の位置づけ

輸血管理料(K920-2)に貯血式自己血輸血管理体制加算50点を加算する構造自体は、当サイトが収録している資料の範囲で継続しています。点数・基本構造に変更が確認できない場合でも、施設基準の運用細部は改定のたびに確認することをおすすめします。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

順番に何を確認すればいいか整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

はい、次の順番で確認するとわかりやすいです。

自院で確認する順番

  1. 輸血管理料(K920-2)Ⅰ・Ⅱのいずれかを届け出て算定しているか確認する
  2. 自院で貯血式自己血輸血を実施しているか、実施実績を確認する
  3. 施設基準(学会指針に基づく常勤医師・常勤看護師の配置など)を満たし、届出を行っているかを届出台帳や地方厚生局への届出書控えで確認する
  4. 上記が揃っていれば算定候補として扱い、詳細は自院の届出状況・公式資料で最終確認する

自院で確認する順番(令和8年度)

よくある取り漏れ

みらい

みらい新人医療事務

見落としやすいポイントってありますか?

あおい

あおい元・医療事務

いくつかあります。

よくある取り漏れ

輸血管理料の届出漏れ: 貯血式自己血輸血管理体制加算は輸血管理料への加算のため、輸血管理料自体の届出がなければ算定候補になりません。 医師・看護師の配置状況の未更新: 学会認定証の有効期限や、配置している医師・看護師の異動によって施設基準を満たさなくなっているケースがあります。定期的な確認が必要です。 単独算定の誤り: 貯血式自己血輸血を実施した月に輸血管理料自体を算定し忘れている場合、この加算単独では算定候補になりません。

よくある質問

みらい

みらい新人医療事務

最後にいくつか質問してもいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

もちろんです。

みらい

みらい新人医療事務

診療所でも届出さえすれば算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

条文上は医療機関の種別を限定していませんが、貯血式自己血輸血を実施する体制(採血・保存・管理)を実際に持っているかどうかが前提です。診療所であっても体制と施設基準を満たしていれば算定候補になり得ますが、実施実態と届出状況の両方の確認が必要です。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準を満たしているかどうかは、どこに確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

届出済みの施設基準の内容は、自院が地方厚生局に提出した届出書の控えで確認できます。不明な点があれば、地方厚生局や審査支払機関に直接確認するのが確実です。

みらい

みらい新人医療事務

この加算は今後の改定で見直される可能性はありますか?

あおい

あおい元・医療事務

どの加算も改定のたびに点数や施設基準が見直される可能性があります。当サイトでは確認できた範囲の一次資料をもとに記事を随時更新していますが、直近の告示・通知は厚生労働省の公表資料でも確認いただくことをおすすめします。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において貯血式自己血輸血を実施した場合は、貯血式自己血輸血管理体制加算として、50点を所定点数に加算する。

よくある質問

貯血式自己血輸血管理体制加算は診療所でも算定候補になりますか?

条文上は医療機関の種別を限定していませんが、貯血式自己血輸血を実施する体制を実際に持っているかが前提です。診療所であっても体制と施設基準を満たしていれば算定候補になり得ますが、実施実態と届出状況の確認が必要です。

貯血式自己血輸血管理体制加算だけを単独で算定できますか?

できません。輸血管理料(K920-2)の所定点数に対する加算のため、輸血管理料の算定要件を満たしていることが前提になります。

施設基準の医師・看護師配置要件はどこで確認できますか?

自院が地方厚生局に提出した届出書の控えで確認できます。不明な点は地方厚生局や審査支払機関に直接確認するのが確実です。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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