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令和8年度最終更新 2026-07-23T04:09:53+00:00出典あり

薬剤調整加算、算定候補になる条件は?【令和8年度】

編集監修: 福島 裕介(医師・循環器内科)

3行でわかる

薬剤総合評価調整加算(A250)の注2に規定する加算で150点。注1の算定要件を満たした上で、退院時に処方される内服薬が2種類以上減少した場合等に、退院時1回に限り所定点数に更に加算する。届出・施設基準は不要。有床診療所でも算定可。

この記事の案内役

  • みらい

    みらい新人医療事務

    医療事務になって1年目。算定や施設基準はまだ勉強中。読者の代わりに素朴な疑問を質問します。

  • あおい

    あおい元・医療事務(10年)

    レセプト・施設基準・届出を長く担当したベテラン。根拠と確認手順をやさしく解説します。

薬剤調整加算とは?まず基本を教えてください

みらい

みらい新人医療事務

あおいさん、「薬剤調整加算」ってうちの病院でもたまに名前を聞くんですけど、薬剤総合評価調整加算とは違うものなんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)の診療報酬でいうと、薬剤調整加算は区分番号A250の「注2」に規定されている加算です。区分番号A250には「注1」で薬剤総合評価調整加算(160点)が定められていて、薬剤調整加算(150点)はその注1の算定要件を満たした上で、さらに条件を満たした場合に上乗せする加算という位置づけです。

みらい

みらい新人医療事務

つまり単独では算定できないということですか?

あおい

あおい元・医療事務

そうです。留意事項通知には「注2に規定する薬剤調整加算は、注1に規定する薬剤総合評価調整加算に係る算定要件を満たした上で、薬効の重複する薬剤の減少等により、退院時に処方される内服薬が減少したことを評価したものである」と記載されています。まず注1(薬剤総合評価調整加算)の算定候補であることが前提になります。

みらい

みらい新人医療事務

「内服薬が減少した」というのが、具体的にどれくらい減れば算定候補になるんでしょうか?

あおい

あおい元・医療事務

そこは条文で数字が決まっています。次の章で点数と一緒に確認していきましょう。

点数と算定要件を整理する(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

まず点数から教えてください。

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)時点の点数関係は、こちらの表のとおりです。

区分内容点数算定回数
A250 注1薬剤総合評価調整加算160点退院時1回に限り
A250 注2薬剤調整加算150点注1の要件を満たした場合のみ、退院時1回に限り

薬剤調整加算の点数の仕組み(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

条件がそろえば160点と150点を合わせて310点になる可能性がある、ということですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい、その可能性はあります。ただし告示の条文には「次のいずれかに該当する場合に、薬剤調整加算として150点を更に所定点数に加算する。イ 注1のイに該当する場合であって、当該患者の退院時に処方する内服薬が2種類以上減少した場合 ロ 注1のロに該当する場合であって、退院日までの間に抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合その他これに準ずる場合」と明記されています。あくまで「注1のイ・ロどちらに該当していたか」に対応した条件を満たす場合の上乗せです。

みらい

みらい新人医療事務

コードのようなものはあるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

医科点数表上の区分番号はA250(注2)ですが、レセプト電算処理用の個別コードについては、医療機関で使っているレセコンの医科診療行為マスターで確認するのが確実です。この記事では区分番号と算定要件の対応関係を中心にお伝えします。

対象になる医療機関・患者を確認する

みらい

みらい新人医療事務

どんな医療機関、どんな患者さんが対象になるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

対象は入院中の患者です。外来の患者には適用されません。医療機関としては病院の入院患者に加えて、有床診療所(入院用のベッドを持つ診療所)の入院患者も対象になり得ます。

対象・対象外の整理(令和8年度・3値ヘッジ)

算定候補になり得るケース: 病院または有床診療所に入院中の患者で、注1(薬剤総合評価調整加算)の算定要件をすでに満たしている場合

要確認のケース: 有床診療所で、A108有床診療所入院基本料の届出施設基準を満たしているかどうか

対象外の可能性があるケース: 外来患者、または注1の算定要件そのものを満たしていない入院患者

みらい

みらい新人医療事務

有床診療所は無条件で対象になるわけではないんですね。

あおい

あおい元・医療事務

はい。有床診療所が入院基本料等加算を算定できるかどうかは、届出施設基準を満たしているかによって変わります。自院が有床診療所の場合は、まず入院基本料の届出状況を確認したうえで、注1・注2それぞれの算定要件充足を確認する、という順番になります。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準の届出は必要なんですか?

あおい

あおい元・医療事務

薬剤調整加算そのものについて、告示・留意事項通知を確認したかぎりでは、施設基準の届出は前提とされていません。ただし、これは「届出なしで自動的に算定できる」という意味ではなく、患者ごとの算定要件(注1の充足、内服薬の減少条件など)をそのつど確認する必要がある、という意味です。

具体的な算定パターンを確認する

みらい

みらい新人医療事務

「注1のイ」「注1のロ」というのが何度か出てきましたが、整理してもらえますか?

あおい

あおい元・医療事務

薬剤総合評価調整加算の記事でも触れていますが、注1には大きく2つのケースがあります。イは入院前に多くの内服薬を処方されていた患者のケース、ロは精神科病棟に入院していて抗精神病薬を多く内服していた患者のケースです。薬剤調整加算は、このどちらに該当していたかによって上乗せの条件が変わります。

薬剤調整加算150点の上乗せ条件(令和8年度)

注1のイに該当していた場合: 当該患者の退院時に処方する内服薬が2種類以上減少した場合

注1のロに該当していた場合: 退院日までの間に抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合、その他これに準ずる場合

みらい

みらい新人医療事務

「一時的に減った」だけでは足りないという話も聞いたことがあります。

あおい

あおい元・医療事務

そうです。留意事項通知には「注2に規定する薬剤調整加算は、注1に規定する薬剤総合評価調整加算に係る算定要件を満たした上で、退院時に処方される内服薬が2種類以上減少し、その状態が4週間以上継続すると見込まれる場合又は退院までの間に、抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合に算定する」と定められています。退院直後だけ一時的に減らすのではなく、その状態が4週間以上継続すると見込まれるかどうかが確認事項になります。

みらい

みらい新人医療事務

クロルプロマジン換算という言葉も気になっています。

あおい

あおい元・医療事務

精神科のケースで、保険医療機関がクロルプロマジン換算を用いた評価を行う場合の取扱いも定められています。同じ留意事項通知に続けて「なお、保険医療機関がクロルプロマジン換算を用いた評価を行う場合には、別紙様式36の2に示す係数を用い、クロルプロマジン換算で2,000mg以上内服していたものについて、クロルプロマジン換算で1,000mg以上減少した場合を含めることができる」とあります。数値の当てはめは薬剤師・医師と一緒に確認するのが確実です。

併算定・回数制限の注意点

みらい

みらい新人医療事務

他の病院で処方されている薬もカウントに入れられるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

入れられる場合があります。留意事項通知には「注2に規定する薬剤調整加算の算定に当たっては、当該保険医療機関及び他の保険医療機関で処方された内服薬を合計した種類数から2種類以上減少した場合については、B008-2薬剤総合評価調整管理料と合わせて、1か所の保険医療機関に限り算定できることとする」と定められています。自院と他院の処方を合算して2種類以上減少した場合の話であって、無条件に合算できるという意味ではありません。

みらい

みらい新人医療事務

「1か所の保険医療機関に限り」というのはどういう意味ですか?

あおい

あおい元・医療事務

複数の医療機関で同時に合算算定はできず、算定するのは1つの保険医療機関に限られる、という制限です。合算する場合は、他の保険医療機関名や各医療機関における調整前後の薬剤の種類数を、診療報酬明細書の摘要欄に記載することも求められています。

みらい

みらい新人医療事務

前回この加算を取っていた場合、また算定できるんですか?

あおい

あおい元・医療事務

そこにも条件があります。留意事項通知には「注2に規定する薬剤調整加算は、当該保険医療機関で薬剤調整加算又はB008-2薬剤総合評価調整管理料を1年以内に算定した場合においては、前回の算定に当たって減少した後の内服薬の種類数から、更に2種類以上減少しているときに限り新たに算定することができる」とあります。つまり、同一保険医療機関で薬剤調整加算または薬剤総合評価調整管理料(B008-2)を1年以内に算定していた場合は、前回減少後の種類数からさらに2種類以上の減少がなければ、新たな算定候補にはならない可能性があります。

併算定・回数制限は必ず条文で確認(令和8年度)

他院処方分の合算、B008-2薬剤総合評価調整管理料との関係、1年以内の再算定制限は、いずれも留意事項通知に具体的な条件が定められています。「前回取れたから今回も同じ条件で取れる」と判断せず、そのつど内服薬の種類数の推移を記録・確認することをおすすめします。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度(2024年度)改定から、薬剤調整加算は何か変わったんですか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)の告示(令和8年厚生労働省告示第69号)と留意事項通知(保医発0305第6号、令和8年3月5日)を確認したかぎりでは、薬剤調整加算の点数(150点)・算定要件について、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません(確認日: 2026年7月・厚労省一次情報の範囲内)。

みらい

みらい新人医療事務

「変更なし」と言い切るのは難しいという話を、他の加算の記事でも見た気がします。

あおい

あおい元・医療事務

はい、その通りです。点数だけでなく、対象患者・算定要件・記録事項まで含めて前回改定の一次資料と突き合わせて初めて「変更なし」と確定できます。この記事は令和8年度時点で参照できた一次資料の範囲での確認結果であることを前提にしてくださいね。

自院で確認する順番

みらい

みらい新人医療事務

うちの病院や診療所で、薬剤調整加算が算定候補になるか、どういう順番で確認すればいいですか?

あおい

あおい元・医療事務

こんな順番で確認するとスムーズです。

自院で確認する順番

  1. 入院患者であることを確認 — 対象は入院中の患者。外来は対象外。有床診療所の場合は入院基本料の届出施設基準を満たしているかも確認する

  2. 注1(薬剤総合評価調整加算)の算定候補であることを確認 — イ・ロどちらのケースに該当するかを含めて、まず注1の要件充足を確認する

  3. 退院時の内服薬の減少を確認 — 注1のイに該当する場合は、退院時に処方する内服薬が2種類以上減少しているか

  4. 抗精神病薬の減少を確認 — 注1のロに該当する場合は、退院日までの間に抗精神病薬の種類数が2種類以上減少しているか。クロルプロマジン換算を使う場合は係数の当てはめも確認する

  5. 状態の継続見込みを確認 — 内服薬の減少について、その状態が4週間以上継続すると見込まれるか

  6. 他院処方分の合算の有無を確認 — 他の保険医療機関の処方分も合算するかどうか、合算する場合はB008-2との関係を確認する

  7. 1年以内の算定履歴を確認 — 同一保険医療機関で薬剤調整加算またはB008-2を1年以内に算定していないか、していた場合はさらに2種類以上の減少があるか

  8. 記録・摘要欄の記載を整える — 診療録への評価内容の記載、レセプト摘要欄への内服薬種類数・他院名等の記載を確認する

薬剤調整加算 自院確認フロー(令和8年度)

みらい

みらい新人医療事務

確認する項目が多くて、自分たちだけで判断するのは少し不安になってきました。

あおい

あおい元・医療事務

そういうときは加算チェッカーを使うのもひとつの方法です。自院の入院基本料の種類や内服薬の状況を入力すると、確認すべきポイントを整理できますよ。

よくある取り漏れ

よくある取り漏れポイント

注1を満たさないまま単独算定を試みるケース: 薬剤調整加算は注1の算定要件を満たした上での上乗せのため、単独では算定候補になりません

一時的な減少だけで算定してしまうケース: 退院時の内服薬減少が4週間以上継続する見込みかどうかの確認が抜けているケース

他院処方分の合算条件を誤るケース: 自院と他院の処方を合算する場合、B008-2との関係や「1か所の保険医療機関に限り」という条件の確認が抜けているケース

1年以内の再算定制限を見落とすケース: 前回算定時に減少した後の種類数から、さらに2種類以上減少しているかの確認が抜けているケース

摘要欄の記載漏れ: 他院合算時の医療機関名や、調整前後の薬剤の種類数の記載が診療報酬明細書に不足しているケース

よくある質問

みらい

みらい新人医療事務

最後によくある疑問をまとめて聞いておきたいです。薬剤調整加算だけを単独で算定することはできますか?

あおい

あおい元・医療事務

できません。薬剤調整加算(150点)は、薬剤総合評価調整加算(注1・160点)の算定要件を満たした上での上乗せです。単独で算定候補になることはありません。

みらい

みらい新人医療事務

有床診療所でも算定できますか?

あおい

あおい元・医療事務

有床診療所の入院患者についても、A108有床診療所入院基本料の届出施設基準を満たしていて、かつ本加算の算定要件を満たす場合は算定候補になり得ます。外来の患者には適用されません。

みらい

みらい新人医療事務

施設基準の届出は必要ですか?

あおい

あおい元・医療事務

告示・留意事項通知を確認したかぎりでは、薬剤調整加算そのものについて施設基準の届出は前提とされていません。ただし、患者ごとの算定要件(注1の充足、内服薬の減少条件など)の確認は必要です。

みらい

みらい新人医療事務

前回の令和6年度改定から点数は変わっていますか?

あおい

あおい元・医療事務

令和8年度(2026年度)改定の一次資料を確認したかぎりでは、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません。ただし、この記事は令和8年度時点の資料をもとにした確認範囲です。

公式情報・参考資料

あおい

あおい元・医療事務

この記事の内容は、以下の厚生労働省の公式資料を根拠としています。詳細な算定要件・記録事項は必ず一次資料でご確認ください。

参考資料(厚労省公式・令和8年度)

診療報酬の算定方法の一部を改正する件(令和8年厚生労働省告示第69号): https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001686842.pdf

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(令和8年3月5日 保医発0305第6号): https://www.mhlw.go.jp/content/12400000/001713882.pdf

自院が算定候補か確認したい方へ

みらい

みらい新人医療事務

うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!

あおい

あおい元・医療事務

自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。注1の充足状況や内服薬の減少状況を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。

最終確認のお願い

この記事は令和8年度(2026年度)の診療報酬に基づいた解説です。最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。

算定要件・施設基準・届出は?

  • 算定要件

    次のいずれかに該当する場合に、薬剤調整加算として150点を更に所定点数に加算する。イ 注1のイに該当する場合であって、当該患者の退院時に処方する内服薬が2種類以上減少した場合 ロ 注1のロに該当する場合であって、退院日までの間に抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合その他これに準ずる場合

  • 算定要件

    「注2」に規定する薬剤調整加算は、「注1」に規定する薬剤総合評価調整加算に係る算定要件を満たした上で、退院時に処方される内服薬が2種類以上減少し、その状態が4週間以上継続すると見込まれる場合又は退院までの間に、抗精神病薬の種類数が2種類以上減少した場合に算定する。なお、保険医療機関がクロルプロマジン換算を用いた評価を行う場合には、別紙様式36の2に示す係数を用い、クロルプロマジン換算で2,000mg以上内服していたものについて、クロルプロマジン換算で1,000mg以上減少した場合を含めることができる。

  • 算定要件

    「注2」に規定する薬剤調整加算は、当該保険医療機関で薬剤調整加算又は「B008-2」薬剤総合評価調整管理料を1年以内に算定した場合においては、前回の算定に当たって減少した後の内服薬の種類数から、更に2種類以上減少しているときに限り新たに算定することができる。

よくある質問

薬剤調整加算だけを単独で算定することはできますか?

できません。薬剤調整加算(150点)は、薬剤総合評価調整加算(注1・160点)の算定要件を満たした上での上乗せです。単独で算定候補になることはありません。

薬剤調整加算は有床診療所でも算定できますか?

有床診療所の入院患者についても、A108有床診療所入院基本料の届出施設基準を満たしていて、かつ算定要件を満たす場合は算定候補になり得ます。外来患者には適用されません。

薬剤調整加算に施設基準の届出は必要ですか?

告示・留意事項通知を確認したかぎりでは、施設基準の届出は前提とされていません。ただし患者ごとの算定要件の確認は必要です。

薬剤調整加算は前回の令和6年度改定から点数が変わりましたか?

令和8年度改定の一次資料を確認したかぎりでは、前回改定(令和6年度)からの変更は確認されていません。確認範囲は令和8年度時点の資料に限られます。

自院が算定候補になるか確認しましょう

加算チェッカーが、自院で確認すべき項目を質問形式で整理します。結果は算定可否を確約するものではなく、院内確認や地方厚生局等への確認に進むための参考情報です。

加算チェッカーで確認する

自院の体制から取り漏れ候補を試算する

病床数・診療場面など自院の体制を入力すると、確認すべき加算(取り漏れ候補)を整理します。患者数を入れると「取れた場合の概算インパクト(目安)」も試算できます。算定可否や算定額を保証するものではなく、院内確認や個別相談に進むための出発点です。

取り漏れシミュレーターで試算する

最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料(厚生労働省告示・通知等)・審査支払機関の判断でご確認ください。 本ページは 令和8年度 の情報です。

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