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令和8年度最終更新 2026-07-18T01:04:48+00:00出典あり

原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算、自院は算定候補?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

頭蓋内腫瘍摘出術において、原発性悪性脳腫瘍に対しタラポルフィンナトリウムを投与した患者にPDT半導体レーザを用いて光線力学療法を実施した場合に18,000点を所定点数に加算する。

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  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

みらい

みらい新人医療事務

先輩、「原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算」っていう、すごく長い名前の加算を見つけたんですけど、これって何のための加算なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

名前は長いですが、内容はシンプルですよ。脳の腫瘍を摘出する手術のときに、特殊な薬とレーザーを使って腫瘍細胞をより丁寧に処理した場合に、手術本体の点数に上乗せできる加算です。令和8年度(2026年度)の医科点数表に基づいて、順番に整理していきましょう。

みらい

みらい新人医療事務

上乗せの加算なんですね。ベースになる手術があるということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。ベースは「K169 頭蓋内腫瘍摘出術」という手術です。この手術の中で、特定の条件を満たしたときだけ、この加算が候補になります。

原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算とは

みらい

みらい新人医療事務

具体的にはどんな条件なんでしょう?

あおい

あおい元・医療事務

厚生労働省の告示(医科点数表)には、次のように書かれています。「原発性悪性脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術において、タラポルフィンナトリウムを投与した患者に対しPDT半導体レーザを用いて光線力学療法を実施した場合は、原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算として、18,000点を所定点数に加算する」となっています。

みらい

みらい新人医療事務

タラポルフィンナトリウムとPDT半導体レーザ、両方使わないとダメなんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。この2つがセットで使われていることが前提です。光線力学療法(PDT)は、腫瘍に集まりやすい薬剤を投与したあとにレーザー光を当てて、腫瘍細胞を選択的に傷害する治療法です。頭蓋内腫瘍摘出術の中で、原発性の悪性脳腫瘍に対してこの治療を行った場合に候補になる加算、という位置づけです。

みらい

みらい新人医療事務

「原発性」というのはどういう意味ですか?

あおい

あおい元・医療事務

ほかの臓器のがんが脳に転移した「転移性脳腫瘍」ではなく、脳そのものから発生した悪性腫瘍という意味です。告示の文言も「原発性悪性脳腫瘍」と明記されているので、対象患者の確認では、この点も含めて主治医・診療録で確認することになります。

対象医療機関・対象となる患者

みらい

みらい新人医療事務

うちのクリニックでも関係あるか気になります。どんな医療機関が対象なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算は入院で実施される頭蓋内腫瘍摘出術に伴うものです。外来では算定対象になりません。診療所・病院のどちらでも、入院で頭蓋内腫瘍摘出術(原発性悪性脳腫瘍に対するもの)を実施し、条件を満たした場合に算定候補になります。

みらい

みらい新人医療事務

在宅とか外来では出てこない加算なんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。頭蓋内腫瘍摘出術自体が全身麻酔での開頭手術ですから、外来で完結することはありません。まず「うちで頭蓋内腫瘍摘出術を実施しているか」「原発性悪性脳腫瘍の患者に光線力学療法を行っているか」の2点が出発点になります。

点数と算定の考え方(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

点数はどう整理すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

ベースの手術と加算を分けて見るとわかりやすいです。表にまとめますね。

区分内容点数(令和8年度)
K169 区分1頭蓋内腫瘍摘出術(松果体部腫瘍)158,100点
K169 区分2頭蓋内腫瘍摘出術(その他のもの)132,130点
注2加算原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算18,000点
みらい

みらい新人医療事務

区分1でも区分2でも、この加算は上乗せできるということですか?

あおい

あおい元・医療事務

告示の文言では「原発性悪性脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術において」とあり、区分を限定する記載は見当たりません。一方、同じK169の注3にある「術中MRI撮影加算」は「2について」と区分2に限定する文言が明記されています。この違いは実務上見落としやすいポイントなので、レセプトの記載や算定システムの設定を確認する際は、この点も踏まえて確認するとよいでしょう。

原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算 点数の整理(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

図で見ると、ベースの手術に上乗せする形がよくわかります。

施設基準・届出は必要?

みらい

みらい新人医療事務

この加算、届出は必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

当サイトが収録している一次資料の範囲では、この加算自体に個別の施設基準の届出は確認されていません。ただし、これは「何も確認しなくてよい」という意味ではありません。ベースとなる頭蓋内腫瘍摘出術は開頭手術ですから、手術の実施体制(麻酔科・脳神経外科の体制、手術通則に基づく施設基準など)が別途整っている必要があります。

みらい

みらい新人医療事務

じゃあ、届出がないからといって安心はできないんですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。「届出なしで問題ない」と決めつけるのではなく、自院がそもそも頭蓋内腫瘍摘出術を算定できる体制にあるか、タラポルフィンナトリウムとPDT半導体レーザの使用体制が整っているかを、院内の担当者や審査支払機関に確認することをおすすめします。

施設基準・届出の確認について

本加算そのものに個別の届出が求められているかどうかは、一次資料の範囲では明確な記載が確認できていません。ベースとなる頭蓋内腫瘍摘出術に関する施設基準・実施体制とあわせて、自院の届出状況を必ず確認してください。

算定タイミング・注意点(併算定など)

みらい

みらい新人医療事務

併算定で気をつけることはありますか?

あおい

あおい元・医療事務

同じK169の注1にある「脳腫瘍覚醒下マッピング加算」については、留意事項通知に「注1に規定する脳腫瘍覚醒下マッピング加算を算定する場合は、K930脊髄誘発電位測定等加算は算定できない」という記載があります。ただし、これは注1(脳腫瘍覚醒下マッピング加算)に関する制限で、本加算(注2)についての個別の併算定制限は、当サイトが確認した資料の範囲では見当たりません。

みらい

みらい新人医療事務

見当たらないからといって、何でも一緒に算定していいわけではないですよね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。資料に記載がないことと、実際のレセプト審査で問題にならないことは別の話です。同一手術室内で複数の加算が絡む場合は、レセプトを提出する前に院内のルールや審査支払機関の見解を確認しておくと安心です。

よくある取り漏れ

タラポルフィンナトリウムの投与記録: カルテ上に薬剤投与の記録がないと、あとから算定根拠を示せなくなります。 PDT半導体レーザの使用記録: 使用した機器・条件も手術記録に残しておくと確認がスムーズです。 原発性かどうかの記載: 転移性脳腫瘍との区別がカルテ上で明確になっているかも確認ポイントです。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前の改定からは何か変わったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)の医科点数表告示では、K169の注2として本加算が18,000点と明記されています。今回の執筆にあたっては、当サイトが収録している令和8年度の一次資料(告示・留意事項)を確認しましたが、前回改定(令和6年度)時点の同項目との比較ができる一次資料は、現時点では当サイトに収録されていません。そのため「変更なし」とも「変更あり」とも断定はできず、改定差分については(一次資料の範囲で)確認できていない状態です。

みらい

みらい新人医療事務

わからないことは、わからないとはっきり書くんですね。

あおい

あおい元・医療事務

推測で「変わっていません」と書いてしまうと、実際に点数や要件が変わっていた場合に読者を誤らせてしまいます。確認できていないことは、確認できていないと明記するのが基本です。前回改定からの変更点が気になる場合は、加算チェッカーや厚労省の個別改定項目の資料も合わせて確認することをおすすめします。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

うちの病院で確認するとしたら、どんな順番で見ていけばいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

次のステップで整理してみましょう。

自院で確認する順番

自院で頭蓋内腫瘍摘出術(K169)を入院で実施しているか確認する 対象患者が原発性悪性脳腫瘍であるか、転移性でないかをカルテで確認する タラポルフィンナトリウムの投与記録とPDT半導体レーザの使用記録が手術記録に残っているか確認する 同一手術で他の加算(脳腫瘍覚醒下マッピング加算・術中MRI撮影加算など)を併算定する予定がないか整理する 届出の要否も含め、審査支払機関または加算チェッカーで最終確認する

みらい

みらい新人医療事務

順番に見ていけば、抜け漏れが減りそうですね。

あおい

あおい元・医療事務

そうですね。特に手術記録への記載は、あとから算定根拠を説明するときにとても重要になるので、日頃から意識しておくと安心です。

自院で確認する順番(令和8年度)

この加算とほかの光線力学療法(PDT)加算との違い

みらい

みらい新人医療事務

「光線力学療法」という名前の加算、ほかにも見たことがある気がします。

あおい

あおい元・医療事務

よく気づきましたね。医科点数表には、光線力学療法に関する加算がいくつかあります。たとえば「K510-2 光線力学療法」(早期肺がんなど)、「K470-2 頭頸部悪性腫瘍光線力学療法」(22,100点)、「K526-3・K526-4 内視鏡的食道悪性腫瘍光線力学療法」(12,950点・22,100点)、「K653-4 内視鏡的表在性胃悪性腫瘍光線力学療法」などです。いずれも治療法としてのPDTは共通していますが、対象となる部位・腫瘍の種類・区分番号・点数がそれぞれ異なります。

みらい

みらい新人医療事務

名前が似ているので、区分番号を間違えないように注意しないといけないですね。

あおい

あおい元・医療事務

そのとおりです。今回取り上げている「原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算」は、あくまでK169頭蓋内腫瘍摘出術の「注2」として位置づけられた加算であり、独立した区分番号を持つ他のPDT関連項目とは算定の枠組みが異なります。レセプト入力の際に、似た名前の項目と取り違えないよう、区分番号(K169の注2であること)まで確認しておくと安心です。

よくある質問

みらい

みらい新人医療事務

最後にいくつか質問してもいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

どうぞ。

みらい

みらい新人医療事務

この加算は、頭蓋内腫瘍摘出術のどちらの区分でも算定候補になりますか?

あおい

あおい元・医療事務

告示の文言上は区分を限定する記載が見当たらないため、区分1・区分2のどちらでも算定候補になり得ます。ただし個別のケースは審査支払機関に確認することをおすすめします。

みらい

みらい新人医療事務

外来でタラポルフィンナトリウムを投与した場合はどうなりますか?

あおい

あおい元・医療事務

この加算は入院で実施される頭蓋内腫瘍摘出術に伴うものですので、外来での投与単独では対象になりません。

みらい

みらい新人医療事務

前回改定(令和6年度)から点数は変わっていますか?

あおい

あおい元・医療事務

前回改定(令和6年度・2024年度)との比較ができる一次資料が当サイトにまだ収録されていないため、変更の有無は確認できていません。気になる場合は加算チェッカーや公式資料でご確認ください。

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。関連する 脊髄誘発電位測定等加算画像等手術支援加算 も、同じ手術に関わる加算として合わせて確認しておくと安心です。

最終確認のお願い

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    2 原発性悪性脳腫瘍に対する頭蓋内腫瘍摘出術において、タラポルフィンナトリウムを投与した患者に対しPDT半導体レーザを用いて光線力学療法を実施した場合は、原発性悪性脳腫瘍光線力学療法加算として、18,000点を所定点数に加算する。

よくある質問

この加算は頭蓋内腫瘍摘出術のどちらの区分でも算定候補になりますか?

告示の文言上は区分を限定する記載が見当たらないため、区分1・区分2のどちらでも算定候補になり得ます。個別のケースは審査支払機関への確認をおすすめします。

外来でタラポルフィンナトリウムを投与した場合は対象になりますか?

この加算は入院で実施される頭蓋内腫瘍摘出術に伴うものであり、外来での投与単独では対象になりません。

前回改定(令和6年度)から点数は変わっていますか?

前回改定(令和6年度)との比較ができる一次資料が当サイトにまだ収録されていないため、変更の有無は確認できていません。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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