みらい(新人医療事務)
先生、レセプトの内視鏡検査のところに「超音波内視鏡検査加算」っていう項目があるんですけど、これって色素を使う検査とか、血管の中を見る検査とは別物ですよね?名前が似ていてちょっと不安になりました。
あおい(元・医療事務)
いいところに気づきましたね。今日お話しする「超音波内視鏡検査加算」は、その名のとおり超音波内視鏡(エコーの機能がついた内視鏡)を使って検査したときの加算です。名前の似た加算はいくつかありますが、それぞれ対象になる検査手技がまったく違うので、混同しないように今日は超音波内視鏡検査加算だけに絞ってお話ししますね。令和8年度(2026年度)の内視鏡検査の通則にもとづく加算です。
みらい(新人医療事務)
お願いします!まず、これは何点の加算なんですか?
あおい(元・医療事務)
通則で300点と定められています。内視鏡検査を実施する際に、その検査で超音波内視鏡を用いた場合に、所定点数へ上乗せする形の加算です。単独の検査項目ではなく、あくまで「加算」という位置づけです。
超音波内視鏡検査加算とは(対象・点数)
みらい(新人医療事務)
「所定点数に加算する」というのは、どの検査の点数に足すんですか?
あおい(元・医療事務)
対象になるのは内視鏡検査の区分番号D295からD323まで、およびD325に掲げられている内視鏡検査です。これらの検査を実施する際に超音波内視鏡を使った場合に、通則の加算として300点が上乗せされます。個別の検査ごとに点数が変わるものではなく、通則で一律に定められている点数です。
| 加算名 | 点数 | 対象年度 |
|---|---|---|
| 超音波内視鏡検査加算 | 300点 | 令和8年度(2026年度) |
みらい(新人医療事務)
「通則」っていうのは、個別の検査項目とは別に、まとめて決まっているルールってことですね。
あおい(元・医療事務)
そのとおりです。内視鏡検査の通則1に「超音波内視鏡検査を実施した場合は、超音波内視鏡検査加算として、300点を所定点数に加算する」と定められています。個別の検査コードを一つずつ確認しなくても、この通則が該当する検査全体に共通してかかってくる、という考え方です。

対象医療機関・対象患者
みらい(新人医療事務)
うちみたいな診療所でも算定候補になりますか?それとも病院じゃないと無理でしょうか。
あおい(元・医療事務)
資料上は診療所・病院のどちらも対象になっており、外来・入院のどちらの場面でも算定候補になり得ます。ポイントは医療機関の規模ではなく、「内視鏡検査(D295〜D323・D325)を実施する際に、超音波内視鏡を使ったかどうか」です。
対象になりやすい場面
外来での内視鏡検査: 超音波内視鏡を用いる消化器系の検査などで算定候補になり得ます。 入院中の内視鏡検査: 入院患者に対して同様の検査を行った場合も対象です。 訪問診療・往診: 在宅の場面は対象外として扱われています。内視鏡検査自体が施設内で行う検査のため、区別して考える必要があります。
みらい(新人医療事務)
訪問診療では対象外なんですね。じゃあ次は、届出が必要かどうかを教えてください。
施設基準・届出は必要?
あおい(元・医療事務)
ここは正直にお伝えしておきたいところです。当サイトが収録している一次資料の範囲では、超音波内視鏡検査加算について、個別の施設基準や届出を必要とする記載は確認できていません。内視鏡検査の通則にもとづく加算という位置づけのため、単独での届出は不要な扱いになっている可能性がありますが、断定はできません。
届出の確認について
「届出が不要」と資料の範囲で見えても、ベースになる内視鏡検査自体の施設基準や、医療機関の届出状況によって算定可否が変わる可能性があります。自院の届出台帳と照らし合わせて確認することをおすすめします。
みらい(新人医療事務)
なるほど、この加算だけを見るんじゃなくて、ベースの内視鏡検査の届出状況もあわせて見る必要があるんですね。
あおい(元・医療事務)
そうです。加算は単体で成立するものではなく、必ずベースになる検査があってこそのものなので、その検査自体が算定できる状態かどうかも合わせて確認するのが実務では大事です。
算定上の注意点(新生児加算・乳幼児加算との関係)
みらい(新人医療事務)
何か算定でつまずきやすいポイントってありますか?
あおい(元・医療事務)
はい、ここが今日いちばん伝えたいポイントです。内視鏡検査の共通事項として、「本節の通則による新生児加算又は乳幼児加算を行う場合には、超音波内視鏡検査加算は、所定点数に含まないものとする」と定められています。
みらい(新人医療事務)
ちょっと難しいです…もう少し具体的に教えてもらえますか?
あおい(元・医療事務)
新生児加算や乳幼児加算は、内視鏡検査の所定点数に一定の割合(たとえば100分の100や100分の70)を加算する仕組みです。このとき、割合をかける「所定点数」の中に、超音波内視鏡検査加算の300点を含めてはいけない、という意味です。つまり、新生児加算・乳幼児加算の計算をするときに、うっかり超音波内視鏡検査加算の300点まで含めて計算してしまうと、点数を余計に上乗せしてしまう可能性があります。
計算時に見落としやすい点
新生児加算・乳幼児加算の対象患者の場合: 加算の計算対象になる「所定点数」から、超音波内視鏡検査加算の300点は除いて計算します。 レセプト入力時: システムによっては自動計算されますが、手入力や確認作業の際にこのルールを知っておくと見直しがしやすくなります。
みらい(新人医療事務)
新生児や乳幼児の患者さんを診るときは、特に気をつけないといけないですね。
あおい(元・医療事務)
そうですね。件数は多くないかもしれませんが、小児科や消化器内科で新生児・乳幼児の内視鏡検査を行う医療機関では、確認しておきたいポイントです。

令和8年度改定での変更点(前回改定からの差分)
みらい(新人医療事務)
この加算、前回の改定から何か変わったんですか?
あおい(元・医療事務)
当サイトが収録している一次資料の範囲では、超音波内視鏡検査加算について前回改定(令和6年度)からの主な変更は確認されていません(2026年7月確認時点)。点数・対象範囲・新生児加算等との関係のいずれについても、内視鏡検査の通則として同様の内容が維持されています。
みらい(新人医療事務)
変更がないなら、これまで通りの理解で大丈夫そうですね。
あおい(元・医療事務)
はい。ただし、今後の改定や疑義解釈で内容が更新される可能性はあるので、算定の都度、最新の一次資料を確認する習慣をつけておくと安心です。
自院で確認する順番
自院で確認する順番
内視鏡検査を実施しているか確認する: 区分番号D295からD323まで、およびD325に該当する内視鏡検査を行っているかを確認します。 超音波内視鏡を用いたか確認する: その検査の中で、実際に超音波内視鏡を使用したかどうかをカルテ・検査記録で確認します。 新生児加算・乳幼児加算の対象患者かを確認する: 対象患者の場合は、超音波内視鏡検査加算の300点を計算対象の所定点数に含めない点に注意します。 レセプトコードを医科診療行為マスターで確認する: 実際の請求時は、自院のレセプトコンピュータや医科診療行為マスターで該当コードを確認します。
みらい(新人医療事務)
この順番で見ていけば、うちの医療機関でも確認しやすそうです。
よくある取り漏れ
取り漏れやすいケース
超音波内視鏡を使ったのに加算し忘れる: 通常の内視鏡検査と同じ感覚で入力してしまい、超音波内視鏡を使った記録があるのに加算が漏れてしまうケースです。 新生児加算・乳幼児加算の計算に含めてしまう: 逆に、新生児加算・乳幼児加算の対象患者で、計算のベースに300点を含めてしまい、点数がずれてしまうケースです。
算定可否は断定できません
超音波内視鏡検査加算は、ベースになる内視鏡検査の種類や実施状況、対象患者の年齢区分によって算定候補になるかどうかが変わります。この記事の内容だけで算定可否を判断せず、自院の記録と公式資料を必ず照らし合わせてください。
よくある質問
みらい(新人医療事務)
最後にいくつか質問してもいいですか?
あおい(元・医療事務)
もちろんです。どうぞ。
みらい(新人医療事務)
超音波内視鏡検査加算は、内視鏡検査を行うたびに毎回算定候補になるんですか?
あおい(元・医療事務)
超音波内視鏡を用いて内視鏡検査を実施した場合の加算なので、通常の内視鏡(超音波機能を使わないもの)だけを行った場合は対象になりません。検査の中で実際に超音波内視鏡を使ったかどうかがポイントです。
みらい(新人医療事務)
新生児加算・乳幼児加算と併算定するとき、300点はどう扱えばいいんですか?
あおい(元・医療事務)
新生児加算・乳幼児加算の計算対象になる所定点数には、超音波内視鏡検査加算の300点を含めない、というのが資料上の取り扱いです。300点自体を算定候補として計上すること自体は変わりませんが、加算どうしの計算順序に注意が必要です。
みらい(新人医療事務)
施設基準の届出は絶対に不要と考えていいですか?
あおい(元・医療事務)
そこまでは言い切れません。当サイトが収録している資料の範囲では個別の届出の記載が見当たらない、という段階です。最終的には自院の届出状況や、ベースになる内視鏡検査の施設基準の状況もあわせて確認が必要です。
自院が算定候補か確認したい方へ
みらい(新人医療事務)
うちが算定候補になるか、自分でも確認してみたいです!
あおい(元・医療事務)
自院が算定候補になるかは 加算チェッカー で確認できますよ。届出状況や体制を入力すると、確認すべきポイントが整理できます。
あおい(元・医療事務)
関連する内視鏡検査の加算として、胆管・膵管造影法加算や胆管・膵管鏡加算、粘膜点墨法加算も同じ内視鏡検査の通則・注加算のグループに含まれています。あわせて確認してみてください。
最終確認のお願い
最終的な算定可否は、自院の届出状況・公式資料・審査支払機関の判断でご確認ください。